二次創作小説(紙ほか)
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- 新訳 FAIRYTAIL【CROWN】完結!
- 日時: 2020/08/05 16:17
- 名前: 春先雪華。 (ID: xs5T8t9X)
もう少し細かく掘り下げたいと思います。前ので出ていたキャラの設定が変わっている
かもしれません。原作を見直しながら進めたいと思っています。
「大魔闘演武」>>01-15
「不思議な生物ケモケモ」>>16-17
「姪っ子が来た!」>>18-19
「冥府の門」>>20-37
「アルバレス帝国」>>38-57
「アルバレス帝国、その後」>>58-59
- Re: 新訳 FAIRYTAIL【CROWN】 ( No.35 )
- 日時: 2020/08/01 23:14
- 名前: 春先雪華。 (ID: xs5T8t9X)
ルーチェの口から血が流れる。その細い体に強い衝撃があった。
「脆いな、影に潜れるからどうした?潜ったままなら捕まえればいいだけだ」
ルーチェは両膝を付き咳き込んだ。
「昔、竜と共に戦った人間の女がいた」
ヴァルナは突然語り出した。
「修道女だった女は虹色の光沢を持つ白銀の髪をしていた。今では黒くなってしまったらしいが…
魔法は変わっていなかったようだな。お前と似た人間を俺は殺した、今までにないほどの
ダメージを負ったよ」
「まさか…!!」
ルーチェの祖母は悪魔に殺されたと聞かされたことがあった。
その悪魔の正体が目の前にいるヴァルナだということだろう。怒りは一瞬しか湧かなかった。
「何のつもりだか知らないけど私は復讐しようだなんて考えない」
彼女の言葉にヴァルナは目を細めた。
「その魔法は破れたのに立つつもりか?やめておけ、手加減なんて俺は出来ないし殺しちまうぜ!」
異形の腕がルーチェに向けて振り下ろされた。頭を伏せたが衝撃は来なかった。
辺り一面に炎の花々が咲き乱れていた。
「ファイアメイク・フラワーガーデン」
花々は弾丸のようにヴァルナに向かっていく。目立った傷は与えられなかったが多少なりとも
ダメージは与えられたようだ。
「手助けに来たぜルーチェ」
「サルビア、レオンさん!!」
二人ともボロボロだ。それでもここまで来てルーチェの手伝いをしに来てくれた。
「二人だけの力じゃ足りないと言うなら四人分の魔力を注ぎ込むか。魔力は有り余っている、
遠慮せずに使え」
レオンの言葉にルーチェは頷いた。
- Re: 新訳 FAIRYTAIL【CROWN】 ( No.36 )
- 日時: 2020/08/02 09:45
- 名前: 春先雪華。 (ID: xs5T8t9X)
四人分、それもレオンの高い魔力もあってかなり質の高いものが出来上がっていた。
それを見てヴァルナは苦笑する。
「対を成し、決して隣に立たない二つの星よ。今、人々のために重なれ!!
救世月食!」
ヴァルナもまた力を全開放した。全体に金のラインが入り赤い薔薇の装飾が施された。
ヴァルナの拳とルーチェの蹴りがぶつかり合う。
「ここまでとは予想してなかったぞ!まさか、負けを見る日が来るとはな…」
ルーチェは疑念を抱いた。こんな男がそんなことを言うとは…。
掌を上に向け、振り上げた。白い魔法陣が上空に現れる。
「断罪ノ陣!」
「忘れたのか!?俺に魔法は効かねえぞ!!」
容赦なく赤や黒、白の魔力で出来た武器が降り注ぐ。ヴァルナは自身の体を見て目を丸くした。
魔力でできた武器ならダメージを負うはずがない。じゃあ何故、瀕死になっているのか。
「お前の胃袋に入りきらない魔力量だったということだ」
レオンが口を開いた。
「そんなわけ…本当に人間がこれだけのッ?いないと信じたかったが、たった一人だけいたか…
否、今では二人目か」
ヴァルナの体が透けていく。
「一つ、言っておきたいことがある…その白銀の髪、それがお前の魔力の色だ」
「ま、待ってどういう意味…ッ!!」
聞き返す前に完全に消滅してしまった。魔法が解けても両サイドの髪の毛先は白銀色に
なったままだった。
ギルドは完全崩壊、フェイスは滅竜魔導士たちの体の中にいたドラゴンたちによって破壊された。
「よぉ、ルーチェ。生きてたか」
「オレガノ!?」
オレガノとキャンディ、シャルルとウェンディ、そしてドランバルト。彼らと合流した。
そこに降り立ってきたのは水色の竜。氷竜メルキュリウスはルーチェにある事を告げた。
「我ら竜の親友よ、我らの子どもたちを頼んだ」
「え?ち、ちょっと待って!それってどういう…!!」
引き留める前に姿を消してしまった。髪は真っ黒に戻っていた。イマイチ、ヒントが少なく
整理が付かなかった。
- Re: 新訳 FAIRYTAIL【CROWN】 ( No.37 )
- 日時: 2020/08/02 10:10
- 名前: 春先雪華。 (ID: xs5T8t9X)
レオンは初代と会った。
「聞きたいことがある。竜たちの古い親友とはなんだ?」
レオンはそう聞いた。メイビスはもぞもぞと口を開く。
「ルーチェと同じような魔法を扱う人間がいたんです。もしかしたらルーチェは…あ、いえ、
真に受けないでくださいね。私もよく分かっていませんから」
「…そうか。いいや、俺の方こそ急に聞いて悪かった。だが調べずにはいられないな」
