二次創作小説(映像)※倉庫ログ
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- ダンガンロンパad lib. 〜絶望の林間学校〜
- 日時: 2014/03/25 14:31
- 名前: アルズ (ID: NaOjLZBc)
初めまして。 アルズと申します。
この小説はダンガンロンパのオリジナルストーリーです。
なのでオリキャラなどそういうのは嫌だという方はブラウザバックを推奨します。
また原作の関わりがあるためネタバレも少々あります。
ネタバレがいやという方もブラウザバックをしてください。
そしてこの作品はキャラ募集をしませんのでご了承ください。
小説はほとんど書いたことないので変なところや展開が少し早すぎたりするかもしれませんがご了承ください。
(2/16 追記)
・・・500・・・だと・・・!?
こんな駄文みてくださり本気でありがとうございます!!
これからも完結まで頑張りますので見ていってください!!
(追記 2/23)
名前だけとか物語に絡んでくる他の作者様のキャラがいらっしゃいますので、ここで礼を申し上げたいと思います。
神谷春子さん、シオン・スカーレット君を借りさせていただいたランスロット様。
青竜直人君を借りさせていただいたソラ様。
本当にありがとうございます。 これからまた借りるかもしれませんがよろしくお願いします。
(3/1 追記)
・・・・せせせせせせせ1000突破あぁぁぁぁぁ!!?
ここここここんな駄文読んでくださるとは・・・光栄です!!
これから入試だのあるので再新はのんびりになりますが・・・よろしくお願いします!!!
(3/15 追記)
・・・・1500・・・だと!!?
うあああああ嬉しいっす!! 読んでくださりありがとうございます!!
もうすぐで終わりますが・・・よかったら最後まで見てください!!
(3/19 追記)
これにより本編は完結いたしました。 残りは番外編、黒幕と生き残りの誕生秘話、裏設定のみとなりました。
これを見てくださった方、ありがとうございました。
近いうちに二章を出すと思いますので、よかったら暇な時に見てください。
(3/25 追記)
ついに終わりました。
次は絶対絶望少女をモチーフ・・・?にした二章をお届けしたいと思います。
過去なので後日談以降の話は書きませんが、二章に興味を持った方、ぜひぜひ来てください。
もしよかったら感想コメ等、募集しております。
お返しも出来る限りしますんで、よかったらよろしくお願いします。
目次
chapter0 プロローグ
>>1 >>4-9
chapter1 おいでなさいませ絶望林間学校
>>10 >>11-12 >>13-14 >>15-16
非日常編
>>17-18 >>19-20
>>25-26 >>27 >>28←オシオキ編
>>29
chapter2 絶望的な未来を想像しますか?しませんか?
>>32 >>33-34 >>35-36 >>37-38
非日常
>>39 >>40-41
>>42-43 >>44 >>45←オシオキ編
>>46
chapter3 絶望ってなんて読めますか?
>>49 >>50-52 >>53-54 >>55-56
>>57
非日常
>>58-59
>>60-61 >>62 >>63←オシオキ編
>>64
chapter4 希望の羅針盤よ!!我らを導け!!
>>68 >>69-70 >>71-72 >>73-74 >>75-76
非日常
>>77-78
>>79-80 >>81 >>82←オシオキ編
>>83
chapter5 繋いだ答えは希望でした。
>>86 >>87-88 >>89-90 >>91
非日常
>>92-93
>>94-95 >>96 >>97←オシオキ編
>>98
chapter6 望みって一体なんですか?
