複雑・ファジー小説
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- 勇者で罪人の逃避行!【】
- 日時: 2012/09/25 17:52
- 名前: ジェヴ ◆hRE1afB20E (ID: jP/CIWxs)
参照1000突破ァァァァァ!! 感謝しきれません!
こんな拙い小説を見てくださっている方、毎回コメントをくださっている常連様、本当にありがとうございます。
まだ10章近くまである中、1章も完結していない状況ですが、全話完結に向け頑張りたいと思いますのでよろしくお願いします(^^*)
どうもジェヴです(・ω・)
題名は変更しました、仮題なので今度も変更するかもです。
主人公+α以外ほぼオリキャラを目指して。
一時流行ったRPG系の小説ですが、それでよければゆっくり見てってくださいませ(*´ω`*)
【注意】
・更新不定期です、放置多し
・急展開なんて日常茶飯事さ!(蹴
・gdgdなRPG風小説
・オリキャラ様によってこの小説は支えられています
以上です!
【目次】
プロローグ『旅人の逃避行』>>005
登場人物>>118
第一章『砂塵に紛れる支配者と』
01 >>013 02 >>015 03 >>023 04 >>026 05 >>032
06 >>037 07 >>041 08 >>043 09 >>050 10 >>061
11 >>077 12 >>078 13 >>086 14 >>100 15 >>112
16 >>117 17 >>121 18 >>127
@ふざけ過ぎた結果→>>038
【番外編1】
1『武器商人と用心棒と案内人と』>>051
2『四面楚歌!食糧を狙う敵』>>074
3『前途多難、そして追撃』>>081
4『限界に見えた一つの希望!』>>096
5『』>>131
【ものおき場】
イラスト ※私情により簡潔にまとめました。
〆ジェヴより
・表紙らしき何か>>093
・カイン>>045
・番外編組>>094 >>106
・【SI-VAさん】より カイン>>101
〆優勇さんより!
・タイトル>>098
・カイン>>059
・レイラ>>090
・ジョン>>114
〆かのこさんより!
・カイン>>087
〆三月兎さんより!
・レイラ&ゼン>>104
〆グレイさん!
・クナギ>>110
素敵なイラストありがとうございました!
オリキャラ随時募集です。
【オリキャラ投稿の際の注意と留意点】
・オリキャラが敵としてか味方としてか、またどの立場で登場するかなどは私が決めさせていただきます。何とぞ
・1度きりのキャラもいれば、ずっと登場するキャラもいます。ご了承のほどを
・設定(過去話)などは大雑把に。魔法も難しいもので無く説明が簡単なものをお願いします
(容姿や魔法、設定被りの防止です)
・【】の右に書いてある文章は消してください
以上です!
【オリキャラ容姿】
名前【】カタカナで
性別/年齢【/】
種族【】人間、エルフ、竜など
職業【】人間系種族のみ。竜などで職業・魔王城の番人などはおkです
容姿【】できるだけ詳しく
性格【】
魔法属性【】炎、闇、風、ノーマルなど。無しでもおk!魔術師系は複数可能
魔法技【】どういう感じで魔法を使うか
武器【】
技【】どういう技を使うか
備考【】
過去【】
何かあれば【】
サンボイ「」「」「」6つまで
以上です
- Re: 【RPG風】勇者で罪人の逃避行!【キャラ募集】 ( No.22 )
- 日時: 2012/07/12 16:37
- 名前: 優勇 ◆owTCsYJegA (ID: SUsN38YB)
ジェヴさん>>
適役ですか!良かったです〜
そういえば地系の魔法使うキャラ他にいませんね・・・
分かりました〜じゃあ楽しみにしてます!
