二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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ダンガンロンパad lib. 〜絶望の林間学校〜
日時: 2014/03/25 14:31
名前: アルズ (ID: NaOjLZBc)

初めまして。 アルズと申します。
この小説はダンガンロンパのオリジナルストーリーです。
なのでオリキャラなどそういうのは嫌だという方はブラウザバックを推奨します。

また原作の関わりがあるためネタバレも少々あります。
ネタバレがいやという方もブラウザバックをしてください。

そしてこの作品はキャラ募集をしませんのでご了承ください。

小説はほとんど書いたことないので変なところや展開が少し早すぎたりするかもしれませんがご了承ください。

(2/16 追記)
・・・500・・・だと・・・!?
こんな駄文みてくださり本気でありがとうございます!!
これからも完結まで頑張りますので見ていってください!!

(追記 2/23)
名前だけとか物語に絡んでくる他の作者様のキャラがいらっしゃいますので、ここで礼を申し上げたいと思います。

神谷春子さん、シオン・スカーレット君を借りさせていただいたランスロット様。
青竜直人君を借りさせていただいたソラ様。

本当にありがとうございます。 これからまた借りるかもしれませんがよろしくお願いします。

(3/1 追記)
・・・・せせせせせせせ1000突破あぁぁぁぁぁ!!?
ここここここんな駄文読んでくださるとは・・・光栄です!!
これから入試だのあるので再新はのんびりになりますが・・・よろしくお願いします!!!

(3/15 追記)
・・・・1500・・・だと!!?
うあああああ嬉しいっす!! 読んでくださりありがとうございます!!
もうすぐで終わりますが・・・よかったら最後まで見てください!!

(3/19 追記)
これにより本編は完結いたしました。 残りは番外編、黒幕と生き残りの誕生秘話、裏設定のみとなりました。
これを見てくださった方、ありがとうございました。
近いうちに二章を出すと思いますので、よかったら暇な時に見てください。

(3/25 追記)
ついに終わりました。
次は絶対絶望少女をモチーフ・・・?にした二章をお届けしたいと思います。
過去なので後日談以降の話は書きませんが、二章に興味を持った方、ぜひぜひ来てください。
もしよかったら感想コメ等、募集しております。
お返しも出来る限りしますんで、よかったらよろしくお願いします。

目次
chapter0 プロローグ
>>1 >>4-9

chapter1 おいでなさいませ絶望林間学校
>>10 >>11-12 >>13-14 >>15-16

非日常編
>>17-18 >>19-20

>>25-26 >>27 >>28←オシオキ編
>>29

chapter2 絶望的な未来を想像しますか?しませんか?
>>32 >>33-34 >>35-36 >>37-38

非日常
>>39 >>40-41

>>42-43 >>44 >>45←オシオキ編
>>46

chapter3 絶望ってなんて読めますか?
>>49 >>50-52 >>53-54 >>55-56
>>57

非日常
>>58-59

>>60-61 >>62 >>63←オシオキ編
>>64

chapter4 希望の羅針盤よ!!我らを導け!!
>>68 >>69-70 >>71-72 >>73-74 >>75-76

非日常
>>77-78

>>79-80 >>81 >>82←オシオキ編
>>83

chapter5 繋いだ答えは希望でした。
>>86 >>87-88 >>89-90 >>91

非日常
>>92-93

>>94-95 >>96 >>97←オシオキ編
>>98

chapter6 望みって一体なんですか?
>>99

非日常
>>99-101 >>104

>>105-106 >>107-108 >>109
>>110 >>111←オシオキ編
>>112

chapter×× エピローグ
>>113

制作秘話
>>21 >>22 >>23 >>24

裏話等
chapter1
被害者>>30
クロ>>31

chapter2
被害者>>47
クロ>>48

chapter3
被害者>>65 >>66
クロ>>67

chapter4
被害者>>84
クロ>>85

chapter5
被害者>>102
クロ>>103

生き残り
その1>>114
その2>>115
その3>>116
その4>>117
その5>>118

黒幕
>>119

後日談
>>120

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chapter4 希望の羅針盤よ!!我らを導け!! ( No.71 )
日時: 2014/02/23 15:38
名前: アルズ (ID: K7X2qH8y)

『ミコちゃん・・・ほんとーにいくの?』

・・・うん、ごめんね。

『いやだよ!! 行かないでよ!!』

・・・むりだよ。つごうってやつでいられないの・・・。

『じゃあこれあげる!!まだミコちゃんとなえぎにぃにしかともだちとしてあげてないんだからね!?』

・・・スズ? いいの?

