複雑・ファジー小説

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【リレー企画】セイテンノカゲボウシ
日時: 2019/01/09 13:52
名前: マッシュりゅーむ (ID: DTf1FtK0)

こんにちは!マッシュりゅーむです。(正確にはおまさの中の人の友達です)「アイツに友達がいたのか!?」という疑問はさておき。
今回の作品は、リレー形式で進めていきたいと思います。リレーは初めてなので、皆様にご協力いただいて面白い物語になればいいと思っています。
ではでは、楽しんでいってくれたら幸いです!


注意:以下に注意してください。
・コメント等は差し控えてください。



…以上ッ!!

Re: 【リレー企画】セイテンノカゲボウシ ( No.4 )
日時: 2019/01/31 17:17
名前: panda (ID: DTf1FtK0)

3番線に来る電車をぼーっと眺めていると、隣から

「時計落ちましたよ」と、20代前半の男性が私にこえをかけてきた。
時計の針は11時28分を指している・・・・・

私はその男性にお礼を言い電車に乗った。彼は別れ際にこう言った

「僕、川本 江って言うんですけど・・・しりませんか?一応、モデルとして活躍しているつもりだったんですが・・・」

ふと、彼の言葉が気になり私は右ポケットからスマートフォンを取り出し
「川本 江」と調べてみた。

と、それと同時に私は今日、時計をしてきていないことに気づいた・・・

いったい何のために私にこの時計を渡してきたのか…と疑問に思いつつ、スマートフォンの画面にもう一度目をやる。

そこに書かれていてのは・・・・・

Re: 【リレー企画】セイテンノカゲボウシ ( No.5 )
日時: 2019/01/09 13:54
名前: マッシュりゅーむ (ID: DTf1FtK0)

———怪奇現象『川本 江』について———

駅によく出没し、困っていたり、迷っていたりしている人の前に出ると言われるモノ、と伝えられている。
その人は、ここは不明だが時計を見せられるらしい。
そして、自分の情報を、あの手この手でわざと調べさせ、今の状況を理解させるらしい。
———上記の事と一致した出来事が起きたら、すぐさま逃げなければならない。何故ならば——

———も う 二 度 と こ ち ら に 戻 れ な く な る 。

気付いた時には既に遅かった。 何もかもが遅すぎた。
顔を上げると、その『川本 江』は、自分の目の前にいて、笑みを浮かべていた。
瞬間、私は、目の前が真っ白になった。
———はあ、とことん不幸だな、私。
次の瞬間には、意識を手放していた。

六話;カゲノセカイ ( No.6 )
日時: 2019/01/29 18:33
名前: おまさ (ID: DTf1FtK0)

ーー意識が浮上する。
「かッ!?・・・ゴホッゴホッ」
口の端から鮮血を吐き出し意識を無理矢理覚醒させる。ぼんやりと全身の感覚を取り戻しーーーーーそこであることに気づいた。
右腕に違和感がある。首を傾げながら右腕を見た。
ーーー そして、その光景に喉が張り裂けんばかりに絶叫する。
「・・・ぁあああああ!?ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!」
腕が、ない。そんな筈はないと脳が理解を拒絶するが、かといって己のかんかくとしかいがまちがっているとはおもえないそうでなければこんないたいいたいうでがいたいなにもかもがこわいおそろしいしんじられれれれればばばばばばばががががががががーーーーーーーーー。

「ーーー起きたと思って見に来てみれば、まったく痛々しい限りじゃな」

「ーーーーッ!?」
突然の声と痛みの取れる感覚に思わず変な声を上げてしまった。
だらし無く涎を垂らしながら声のする方向に意識を向けると一人の人影がこちらを見ていた。
「・・・あれ、痛く、無い・・・?」
「おぬしの腕の神経を抜いただけじゃ。まだ安心はできんよ」
確かに、右腕はまだ鮮やかに断たれ、神経か筋線維がぶら下がったグロテスクな光景だが、痛みは感じられない。
「待っとれ、今治しちゃる」
そう言うと人影は、私の腕にすっと手を翳す。ーーするとその掌に燐光が宿った。
驚く私にその人は黙って手を翳し続ける。
「もうよいかの」
と翳した手を退けると、右腕が修復ーーではなくそこに手の形の影が蠢いていた。
「〈カゲノギシュ〉じゃ。己の腕の代わりになる筈じゃよ。どれ、少し動かしてみぃ」
そう言われて右腕を開いたり閉じたりしょうとすると、その影は思い通りに自分の手の様に動いた。どうやら義手の代わりらしい。
「・・・助けて頂いてありがとうございます。貴方はーーー」
名を問うた。
するとその人物ーーー否、その少女は振り返った。
「ーーー儂の名は、ヘイズ」
長い黒髪に黒を基調とした衣を纏った裸足のその少女は、口元に微笑を浮かべていた。
「4人の、〈カゲノミコ〉の内の一人じゃ」