>>99
非日常
>>99-101 >>104
>>105-106 >>107-108 >>109
>>110 >>111←オシオキ編
>>112
chapter×× エピローグ
>>113
制作秘話
>>21 >>22 >>23 >>24
裏話等
chapter1
被害者>>30
クロ>>31
chapter2
被害者>>47
クロ>>48
chapter3
被害者>>65 >>66
クロ>>67
chapter4
被害者>>84
クロ>>85
chapter5
被害者>>102
クロ>>103
生き残り
その1>>114
その2>>115
その3>>116
その4>>117
その5>>118
黒幕
>>119
後日談
>>120
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- chapter3 絶望ってなんて読めますか? ( No.51 )
- 日時: 2014/02/16 19:34
- 名前: アルズ (ID: K7X2qH8y)
「確かに他の所から見ると狭い・・・」
俺は周りを見渡しながらそう言った。
「柵は私から見てもちゃんと見えるし・・・。」
「ねぇ、あっこにテントがあるぞー?」
「いってみよー・・・」
深海君と共に俺達はテントへと向かって行った。
「流し台、割られた薪、かまど・・・間違いない、ここカレーとか作る場所だよ。」
「鍋とかもある・・・。」
「ここでカレー作っちゃう? ほら、食堂にじゃがいもとかあるだろ?」
「探索後でいいんじゃないかー?」
「そうですね、ではあっちのホールへいきません?」
紅杏さんがそう言うとみんなぞろぞろと近くにあるホールへとむかった。
「意外に広い・・・。」
「ステージあるぞステージー!!」
「朱利ちゃん!?」
「走っちゃ危ないですよ・・・・!!」
暁さんは何故かステージなどに興奮して走り回っている。
上を見た。 鉄骨やなんやらが複雑に組み込まれており訳がわからなくなった。
「ここで何かできそうね・・・。」
「カレー食べた後でやろうよ!!」
「風空・・・お前ただ単にやりたいこと優先したいだけだろ・・・。」
「ばれた?」
「外は・・・何がある?」
「忘れたの・・・? キャンプファイヤーの薪があるよ・・・。」
「夜やっちゃう?」
「やろーやろー!!」
みんな楽しそうにイベントなどの計画を話していた。
「じゃあまずはカレー作りから始めようよ!! えーと・・・男子達、食材よろしく!!」
「はいはいー!!」
そう言われたので俺達男子組はホールから出て食堂へ向かった。
「じゃがいもとー、たまねぎとー、にんじんー、あと・・・肉!!」
「定番だね・・・。 キノコでも入れておこうよ。」
「キノコカレーか。 でも好みとかあるしどうする?」
「チーズカレーにしようよ。 確か牛乳アレルギーいなかったでしょ?」
「・・・ボクは埃とかハウスダストだから平気・・・。」
「星鎖希君アレルギー持ちなんだね・・・。」
意外だ・・・そう思ってしまった・
そして各材料を持って俺達は戻った。
「おかえりー。 あっチーズカレーか?」
「うん、いいと思ってさ。」
「さて・・・男子、薪とか燃やしてくれる?」
「ボク無理・・・。」
まぁ・・・埃とか出そうだもんな・・・・。
「・・・・・・・ねぇ、女子・・・料理出来る人いる・・・?」
「・・・。」
「できま・・・せん。」
「お菓子しか作れません・・・。」
「アタシ食べる専門だしー・・・」
作る以前の致命的過ぎる問題があった。
「はぁ・・・カレーぐらい作れるでしょ・・・。」
「う・・・うっさいわね!! 切ることしかできないよ私!!」
「肝心の煮込む作業なくてどうする。」
星鎖希君はため息をつき、
「いいよ・・・ボクと水上が作る。」
「え・・・俺もかよ。 言っておくけど簡単なのしか作れないぞ?」
「湖川は材料切って・・・。」
「はいはい。」
「スルーかよ!?」
とりあえず残りの人は薪を燃やしたり切ったりして作業を進めた。
で、俺はタマネギをみじん切りにしていた。
「・・・コクでも出す気・・・?」
「えっ普通じゃないのか・・・?」
「・・・。」
「・・・。」
星鎖希君がすごいジト目で見てきたのでどうしようもなく、切る作業を再開した。
