複雑・ファジー小説

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鏡の国の君を捜して……
日時: 2012/07/15 19:14
名前: クリスタル (ID: YOt4GnQH)

†ご挨拶†
はじめまして! もしくはこんにちわ。
この話は、コメディ・シリアス・ダークを目指していて、文体がヘタクソかもしれないですけど、生温かく見守ってください♪

†はじめにここのルール・説明†

・荒らしはやめてください。人として最低です。
・できれば、コメントください。嬉しいコメントが来ると、気合が出るので♪
・この話は、『不思議の国のアリス』をテーマにしています。

以上。それではどうぞお楽しみください。

†来てくださった人達†

竹中朱音、(´-_ゝ-)、翠李、*響*、晴樹、ラギば、ゆぅ


†特別†

なし

†目次†

Prologue 【Je vous ai trouvés du pays du miroir   〜鏡の国の君を見つけて〜】 >>1

Ⅰ【Un visiteur blanc comme neige  〜雪のように白い訪問者〜】>>3
>>8 >>9 >>12 >>14 >>19

Ⅱ【Le chapelier qui attend 〜待ち続ける帽子屋〜】>>20
>>21 >>26 >>27 >>28

Ⅲ【L'erreur du chat noir 〜黒猫の過ち〜】>>38
>>39 >>42 >>52 >>58

Ⅳ【Un casseur de prison sanglant 〜血まみれ脱獄者〜】>>59
>>66 >>68 >>71




登場人物 >>2 >>53

Re: 鏡の国の君を捜して…… ( No.5 )
日時: 2012/05/10 20:32
名前: クリスタル (ID: 3Em.n4Yo)

「やばい! 遅れる!」

 どこからか、そんな声が聞こえた気がした。

 私、レイシー・キャロルは、庭で本を読んでいた。

 私の家は田舎で、森の中にある住宅街の一軒家。 ここら辺はあまり人が通らないのだけど、そんな声が聞こえた気がした。

 きっと気のせいだ。自分に言い聞かせ、再び読書を続けた。

 確かに、ここは人通りの少ない田舎だけど、近くに何件か家が有る。

「やばいやばい! 時計、落としたし!」

 こんどは、随分はっきり聞こえた。澄んだ綺麗な女性の声だ。時計を落とした?

「どこに落としたんだろう? 全くっ。こっちの世界には時間制限が有るなんて、面倒な所だよ!」

 すぐ近くで聞こえる。周りを見回しても、人の姿は無い。

 げ、げげげ幻聴?

 そういえば、朝から頭が痛かった気がする。これは、風邪だ! もう、家に入ろう。家の入り口を見ると、何か光るものが落ちている。

 それが何いったいなのか。確かめるために、近寄ってよく見ると、砂時計だった。

 太陽の光が、砂時計のガラス部分に当たり、光を放っている。中の砂の色は透き通った空色。砂時計のデザインもカッコイイ。

 もしかして、時計を落としたと言っている人の時計とは、コレなのかもしれない。

「あの、時計ありましたよ?」

 どこにいるのかわからない人に向かって言う。幻聴の可能性も有るけど。

「それだー!」

 誰かがそういった瞬間、白いふわふわなものが飛んできて、私の顔面にとび蹴りをした。

 思わず、砂時計を落とした。砂時計を拾って、白いものが走り去っていく。・・・走り方的にウサギだろうか。

 おかしい。ウサギが喋った? いやいや、喋るはずが無い。やはり、幻聴だったのか。でも、あの時計を持ち去った。

「……やっぱり、風邪なんだ」

 蹴られるときに、ウサギの毛が触れたけど、見た目通り、かなりふわふわだった。どんな高級じゅうたんとも比べ物にならないほど。普通のウサギでは、考えられないほど。

 あのウサギを、抱きしめたい! 私は、立ち上がり、ウサギを追いかけた。

「まって! そこのシロウサギ、止まってよ!」

 ウサギは、走る速度を少し上げた。私も全力で追う。流石に、うさぎの早さには追いつけない。

「まってよ! ……まてっつってんだろォがァァァー!!」

 怒鳴ってから気が付いた。こんな言葉遣いなんてして、近所の評判が下がったらどうしよう・・・。

 ウサギは民家の植え込みの中に消えた。

 っ…くそう! 不法侵入を犯してまでも、あのウサギを捕まえたいとは思わなかった。

 たったの20秒ではあったが、全力疾走したので、息が切れた。

 