『うん!!なえぎにぃはきみどりだよ!!』
『じゃあボクも。これあげる!!』

ゴム・・・?

『ミコちゃんだって女の子なんだからオシャレしないとだめだよ!!』

・・・ありがとう。まこくん・・・ナオくん・・・。




キーンコーンカーンコーン...
『希望ヶ峰学園林間学校実行委員がお知らせします。 オマエラ、朝ですよ!! 山ならではの自然の空気を吸って今日一日張り切って行きましょう!!』

そんなアナウンスが聞こえて私は目を覚ました。
ゆっくりとベットから身を起こして傍に置いてある水色のゴムを掴む。
そして降りてタンスの中にあるブレザーを着てゴムを適当に髪に結ぶ。
ブレザーのポケットに手を突っ込んだ。
そのポケットにある物はチリンッと音を立てた。

「・・・懐かし過ぎるなぁ・・・。」

その時の視点は大体小学2年の頃だったなぁ。と思いながら私は外へ出た。


side change〜水上翼〜

・・・起きてすぐ、どんな夢を見たか忘れてしまった。
また神谷さんと一緒にいた夢を見たとは思うが・・・。

「すぐ忘れるとか最低だなぁ・・・。」

ため息をつきながらまた倒れ込む。
結局、そんな程度の思い出だったのかと思ってしまう。
ネガティブにならぬように俺はすぐに外へ飛びだした。



「おいーっす。」
「おっはよー!!」
「ふあぁ・・・おはよう。」

二人は元気に、一人は少し眠たそうにしながら挨拶をした。

「おはよう。」

俺も挨拶を返して定位置に座る。

「聞いてよー。また懐かしい夢見てさー。」
「湖川も!!?」
「風空も?あはは・・・なんか同じタイミングで見てるね私達。」
「・・・どんな内容?」
「引っ越す前の事。元気かなぁ・・・二人。」
「二人?」
「あっ苗木君のしか話してなかったね。「青竜直人」っていうんだけど・・・髪長かったんだ。」
「湖川って男の子の交流すごいあるよな・・・。」
「・・・ただ近所ってだけよ・・・。」

それでも少し嬉しそうに話していた。

「星鎖希はどんなのか見た!!?」
「・・・。」

そう言われただけでかなり顔が青ざめていった。
そして口を開いたその言葉。

「・・・ギャンブルに負けて女装されられた・・・。」
「「「・・・・・!!!???」」」

・・・・動揺しかない。

「は・・・話を変えよう!! 翼はどんな夢見たの!!?」
「俺・・・どんな夢見たか覚えてないんだよ・・・。」
「あー・・・あるあるだね。」
「時に風空、あんたはどんなの?」
「僕のねー・・・確か・・・弐大先輩だったかなー・・・鍛えに鍛えまくられたっていう・・・。」
「運動不足にはつらい夢だな・・・」

色んな人の夢を聞いてるととてつもなく面白い物が聞けて楽しい。
その後みんなが来たので夢を見たかと質問すれば前と同じで首を横に振る人しかいなかった。
その後みんなで朝食をとった。



バンガローに戻りぼんやりした後外へ出た。
ふらふらと散歩をしていると暁さんがいた。

「おっす!! なにしてんだー?」
「散歩だよ。」
「おぉ!!うぉーきんぐか!! アタシもいくー!!」

なぜカタカナにしないのか不思議であったが気にしない。
俺は暁さんと話しながら散歩を続けた。

「暁さんってどうして空手を始めたの?」
「アタシ体動かすの好きなんだ!! それでたまたま目に入った空手を始めたんだ!!」
「へ・・・へえ・・・。あっじゃあこれいる?」

そう言いながら渡したのは『オモブラッタの極意』だった。

「おー!!? くれるのか!? ありがとー!!」

暁さんは嬉しそうにして受け取ってくれた。

「暁さんって元気だよね。」
「そうかー?」
「うん、見てるだけで元気がもらえるよ。」
「そうなのか!!じゃあアタシもっと吹っ切れる!!」
「疲れるからやめておこうか・・・。」
「えー!?」