まぁなんやかんやあって完成したわけだが・・・
「・・・二人共・・・特に水上君、君女に生まれてくればよかったじゃん・・・。」
「どういう意味だ。」
「いやこれ完成度高いだろ!?」
と並べられているのは普通のチーズカレーだが・・・。
「ここまでトロトロなチーズ初めて見たよ−・・・。」
「こらっ行儀悪い!!」
「そうです・・・レモンシャーベット作って来たんですけどいかがですか?」
「いつの間に・・・・!!?」
「菓子作りとなると腕が鳴りますよ。で・・・雪柳さんに味見してもらったんですけど・・・」
「あっカレーじゃん!! やっほー私運いいー!!」
「白柳・・・?」
紅杏さんの後ろから現れたのは右目の色が違う雪柳さんだった。
ということは・・・
「白柳さん・・・あれ? 人格交代のスイッチってなに・・・?」
「んあー? お水君知らなかったの? 私はね、酸っぱい物食べたり飲んだり舐めたりすると変わるんだよ。」
「え・・・そうなの・・・?」
「そそー!! また変わるならシャーベット食べなきゃ無理!! キャハハッ!!」
一人で勝手に笑っている白柳さんを遠目に見ながら席に着く。
湖川さんのいつもの合図でみんなでカレーを食べる。
「・・・これお水君が作ったの? 星の鎖君と共に作ったにしては・・・女子力たっけぇ!!?」
「なんだよ女子力って・・・。」
「ボク一人暮らしだから料理はしてる・・・。」
なるほど。星鎖希君が料理出来るのはそういう事情があったのか・・・。
「まぁ、確かに水上が作ったような物だしね・・・。」
「私はただ単に切ってただけだしね。」
「食べやすい大きさに切れてていいぞー!」
「そう・・・? ありがとね。」
「で、突然ですが、ホールでのイベントどうするので?」
「あぁ・・・なんかやるって言ってたね。」
みんながカレーを食べながら考えていると・・・
「そう言えば・・・倉庫にゴスロリが2着ありましたね。」
「・・・ゴスロリ?」
「ええ。 肝心のサイズなんですけど・・・どちらも145〜155ぐらいなんですよ・・・。」
「・・・・!?」
星鎖希君が急に青ざめた。
「で・・・その条件に合うのが・・・星鎖希君、そして深海君なんですよ。」
「・・・いやいや・・・ボク絶対似合わない・・・。」
「いーや、そんな事ないと予想する!!」
「湖川・・・・!?」
「あんた女顔なんだもん。 着てみよう。」
「はぁ・・・!?」
「星鎖希−・・・一緒に着よう−・・・?」
「背中にチャック着いてるのでそれやるだけで十分です。」
「ちょ・・・・ちょ!?」
「とりあえずカレー食べよ!!」
みんなが賛成、といいながらカレーを食べている中、星鎖希君だけは冷や汗流しながら固まっていた。
- chapter3 絶望ってなんて読めますか? ( No.52 )
- 日時: 2014/02/16 19:55
- 名前: アルズ (ID: K7X2qH8y)
「準備いいー!?」
「僕はおっけーだよー・・・」
「・・・死にたい。」
今現在、俺達はホール内にいる。
ステージのカーテンの影から二人の声が聞こえるのを聞くと、
「おっけーい!! 出てきていいよー!!」
その声と共に深海君が出てきたのだが・・・星鎖希君が拒んでいるため深海君が思いきり引っ張って強制的にステージへ引っ張った。
「・・・・違和感ない。」
「笑えも出来ない・・・」
「しゃっ・・・写真!! カメラはありますか!?」
「これ使うか・・・?」
と、差し出したのは今日モノモノマシーンから出した『トイカメラ』。
「水上君どもですよ!!」
「やめろ東野・・・!! 撮るな・・・!!」
「ハイチーズ!!」
「チーズじゃねぇ・・・!!」
パシャパシャと撮られる二人。
深海君は嫌がるどころかとても楽しんでいる。
星鎖希君は本気で嫌がっていて隙あらば帰ろうとしている。
「星鎖希ー!! 深海ー!! すっごい似合ってるよー!!」
「ありがとう風空−・・・!!」
「嬉しくない・・・!!」
反応もまったく逆だ。
「でもなんで倉庫にゴスロリがあったのでしょうか・・・?」
「気にしたら負けだよ千絵ちゃん。今は楽しもう。」
「え・・・!?」
「楽しむな!! 頼むから早く着替えさせてくれ・・・!!」
そんな必死に嫌がる姿は今、どころからどうみてもとても可愛い女の子だ。