レオンはギルド跡地を去った。妖精の尻尾は突然の解散を言い渡され、それぞれ別の道を
進んでいた。
朝になり、ルーチェは誰かの声で目を覚ます。
「ルーチェ様、もう朝ですよ!!」
「え、うわっ!!やらかしたぁぁぁぁ!!!」
ユキノに起こされルーチェの叫びがギルド中に轟いた。慌てて自室を飛び出し、階段を滑り
落ちる。
「だ、大丈夫ですかルーチェ様!!?」
「大丈夫、生きてるからセーフだよユキノちゃん」
ルーチェの右肩には緑色の紋章がある。左手の甲には今も妖精の尻尾の紋章がある。同じように
剣咬の虎に入ったサルビアも左肩に赤い妖精の尻尾の紋章がある。そして剣咬の虎の紋章は
右手の甲にある。
「あ、ルーチェちゃん!!!」
聞き覚えのある声にルーチェは喜んだ。
「エレナちゃん!!どうしたの、もしかしてソーサラーの編集者になったの!?」
「そうだよぉ!!ここにいるって聞いてちょっぱやで来ちゃった!!ほら、毎回ランキングがあるから
その都度に写真を撮ったりインタビューが必要でさ、丁度今終わったところ。にしても
無事で良かった」
「大袈裟だよ。それに、その写真。早く持ってた方が良いんじゃ…」
ルーチェに指摘されて慌ててエレナは帰って行った。
ここから暫く妖精の尻尾が復活するまでは剣咬の虎の魔導士として動くことになる。
- Re: 新訳 FAIRYTAIL【CROWN】 ( No.38 )
- 日時: 2020/08/02 12:26
- 名前: 春先雪華。 (ID: xs5T8t9X)
ルーチェの腰にあるベルト。
そこには装飾品等は今までなかったが今はカードケースが入っている。ルーチェがある呪文を
唱えれば自動的にそのカードが現れるようになっている。肩にかかっていた髪は綺麗さっぱり
切られていた。
「久し振り、ルーチェ、サルビア」
ルーシィとナツはグレイを探すために剣咬の虎を訪れていた。
彼らは少しの間、この場にいてすぐに黒魔術教団の拠点へとルーシィ、ナツ、ハッピーは
乗り越えていった。
「行かなくていいのか、ルーチェ」
ミネルバは彼女に声を掛けた。
「うん、遅れて登場ってのもいいかなぁって」
数十分もしてルーチェとサルビアがギルドを出ていく。
「乗ってくぞ、ルーチェ!」
サルビアが作り出した炎の龍は天高く昇りナツたちの元へ直行する。
そこでは既に戦いは起こっていた。
ルーチェは地面に着地し進化した魔法を見せつける。
「勝利への道を開け!共鳴・サラマンダーフィスト!」
前までは両手のグローブだけだったが真っ赤なチャイナドレスを纏った姿だ。
武器を持っている信者たちがルーチェに目を付けた。
「ルーチェ!」
「大丈夫!任せてよ!!」
片脚を前に出し掌を突き出す。
「火竜掌波!!」
炎の渦が辺りの敵を一掃する。
ルーチェは自信満々の笑みを浮かべる。後ろから飛びかかる敵とルーチェの後ろには炎の
壁が立ち塞がった。
「ファイアメイク・ウォール」
サルビアが指を鳴らすと炎の壁は敵の真上へ倒れた。
大きな闘神をナツが倒し、ガジルたち魔法評議会によって黒魔術教団は全員確保された。
「レビィ、レオンさんは?」
「それが…途中で連絡が来なくなっちゃって。でも大丈夫、お兄ちゃんは強いから」
レビィの言葉にルーチェは頷いた。
- Re: 新訳 FAIRYTAIL【CROWN】 ( No.39 )
- 日時: 2020/08/03 22:19
- 名前: 春先雪華。 (ID: xs5T8t9X)
妖精の尻尾、全員が集合しアルバレス帝国へ行ったまま戻ってこないマカロフ・ドレアーを
救出するべくエルザ、ドランバルトもといメスト、ナツ、ルーシィ、グレイ、ウェンディ、
ルーチェの少数精鋭でアルバレス帝国へ向かう。
一方、レビィは評議員の元を訪れてアルバレス帝国の詳細を調べに行った。
「聖十大魔道序列一位、ゴッドセレナが…アルバレス帝国側に…!?」
イシュガル四天王が一人、ハイベリオンは頷いた。今、一位の席は空いている。
彼はレビィにある事を言った。
「お前さんの兄、レオン・マクガーデンに伝えてほしいことがある」
「な、何ですか?」
「新たな四天王としてレオン・マクガーデンを全員が選んだ。同時に彼を聖十大魔道序列
一位とする」
同時刻、アルバレス帝国にたどり着いた一同は化猫の宿を名乗って侵入する。エルザと
ルーシィのおかげで審査を潜り抜け安心したのも束の間。
目の前で困っている人間を助けずにはいられなかった。小さな子どもに向けて剣を抜く兵士たちに
全員が殴り掛かった。
「馬鹿!こんなところで…!!」
「メスト、お前が行け!!ここは私たちに任せろ!」
エルザの力強い声に押されメストは先に進む。
全員が予想していたことだ。きっと何か問題が起こるだろうと。
そして状況は更に悪化する。空間魔法のスペシャリスト、マリン・ホーロウ。
彼の魔法で空間系の魔法、換装と星霊魔法は使えない。
「ルーシィとエルザさんが!!?」
全員が動揺する。そこでルーチェの発想力が真価を発揮した。
「私の魔法なら空間魔法の影響は受けない。共鳴・シルフィードギフト」
元のショートブーツは変わらないが羽根を模した髪飾りを付けた姿に変わる。ルーチェが
手を振るうと風が吹き荒れた。
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