二次創作小説(紙ほか)
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- 新訳 FAIRYTAIL【CROWN】完結!
- 日時: 2020/08/05 16:17
- 名前: 春先雪華。 (ID: xs5T8t9X)
もう少し細かく掘り下げたいと思います。前ので出ていたキャラの設定が変わっている
かもしれません。原作を見直しながら進めたいと思っています。
「大魔闘演武」>>01-15
「不思議な生物ケモケモ」>>16-17
「姪っ子が来た!」>>18-19
「冥府の門」>>20-37
「アルバレス帝国」>>38-57
「アルバレス帝国、その後」>>58-59
- Re: 新訳 FAIRYTAIL【CROWN】 ( No.15 )
- 日時: 2020/07/08 21:03
- 名前: 春先雪華。 (ID: xs5T8t9X)
「どうしたんだ?ルーチェ」
ルーチェと行動を共にしていたサルビアは彼女の異変に気付いた。
「竜を倒す術、私あるかもしれない!」
「マジか!?ならさっさと…否、何かルールがあるならそっちを優先しろよ。これぐらいの小さい
竜ならどうにかなるから」
サルビアはルーチェの背中を押した。ルーチェが走り出したのを見てサルビアは構える。
「ルーチェ!?何故お前がここに…!」
フリードは目を丸くしていた。
「滅竜属性の魔力が必要なの。滅竜剣」
ルーチェの魔法に全員が興味を持った。ルーチェの後ろに立っていたラクサスが鼻で笑う。
「何か策があるんだろ。さっさと使えよ、その滅竜剣とやらを」
「はい!」
ルーチェの手に剣が握られた。
「未完滅竜剣・バルムンク!」
刃に黄色の魔法陣が現れた。竜殺しの剣、バルムンクは滅竜属性を持つ武器。だが今にも
折れそうだ。ルーチェの魔力が弱まっているからだ。
「オーイ!加勢に来たぞ!」
「剣咬の虎の…!丁度いいじゃない、ルーチェ」
エバーグリーンの言葉にルーチェは頷いた。何事か、理解できていないスティングとローグに
雷神衆は色々ルーチェに変わって説明をする。
「そういうことなら、力を貸すぜ」
「あぁ、容易いことだ」
「ありがとう、三人分なら私の足りない魔力も補える!」
白と黒の魔法陣も現れルーチェは剣を水平に構えた。一直線上に黄色、白、黒、三つの魔法陣が
現れる。
「滅竜剣、バルムンク!!」
剣を前に突いた。大きなレーザーが目前に迫っていた中型の竜を全て滅した。剣が手から消え
ルーチェの体から力が抜けた。
「ちょっと、大丈夫?ルーチェ」
ルーチェは頷くも体は鉛のように重くなっていた。
- Re: 新訳 FAIRYTAIL【CROWN】 ( No.16 )
- 日時: 2020/07/09 17:00
- 名前: 春先雪華。 (ID: xs5T8t9X)
大魔闘演武打ち上げパーティー。
ルーチェも回復し参加していた。
「もう大丈夫なの?ルーチェ」
ルーシィは彼女に声を掛けた。彼女は頷いた。淡い青色のドレスを着こんだルーチェは
慣れない足取りで会場を歩き回っていた。
「もう大丈夫なのか?お前」
声を掛けてきたのはオレガノだった。
「うん、この通り」
王城の中はユキノの取り合いで騒ぎ声ばかり聞こえた。それから数日後、また今まで通りの
日々が戻ってくる。
しかしそれもすぐに騒がしくなる。
「ケモケモ…か。不思議だけどなんか可愛い」
ルーチェはフワフワとした生物に触れた。
「ねぇ、レオンは何か知らない?」
ルーシィはレオンに問いかけた。
「分からないな。新種かもしれないし、本来この辺りにはいない生物かも知れないし…というか
大きくなってる気がするんだが」
確かにケモケモは大きくなっていた。日光下での成長、例えるなら植物の光合成。
いやいや、ルーチェは自身で否定した。ルーチェと似たようなことを考えたのかレオンは
明るい光をケモケモに少し当てた。ナツの腕の中にいるケモケモが少し大きくなった。
「光を浴びて成長する生物か」
「生物って事にしていいのか分からないけど。そうだなぁ…聖十のジュラ辺りを当たったら
どうだ?俺よりも彼に聞いた方が色々知っているかもしれない」
レオンにそう言われ全員で蛇姫の鱗にやってきて事情を説明する。
ジュラの持ってきた石板、ルーチェとルーシィは二人で覗き込んだ。
「ルーチェ、読めそう?」
「私はちょっと難しいかも…絵があれば良かったんだけど…」
良いヒントは手に入れられず次に彼らが訪れた場所は剣咬の虎。彼らの展望台からあるものが
見えた。見覚えのない島、それは突然数日前に現れたのだという。
「ナツ、ケモケモを見つけたのは何時?」
「確か…数日前…あ!」
ルーチェは頷いた。
「あの島とケモケモは何か関係がある」
- Re: 新訳 FAIRYTAIL【CROWN】 ( No.17 )
- 日時: 2020/07/09 17:12
