複雑・ファジー小説

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【リレー企画】セイテンノカゲボウシ
日時: 2019/01/09 13:52
名前: マッシュりゅーむ (ID: DTf1FtK0)

こんにちは!マッシュりゅーむです。(正確にはおまさの中の人の友達です)「アイツに友達がいたのか!?」という疑問はさておき。
今回の作品は、リレー形式で進めていきたいと思います。リレーは初めてなので、皆様にご協力いただいて面白い物語になればいいと思っています。
ではでは、楽しんでいってくれたら幸いです!


注意:以下に注意してください。
・コメント等は差し控えてください。



…以上ッ!!

Re: 【リレー企画】セイテンノカゲボウシ ( No.9 )
日時: 2019/01/09 13:56
名前: マッシュりゅーむ (ID: DTf1FtK0)

「ところでヘイズ」
私はずっと疑問に思っていたこと彼女にぶつけた。
「なんじゃ」
「私たちは今何処にむかっているの?」
そうなのだ。先程からすごく発展してるな、という街から急に田舎になったり、海——みたいな感じの黒い液体が広がっていると思ったら、いつの間にか山にいたり、何処を歩いているのか何処を目指しているのか全く予想ができない。するとヘイズは、
「ああ、先に話した通り、ここにはオマエさん———レナの様な〈表〉から来たニンゲンが他にもいると言うたじゃろ?」
「うんうん」
「その者たちは、この世界で寝どこも食糧もどこにもないわけじゃ」
「うんうんうん」
「今からその者たちが集う場所へ行くのじゃよ」
「うんうんう……うん?」
嫌な予感がするが、と、いうことはつまり…?
「今日からレナもそこに行って共同生活をしながらこの世界についていろいろ知ってもらいたい」
「………………………………へ?」
一瞬、何を言われたか理解できなかったが、数秒開けて理解し、叫ぶ。
「ええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!!!!??」
「びくっ!」
目の端でヘイズが驚いていたのが見えていたが、今はそれどころではない。
共同生活きょうどうせいかつキョウドウ…キョウドウ?この私が?ほとんど人との関わりこの数年でなくしてたのに?
確かにただ物を拾ってくれた人や幼女(見た目だけだが)ぐらいは話せる。話せるがしかし…。
「大丈夫か?ほれ、もう着いたぞ」
そんな私の懸念をよそに、ヘイズから着いたと報告が来る。
「ダメダメダメ、無理無理無理…」
「大丈夫じゃ。そんな緊張せんでええ…ここが」
ヘイズが右手を後ろにその平たい胸を張って、
「今日からのレナの〈ホーム〉じゃ」
———そこには、白壁の、赤い屋根の大きい家が建っていた。

Re: 【リレー企画】セイテンノカゲボウシ ( No.10 )
日時: 2019/01/10 21:01
名前: marukun (ID: OkfG0PhE)

「あの…本当にここに住むんですか…?」
先程言われたことを何とか理解することには成功した。
だが、まだ信じられずにいた。
「先程から何を気にしておる?何が不満なんじゃ?」
とヘイズは不思議そうに聞くが冗談じゃない。
コミュ障といわれても不思議に思わない私だが、
「本当にここに住むんですか?」
と再確認する。だが…
「くどいのぅ、ここに住むと言っておるじゃろうが」
と言われてしまった・・・。

Re: 【リレー企画】セイテンノカゲボウシ ( No.11 )
日時: 2019/01/09 14:54
名前: panda (ID: DTf1FtK0)

なんとなくボーっとしていると、左にある扉が「ギーーーっっ」と音を立ててひらいた。
その扉の向こうには、きれいな黒髪の容姿が整った男がいた。
「オーーーーーーーマイガーーーーーー!!!つ、ついにこの「ハウス」にも僕以外にやっと住民が!しかも、しかもーーーーかも、あなたのようなううううう美しい、マドンナに出会えるとは・・・・・この僕、かーーーーーーーーンげきのゲッキなんですけどーーーーーーーーーー!!!!!!!」
(・・・・・・ロリババアに続き今度は相手にしたらめんどくさそうなやつランキング世界第3位みたいなやつ出てきたよ・・・・・影の世界どうなっているんだ?)
そんなことを思っていると、向こうから先に自己紹介してきた。
「どうも、ウコトモのワカと申します。どうぞ宜しくお願い致します。」
と、手を差し伸べてきた。
「ど、どうも・・・サ、サトウ レナでです。」
手を取り、固い握手を交わした。
そして、ウコトモのワカは、ブロッコリーを食べながら、「時計を知らないかい?」と聞いてきた。
「え?この時計のことですか?」
私はその時計を彼に渡した。
「オーーーーーーーマイガーーーーーーー!!!ぼ、僕が長年探し求めた、こ、この時計をど、どこで見付けたのですかーーーーーーー?うおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」
隣でいい年して、家の中で発狂している人を横目で見ながら私は、
「知らない男の人から駅でもらったんですよ。」と言った。
その瞬間彼がニヤッと笑ったような気がしたが、たぶん気のせいだろう。
「おおおおおおお?その、男の人はもしかして、こんな顔してませんでした?」