「深海君ー!! ピースだよピース!!」
「イエーイ!!」
こうしてみると深海君もすごく可愛い女の子に見える。元々髪が長いため余計そう思えてくる。
そして数時間経った。
みんなホールから出ていて二人共既に着替えていた。
「楽しかった−・・・ね、星鎖希。」
「・・・・・・・。」
深海君はなんかスッキリしており星鎖希君は隅っこで体育座りをしていた。
「ふっふっふ・・・いい写真が撮れましたよー・・・。」
「頼むからボクには寄越すな・・・。見せるな・・・。」
暗黒の歴史入りが確定したようだ。
「えーと・・・マッチでいいかな。」
「あっそうか、この後キャンプファイヤーやるんだったよな。」
「うん。 マッチは偶然薪の傍に落ちてたし今からでもできるよ。」
「紙類はあのテントにもあったよね。 今から取ってくればいいかな?」
「そうね。 春風、頼める?」
「わかった。」
そういうと春風君は駆け足でテントへ向かって行った。
「ライターじゃなくてよかった・・・。」
「星鎖希君既に立ち直ってたんだね・・・あれ、ライターじゃなくてよかったっていうのは・・・?」
「・・・根性焼きというなのライターで炙られた。」
「・・・聞いた俺が間違っていたよ。」
やはり暗すぎる過去を送っていたらしい。
「おーい取ってきたよー!!」
「よし、じゃあ薪の間に入れてちょうだい。」
「了解。」
そしてキャンプファイヤー特有の大きな薪の間に紙を詰めてマッチで火を付ける。
すると火が付き、最初は弱かった火が最終的にはすごく大きな炎となっていた。
「・・・こうしてみると・・・桜雪さん思い出すね・・・。」
湖川さんはそう言って上を見上げた。
「火の粉ってさ・・・最後には全て燃え尽きる。 そういうのってなんか好きなんだ。」
「そうなのか?」
「うん。 ・・・ねぇ水上君。」
「なんだ・・・?」
「もしも・・・ここから出られたら・・・言いたい事があるの。」
「・・・へ?」
「言いたい事。 ・・・出られたら。 ね?」
そういってニコリと彼女は笑った。
いつもとは違う、優しい笑顔だった。
「ああ・・・いくらでも聞いてやるよ。」
「ふふっ・・・ありがとう。」
そして俺達は夜が深まるまで火を眺めたり踊ったりした。
火を消した後バンガローへ戻りベットに倒れ込んだ。
あんなに楽しんだのはいつ以来だろうか・・・。
キーンコーンカーンコーン....
『希望ヶ峰学園林間学校実行委員がお知らせします。オマエラ、夜10時なので、夜時間となります。 施設の食堂のドアがロックされますので、ご注意ください。 ではではいい夢を。おやすみなさい。』
・・・せっかく感傷に浸っていたのに空気の読まない奴だな・・・。
そう思いながらハンガーに学ランを掛けてベットにもう一度倒れ込んだ。
湖川さんの言葉を・・・早く聞きたいと願いながら。
俺は瞼を閉じた。
- chapter3 絶望ってなんて読めますか? ( No.53 )
- 日時: 2014/02/17 20:41
- 名前: アルズ (ID: K7X2qH8y)
『希望ヶ峰学園林間学校実行委員がお知らせします。 オマエラ、朝ですよ!! 山ならではの自然の空気を吸って今日一日張り切って行きましょう!!』
欠伸をしながら身を起こす。
楽しい事はすぐに過ぎるとはよく言った物だ。
モノモノマシーンへと足を運びコインを減らす。
出てきたのは『風呂敷バック』『無限タンポポ』『キルリアンカメラ』だった。
無限タンポポは糸が付いていて吹いても掃除しないという点では評価できそうだ。
「っと・・・いかなきゃな。」
学ランを着てプレゼントを棚に置く。
そして外へ出た。 そう言えば雨降らないな・・・山なのにどうしてだろう。
「おっはよ。 お元気?」
「翼おはよー!!」
「二人共おはよう。」
いつも朝一番に会うのはこの二人。
そして思った。 いつも先に来てるのはどっちなのだろう。
「なぁ、いつも最初にいるけどどっちが先に来てるんだ?」
「あぁ、湖川だよ。 7時半には必ず来てるもん。」
「お陰で眠いけどね・・・ふあぁ・・・」
湖川さんは涙目になりながら欠伸をした。
「元々いつ寝ても眠いからさー・・・昼寝しようかなって本気で思ってるのよ・・・。」
「いつ寝てるんだ・・・」
