社会問題小説・評論板

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

さよならかったあないふ。
日時: 2013/04/19 18:12
名前: 奇妙不可解摩訶不思議 (ID: pC40PoP0)

初めまして、そうでない方はこんにちは!!
これは、本館で書かせて頂いている「中学一年生のはっぴー毎日」の主人公、隼人君の、昔の暗いお話です。
本館の方のを先に読んだほうが楽しいかな?


ということで、始まります!
























僕の名前は、池町隼人。
小学六年生。

成績は、まぁ、いい方。
友達も、いるような、いないような。

Re: さよならかったあないふ。 ( No.97 )
日時: 2013/07/29 17:34
名前: 奇妙不可解摩訶不思議 ◆gLFgwCEhi. (ID: ItwoYh8q)

もう辛い。
こんなに辛いのは、久しぶりだ。


退屈だ。
夏休みが、こんなに楽しくないのは初めてだ。
雨ばかりで、晴れない。
ここのところ、気温は20度前後。



計画した遊びは、俺がよくしきる。
夏祭りのことだって、プールのことだって、
なにかしら文句を言う奴がいる。


「じゃあ、来るんじゃねぇよ」

って言ったら、俺にしがみつくくせに。






関わらない人が、めまぐるしく変わっていく。
昔の面影は、どこにも感じられやしない。
悪く変わっていく、中2病。
ヤンキーぶって自分の立場を危うくするのは、もうやめませんか。
孤独ぶって周りに心配してもらおうとするのは、もうやめませんか。
チャンチャラ可笑しくて横っ腹が痛い。
君達が、愚かなんだ。




いずれ、君たちの行ってきたことに対する
「ちょうどいい」点数がつけられるだろう。
高かろうが低かろうが、それは貴方の責任。
周りから見た君は、こうみえていたんだよ。
ほらほら泣かないで。見てるだけで反吐が出そう。
またそうやって、お決まりのお涙ちょーだいか。



君達みたいじゃない人間は、この世界に沢山いる。
評価されている人間がいる。
その人が、腹黒くても、ずるをしていても、
それを隠し通す責任と覚悟もしたんだろう。


助かりたいなら、一緒になろう。
それしかないよ。



さあ。

Re: さよならかったあないふ。 ( No.98 )
日時: 2013/08/11 10:56
名前: 奇妙不可解摩訶不思議 ◆gLFgwCEhi. (ID: V8zw.SJD)

僕は昔から、比較的…いや、かなり自由に育てられてました。
お洋服も、お菓子もおもちゃも、PCやDSだって。
僕は幸せでした。
いつだって頭もよかったし、不自由もあまりしたことありませんでした。

6歳のころ、母さんに聞いたことがあります。


「ねぇママ、隼人は甘やかされてるの?」

「どうしてそんな事聞くのよ」

逆に聞かれました。

「だって、彩華が『隼人は甘やかされてるね』っていったんだ」

母さんは、罰の悪そうな顔をして

「彩華ちゃん家が厳しいんじゃないかしら」

と、いいました。
確かに彩華は昔からそうだった気がします。


「今、いろいろさせなかったら、隼人が大きくなって、大人になって、自由になったときに、やりたかったこと…ゲーム、PC…沢山やるでしょ」

「うん」

「そしたら、お金がなくなっちゃうじゃない」

「うん」

「だから、いろんなことに慣れていて欲しいの」

「ママはあんまり僕に禁止しないよね」

「隼人が、ちゃんと報告するからよ」

「なんて?」

「『DSしていいー?』とか」

「するよ」

「ママは『宿題がおわるんならね』って、言うでしょう」

「めっちゃ言う」

「義務を果たせるなら、好きなことしていいのよ」

「ふーん」


僕はこのとき、あんまり意味が分かりませんでした。
でもいまは、ちょっと分かる気がします。


禁止すると、隠れてやっちゃうんだね。
中学生が隠れてゲーセン行っちゃうみたいに。
野放しにしたら、やりたい放題になっちゃうんだね。
犬をしつけなかったら、噛まれちゃうみたいに。


だから、禁止にも、野放しにもしない。
報告してもらうくらいの、「見守る」くらいが丁度いい。

Re: さよならかったあないふ。 ( No.99 )
日時: 2013/10/06 17:58
名前: 奇妙不可解摩訶不思議 ◆gLFgwCEhi. (ID: sH2xenM.)