頭痛・・・大丈夫ですか?あんまり無理しちゃ駄目ですよ。
無理して酷くなったら大変ですから・・・
- Re: 【RPG風】勇者で罪人の逃避行!【キャラ募集】 ( No.23 )
- 日時: 2012/09/22 19:52
- 名前: ジェヴ ◆hRE1afB20E (ID: jP/CIWxs)
アシス街は広い。それ故に住宅地の密集する地域ごとに少々の貧困差が生まれているのは事実である。
街の外れの方に位置する貧困区域に、まばゆい光と共に何やら大きな物音が聞こえてきた。
「痛ッ!?」
そう言って真っ先に身を起こしたのは『剣士』である。彼はそう言って自分の落下した「ゴミ置き場」に溜め置きされていたゴミ袋を蹴り飛ばした。そしてここぞとばかりに不機嫌そうな顔をして、「臭い」と一言。彼の頭には魚の骨がくっついている始末だ。
しかし、そんな彼を余所に、以外の人間はその手前に着地しており、間もなく(おとらく魔力か何かで)レイラがゆっくりと地面に足を付けた。
「テメー俺だけゴミ置き場に放り込むたぁいい度胸だな。ワザとだろ!」
「す、すいません……いつも二人転送させてたのに、今回いつもの倍の人数がいたもので」
彼女はそう言って彼に謝りながら、彼に手を差し出していた。それを見る限り、彼女には本当に悪意は無いらしい。
移転魔法はレベルが上がるごとに移動距離が延びる。しかし、だからといって移動させれる総量までもが多くなる訳ではない。より多くの総量を移動させるのに必要なのは、「経験」ただそれだけである。
彼はその事を知っていたので、少し機嫌を悪くはしたが、決して彼女を咎めたりはしなかった。
「ま、まぁ剣士さんなら移転魔法慣れてますし……変な所に落ちても大丈夫かなぁって」
「あのなぁ……」
『剣士』は何か言いたげにそう言うが、呆れ交じりに溜息をついてついにそれ以上は何も言わなかった。彼はゴミ溜めから這い出ると、その場にいる人物の顔をざっと見渡し、もう一度溜息をついた。
「ま、全員無事逃げきれたって事で勘弁してやらぁ」
そう言うと彼は自分の頭についていた魚の骨を、物音につられてやってきたドラ猫共にくれてやった。そして自分の服を何度か払った後、さてと、と区切りをつけた。
「んじゃレイラ、行くか」
『剣士』はニカッとレイラに笑いかけると、豪快に彼女の頭を撫でる。
「今回は80点ってところか。初めての大人数にしちゃあ、中々技術は高かったしな。もちろん、俺様をゴミ溜めに落としてくれた分は−50点だがな」
「つまり30点ですか……。ちょ、ちょっと待ってください! その件については謝ったじゃないですか」
「ばーか、俺のプライドを穢してくれた罪は重いぜ」
「うー、そんなだから器ちっちゃい言われるんですよ」
その言葉を聞いてむくれる少女。そんな彼女に『剣士』は苦笑を浮かべるが、間もなくしてそんな二人のやり取りを見守っていた3人の方へと、不意に顔を向けた。
「んじゃ、テメー等とはここでお別れだ」
彼は不意に彼等に言う。すると、その言葉にクナギが真っ先に反応する。
「おいおい、何だお前等何かあんのか?」
「そー言うアンタこそ、俺にこれ以上何か用があんのかよ?」
”アンタの事散々おっさん言いまわってた悪ガキだぜ?”と、『剣士』は言う。そう言われてしまえば、そうなのかもしれない。
しかし、どうもクナギは妙な縁を感じていた。何故だろうか、ここでコイツ等と別れてしまったら、何か損をしてしまう気がしたのだ。その正体は知れないが、言いかえるとしたら——興味。ちょうど、『剣士』とやらに興味を持ち始めた頃だったからなのかもしれない。
クナギはふと気がつくと、こんな事を言っていた。
「何だろうなぁ、何だか名残惜しい気分だ。もうちょっとばかし話でもしてぇところだな」
「あー悪いな。そりゃ無理だぜ、俺等やんなきゃいけねぇ事あるし。それにここに長居する気も無ェんだ」
『剣士』はクナギの言葉に笑いながら軽い口調でそう言い返して、街をぐるっと見渡していた。そして今度は、彼の言葉に疑問を抱いた銀髪の青年が口を開く。
「する事? 観光で来たんじゃないのか?」
「まーな。たぶんお前等が知ったら目ん玉カッ開いて吃驚するだろうぜ」
そう言って『剣士』はニヤリと笑う。愉快そうな彼を持て、クナギはつられてか笑顔を浮かべながら言う。
「へぇ、そりゃあ楽しみだな。何をする気なんだ?」
彼がそう聞くと、『剣士』は今度クックックと低く笑う。そしてお腹を抱えながら彼はニタァと口を歪ませ、そして口を開く——
「ククク、そうだなァ……強いて言うなら、”————”」
その瞬間だった。
彼が最後の言葉を紡ぎだそうとした、その時に——地面が大きく揺れた!