「大体アナウンスなったら寝てるよ・・・。」
「十分寝てるじゃん!?」
彼女の体質が不思議になってきた。
「・・・・。」
そんなやり取りをすごいジト目で見つめてる星鎖希君はいつも通り目の下に隈がある。
「おはよう星鎖希。 相変わらず眠そうね?」
「星見てると・・・自然に目が冴えてくる・・・。」
「・・・いつ寝てるんだ・・・?」
「さぁ・・・? 2時には気を失ってるけど・・・。 そうなると5時間ぐらいしか寝てない・・・。」
「もっと寝ろよ・・・!?」
「人は四時間睡眠をとれば生きていける・・・。」
「そうじゃなくて!!」
そうこうしている内に人が来た。
そのまま朝食会が始まり、その睡眠の話は食べ終わるまで続いた。
バンガローに戻り、のんびりしていると昼になった。
「・・・暇だな。」
そう思い、出てきた景品を持って出かけた。
「ひゃっほぉぉぉぉい!! お水君こんにちはこんばんはぁぁぁぁ!!」
「今は昼だ・・・!! こんばんははいらない・・・!!」
いつも騒がしいゆきやな・・・白柳さんがタックルをしてきた。
もちろんそのまま倒れてしまった。
「はにゃにゃ? お水君大丈夫かい? わざとだけどね!!」
「服汚れるだろやめろ!!」
「女かよ!! お前女かよ!! あっはっはっは!!」
「やかましい!!」
そんな会話のキャッチボールをして白柳さんと過ごした。
「あーあ・・・もう、これやるからタックルしないでくれ。」
そういって渡したのは『風呂敷バック』だった。
「うそん!? くれるの!? お水君やっさしぃー!! いいよ特別にタックルしないであげる!!」
「というかするな!!」
はぁ、とため息をついた後聞きたいことを聞いてみた。
「白柳さんってどうして殺人鬼を殺すようになったんだ?」
「あーん? 襲われかけてざくっとやったのよ。」
「正当防衛・・・?」
「そそ。 そんでー楽しくなってーザシュザシュやってー」
「もうわかった・・・!! わかったからやめてくれ・・・!!」
「えー? もっと話してあげるよー?」
そんな話を全力で否定し、全力でバンガローに逃げて帰った。
- chapter3 絶望ってなんて読めますか? ( No.54 )
- 日時: 2014/02/17 20:48
- 名前: アルズ (ID: K7X2qH8y)
「・・・・・・。 まだ時間あるな。」
白柳さんがいないことを確認し外へ出た。
コンビニでジュースを取りに行こうと入ると星鎖希君が雑誌等の品の前で何か悩んでいた。
「星鎖希君・・・? どうしたんだ?」
「・・・これ運びたいけど重くて・・・。 水上、はこべ。」
「えっ・・・拒否権は・・・。」
「・・・ない。」
そうズバッと言われ仕方なく運びたいと言っていた星座や星関係の本をすべて持っていってあげた。
「・・・ありがとう。」
「はぁ・・・はぁ・・・、こんなにどうしたんだ・・・?」
「新しい星見つけるのに参考にする・・・。」
「本当に・・・星好きだな・・・。」
「星だけじゃない・・・未知の物すべて好き。 誰にもわからないものが・・・。」
「例えば・・・?」
「ダークマター、人間の心理、宇宙の全てとか原理とか・・・。」
顎に手を添えてそうブツブツという星鎖希君は端から見ると独り言を言っているようにしか見えない。 つまりはとても寂しい人に見えると言う事だ。
「というわけ・・・未知は素晴らしい・・・。」
「そ・・・そうか。 これいるか?」
息も整ってきたのでポケットを漁り『ミレミアム懸賞問題』を渡してみた。
「・・・どうも。」
そう照れながら受け取りポケットにしまった。
「星鎖希君ってどうして星とか好きなんだ?」
「・・・笑われない。」
「・・・へ?」
「間違えても誰も笑わない。しょうがない、わからないから。で済まされるから・・・。」
「・・・・。」
なんか本気で暗い人生を歩んでいるんだな・・・。
少し話してバンガローへと戻った。
夜時間までぼんやりとバンガローで時間を過ごす。
もったいないなとは思う。だがなんか昨日で疲れたのだ。騒ぐのは久し振りだったせいか気力がゴリゴリと削れていってしまったのだ。
モノモノマシーンでもやろうと思ったがどうでもよくなった。朝やればいいじゃないかと思ったからだ。
キーンコーンカーンコーン....
