二次創作小説(紙ほか)
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- 新訳 FAIRYTAIL【CROWN】完結!
- 日時: 2020/08/05 16:17
- 名前: 春先雪華。 (ID: xs5T8t9X)
もう少し細かく掘り下げたいと思います。前ので出ていたキャラの設定が変わっている
かもしれません。原作を見直しながら進めたいと思っています。
「大魔闘演武」>>01-15
「不思議な生物ケモケモ」>>16-17
「姪っ子が来た!」>>18-19
「冥府の門」>>20-37
「アルバレス帝国」>>38-57
「アルバレス帝国、その後」>>58-59
- Re: 新訳 FAIRYTAIL【CROWN】 ( No.1 )
- 日時: 2020/07/04 12:46
- 名前: 春先雪華。 (ID: xs5T8t9X)
大魔闘演武は3ヶ月後。新たに仲間入りしたルーチェ・クランベルもナツたちと共に
特訓に励んでいた。
「よぉ、順調か?特訓」
声を掛けてきたのは火の造形魔導士サルビア・ガンジェスタ。
「それなりに。でも皆の足は引っ張りたくないから頑張らないと!」
ルーチェの思いを聞いたサルビアは考える。ルーチェの魔法は纏う魔法。通常は武器や体の
一部に纏うのだが幾つかのカードは全身に纏うことが出来るのだとか。その魔法で重要なのは
創造力、判断力。創造力があれば即席で新たな魔法を作り出すことが出来る。
「そういえば…あの、前にいた人って誰なの?」
「前?」
「レビィと話してた人」
そう言うと「あぁ」と言った後、サルビアは彼に関して話し出した。妖精女王エルザと対を
為すS級魔導士、妖精王レオン・マクガーデン。妖精王、又は妖精騎士と呼ばれる男。
そしてレビィの実の兄だ。
「あの男は聖十魔導士の一人でもある。序列は七位、聖十魔導士の中では最年少」
翌日、そのレオンの元をルーチェは訪れた。彼は膨大な魔力を生まれつき持っており、自身で
制御するのは難しいらしい。そのため彼の背中には魔力制御のための術式が描かれている。
「自信が無いか?大魔闘演武で戦うことに」
レオンはルーチェの思いを見透かしていた。
「ナツやグレイ、エルザ、ルーシィがいるなら気負うことは無い。例え負けても、それを
笑う奴は妖精の尻尾にはいない」
「そうですよね」
レオンに言われルーチェも頷いた。刻一刻と大魔闘演武の日が近づいてくる。
- Re: 新訳 FAIRYTAIL【CROWN】 ( No.2 )
- 日時: 2020/07/04 14:34
- 名前: 春先雪華。 (ID: xs5T8t9X)
残り三日になった頃、魔女の罪のウルティア、メルディ、そしてジェラールに会う。
ルーチェは三人と初対面だ。
「レオン?ねぇ貴方はレオン、なの!?」
ウルティアはレオンに歩み寄る。レオンもまた彼女の顔を見て何かを思い出した。
「ウルティア!」
レオンは妖精の尻尾に来る前、その膨大な魔力を持っているがために闇ギルドに囚われていた。
そこを助けてくれたのがウルティアだった。
「まだ、制御は出来て無いの?」
「えぇ、でもこれで良いんです。こっちの方が気が楽ですから」
周りを傷つけないから。
そう言ったレオン。この後、レオン以外の全員がウルティアによって第二魔法源を解放される。
外で待っていたレオンの耳に恐ろしい悲鳴が聞こえて来た。
大魔闘演武、開幕。それは今日の0時。それまでは基本、自由だ。
「ルーチェ?ルーチェ、覚えてる!?私、エレナだよ」
ルーチェの友人、エレナ。彼女は魔導士ではなく一般市民。
「久し振り、ルーチェちゃん。応援しに来たよ」
「ありがとう」
少しの会話をして別れた。その先の人だかりに入っていくとそこにはルーシィとナツ、ハッピー。
そして剣咬の虎、双竜スティングとローグがいた。彼らもまた滅竜魔導士。
「ナツやウェンディ、ガジルは直接竜から魔法を教わった第一世代、ラクサスみたいに魔水晶を
埋め込んで滅竜魔法を使うのは第二世代、そのどちらの要素も持つハイブリッドを第三世代、