「ッ、地震!?」
それは、その場にいた全員が感じるほどの大きな揺れ。きっと、意識せずに立っていればひとたまりもなく足をさらわれるであろう。そんな強さの揺れが、何の前触れも無く突如アシスの街を襲った。
「っとと、何だこりゃあっ!?」
クナギはそう言って思わず地面に膝をつける。そんなクナギを周りの転落物からかばうようにして彼の側に立ち、仮面の女が周囲を伺う。
銀髪の青年も間もなく地面に膝を付け、そして”彼女”の方を見ていた。そんな彼女——レイラは、『剣士』の腕にしがみついて彼に何かを言っている。が、その声は地響きで青年の見耳は届かなかった。
「——った、行くぞ!」
と、そんな彼女の言葉を受け、揺れが今も続く中『剣士』とレイラは突如走り出した。青年は慌ててそれを目で追い、そして考える間もなく彼等の後に続き走りだす。その場にいた自分たち以外の全員が走り出し、クナギも思わずとの後へと続いていった。
- Re: 【RPG風】勇者で罪人の逃避行!【キャラ募集】 ( No.24 )
- 日時: 2012/07/12 20:43
- 名前: ジェヴ ◆hRE1afB20E (ID: RROsmwWi)
>>優勇さん!
薬飲んでだいぶ痛みが取れたので少し更新!(・ω・)
ご心配どうもです^^
レイニーちゃん今若干影薄くなってます(汗)が、話が展開すればかなり重要キャラになります。
ちょっと時間がかかるかもしれない点、申し訳ないです(m´・ω・`)m
まだいただいて登場してないキャラも登場させなきゃ…!
1章は大体今出てきているメンバー+αですかね。
2章からはどしゃどしゃ出すぞー!
後早く戦闘シーンかきたいのぜ…!
