複雑・ファジー小説
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- フライトドクターストーリーズ
- 日時: 2017/09/19 15:49
- 名前: Rain (ID: OZxqQ4OG)
☆attention
この物語を書いている作者は、駆け出しの初心者作家です。
また、医療のことをかいていますが、医者でも看護師でも医学生でもありません。自分の調べた知識だけで書いています。
そのため、なにかおかしいところがある場合がございます。
もし、これを読んでくださっている方の中で医者、看護師、医学生などの医療関係の職についている方がいらっしゃるなら、間違い等ガンガン指摘してください。
プロローグ
救命救急センター。
それは、命を救う最後の砦。
そして、救命救急の攻めの切り札、ドクターヘリ。
出動要請から離陸まで3分。
時速280kmの機動力。
この物語は、命を救うために戦い続ける人々を描いたものである。
- Re: フライトドクターストーリーズ ( No.60 )
- 日時: 2017/08/12 12:36
- 名前: 月兎 (ID: fE.voQXi)
6,カップラーメンの悲劇
朝の医局。日曜日だというのにドクターは意外といる。
「今日はなーんの日だっ☆」
「・・・赤川先生?」
いつもの雰囲気からは予想もつかない口調で医局にやって来たのは赤川。
「遂に、頭おかしくなりました?」
「今すぐでもいい、手術室で手術してこい。頭だぞ。」
飛び交う辛辣な言葉。
「だから、今日は何の日?」
「あ、もとに戻った。」
「今日?何かあったっけ。」
赤川がやれやれという顔をする。
「今日はマラソン大会だぞ。しかもフル。」
「何時から?」
若松がパソコンに向かって、調べ始めた。
「9時スタートですね。恐らくお昼頃が倒れ始めるポイントだと。」
「今日のヘリ当番、誰?」
「はーい、俺〜。」
浅野がだらしなく手を挙げた。
「悪いけど、俺、ふざけてるマラソンランナーには厳しいからね。」
「わかる、わかる。」
杉野の同情を無視して、浅野は話を続ける。
「最近のマラソンランナーって、着ぐるみきてるじゃん。あんなの着てたら熱中症になるに決まってるじゃん。」
確かに、最近のマラソンランナーは着ぐるみを着ている人も多い。
「だとすれば、小学校の運動会は偉いよね。ふざけもせずに一生懸命はしってんだから。」
「あー、もう!入院してる真面目な患者さんの相手してくる!」
浅野が立ち上がって、医局を飛び出していった。
「浅野先生ったら。」
- Re: フライトドクターストーリーズ ( No.61 )
- 日時: 2017/08/12 13:02
- 名前: 月兎 (ID: fE.voQXi)
時は変わってお昼頃。
救急車で搬送されてきた患者に何人か対応したものの、ドクターヘリ要請は来なかった。
浅野と赤川は医局にいた。
「よーし、これでオッケー。」
浅野の手にはカップラーメンが握られている。
「大丈夫かよ。もうマラソン危険帯だぞ。」
「大丈夫、大丈夫。俺、カップラーメン5分で食えるから。お湯入れてから5分で大丈夫。カップラーメンなんて2分も待てばいいでしょ。」
カップラーメンにお湯を入れる浅野。
「ここから5分!マラソンランナー、倒れるなよ!」
1分。
プルルルルッ!
「あーーーーーー!!!!!!!!」
握りしめていた箸を投げ、浅野が叫んだ。
そんな浅野を尻目に、赤川はホットラインに対応する。
『患者、42歳、男性。交通事故、運転席にて受傷。両大腿骨の開放骨折。意識レベルふたけた。』
「ドクターヘリ、出します!」
その瞬間、浅野はヘリポートへと走っていった。
- Re: フライトドクターストーリーズ ( No.62 )
- 日時: 2017/08/14 22:44
- 名前: 月兎 (ID: fE.voQXi)
赤川said
ドクターヘリが飛び立ってから、俺は運航管理室にいた。
浅野たちのバックアップを行うためだ。
CSの倉橋さんが、たくさんの人と交信を続けている。
ちなみに、倉橋さんの机の上にはめちゃくちゃ電話がある。前に聞いたことがあるが、たくさんありすぎてもう覚えられなかった。
にもかかわらず、倉橋さんは完璧に仕事をこなす。考えてみれば、倉橋さんはもうベテランだ。俺がここにくる前からここに勤務している。
「目的地、ブラボーエコー(BE)じゅうさん。光と緑の公園になります。」
今回は、患者が車に閉じ込められているらしく、まだ救出が完了していないらしい。そのため、ランデブーポイントで消防車がドクターとナースを乗せ、現場に向かうそうだ。
「やっぱり、こっちの方が早いな。」
と呟くと、倉橋さんは消防本部に電話をかけ始めた。
「こちら北海救命の倉橋です。ドクターと患者接触の時間を早めるため、現場近くの道路に着陸することは可能でしょうか。」
しばらくして、倉橋さんがまた声を出した。
「はい、了解しました。ありがとうございます!」
次にかけたのは機長への電話。
「こちら倉橋です。着陸地点、変更になります。事故現場、ランデブーポイントから北東に三キロ。事故現場、確認出来ますか?」
しばらくして、機長から電話がかかってきた。
『はい、確認出来ます。』
「事故現場脇の道路、着陸出来ますか?」
ヘリを着陸させるときには、風向きや広さなどを確認しなければいけない。消防本部が大丈夫だと言っても、機長が無理だと言ったら無理なのだ。
『はい、着陸出来ます。』
「了解しました。お願いします。」
と、倉橋さんがこちらを向いた。
「いやー、よかったです。これで何秒かは稼げたと思います。」
「いえいえ、何分は稼げてますよ。」
ドクターが患者に接触するのが早いほど、救命の確率はあがる。今の倉橋さんの対応はかなり救命の確率をあげてくれただろう。
「しかし、すごいですね。怒られたらどうしようって思わないんですか?」
そう言うと、倉橋さんは微笑んで答えてくれた。
「怒られるかも知れません。でも、それが患者さんを助ける可能性につながるなら、いくらだって怒られてやりますよ!可能性があるなら全力でやる、それがプロってものでしょう?」
そうか。倉橋さんも『プロ』として頑張ってくれたんだ。
だったら俺たちも頑張らなきゃな。
だって、『プロ』だから!
- Re: フライトドクターストーリーズ ( No.63 )
- 日時: 2017/08/14 20:03
- 名前: 月兎 (ID: D2qNNsAz)
RAINお前名前が俺のまま。
紛らわしいから、やめんしゃい。
こっちも、二千百突破したよ。
- Re: フライトドクターストーリーズ ( No.64 )
- 日時: 2017/08/14 22:45
- 名前: Rain (ID: fE.voQXi)
あ、ごめん。
次回から気を付けるわ。
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