- 名前: 春先雪華。 (ID: xs5T8t9X)
剣咬の虎、妖精の尻尾は評議院に頼まれて島の調査に来た。
海から現れた島には木々が生い茂っている。
「あれ!」
ルーチェが指差した方向には建物とそれを取り巻く蛇のような怪物シーサーペントがいた。
ナツとルーシィが中に飛び込んでいく。残りでシーサーペントを抑える。
異変は外にも知らされている。
ドランバルトが弱っているウェンディを回収。辺りに充満した紫の煙は毒だ。
「ルーチェ、お前…!」
「そのカード!」
エルザとグレイが呟いた。
「この場所でしか使えないようになってる。もしかするとこれは…ケモケモの力を反映してるの
かも」
カードを使うとルーチェの体を緑色の光が包む。巫女服を纏ったルーチェの手には鈴が
握られていた。ルーチェの舞と鈴の音色が辺りに響き煙が薄まったように感じる。
「少しだけだが動きやすくなったな」
「あぁ、そうだな」
大きな地響きで足元が揺れる。舞を踊っていたルーチェも地面に伏せる。カードが粉々に
砕けた。デイダラボッチのような大きな植物。それはケモケモの正体。ケモケモはこの島に
住まう生き物。この島の守り神のような存在だろう。
「ナツ、帰ろう」
別れに涙するナツにルーチェは言った。
- Re: 新訳 FAIRYTAIL【CROWN】 ( No.18 )
- 日時: 2020/07/09 20:40
- 名前: 春先雪華。 (ID: xs5T8t9X)
「ごめんねぇルーチェちゃん。ルナのこと、頼むわね」
仕事がある夫婦はルーチェに彼女の姪っ子ルナを頼んだ。
「ということで…」
ルーチェはルナについてマカロフに事情を説明した。
「良い良い、気にするなルーチェ」
彼女が少し目を離した隙にルナはギルド内の探索を始めていた。
「お前、誰だ?」
ナツが屈み込んでルナを見た。ルーシィも見ていた。
「ルナって言うんだよ」
「ルナちゃんか。私はルーシィでこっちはナツとハッピーだよ」
「知ってるよ。ルーチェお姉ちゃんのお友だちでしょ」
ルナはそう言った。ルナはあちこち探索して回る。やがて奥の方に来て椅子によじ登る。
「あら?アスカ以外に小さい子はいなかったと思うのだけど…」
「ルナ、もう勝手にあちこち歩き回って」
ルナの後ろに立ちルーチェは頬を膨らませた。
「あ、エバさんたち!ルナが迷惑かけてませんか?私の姪っ子で」
「ルーチェの姪っ子だったのね。可愛い」
ルナは顔を上げてある人物を見つめていた。視線の先には一向に目を合わせないラクサスが。
ルーチェたちは二人を交互に見た。
「えっと…ルナちゃん?ど、どうした」
「パパに似てるね、あのお兄ちゃん」
ルーチェはキョトンとした顔をしてラクサスを見た。金髪で大柄、ルナの父親も同じような
特徴を持つ。
「パパとママがね、人を見た目で判断しちゃいけませんって言っててね。そ、それで…ね…」
ルナがプルプルと震え出した。無愛想な面が強い人物相手に幼いルナは怖がっている。それを
見ていたサルビアはルナを肩車した。
「よし、これで怖くないだろ?ルナちゃん」
「サルビア!」
- Re: 新訳 FAIRYTAIL【CROWN】 ( No.19 )
- 日時: 2020/07/09 20:59
- 名前: 春先雪華。 (ID: xs5T8t9X)
サルビアもそれなりに高身長だ。
「本当だ!お兄ちゃんたちが小さくなっちゃったぁ!!」
「まぁルナちゃん、凄いわね!ラクサスたちより大きいじゃない」
ミラジェーンはルナを見上げる。そう言われてルナも嬉しそうに胸を張っていた。
「うへぇ!抜かされちまったぁ、なぁラクサス」
空気を呼んだビックスローがラクサスに話を振った。珍しくラクサスも苦笑して「そうだな」と
返した。その反応が嬉しかったのかルナは更に自慢げに胸を張っていた。
「ルナぁ、迎えに来たわよ」
「あ、ママとパパだ!」
ルナの母セレナ、彼女は小柄だ。ルナの父、ジュナは大柄で確かにラクサスに似た容姿をしている。
サルビアからジュナの腕の中にルナが入った。
「今日はありがとうございました。ルナ、お兄さんたちに遊んでもらえてよかったね」
「うん!」
そんな会話をして三人はギルドを出て行った。彼らが出て行ったのを見てからすぐに
フリードが吹いた。
「ラクサスがあんな風に小さい子の相手をするなんて珍しい」
「な、可笑しいか?」
「ルナちゃんのお父さん、ラクサスにそっくりだったわね」
エバーグリーンもまた笑う。
「ジュナさんは運び屋の仕事をしてるんですよ。ほら、大柄だから大きな荷物をよく
運んでるんです」
「お、マジか。俺、時々見たことあると思ったらそういうことか」
この辺りの荷物運びを担当している。ジュナの姿を見たことがある人物は案外いるかも
しれない。
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