そんなちょっと変わった話をした後俺達は別れた。

chapter4 希望の羅針盤よ!!我らを導け!! ( No.72 )
日時: 2014/02/24 16:59
名前: アルズ (ID: NaOjLZBc)

バンガローにはいってふとポケットの中にある物を取り出した。
イン・ビトロ・ローズ。 説明書が奇跡的にガチャの中にあったので見てみた。
花言葉は「愛情」。試験管に入っているとても綺麗な薔薇。
その花言葉を見て一人の女性を思い出した。

「・・・はっ!?」

思い出した時自分でもわかる程にやけてしまった。
そんな感情を捨てるように首を思い切り左右に振って頬をバシンッと叩く。
ため息をついて少し落ち着いた後気を直すため外へ出た。


散歩をしていると湖川さんがいた。

「・・・。」
「湖川さん・・・?」
「・・・はぃぃぃ!!?」

どうやら半分意識が飛んでいたようだ。

「湖川さん、よかったら一緒に過ごさない?」
「俺でよかったら別にいいけど・・・?」

湖川さんと少し話をした。

「湖川さんって・・・どうして不良になったの?」
「・・・前言った二人に関係してるんだけどね・・・。
引っ越したとき、また会えるって親に言われてたんだけど・・・家固定しちゃって会える確率が低くなったんだ。」
「・・・それが・・・どう関係してるんだ?」
「前・・・言ったよね? 私の家の周り不良のたまり場って。」
「・・・まさか・・・ 憂さ晴らし・・・?」
「うん。 それでたまたま一番強いやつに当たっただけ。」
「・・・・・。」

怒らせてしまったら死んでしまうと確信した。
そう言えば・・・湖川さんに用があるのはある物を渡すためだったな・・・。

「湖川さん・・・これいる?」

渡したのはイン・ビトロ・ローズ。

「・・・・いいの?」
「うん。」
「・・・ありがとう。」

彼女は本来の特記からは考えられないぐらい女の子らしい笑みを見せて受け取ってくれた。

「なぁ、水上君・・・これ見て欲しいんだ。」

彼女がそう言って取り出したのは青い鈴。
塗装が少し取れていてちょっとへこんでいる所がある。

「今朝言った男の子から貰った物。 このゴムも・・・貰った物。」
「・・・大切にしてるんだな。」

彼女が身につけているゴム。それはもうほとんど色あせていた。

「ははっ・・・私が不良やってるなんて伝わったら・・・二人なんて言うんだろ。 どんな反応するんだろう。」
「・・・いつも通り・・・昔と同じように接してくれるんじゃないか?」
「・・・え?」
「だってそうだろう。どんな姿や性格になっても友達ってのは変わらないからな。 俺がどっちかだったらそんなの気にしないでいつも通り接してるさ。」
「・・・そう・・・。 私、ここから出て二人に会いたい。そして昔と同じように友達として遊びたい。  水上君に言いたいこと・・・言いたい。」

彼女は思うがまま言った。 普段言わない事を言った。

「これは水上君と私の秘密。 あんたにしか言わないんだから。」
「・・・言うなって事か?」
「それもあるけどー・・・死なないでね?」
「・・・もちろん。」

そんな話を俺らはだらだらと続けた後俺達は別れた。
俺はバンガローに戻ってぼんやりと彼女の顔を思い浮かべる。
・・・想っているのか?
俺にはよくわからなかった。恋なんてしたこと無いから。


キーンコーンカーンコーン....
『希望ヶ峰学園林間学校実行委員がお知らせします。オマエラ、夜10時なので、夜時間となります。 施設の食堂のドアがロックされますので、ご注意ください。 ではではいい夢を。おやすみなさい。』

相変わらず空気読まないな・・・。
そう思いながらハンガーに学ランを掛けてベットに入る。
欠伸をしながら瞼を閉じた。

chapter4 希望の羅針盤よ!!我らを導け!! ( No.73 )
日時: 2014/02/25 18:44
名前: アルズ (ID: NaOjLZBc)