十二話;おじさんと、二人と姉弟と ( No.12 )
日時: 2019/01/30 17:21
名前: おまさ (ID: DTf1FtK0)

 一瞬、何を言われたのか、私は分からなかった。
「・・・こんな、顔・・・?一体、あなたは、」
「ぉぉおっと、どうやら僕は呼——————————ばれたみた———————————————————ぃ」
と力ずくで誤魔化され、思わず頬を膨らませる。
 ——————だが、何故だろう。あの顔、あの声音、以前何処かで聞いた覚えがある。いつか、は分からないが、少なくともつい最近であることに変わりはない。
 とにかく、名前は早口だったので覚えられなかったが、「オ—————————————————マイガ————————————!!!!」と言っていたので、「オーマイガーおじさん」と呼ぶことにしよう。私は心の中でそう決めた。


 そんな情緒不安定なおじさんが外に出ていくと、後ろにいたヘイズが口を開いた。
「・・・・あやつはいつもあれじゃ。じゃが、ああ見えて面倒見はいいやつじゃからな。あやつが少しばかりアレなのは気にせんじゃろうて」
 ハァ、と息を漏らすヘイズは疲れた顔だ。やはりこの幼女(厳密にはそう呼んでいいのか困る)も彼が「アレ」なのは分かっているらしい。
 そんな訳で、改めて部屋の中を見渡すと、四人の少年少女が目に入った。
「・・・アンタも日本から来たの?」
最初に私に話しかけてきたのは一人の少年だった。13歳位で、口調は少し生意気げだ。
「ちょっと、嵩。そんな風に話しかけたら失礼でしょ」
 とその少年を宥めるのは、少年より三、四歳年上の少女だ。呼び捨てにタメ口を使うあたり嵩、と呼ばれた少年の姉かもしくは仲のいい幼馴染だろう。
「ん、なになに、面白そう。何かあった?ねぇ教えてよ」
「・・・あんまりからかってやるなよ」
 そこに割り込んできたのは二つの異なる声だ。一つは女性でもう一つは男性の声だ。どちらとも先程の二人よりも年上なようで、少年というより青年に近い。
 コミュ障の私だが、頑張って声を掛けてみる。
「あ、ええっと、皆さんは・・・?」
 すると、一番年上らしき先程の青年が答える。
「ああ、あんたか。ちょうどそこにいるヘイズさんに、新入りが来るって言われて待っていたところなんだ」
 新入り、とは私のことだろうか。するとこの人たちが(さっきのオーマイガーおじさんは除く)、私と同じ境遇の人たちなんだろうか。
「紹介するよ。あそこにいる、背の高いバカそうなお姉さんが荒川智美だ」
 そういうと、先程二人をからかおうとしていた女性が振り向いた。
「バカじゃないし!私、筑波大二年ですけど?偏差値65ですけど?」
 それに見向きもせずあっさりとスルーした青年は続ける。
「で、智美の隣にいる姉弟が久保田実里と久保田嵩だ」
「すみません、どうも」
「・・・・よろしく」
  嵩、とまた姉——実里に止められる。
「俺は山内章だ。あんたは?」
 章が問うてくる。私はすぐ、それに答えた。
「・・・サトウ、レナです。日本から来ました」
 すると章は軽く会釈すると、
「じゃ、こんな俺らだけどよろしくな。レナ」
「こちらこそ」
 微笑んだ。

Re: 【リレー企画】セイテンノカゲボウシ ( No.13 )
日時: 2019/01/09 16:37
名前: マッシュりゅーむ (ID: DTf1FtK0)

「さて、自己紹介も終わったし」
と、先程の智美が話題を変える。
「レナ、アンタの部屋を決めましょう。いいよね、ヘイズ」
「あぁ、よいぞ。好きに選ぶがよい。さて、儂は集会があるのでな。気軽にくつろいでくれ」
そう言って、ヘイズは家を後にした。
「…集会?なんの?」
私は智美に尋ねた。
「ん?あぁ、あの人が四人の〈カゲノミコ〉の内の一人〜とかなんとか多分言われてるでしょ?」
「確かに言ってた気がする」
「そうそう、その人たちが集まる集会、そのまま〈ミコノアツマリ〉っていうのが定期的にあるらしいの」
「へ〜、じゃあ君たち、他のミコにも会ったことあるの?」
そう問うと、四人は顔を見合わせ、首を振った。嵩が言った。
「ヘイズ曰く、『他の者たちは儂みたいに普通のババアじゃないんじゃよ。あまりお主たちが近寄らんほうがええ』だってさ。だから僕らも会ったことがないんだ」
いや、どう見ても普通のババアじゃないだろ、と頭の中で微笑んでいるロリに突っ込みつつ、まあいいやと思い、彼らに言った。
「じ、じゃあ、部屋の案内をお願いしようかな?」
「うんそうね。じゃあ、ウチについてきて!」
そう、実里に手を引っ張られた。
———そんなこんなで私の影の世界での生活がスタートした。


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