複雑・ファジー小説

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鏡の国の君を捜して……
日時: 2012/07/15 19:14
名前: クリスタル (ID: YOt4GnQH)

†ご挨拶†
はじめまして! もしくはこんにちわ。
この話は、コメディ・シリアス・ダークを目指していて、文体がヘタクソかもしれないですけど、生温かく見守ってください♪

†はじめにここのルール・説明†

・荒らしはやめてください。人として最低です。
・できれば、コメントください。嬉しいコメントが来ると、気合が出るので♪
・この話は、『不思議の国のアリス』をテーマにしています。

以上。それではどうぞお楽しみください。

†来てくださった人達†

竹中朱音、(´-_ゝ-)、翠李、*響*、晴樹、ラギば、ゆぅ


†特別†

なし

†目次†

Prologue 【Je vous ai trouvés du pays du miroir   〜鏡の国の君を見つけて〜】 >>1

Ⅰ【Un visiteur blanc comme neige  〜雪のように白い訪問者〜】>>3
>>8 >>9 >>12 >>14 >>19

Ⅱ【Le chapelier qui attend 〜待ち続ける帽子屋〜】>>20
>>21 >>26 >>27 >>28

Ⅲ【L'erreur du chat noir 〜黒猫の過ち〜】>>38
>>39 >>42 >>52 >>58

Ⅳ【Un casseur de prison sanglant 〜血まみれ脱獄者〜】>>59
>>66 >>68 >>71




登場人物 >>2 >>53

Re: 鏡の国の君を捜して…… ( No.25 )
日時: 2012/03/13 13:57
名前: クリスタル (ID: 2N4onKWr)

ありがとうございますー^^
がんばります!

Re: 鏡の国の君を捜して…… ( No.26 )
日時: 2012/03/28 10:38
名前: クリスタル (ID: 3Em.n4Yo)