『希望ヶ峰学園林間学校実行委員がお知らせします。 オマエラ、朝ですよ!! 山ならではの自然の空気を吸って今日一日張り切って行きましょう!!』

大あくびをしながら俺は起きた。
なんか楽しい夢を見た気がするが数秒後すぐに忘れてしまった。
こんなのはあるあるだと思う。

「・・・そう言えば最近動機とかないなぁ・・・。」

前は家族や友人のことや思い出したくない過去の事を動機に出された。
しかし、考えてみたら深海君の行った殺人の動機が不明なのだ。

「・・・考えれば考えるほど不思議だなぁ・・・。」

わからない答えを散策しても仕方ないのでとりあえずいつも通り食堂へと向かう。





「はよー。」
「おはよう!!」
「・・・おはよう。」

少し前から早起き集団の仲間に加わった星鎖希君。
隈がまた酷くなっているような気がする。

「聞いてよ−。星鎖希ってばまた2時まで起きてたらしくてさー。」
「だからねろって言っても聞かないのよ。」
「・・・ご飯食べる。」
「ってな感じで食用が旺盛らしいんだー!」

どうやら睡眠よりご飯をとるらしい。

「食べたら寝る・・・。」
「体に毒よー? どうせモノクマ辺りが食事持ってくるから寝たらいいのに。」
「あいつが持ってきた物食べるとかかなりの勇気がいる・・・。」
「失礼ですね!! 入れませんよ!!」

モノクマが台所から姿を現した。
・・・何故か食事を持って。

「モノクマ、なんで食事持ってるの?」
「アルフクンが 「愚民とは関わりたくない、飯もってこい」 って言いやがるからわざわざ作って持ってきてんだよ!!」
「あいつならかなりあり得そうね。」
「まったくもう・・・しかも毎朝毎朝リクエストしやがるし違うのあったら食べないし−・・・。」
「モノクマ・・・途中から愚痴になってる・・・。」
「というわけで、ボクの睡眠時間はピークなのです寝てないとです。
誰かさんが午前2時まで起きてるせいでねぇ〜?」

モノクマが覗き込んで星鎖希君を見つめる。星鎖希君は明後日の方向を見ていた。

「はぁ・・・じゃあボクはご飯届けてくるね。 オマエラはとっととご飯食べちゃって。 ・・・リアルタイムとかきっつい・・・。」

とぼとぼと暖かいご飯を乗せたお盆を持ってモノクマはアルフレッドの元へと向かって行った。

そしてその直後、みんなが来たので朝食をとった。



バンガローに戻り、時計を見た。

「・・・結構時間余ってるなぁ。」

読書のための本でも持ってこようかと思い、コンビニへと向かった。

コンビニに着いて良さそうな本を選ぶ。

「あら、水上君。 何をしているんですか?」

声の方を向くと紅杏さんが飲み物を選んでいた。

「読書の本選んでたんだ。」
「読書好きなんですか? 音楽の本とか・・・。」
「ああ、いいなそれ。」
「でしたらこれなんかおすすめですよ。」

と、おすすめの本やその理由を聞かされた。

「あはは・・・紅杏さんって音楽の事になると周りが見えなくなりそうだね・・・。」
「そ・・・そうなのですか?」
「うん、なんかすごく楽しそうだよ。」
「ふふっ私はそれだけ好きなんですね。 音楽が。」
「そうだね・・・あっならこれいる?」

渡したのは『2.5Dヘッドフォン』。 彼女なら好きそうだ。

「えっ・・・!!? いいのですか? ありがとうございます!!」

彼女はとても嬉しそうに受け取ってくれた。

「紅杏さんはなんで音楽家になったんだ?」
「音楽って素晴らしいじゃないですか。 空気から生まれる目に見えない物で作る娯楽・・・。 私、それが作りたくて。」
「へえー・・・。」
「小さい頃から音楽が好きだっていうのもありますけどね。」
「おばあさんがオカリナをよく吹いてたとか言ってたな・・・。」
「あら、覚えていてくれたんですか?」
「まぁな・・・。」

実は自分で言うのもなんだが記憶力がいい。 瞬間記憶力は乏しいが・・・。
そんな呑気な話をした後、俺は本を持ってバンガローへと戻った。

chapter4 希望の羅針盤よ!!我らを導け!! ( No.74 )
日時: 2014/02/25 20:06
名前: アルズ (ID: NaOjLZBc)