『希望ヶ峰学園林間学校実行委員がお知らせします。オマエラ、夜10時なので、夜時間となります。 施設の食堂のドアがロックされますので、ご注意ください。 ではではいい夢を。おやすみなさい。』
なんかいいところで夜時間となったのでふらふらとハンガーに学ランを掛けて布団へ入る。
布団の中に丸まって芋虫状態となりながら瞼を閉じた。
・・・とっとと寝て明日に備えよう・・・。
そう思っていると夢の中へと落ちていった。
- chapter3 絶望ってなんて読めますか? ( No.55 )
- 日時: 2014/02/18 17:43
- 名前: アルズ (ID: K7X2qH8y)
『我は天界から舞い降りし・・・駄目だな・・・田中先輩には叶わないかな・・・。』
・・・これは夢?
『まぁ眼蛇夢はその手に関しては学校一ですからね。』
・・・だれ?
『俺も早くあんな風にかっこよくなりたいな・・・!!』
『将来恥ずかしくなるだけですよ? それでもいいなら止めませんけどね・・・。』
紫色のロングヘアーの女の子、そして話しているのは・・・中学時代の俺。
・・・君は・・・
キーンコーンカーンコーン...
『希望ヶ峰学園林間学校実行委員がお知らせします。 オマエラ、朝ですよ!! 山ならではの自然の空気を吸って今日一日張り切って行きましょう!!』
ハッと目を覚まして勢いよく飛び起きる。
夢で見たのは確実に中学時代の俺だった。そして話していたのは田中先輩とよく話していた人・・・。 ・・・確か神谷春子さんという人・・・だがどうしても日々を思い出せずにいた。
「・・・・。」
ぼんやりとベットから降りずにいた。 時間ばかり過ぎていき夢を忘れてしまっていくせいか顔すら思い出せなくなっていた。
数十分経っても・・・その顔が思い出せない、どんな日々を過ごしたのか・・・わからない。
「・・・考えていても仕方ないな・・・。」
もうすぐで走らないと間に合わない時間だったので急いで外に出た。
「おいっす。 今日は少し遅めね。」
「また寝坊なの?」
「違う違う、ちょっと懐かしい夢見てて・・・。」
「へ? 水上君も?」
「・・・湖川さんもか?」
意外、という顔でこちらを見た湖川さんはその問いに答えるように頷いた。
「どんな夢!? 聞かせて聞かせて!!」
「私の小さい頃の夢よ。 私・・・昔近所に好きな人がいてね・・・、まぁ初恋?ってやつかな。」
「へえ・・・名前覚えていないのか?」
「覚えてるわよ。 ・・・『苗木 誠』って言うの。」
「苗木・・・?」
「うん、パーカーがよく似合う男の子で・・・私、家の事情で引っ越してそれで離ればなれになっちゃって・・・。」
「今でも想ってるの!?」
「それはわからないや・・・。 でも今でも慕ってるっていうのはわかる。 会いたいって思ってるし。 それに・・・。」
ちらっとこっちを見ると彼女はくすりと笑った。
「・・・なんだ? なんか付いてるか?」
「ううん、別に。」
「そうだっ翼!! お前の夢も教えてくれよ!!」
「俺の・・・? 俺は中学の頃の夢で・・・」
俺は途切れ途切れの夢の内容を話した。
顔を忘れてしまった女の子。 でも名前は覚えている。
あこがれの先輩。 でもその夢には現れなかった。
ただ単にそんなことを話した。
