複雑・ファジー小説
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- チャイルド・デーモン
- 日時: 2015/02/16 20:27
- 名前: カトマナ (ID: uWCnjyP1)
「た、たずげ、て…くれ…!」
月が、妖しく輝くこの世界。
…その世界の月に乗って笑う
『え〜?オッサン何言ったんだ?俺、聞こえなかったわ』
二十歳にもならない、銀色の髪をした少年
- Re: チャイルド・デーモン ( No.52 )
- 日時: 2016/03/27 16:00
- 名前: カトマナ (ID: iuj9z/RI)
北区「マリア・ブローシュ」。
他の地区よりも気温が低く、ほとんど雪が積もっている。
地面や壁はカラフルに彩られ、至るところに風船がある。
「サーナちゃんサーナちゃん!!早く来ないとパレード終わっちゃうよ〜☆」
「ちょ、待ってプライド…てかアンタ足速い…!」
今日は月に一度のお祭りの日だった。至るところで出店が出ている。
「…すっごい人…ていうかプライド?どこいっ「ほわぁぁぁ!!」」
いきなり聞こえた奇声の方向を見るとプライドがあるぬいぐるみをキラキラした目で見ていた。
「…何、そのぬいぐるみ…」
「サーナちゃん知らないの?!今人気のラリックマだよ!!☆しかもこれ今限定の特大サイズ!!☆」
- Re: チャイルド・デーモン ( No.53 )
- 日時: 2016/05/20 18:37
- 名前: カトマナ (ID: j0x8WVaG)
体は黒くて目は真っ赤、牙と爪には血が垂れていて見た目グロテスクな熊…。
ラッキー☆と簡単に買い物を済ますプライド、金額が一万超えている…。
「さてと、そろそろターゲット探ししなきゃね☆」
そう言うとプライドはポケットから写真を取り出した。
写っていたのは年端も行かぬ可愛い少女。
「…今回の標的ってまさか…」
「この女の子だよ〜☆『リルム・サユラ』貴族の一人娘さん☆いやー、世の中恐ろしいねぇこんな犯罪者もいるなんて☆」
「…なんでそんな楽に言えるの?」
そう聞くとプライドは不思議そうな顔をした。
「?なんでって言われてもこれは仕方ない事でしょ?☆」
「そんなはず…!!「うるさいなぁ」」
ビクッ、サーナが肩を震わす。
「この世の誰もがサーナちゃんと同じ考えじゃないんだよ。これは罰なんだよ。悪い事したらダメってわかっているのにやったんだから悪い芽は早く摘まなきゃいけないんだよ」
- Re: チャイルド・デーモン ( No.54 )
- 日時: 2016/06/22 22:42
- 名前: カトマナ (ID: w4lZuq26)
「…っでも、まだ幼いんだよ!?それに女の子…まだ改善できるかもしれないじゃない!?」
サーナが必死ながらに言うとプライドを大きくため息をついた。
「…じゃあ幼いから、女の子だからって理由で殺人を犯した奴をほっとくの?」
「殺人…!?」
こんな、こんな非力そうな女の子が…?
「何かのま…「間違いじゃないよ」」
- Re: チャイルド・デーモン ( No.55 )
- 日時: 2016/07/19 20:37
- 名前: カトマナ (ID: w32H.V4h)
大きな瞳にうつる影。
彼女の裏に潜む狂った存在がうごめく。
「…ほら、そろそろ時間だよ☆はやく行かないと怒られちゃうよー」
小走りで移動する。
恐怖の道へ続く。
…ーーー
「神よ、我らに祝福を」
口にする少女は祈った。それは幸せなを願う言葉。
教会は人気がなく、少女の声以外何も聞こえない。
「私は神に誓い、悪事をしません。
嘘をつきません。どうか祝福を…」
「神なんているわけないじゃん〜☆」
「!?誰!?」
誰もいないはずの天井にいたのは、
「おいで、幼夢界☆」
- Re: チャイルド・デーモン ( No.56 )
- 日時: 2017/12/18 21:16
- 名前: カトマナ (ID: I2AL/1Kk)
悪いのはわたしじゃないのに…。
…ーーー
ここは、どこなのだろうか。
どこかのホールのようだか、何か恐ろしい感じがする。
「…うぅ…」
少し離れた先にはリルムがいた。気を失っているのかホールの中心でうずくまっている。
サーナは重いからだを動かしリルムのそばに駆け寄った。外傷はないようだが気持ち悪そうに呻いている。
「ねえ、大丈夫!?しっかりして!」
サーナは少女を揺らし起こす。だが、一向におきる気配がない。
「ねえ!…どうしようなんでおきないの?」
『そりゃあ、リルムちゃんは今僕に夢を盗られているからねえ』
ぬっとプライドがホールの暗闇から現れた。そして彼女もまたルストのように目の色、服装、雰囲気が変わっていた。
無邪気さを残した瞳は金色に染まり、服はピンクと紫のロリータに包まれている。その見た目だけならただただかわいらしいと思えるのだが、プライドから漂う狂気を肌越しに感じ取った
「夢を…取る…?」
「これ、見えるかな?」
プライドは手に持っているステッキを軽くたたくと空間が歪みだす。まるで誰かの記憶の中に無理やり入り込んでいるような拒絶感をサーナは感じ取った。
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