「うーん・・・飽きてきたなぁ・・・。」

本を読んで飽きてくるとは俺としてはとても珍しい。 いつもなら家族の呼びかけにも無反応でどっぷり入り込んでいるのに。
仕方ないので外の空気を吸おうと思い、スニーカーを履いた・・・まではよかった。
ドアノブに手を掛け、外へ出た瞬間、自分の足が引っかかり派手に転んでしまった。
不運なことにそこには風空君がいた。

「・・・翼?」
「・・・。」
「翼・・・大丈夫?」
「・・・。」

とてつもなく恥ずかしかった。




「翼・・・、うん。 見てないから。」
「言わないで・・・頼むから言わないで・・・。」
「大丈夫!! 僕口軽いから!!」
「もっと悪いよぉぉぉぉ!!」

ドヤ顔でそう言った彼の肩をガシッと掴み、思い切り揺らす。

「わわわわわかった!! わかったぁぁぁぁぁぁ!!」
「よし・・・。」

肩を離してやり、くらくらとしている風空君を見た。
さっき、口が軽いと言っていた。 なんか安心ができない。

「これあげるから絶対に言うなよ?」

渡したのは『希望の乾パン』だ。 食べ物好きな彼なら食べてくれるだろう。

「・・・? あっいいのありがとう!!」

受け取った瞬間、嬉しそうに蓋を開け、ボリボリと乾パンを食べた。

「風空君って俺には名前呼びなのに他の人には名字呼びだよな。何でだ?」
「・・・さあ? なんか翼には名前呼びしなきゃ。って思っただけ・・・。」
「えっ・・・それだけかよ。」
「ううん、僕が名前呼びするのって親友とかなんだもん。 だから翼は僕の親友なんだよ!!」
「・・・そうなのか?」
「うん!!」

そう曇りのない顔で言われた。
そんな表情で言われるととても嬉しかった。少なくとも友達でいるというのがすごく嬉しかったのだ。

「ありがとうな。」
「・・・どういたしまして。」

風空君はそんな思いを感じ取ったのか笑顔でそう返してくれた。
俺達は他愛もない会話をした後自分のバンガローへと戻った。


俺はバンガローに戻った後持ってきた本を見た。
一ページをめくった瞬間、俺は目を見開いた。

『79期生Bクラス「超高校級のクラッカー」■▲宵斗
気に入らないサイトや企業はすべて潰し、その足取りは絶対につかめないと言われている伝説ともいえるクラッカー。』

名字は何故か霞んで見えなかった。
しかしこのクラッカーの伝説は多分世間ではかなり有名だろう。
だが・・・何故希望ヶ峰学園に関する本でも、要注意とも言われる人物が載ってる本でもないのに何故そのクラッカーの名前が載っているのだろう。

キーンコーンカーンコーン....
『希望ヶ峰学園林間学校実行委員がお知らせします。オマエラ、夜10時なので、夜時間となります。 施設の食堂のドアがロックされますので、ご注意ください。 ではではいい夢を。おやすみなさい。』

そうこうしている内に夜時間となった。物置にその本を入れた。あの手帳と共に。 そしてベットに入った。

瞼を閉じて早くあれが役に立つときが来ないかと祈った。

chapter4 希望の羅針盤よ!!我らを導け!! ( No.75 )
日時: 2014/02/26 16:36
名前: アルズ (ID: NaOjLZBc)

『希望ヶ峰学園林間学校実行委員がお知らせします。 オマエラ、朝ですよ!! 山ならではの自然の空気を吸って今日一日張り切って行きましょう!!』

目を覚ましたら・・・布団の皺が目に入った。
どうやらうつぶせで寝ていたらしい。だんだん・・・慣れになれてきてしまったようだ。
順応が早すぎて本気で嫌になってしまった。

「はあーあ・・・最近楽しい事ないなぁ・・・。」

あのキャンプ場解放以降・・・特にこれといった楽しい思い出がない。
別にみんなと話したことが楽しくないってわけではない。
なんというか・・・刺激がないっていうか・・・なんていうか・・・。

「それならレッツヒトゴロシだよ!!」
「・・・なあぁぁぁぁぁ!!?」

一瞬何が起こったのかわからずモノクマを凝視した。
そして整理が付くと思う存分叫んだ。

「刺激足りないならユーキルユー!!」
「あなたはあなたを殺すってなんだよ!?」
「細かいことはいいの!! 刺激なりないならレッツー?」
「・・・・。」
「のれよ!!」