 マイナスイオンに満ち溢れた森を歩きながら、(どこに向かっているのかは不明のまま)エリーゼさんに説明を受けた。

「見ての通り、ここは鏡の国」

「イメージとかなり異なるので、見ても分かりませーん」

「あんたを強引に殴って棺おけにつめて、ゲートを通ったつもりだったんだけど、まあ、色々あって、飛ばされた見たいねぇ」

「棺おけにつめる必要がどこにあったんですかー」

「まあ、綺麗な森でしょう? 特に名前は無いけど」

 二連続でスルーされた。私、嫌われているのかもしれない。

カーンカーンカーン

 何か、硬いものを叩く音が響いた。よく見ると、少し離れた所に小さいのか大きいのか良く分からない、古い、コケの生えた小屋がある。

 小屋の前には、私と同じ年くらいの美少年がいて、わら人形と五寸釘を使った呪術的な儀式をしている。うつろな目だ。

 私とエリーゼさんに気付くと、さっとわら人形と五寸釘を仕舞い、笑顔であいさつ。

「シロウサギさん、アリスさん、お久しぶりです」

 アリスって誰だ。前にも聞いた事の有る名前だ。

「私、レイシーです!」と、主張すると、少年の笑顔が引きつった。

「じゃあ、まさか————……」

 少年は、何か言いたそうにしていたけれど、エリーゼさんの顔を見て、口をつぐんだ。本当に怖い顔をしていたから。

「ノエル、その話は後にしなさい…」

 何処かの豪邸の、金持ちの怖いお母様みたいだ。

 また、『カーンカーンカーン』と、何かを叩く音が響く。

「キルと話がしたい…でも、仕事中ね」

 エリーゼさんは、軽く微笑んで、「帽子屋の仕事、頑張ってるわね」と、呟いた。

「いえ、師匠は、サボってます! あの金づちの音は、テープレコーダーに録音された音で、完全にサボってます! ガツンと言ってくださいよ、シロウサギさん!」

 美少年の台詞は、エリーゼさんのその様子を一瞬で覆す。

「なにサボってんじゃ、ボケェェェエエエエェェェェェェェ!!」

 怒鳴りながら古そうな小屋の扉を蹴り開ける。開いたのではなく、扉が跳んで、中にいた人にぶち当たり、爆発音に近い騒音が響いた。

 今のは、痛い所の騒ぎではない。木製の扉が凄い勢いでぶつかるなんて、骨折レベルだ。恐る恐る、中の人の安否を確かめた。

「痛……」

 驚いた。

 骨折なんかしていないし、ほぼ無傷。でも、それよりも一番驚いた事が、中にいたその人が毎回夢で見ていたあの、見覚えのない男だった事だ。

「………………………………………」

 確か、彼は『キル』と呼ばれていた。いつも夢に出てくるあの人の名前……。

 名前も姿も分かった。でも、記憶にない。これほど珍しい名前だったら、覚えていてもおかしくないし、姿も名前も分かったのだ。それなのに、一切記憶にない。

「……誰……」

 この、毎回夢に出てくる彼は誰なんだ。

「キル! あんた、またサボって、どういうことなのよ!? 弟子のノエルの方がよっぽど優秀だわ! 呪術的な儀式を行っていたみたいだけど!」

Re: 鏡の国の君を捜して…… ( No.27 )
日時: 2012/03/25 15:02
名前: クリスタル (ID: 3Em.n4Yo)

 いや、でも、ただのそっくりさんである可能性も有る。この世の中には、ドッペルゲンガーというものが存在するのだから。

 扉の下敷きになっているキルさんのことをずっと眺めていたら、「キルに惚れたの?」と、エリーゼさんに言われてしまった。

「まあ、確かにイケメンだから、惚れてないとは言い切れ……いや、惚れてない、惚れてない! 惚れてないです!」

 慌てふためく私の事を、エリーゼさんは小学生のように「ヒューヒュー」と、冷やかす。

「……レイシー?」

「え?」

 誰だ、今私の事を呼んだのは。声と音源からして、キルさんであることはわかっている。でも、私はキルさんに名前を教えていないはずだ。

 もしかして……———————————————

「私の名前を知っているということは、ストーカー的な何かですか!」

「馬鹿か。自意識過剰だ」

 『馬鹿』。初対面の人に向かって馬鹿。

「でも、何で私の名前……」

 木製の扉に下敷きになっている状態でうつむくキルさん。なぜか沈黙になる。

「………………………………………」

 この沈黙を、『カーンカーンカーン』という、鉄か何かを叩く音が録音されたテープレコーダーさんがつないでくれてる。

 カーンカーン……カーンカーン……カーンカーン…この沈黙、何時まで続くのだろう。カーンカーン……カーンカーン……カー「うるさいわね」エリーゼさんが近くに落ちていた斧をテープレコーダーに投げつける。ばきゃっ。

「大体、テープレコーダーで沈黙をつなぐな。時間が勿体無いわよ」

 エリーゼさんには、勿体無いお化けでもついているのかもしれない。

 少し間が空いて、「さてー、本題に入るけど」エリーゼさんの本題とはどれのことですかっ。

「キル、あんた、なにサボってんのよ!」それか。それのことか。

 キルさんは、ハァとため息ついて「もう、仕事なんてメンドーなんだ」と、顔色一つ変えないで、真顔で答えた。

 木製の扉をどけて、立ち上がり、続けた。

「こんなに毎日帽子に囲まれて、帽子帽子の人生。朝、昼、晩に帽子。もう、帽子好きだったのに嫌いになってきたんだ。見ていると、吐き気がする。汚らわしい」

「師匠、帽子食べてたんですかぁ。三食、欠かさず食べてたんですかぁ」

 さっきまで呪術的な儀式を行っていたノエルが会話に入ってきた。あれ? 近くで見るとかわいい。でも、男だよね?