ーーーーーー其の日、私は「カゲ」が支配する世界で、ロリババァに出会った。

Re: 【リレー企画】セイテンノカゲボウシ ( No.7 )
日時: 2019/01/09 13:56
名前: マッシュりゅーむ (ID: DTf1FtK0)

(うわー、本物のロリババア、初めて見た…)
私は突然来させられた世界の中で、そんな呑気な事を考えていた。
目の前では例のヘイズさん——だったっけ?…その人が笑みを浮かべ、立っていた。
「ここは…?」
自分のいる場所を改めて見渡すと、うすぼんやり建物の様なものが見えるような…。
すると、ヘイズさんが説明をしてくれた。
「ここは、影の世界。簡単に言えば、おぬしの世界の反対側に位置する場所じゃよ」
「影の……世界………?」
なるほど確かにそう言われればそう思えてくる。…ほとんど暗すぎて何も見えないけど。
そう、目を凝らして頑張って見ようとしている私を見たヘイズさんは、
「ああ、そうかそうか、おぬしは〈表〉から来た者じゃから、なにも見えん
のか。すまなかったのう」
そう言って、近くにきて、
「何か、目に細工できるもの…持っとらんか?」
「目に細工?」
どういうことなのだろうか。この人は何をしようとしているのだろう。
とりあえず、小説を書く時用にいつも持ち歩いている眼鏡を渡した。
「どれどれ…」
受け取ったヘイズさんはその眼鏡に手のひらを当て、何かを祈るように目を閉じた。すると——
「…わあ!」
その指先から燐光——といっても黒い——が、ほとばしり、私の眼鏡に吸収された。やがて、その黒い光がすべてなくなると、ヘイズさんが、ほれ、とそれを渡してきて、
「かけてみろ」
といった。言われた通りにかけてみると———
———急に目の前が明るくなった。
「す、すごい…」
今まで見えていなかった街が、人が、風景が、その眼鏡に映し出された。
「さて」
ヘイズさんがはしゃいでいる私を見て微笑みながら、
「少し街案内でもするかの。ついてまいれ」
そう、私を連れて歩いて行った。



Re: 【リレー企画】セイテンノカゲボウシ ( No.8 )
日時: 2019/01/07 18:01
名前: おまさ (ID: eU6pGfOj)

 私は、ヘイズの左斜め後ろを歩いていた。
「そういえば、ここ異世界っぽいのに、ファンタジーって訳じゃないのか」
 石畳の上を歩きながら呟く。と、
「ふぁんたじぃ、とは何か解らんが、ここがおぬしにとって違う世界という点では間違っておらんな。まぁ、何でここに飛ばされたのかは見当もつかないじゃろうが」
 そのヘイズの呟きに私は微かに眉を寄せた。
「え、ヘイズさん、私が何で影の世界に召喚されたのかご存じ何ですか!?」
「...ヘイズ、でいいわ。それと、タメ口でええ。どうも、儂は不慣れでの」
 ヘイズはそう前置きすると、再び口を開いた。
「おぬしがここに来た原因の見当はついているぞ。おぬし、〈向こう〉で一人の男に出会わなかったかえ?」
「....ああ、ハイ。確か、川本...江...?そんな名前の」
「まさしくその男じゃ。おぬしのような境遇の者を、儂は何人も見てきたが、その内の多くは決まってその男の名を口にするのじゃ」
 私が難しい顔をして黙りこくっていると。
「..ところでお前さん、名を何と申す?儂だけが名乗っても仕方ないじゃろうに」
「す、すいません。私の名前は」
 私は、ヘイズに笑みを向けた。
「ーーーサトウ、レナです。これからヨロシク、ヘイズ」


ーーーーーー目の前の少女は嬉しそうに笑みを浮かべた。


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