嘘だ。

嘘だ。

嘘だろう?



「調子のりやがって…」










100点2つ?
一位なんなきゃ納豆シャンプー?





「ふざけんな」







そういえば、まだ知らなかったんだっけ。




水仙学園のトップをさ。












杏子じゃなく、お前じゃなく、葵ちゃんじゃなく。












雷登、でも、ない…
























なぁ、そうだったろう?そんなに驚かないでよ。



























八ツ屋樹。

Re: さよならかったあないふ。 ( No.100 )
日時: 2014/06/01 09:17
名前: 奇妙不可解摩訶不思議 ◆gLFgwCEhi. (ID: x1kJFLm.)

「分からないくせに、わかるって言わないで。」


でも僕は、今の君に共感以外の何をしたらいいんだい?
僕には到底理解できなくて、苦しいよ。


僕はただ単純に、君に嘘でもいいから笑ってほしかっただけだよ。
それすらもどうしても許されないみたいだ。


左手に君が引いた真っ赤っ赤の線を、僕が撫でられたら、舐められたら、まさか治るだなんてことを思いついて、継いで、継ぎ接ぎで。


5W1Hの質問に黙り込む君は、心の是非の区別もついてないを、肯定したっていいのかい。


祈るのはやめよ。



現実見よう。高見に登ろう。
やる気がなけりゃ、僕は知らないさ。




ねぇ、    。

Re: さよならかったあないふ。 ( No.101 )
日時: 2014/11/01 20:20
名前: 奇妙不可解摩訶不思議 (ID: kix7MxaA)

僕はとうとう、「ジュケンセイ」になってしまった。

返される模試の結果。僕の偏差値、68。また志望校はB判定だ。受かる受からない半々、って感じだろうか。ひとつ偏差値を下げると5%も上がるのに。
きょろきょろあたりを見回すと、結果表とにらめっこしてる子、絶句してる子の2パターンに分けられた。僕の塾は少人数(7人しかいない)で、結構高みを目指す人が集まってる。でも、僕より、ちょっと、ダメな子ばかりだ。

「実力コースと基礎コースの人の差がなくなりつつあります。これから本気でやんないと知らないからね」

うちの講師の先生は、結構きつい。「受験舐めんな、受験は戦争だ」と一度言われた。戦争なめんな、である。

「隼人君…」

この甘ったるいカスタードクリームみたいな声は、百合ちゃんだ。百合ちゃんは榊原大付属高校…に、行きたいんだったかな。僕?僕はもちろんS判定ですが。

「百合ちゃん、授業真面目に聞いて早めに寝てればそれだけでもだいぶいいよ」

「つまり授業中寝るなってことだよね…」

うう、とくぐもったカスタードヴォイス。彼女の声は先ほども述べた通り砂吐きそうなほど甘いが、僕は大大大好きだ。ただのぶりっ子声ではない。ぶりっ子は声を作るからダメなのだ。百合ちゃんみたいにもともと甘い声だったら、いっくらでも聞いていられると思うのだ。

答案から目を上げると、幸平君と目が合った。
彼は、僕と同じ…いや、一つ下の学校に行きたがってる。
彼はとっても素直で純粋で、何事にも全力なのに暑苦しくなくって、全部自分のせいにして泣いちゃうような子。二年生のころは陸上に明け暮れてた。自分のせいで団体戦が〜みたいなこと言って泣いたそうだ。彼のためなら同性愛者に目覚めてもいい。
幸平君は目の下にクマをたたえ、力なくやるせなく微笑んだ。


Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21



小説をトップへ上げる
題名 *必須


名前 *必須


作家プロフィールURL (登録はこちら


パスワード *必須
(記事編集時に使用)

本文(最大 7000 文字まで)*必須

現在、0文字入力(半角/全角/スペースも1文字にカウントします)


名前とパスワードを記憶する
※記憶したものと異なるPCを使用した際には、名前とパスワードは呼び出しされません。