Re: 鏡の国の君を捜して…… ( No.6 )
日時: 2012/02/20 21:40
名前: (´-_ゝ-)♯aiu (ID: joPTjG.e)

やほす。
私が誰でしょー(笑)

いやー
エリーゼさんにそんな過去があったなんて
驚きだわー

とりま、小説頑張ってねーグッ!! (‾ε‾〃)b

それじゃマタクルネ |ω・`)ノ|Ю  |

Re: 鏡の国の君を捜して…… ( No.7 )
日時: 2012/02/20 21:43
名前: (´-_ゝ-) (ID: joPTjG.e)

↑名前のうしろのやつ
 ちゃんとつかなかったw
 もう、メンドイから次からつけないわw

あと、「私が」ってなんだしw
「私は」の間違いだった

Re: 鏡の国の君を捜して…… ( No.8 )
日時: 2012/07/20 12:23
名前: クリスタル (ID: YOt4GnQH)

 それでも、一応植え込みの中を確認した。わぁ、虫がいっぱい…。おや、あれはお家の居候、ゴキブリさん。

 思ったよりたくさんの虫がいて、見ていて飽きない。むしろ楽しくて、暫く眺めた。虫は結構好きだ。

 でも、他人のお家の植え込みを観察する私は、かなり怪しい。泥棒に見えるかもしれない。

 諦めたら負けた気がする。でも、周りに怪しく見られたくない。そんなことを思っていると、丁度良く雨が降ってきた。

 これで、諦めたのではなく、帰ったのだと思われる。はず。

 まあ、周りには誰もいないから、関係ないけど。誰もいなくても言い訳を考えちゃうのは癖かな。

 降り始めの雨は、土の匂いがする。それは、あまり好きじゃない。むしろ嫌い。どうして嫌いなのかは忘れたけど、どうしても好きになれそうも無い匂い。

 思い出せない、何かに似ているから・・・。ま、嫌いな事に理由はない。嫌いな物は嫌いだ。そのことに偽りはない。

 家に帰ろうと歩き始め、気が付く。本を適当なところにおいてきてしまった。どこにおいてきたのだろう。本が塗れると大変なので、家まで急いだ。



 私の家の庭は、そこそこ広い。大体、テニスコート二つ分くらい。芝生で覆われている。花でも植えればいいのに、一面の芝生だから、殺風景だ。まあ、シンプル・イズ・ベストと言われるものだ。

 庭の中央には、白いガーデンテーブルが有る。

「パラソルが有れば、本も濡れなかったのに…」

 本来パラソルが着いているのだけど、1年ほど前、パラソルを使ってファッションショーの真似をしたら、大破したのだ。

 ふぅ、とため息をつくと、雨はさっきまでおとなしかったくせに、突然土砂降りになったので、急いで玄関の前へ。

 玄関のドアを引いたが、開かない。あ、押すのか。開かない。

 3分間ほど、押したり引いたり、謎の舞いを舞ってみたり、ドアノブをガチャガチャ慣らしてみていたが、よく見ると、鍵が閉まっていた。

 鍵は、ポケットの中に入っていた。ああ、自分で鍵閉めたのか。

 もう、色々上手くいかない。

 ウサギに蹴られるわ、本濡れるわ、鍵が開かないからって、謎の舞を舞って、近所のおばさんに凝視されるわ。

 何もかもいやになった。家に入って、どたどたと階段を駆け上がり、すぐに自分の部屋に引きこもった。

 引きこもっていても、母親は仕事に行っているし、二人暮らしだから誰も心配してくれない。誰か心配しろよ。うとうと…。



 きっとこれは夢だ。部屋に引きこもって、そのまま寝てしまったんだ、多分。

 そこは、何処かの王宮。美しいシャンデリアが幾つも、天井からぶら下がっている。廊下は、赤い絨毯がどこまでも続いていた。

 とある部屋に入ると、綺麗なフランス人形がずらっと並ぶ子供部屋。軽く100を超えるだろうけど、ここまでフランス人形だらけだと、不気味にも思える。

 窓から見える景色は、一切現実味が無い。緑や黄緑のクレヨンで画用紙を塗りつぶしたような風景が広がっている。

 …最近、同じ夢を何度も見る。この夢で、7回目。最後に、見覚えの無い顔の整った男が出てきて、上手く聞き取れないけど、何か呟いて消えていく。

 今回も、いつもと変わらない夢。の、筈だった。

 今回は、いつもと違った。

 突然鋭いものが私に向かって飛んでくる。男は、私をかばって刃物に貫かれる。赤い滴が宙を舞う……———————————————


 ガバっと、ベッドから跳ね起きた。

Re: 鏡の国の君を捜して…… ( No.9 )
日時: 2012/05/10 20:49
名前: クリスタル (ID: 3Em.n4Yo)