「師匠、人生は楽あれば、苦もありですよ。それに、その吐き気がするほど汚らわしい帽子、あなたの頭の上に乗ってるじゃないですか」

 と、ノエルが言った瞬間、キルさんは帽子を地面に叩きつけた。

「俺は帽子屋なんてやらない」

 そういって木製の扉の下にこもってしまった。

「エリーゼさん。帽子屋の仕事なのに、どうして『カーンカーンカーン』の音なんですか?」

「ああ、それね。一言で言うと、あいつがマッドハッターだから」

「へぇ、全然分かりません」

「うん、分からなくてもいいよ」

Re: 鏡の国の君を捜して…… ( No.28 )
日時: 2012/04/20 18:52
名前: クリスタル (ID: 3Em.n4Yo)

「分からせてください」

「餓鬼が、調子乗るな」

 エリーゼさんが怖かったので、黙っておいた。


「閑話休題。本当の本題に入りたいんだけど」

 チラッと私とノエルを見る。

「餓鬼は外に出ていてくれるかしら?」

 ほほぅ。これは「アダルトな……」ことをするつもりですか。と、言うつもりだったけれど、ノエルが強引に私の腕を掴んで、扉の無くなった小屋の外に引っ張り出したので、いえなかった。

「何するのよっ」軽く怒鳴った。

「ああいうことを言うと、僕が殴られちゃいます、二人に」

「あらら」

 エリーゼさんは「無理に追い出すのは、かわいそうだけど、まあ、仕方が無いから〜」などと言いながら、ティーポットと、ティーカップ等のティーセットを渡してくれた。

 早速ティーカップに紅茶を注ぐ。

「あれ?」

 なにやら、紅茶がぐつぐつと煮えたぎっている。注ぎたてのカップから、その熱さが伝わってくる。

「ノエル、これ…絶対に飲めないよね?」

「…そうですね」

 何の嫌がらせなんだろう。煮えたぎる紅茶なんて飲めるわけも無く、ただ、冷めるのを待って紅茶を眺める。

「………………………………………」

 気まずい空気だ。思春期の女子と男子を同じ空間に放置するなんて。

「レイシーさん……レイシーさんは、純フランス人ですか?」

「え? ハーフかどうかを聞いている?」

 このタイミングで全く意味不明な質問だ。気まずさを紛らわす、その場しのぎ?

「はい。もしかして、この世界の人なのかなって」

「え? 私のことエイリアンだと思ってるの?」

 ノリがイイ私は、人差し指を出して、「E,Tー!」と、言って見る。

 ノエルは、苦笑いで「いえ、そういう意味じゃないです」といいながら、人差し指を出す。なんだかんだで、空気を読んでくれている。

「えと、この世界っていうのは、フランスとか、ドイツではない、地球であって、地球じゃない…異世界? 地獄? 四次元?」

 自分でも理解できていない様子。

「思ったんだけどさぁ。地獄って、スペース無くない? 地球の中心部にはマントルがあるから、地獄のスペース無いじゃん」

「昔の人々が想像した事に理屈は通用しませんよ」

 ノエルはそう言って、まだぐつぐつと煮えたぎる紅茶をそっと飲んだ。火傷しないだろうか。


 餓鬼二人を追い出して暫く、小屋の窓からその2人の様子を眺めていた。あ、ノエルが煮えたぎる紅茶を飲んだ。

 キルが作った紅茶。味は保障できるが、なぜかいつも煮えている。

 お湯を沸かしている段階では、沸騰したてのお湯のはずなのに、こうやってカップに注ぐと温度が以上に上がっている。前にも、紅茶を出してもらったことがあったが、そのときは熱すぎてコップが溶けていた。

「あんた、熱でも有るの?」

「平熱が32度くらいだが?」

「…きっと死神が取り付いているのよ」おいたわしや。
 おそらく、キルは血の巡りが悪い。

「さて、本題に入るけど」あたし、今日一日で何度本題に入ったのかしら。

「お前の本題はいくつある」

 適当に生きている男に、普通に突っ込まれてしまった。突っ込みは、適当じゃなかった!

Re: 鏡の国の君を捜して…… ( No.30 )
日時: 2012/03/27 14:37
名前: (´-_ゝ-) (ID: Pib.PIUG)

見ての通り、ここは鏡の国ってw
何が見ての通りだよww
ってなったのは私だけだろうか。


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