- Re: 【RPG風】勇者で罪人の逃避行!【キャラ募集】 ( No.25 )
- 日時: 2012/07/13 20:20
- 名前: ジェヴ ◆hRE1afB20E (ID: RROsmwWi)
1−3(だっけ)更新しました(・ω・)
ここから話が進展していきます、急展開注意報w
- Re: 勇者で罪人の逃避行!【キャラ募集】 ( No.26 )
- 日時: 2012/09/22 20:00
- 名前: ジェヴ ◆hRE1afB20E (ID: jP/CIWxs)
揺れが未だに続く街中を、『剣士』は探り探りに走っていた。
街の活気のある地域に来ると、街道を歩く人々が悲鳴を上げているのが聞こえてくる。それぞれ逃げ回ったりその場にしゃがみ込んだり、はたまた子供を守る親などが目につく。そんな中、『剣士』は時々立ち止まっては何かを確かめ、辺りを見渡したと思えばまた走るを繰り返していた。
しかし、それを続けているうちに徐々に揺れは収まり始めている。それを感じて一瞬焦りを見せた『剣士』は、前を向いたままレイラに話しかけた。
「レイラ! お前あっちの方探ってくれ! 俺こっち探すわ!」
「は、はいっ!」
レイラは『剣士』から指示を受けると、即座に方向を変える。それを足音で把握した『剣士』は、収まりつつある揺れの中——ある方向へと駆けて行く。そして同時に、妙な違和感を覚え始めていた。
(妙だな、こりゃだたの地震じゃねーのか? 何か地面の下で蠢いてる感じが……)
そう思うものの、確証は無い。だが、揺れが強くなる方へ走れば走るほど、その妙な違和感は増す一方である。
しかし。
その間にも揺れはゆっくり収まり、そしてついに、それは完全に止まってしまった。
青年は舌打ちし、歩きながらあたりを見渡した。
そこは街の中央の広場で、憩いの場となっている場所だった。大きな噴水が存在するそれを見れば、流石は水の都だと思い知らされるほどだ。
「剣士さん! こっちです!」
すると、前方から自分を呼ぶ声がした。先ほど分かれたレイラだ。青年が彼女の方へ近づくと、彼女は目の前のある建物を指さした。
「——教会?」
そう、目の前にあるのはこれまた大きな教会だった。真新しい綺麗な佇まいという印象を受ける、最近立てられたのであろうか。
一体ここがどうしたと言うのか。
「……実はですね」
そんな『剣士』の心情を知ってか、レイラは教会を見据えながら口を開いた。
レイラがこの辺りに来た時、何やらここで慌ただしく出入りがあったらしい。それも、この周辺にいた幾人の人間が、である。逃げるとこなら他にもあるはずだが、一体なぜ教会に?そう妙に思ったレイラがこの前まで来ると、教会の中から何かが聞こえ、そして段々揺れが収まったのだと言う。
「ふーん、教会ねぇ……」
「この街にも宗教があるんですね」
「だが、この街の宗教は宗教と呼べるほどのものでも無いぞ。ただ祈りを捧げているだけだよ」
「ほー、なるほ……」
『ど』、と言いかけて『剣士』は思わず”彼”の方に振りむいた。
そこには、先ほど一緒にいた銀髪の青年の姿がある。
「うおぁっ!? お、お前!?」
「ついて来たんですか!?」
レイラが彼に尋ねると、青年はコクリと頷く。そんな青年の姿を見て、『剣士』は笑う。
「どーしたよ、放浪者2人組に何か用か?」
彼が尋ねると、青年はそっと目を瞑った。そしてその後、レイラの方へと視線を向ける。
それを見て『剣士』は、彼が何らかの理由で自分達——特に”レイラ”に用があるのだと察した。『剣士』は「ほう」と言いながら腕組みをし、少し二人から距離を置く。
「レイラに用があんだろ? だったらさっさと済ませてくれ、俺達も暇じゃねーんだ」
「あぁ分かった。なら単刀直入に言わせてもらう」
『剣士』の配慮を心の中で感謝しつつ、青年はそう言って改めてレイラに向き直る。
(ま、こうでもしねーとさっさと離れてくれねーだろうしな。こう言うのはさっさと終わらせてもらって去ってもらうとするか)
青年の様子を少し離れた所で見ている『剣士』は心の中でそう呟いて溜息をする。レイラが一瞬困惑した顔でこちらに目配せしてきたので、「さっさと終わらせろ」と顎で促した。するとレイラは小さく頷き、銀髪の青年へと向き直る。
しかしこれがまたとんでもない事になるとは、この時『剣士』もレイラも予想だにしていなかった。
「レイラ」
「は、はい。なんでしょう?」
そう言えばこの人、私を知ってたみたいだけど……誰なんだろうか。そう思いながら、レイラは呼ばれた名前に返事をする。
するとその瞬間、彼は口元を緩め、そして——自分の前に傅いたのである。
「!?」
遠くで見ていた『剣士』は突然の事に驚いて声にならない声を出す。何故ならその時『剣士』には、彼が何をしようとしているのか分かったからだ。
しかし、そんな『剣士』を余所に、銀髪の青年はレイラの手をとり、空いた手を自分の胸に当て、そしてこう言ったのである。
「俺は”ゼン・レイトニック”。どうか俺を……いや、どうか私を貴方の従者にしてください」
飄々とした表情で、しかし確かに微笑みながら、彼はそう言ってレイラに向かって頭を下げた。その光景を見て、『剣士』はやはりか!といった表情をして言う。
「”契約の誓い”!? マジでかよ勘弁してくれ!」
半ば悲鳴じみた『剣士』の声を聞き、レイラはハッと我に帰る。
——え?じゅ、従者?