モノクマが考えている事は大抵わかるが言いたくない。というか言ってしまったら負けだと思う。

「ちなみにねー? ユーキルユーって星鎖希クンにいったらさー?」
「・・・お前俺以外の人にもそう言ってきたのかよ・・・。」
「めっちゃ言い発音でノームロブレムって言いやがってさ!?」
「・・・知らないよ。」
「愚痴ぐらい聞いてよ馬鹿!! もー知らない!!ボク帰っちゃうから!!」

そのままプンスコと効果音がつきそうな怒り方して出ていった。
嵐のように来て嵐のように去っていった。

「・・・うわっもうこんな時間かよ!?」

モノクマは本当の意味での時間泥棒だった。
急いでいかないと間に合わないような時間だったので急いでいく。
スニーカー履いて・・・

「・・・あっ・・・学ラン忘れた。」

肝心なところで締まらないところは本当に駄目だなと思う。




「おはようさん。 ・・・息切れご苦労。」
「翼おはよー!!」
「・・・おはよう。 お前どうせ出ていく前に学ラン忘れていたんだろ。」
「・・・おはよう。 で星鎖希君、何故わかったんだ・・・。」
「学ラン着ないで持ってるから・・・。」
「・・・だけでもわかんないと思うけどねぇ。」

星鎖希君はエスパーか何かかだろうか。

「最近さー・・・スリムっていうか、楽しさっていうか・・・そうっ娯楽がない!!」
「いきなりどうしたのよ風空。 というか娯楽って言葉知ってたのね。」
「失礼だよ!? で、話を戻すけどー・・・みんなでパーティしようよ!!」
「パーティ?」
「そうそうっ!! サプライズパーティ!!」
「surprise・・・?」
「何で無駄に発音いいのよあんた!? バイリンガル!!?」
「・・・いや・・・知らないけど・・・。」
「話を戻せ・・・!!」
「あーとー・・・みんな最近疲れてそうだから楽しませようと思って。 みんなで準備して驚かせようよー!!」
「へー・・・いいなそれ。」
「悪くない・・・というよりよく考えた!!」
「それはいいとして・・・どうするの。場所とか・・・ここだとばれるよ?」
「心配ご無用!! ちゃーんと場所は考えてあるんだ!!」

と、地図を取り出した。 たしかこの山の全体図だった気がする。

「・・・お前・・・広場からとったな・・・?」
「そそそそそんな事は・・・!!」
「取ったのね。はいはい。」
「はぁ・・・。 ほらっここの小ホール・・・前キャンプやったフロアのところ。 ここならいけそうじゃん?」
「あぁ・・・確かに。」
「それはいいとしてだ・・・なんのパーティすんだよ。」
「料理パーティでいい・・・。 料理担当いるし・・・。」
「星鎖希君、何でこっち見た。」
「テーブルとかは私と風空にまっかせてー!!」
「・・・でもテーブルある・・・?」
「あー・・・。」
「19時か20時前・・・ボク様子見るよ・・・。」
「となるとー・・・始めるのは大体21時だねー。」
「その間に料理作っちゃって・・・で運んで・・・みんなを呼ぶ!!」
「完璧ね!!」

・・・のはいいのだが・・・。

「いつ作ればいいんだ・・・?」
「16時くらいから作って・・・。20時前まで手伝うから・・・。」
「お・・・おう。」
「私達は飾り付けねー・・・。」
「コンビニとかお土産屋巡るしかないね・・・。」
「・・・ガンバレ。」

力強い・・・湖川さんには絶対言えないがその二人は往復に忙しくなるのがめんどくさくなったのか落ち込んでいる。
ふと入り口を見ると人影が見えたような・・・気がする。
一瞬でその影は消えてしまったが。

「というかみんな遅いな−・・・。」
「・・・まだ8時半。」
「えっ嘘!!?」
「水上君部屋の時計ずれてたんじゃないのー?」
「きっとそうだね・・・モノクマに直してもらおう!!」
「じゃないと困る!!」
「・・・あっだからそんなに早く来てたのか。」
「水上君・・・たびたび不運になってきたわね・・・。」
「言わないで! お願い!」

なんて話をしていたらみんながぞろぞろと来たため朝食会が始まった。
・・・何作ろうかな。
とか考えて。


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