「へー・・・。」
「不思議ね。 みんな昔の夢を見ていたんだもの。」
「風空君は何か見たかい?」
「僕はねー・・・水泳部でかなりの記録を出した先輩の夢見たよ。」
「どんな人?」
「すっごい元気で・・・ドーナッツが好きで・・・後部活を掛け持ちしてたんだよ!! で、陸上部にも入っていて大会の時にあって・・・そうそう、その時によく話していたんだ。」
懐かしいなーと言って彼は感傷に浸った。
「・・・何の話?」
「あっ星鎖希。 今ね夢の話しているんだ。 星鎖希は何か見た?」
「・・・ボクはギャンブルで荒稼ぎした夢見た・・・。」
「どんな夢だよ!?」
「・・・いや昔の話。 セレスって奴とシオンって奴だっけ・・・そいつらと戦った夢見た。」
「超高校級のギャンブラーとディーラーじゃん・・・。 どんだけ強いのあんた。」
「運がない奴から搾り取る金はおいしい・・・。」
「おいおいおい。」
そもそもなんでギャンブルに浸っていたのか謎である。
みんながその後ぞろぞろと来たのでみんなに夢は見たかと聞くと全員首を横に振った。
そしていつも通り会話をして俺達は朝食を食べる。
今回はモノクマのあのアナウンスは全然なかった。
バンガローに戻り一欠伸して時計を見る。
「・・・時間まだまだあるな。」
外へ出て散歩をする。
自然の空気を吸って散歩するというのは中々いいものだ。
するとアルフレッドがいた。 何をしているのか不思議だったので彼に話しかけてみた。
「アルフレッド・・・何してるんだ?」
「見ればわかるだろう。」
わかんないから聞いてるのに・・・。
ちなみに俺はアルフレッドと長ったらしい名前で呼んでいるのはアルフと略称で呼ぶと怒られるというのがあるからだ。
まぁみんな略称で呼んでるが俺はこれで慣れてしまったためもうこのまま通すことにした。
「なぁ、よかったら一緒に散歩しないか?」
「お前とか・・・? 君みたいな平民と過ごすならそこら辺の野良犬と過ごすよ。」
「・・・あ、あぁ・・・そっか。」
くるりと右回りをして去った。
ちなみに答えはわかっていたが改めて言われるとかえって傷つく。
ぼんやりと歩くと深海君がいた。
「あ・・・水上−・・・。」
「よお、何してるんだ?」
「森林見てるの−・・・一緒に見るー・・・?」
「おぉ、じゃあ一緒させてもらうよ。」
俺達は森林を見ながら話をした。
「何で深海君は自然が好きなんだ?」
「僕の地元ねー・・・自然いっぱいなのー・・・。」
「へえ、じゃあ茶畑とかあるのも納得いくな。」
「えへへ・・・そうでしょー・・・?」
「あっ・・・そうだこれいるか?」
取り出して渡したのは『無限タンポポ』だった。
「いいのー・・・? ありがとー・・・!」
子供のように嬉しそうにして受け取ってくれた。
「深海君はなんで案内人・・・もといガイドになったんだ?」
「僕の地元ねー・・・いわゆる『田舎』だから・・・。」
「田舎・・・?」
「うん・・・だから有名にして田舎もいいんだぞー・・・!! って感じで広めたら次第に・・・。」
「そ・・・そうなのか。」
不思議な事情でなったんだな・・・。
深海君と少し話をして俺はバンガローへと戻った。
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