複雑・ファジー小説
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- フライトドクターストーリーズ
- 日時: 2017/09/19 15:49
- 名前: Rain (ID: OZxqQ4OG)
☆attention
この物語を書いている作者は、駆け出しの初心者作家です。
また、医療のことをかいていますが、医者でも看護師でも医学生でもありません。自分の調べた知識だけで書いています。
そのため、なにかおかしいところがある場合がございます。
もし、これを読んでくださっている方の中で医者、看護師、医学生などの医療関係の職についている方がいらっしゃるなら、間違い等ガンガン指摘してください。
プロローグ
救命救急センター。
それは、命を救う最後の砦。
そして、救命救急の攻めの切り札、ドクターヘリ。
出動要請から離陸まで3分。
時速280kmの機動力。
この物語は、命を救うために戦い続ける人々を描いたものである。
- Re: フライトドクターストーリーズ ( No.25 )
- 日時: 2017/05/08 18:37
- 名前: Rain (ID: OZxqQ4OG)
「で、倉橋さん。明日からまた出張だから、よろしくね。おみやげ、何が良い?」
「教授の好きなものでいいですよ。」
「じゃあ、そうするよ。」
そう言って、教授は部屋を出ていった。
優しそうなおじいさんというイメージだけど、実はとってもすごい人。
救命救急のカリスマといわれ、なにをかくそう、この北海病院にドクターヘリを導入した張本人。
いつか私もああなれたらいいな。
- Re: フライトドクターストーリーズ ( No.26 )
- 日時: 2017/05/08 18:59
- 名前: Rain (ID: OZxqQ4OG)
4,わがままナース
若松said
今日からナースが一人、移ってくるらしい。
帰国子女なんだとか。
うーん、どうなるかな。
ミーティングルーム。
「今日から、新しいナースがくる。自己紹介、よろしく。」
すると、金髪のナースが立ち上がった。
「Hello everyone. My name is kirara kazama.」
「・・・誰か、通訳頼む。」
英語がテンでダメな杉野先生がやっと声を出した。
「こんにちは、みなさん。私の名前は風間きららです。」
さらりと赤川先生が通訳する。
「すまない、風間。うちには英語がさっぱりな奴がいるから、英語は外国人だけにしてくれ。」
「わかりましたよ〜。」
きららがぷうっと頬を膨らませる。
「じゃあ、今日のヘリ当番は・・・」
「あ・た・し!」
赤川先生が確認しようとしたところを、きららが遮った。
きらら以外ぽかんとしている。
「ここに来たらドクターヘリに乗れるんでしょ?だったら今日はあたし!」
「あのなぁ。ここに来たからってすぐ乗れるわけじゃあないの。しばらくはここで対応を学ぶの。」
杉野先生があきれ果てながらたしなめる。
「じゃあ、パパに言うわ!パパならきっと聞いてくれるわ!」
そこに、ドアが開いて、教授が入って来た。
「あ、パパ!」
- Re: フライトドクターストーリーズ ( No.27 )
- 日時: 2017/05/09 07:47
- 名前: Rain (ID: OZxqQ4OG)
「はぁぁぁぁ!?」
風間教授の娘ぇ!?
「ねぇ、パパ。あたしぃ、ドクターヘリにのりたいのぉ。でもぉ、この人達がぁ、まだ乗れないっていうのぉ。ねぇ、パパ。この人達を説得してよ〜。」
うぐ。
なんか苛っとくるなあ、その言い方。
「・・・きらら、少し話がある。」
「はーい、パパ。」
そういって、風間親子はミーティングルームを出ていった。
ミーティングルームはしばらく沈黙に包まれていた。
その沈黙を破ったのは、またしてもきらら。
「なによ!パパまでそういうの!?あたしは手術室のナースとしてやってきたの!ドクターヘリで治療するぐらい簡単よ!」
やがて、風間教授が戻って来た。
「私の娘が失礼したね。今日はとりあえず、ここでやってもらう。一から救命救急の極意を叩き込んでくれるかい?」
「はい!」
今日は大変な1日になりそう。
- Re: フライトドクターストーリーズ ( No.28 )
- 日時: 2017/05/09 15:18
- 名前: Rain (ID: OZxqQ4OG)
午前の回診が半分ほど終わったところで、ホットラインがなった。
「患者、65歳、女性。胸の痛みを訴えています!」
心筋梗塞かもしれない。
私は、ホットラインに向かって叫んだ。
「ドクターヘリ、出します!」
今日のフライトドクターの矢崎さんと、フライトナースの櫻田さんが走って行く。
今日は美人コンビね。
「あたしぃ、あの子達より上手いと思うんだけどぉ、何であの子達が乗れるのに、あたしは乗れないのぉ?」
私はきららをスルーして、初療室へと向かった。
全く、あの態度、どうにかならないかなぁ。
- Re: フライトドクターストーリーズ ( No.29 )
- 日時: 2017/05/09 20:52
- 名前: Rain (ID: OZxqQ4OG)
現場の矢崎先生が下した判断は、患者を北海に連れて帰るという判断だった。
「今日の心臓の担当、だれ?」
「清水先生です。」
実は、北海病院の救命救急センターには、心臓専門のドクターはいない。
杉野先生は胸部外科だけど、心臓そのものの専門じゃない。
こういうときは、心臓専門のドクターに来てもらうことになっている。
連絡をしてから、1分もたたずに、初療室のドアが開いて、清水先生が入って来た。
ヘリのエンジン音がだんだん大きくなってくる。
ストレッチャーがガラガラと音をたてている。
ドアが開いて、矢崎先生が入って来た。
「マミヤ・ウメコさん、65歳です!」
初療室での検査の嵐が始まった。
なのに。
きららは、初療室の隅で腕を組んでいる。
手伝ってよー!
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