——どどど、どういう事なんですかこれッ!?
その光景を目の当たりにしたレイラは半ばパニックを起こしながら、心の中でそう叫んだのだった。
*
「あーあ、あいつ等見失っちまったな。面白い奴だったのにもったいないことした気分だ」
三人にが走り去り揺れも収まったその場所で、クナギはそういってようやく立ち上がった。そして服の汚れ払いながら、彼は用心棒へと視線を向けた。
彼女はまだ、彼らが去った方をジッと見つめていた。クナギはそんな彼女に声をかける。
「ジョン」
そう呼ばれて用心棒は鈍く反応し、自分の方をようやく向いた。相変わらず仮面をかぶっているので、イマイチ彼女がどんな表情をしているのかは知れないが、クナギには少なくとも彼女が”彼等”に”興味”ではなく——何か”用”があったというのは分かった。
クナギはポーチから取り出した煙草を銜えながら、自分がジョンと呼んだ彼女に向かってこう言う。
「アイツ等に何かあったか?」
「……いや」
そこで初めて、彼女が自らの口を開いた。彼女はそう言うと、視線を若干クナギから外す。それを見て彼はクスリと笑った。
「何だクナギ。俺が嘘でも言ってると言いたいのか?」
「あぁ。だってお前、隠し事するとき俺から視線外すだろ」
「!」
それを聞いて、仮面の下で彼女は少し目を見開いた。
1年、この男の用心棒として雇われているが……この男はヘラヘラしているくせに隙が無い。
ジョンと呼ばれた彼女は小さく苦笑を浮かべた。
「で、知り合いでもいたか?」
「…………」
「ふーん、成程。あの男だろ?あのジョージだの言ってた胡散臭いガキ」
その言葉を聞いた瞬間、彼女が動きを止めた。どうやらビンゴらしい、クナギは自分の魔法で指先に炎をともし、それを煙草に火近づけながら、少し軽い口調で彼女に尋ねる。
「で、そいつとはどんな関係なんだ? もしかして友人か?」
だが、そう言った瞬間彼女は——クナギの肩を思いきり掴みかかった!クナギは突然の出来事で、思わず煙草を落としそうになる。
「違う! 奴は断じて俺の友人なんかじゃない!」
…………、
軽い気持ちで聞いたつもりだったが、とクナギは心の中で苦笑を浮かべた。
怒鳴るようにそう言う彼女に、こんなに過剰反応されたのは初めてだ。普段彼女は慎ましく、それでいて強い。なにか使命感に駆られたようにモンスターをなぎ倒し、ここぞとばかりに勇ましい姿を見せるくせして——寡黙で大人しい。そんな彼女が、今たった一言でこの通り感情をさらけ出している。
面白い半面、正直驚きだ。仮面をしている彼女は、心にまで仮面を被っているかと思っていたのだが。
そしてそんな彼女はといえば、ふと我に帰り、ちょうど今肩から手を離したところだ。
彼女はクナギから少し距離を置くと、そっぽを歩きながらどこか遠くを見て言う。
「あの男は、”カイン・フォース”は”俺達”を見捨てた裏切り者だ!!
奴がカインだという確証を得られたなら、俺は奴を殺す」
彼女はそう言って、己の拳を強く握った。
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