 とても心臓に悪い、リアルな夢だった。

 真っ赤な滴が宙を舞う光景……それだけ、異様に現実的だった。

 思い出すと、吐き気がするので、無理やり忘れる。だが、忘れようとして忘れられるわけも無いので、また吐き気に襲われる。

 窓の外を見ると、あたりは既に夜のトバリが下りていた。時計の針は、午後10時頃を指している。眠りすぎて、頭が痛い。

 母親は9時頃には、仕事も終わって帰ってくるが、今日は出張らしい。

「……うう……気持ち悪い…」

 さっきの夢が、忘れられない。とても、生々しい夢。あと、血の匂いもしたかも。おぇ。

 結局、あの夢のイケメン男は誰なんだろうか。一体何を呟いていたんだろう…。そして、あの後、どうなったのか…。

 まあ、夢だから。夢だから、あの後なんて、想像するだけ無駄だ。あれは夢だから!

 バンッバンッと、やたら乱暴に玄関の扉を叩く音でわれに返った。手の平で、本気で叩かないと、あんな音は出ない。そんなに乱暴に叩く必要が有るのか。もしや嫌がらせ?


 自分の部屋を出て、フラフラと歩き玄関と扉を開く。

 『こんな夜遅くに何のようだ!』と、苦情を言ってやろうと思っていたのに、感動するほどの美人だったので、言葉が詰った。

 ショートボブの、20代前半くらいの美女。これは誰が見ても、美人だというであろう。たとえ老眼でも、乱視でも。

「………………………………………」

 なぜか沈黙が続いた。訪問しておいて無言だなんて。

「………………………………………」

「………………………………………」

 この沈黙が、後30秒続いたら、用は無いのだろう。

「………………………………………」

「………………………………………」

 よし、用は無いんだろう。そっと玄関の扉を閉めた。

「ちょ、普通、そこでドア閉める!?」

「じゃあ、何か言ってくださいよ。用、あるんですか?」

 そして、再び沈黙が。

「あんた、名前は?」

「え、用はそれだけですか?」

 驚いたので、聞いてみると、顔色ひとつ変えずに、

「今のところはねぇ」

 当然、見ず知らずの人間に名前を教える気は無い。

「怪しき女性よ、さよーならー」

 ドアを閉めようとしたら、その女性が締まるドアに足を挟んできた。

「ひぃ!」

「いい加減にしなさいっ。あたしだって、好きでこんな雑用をしているわけじゃないのよ!」

 無理やりドアを開けて、私の髪の毛を引っ張ってきた。

「ちょ、ハゲる!」

「とにかく名前を言いなさい」

「いやだ! ポリスマン、呼びますよ!」

 私も抵抗して、女性のほっぺをひっぱる。

「いたた! なにするの——…」

 女性の目線が私ではなく、真後ろに変わった。

 彼女の目線の先には、小柄な黒猫がいた。

「あ、かわいい。おいで、ニャンコ〜」

 猫は、私を軽く威嚇して、

「誰がニャンコだって?」

 と…。あれ、猫喋った?

 いや、猫が喋るわけが無い。…じゃあ、今喋ったのは、誰?

 女性が、私の髪の毛を放し、猫をにらみつけた。

「ここに何をしに来たのかしら? 用が無いなら消えてくれる?」

「用が無いなら、わざわざこんな所には来ないよ。僕は、そいつを——レイシーを殺しに着たんだ」

 まって。猫が喋った上に、名前も知られている? しかも、殺すって? 今日は、幻聴が激しいなぁ。

 猫の姿が代わり、一人の少女になった。幻覚まで。私、大麻なんて使って無いのに。

「ぎゃーーーーーっ! 猫が、人になった!」

 私のリアクションは、誰にも相手にされず。華麗にスルーされた。カレーにスルー。あはは。誰か笑って。




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