だっけ?」
「そう。それにアンタ、アクノロギアを倒せなかったんだって?それって滅竜魔導士じゃないだろ」
挑戦的な言い方で全員を刺激する。すぐに食って掛かるナツを制止したのはルーチェだ。
「私も見たこと無いから分からないけど…そういう言い方は無いと思う。口で言うのは簡単。
誰でも出来るでしょ?アクノロギアを貴方たちが倒せるというのなら、こんなところほっつき
歩いてないで倒しに行けば?」
その言い方が気に触ったのかスティングがルーチェに食って掛かる。
- Re: 新訳 FAIRYTAIL【CROWN】 ( No.3 )
- 日時: 2020/07/04 14:52
- 名前: 春先雪華。 (ID: xs5T8t9X)
そこで割って入ったのはたまたま通りかかっていたレオンだった。
「あまり大事にはしたくないだろう?お互いのためにここは大人の対応をしてくれないかな」
「誰だ、お前」
「あーそうか…知らない人がいても可笑しくないか。俺はレオン・マクガーデン、自慢じゃないけど
これでも一応は聖十魔導士なんだ。よろしくね」
レオンの対応のおかげで一触即発の雰囲気は消えた。
部屋に戻るとエルザが怒っていた。時間になっても戻ってこなかったのだから。
「まぁまぁエルザ、その怒りは今は抑えておけ」
「レオン!」
「その怒りはこれからのために溜めておいた方が良い。剣咬の虎、最強ギルドだけど案外
子どもっぽいギルドだな」
レオンは呟いた。0時になり予選が始まる。会場にたどり着くまでが勝負だ。
結果、妖精の尻尾…予選8位通過
初日は全員、見せ場はほとんどなかった。
しかし誰も諦める人間はいなかった。Aチームとして参加しているルーチェも諦めるつもりは
無かった。勝てなくても負けたことを笑う仲間はいない、レオンに掛けられた言葉がある。
それは確かだ。初日、負けてしまった仲間を笑ったりしない。
二日目、その競技でルーチェが参戦する。
- Re: 新訳 FAIRYTAIL【CROWN】 ( No.4 )
- 日時: 2020/07/04 16:54
- 名前: 春先雪華。 (ID: xs5T8t9X)
「ナツが参加しなくて正解だったわね」
ルーシィが言った。二日目、最初の競技は「戦車」列車の上を走る。乗り物酔いが激しいナツが
参加していたら苦しかっただろう。
競技が開始されルーチェは早速カードを使う。
—「風神ノ脚」
緑色のショートブーツが現れた。少し床を蹴るとヒュンッと前進する。普通に走るよりも早い。
このペースなら、と誰もが確信した時。ルーチェの脚を蹴り妨害する誰かがいた。
「(誰もいない…擬態魔法かも)」
立ち上がろうとした瞬間、今度は蹴られて後ろに放り投げられた。大鴉の尻尾コブラ、彼は
笑みを浮かべてそそくさと走って行った。呆気に取られてる暇は無い。後ろから何やら言い合って
いる声が聞こえルーチェは走り出した。
順位は下から3番目、もし邪魔が入らなければ1位になれたかもしれない。
「惜しかったなルーチェ」
「ごめんなさい」
ルーチェは謝った。
「気にするなよ。ビリじゃねえんだからさ」
そう言われルーチェはホッとした。すぐに自分の手番は回ってくる。バトルパート、戦闘の初陣、
相手は四つ首の番犬バッカス。彼は先の競技で一位通過している。
「油断するなよルーチェ」
エルザに言われルーチェは頷いた。少し離れて立っていても酒臭い。相当酒を飲んでいると見た。
見た目で何となく酔拳を扱うと予想するルーチェ。読みにくい動きについていけるか、不安だ。
「あれ?オレガノが他のチームのバトルを観戦するなんて珍しいね。いつもだったら
つまんねぇ、て寝ちゃうのに」
シェリアはオレガノに飛びついた。彼女を抱いたオレガノは少し身を乗り出して見ていた。
細いが背が高く力持ちのオレガノ。彼は氷の滅竜魔導士だ。
「ちょっと気になる奴がいてね」
「それってルーチェって子でしょ?もうオレガノったら戦いの事ばっかり〜!」
シェリアはポカポカとオレガノの胸を叩いた。
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