二次創作小説(映像)※倉庫ログ
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- ダンガンロンパad lib. 〜絶望の林間学校〜
- 日時: 2014/03/25 14:31
- 名前: アルズ (ID: NaOjLZBc)
初めまして。 アルズと申します。
この小説はダンガンロンパのオリジナルストーリーです。
なのでオリキャラなどそういうのは嫌だという方はブラウザバックを推奨します。
また原作の関わりがあるためネタバレも少々あります。
ネタバレがいやという方もブラウザバックをしてください。
そしてこの作品はキャラ募集をしませんのでご了承ください。
小説はほとんど書いたことないので変なところや展開が少し早すぎたりするかもしれませんがご了承ください。
(2/16 追記)
・・・500・・・だと・・・!?
こんな駄文みてくださり本気でありがとうございます!!
これからも完結まで頑張りますので見ていってください!!
(追記 2/23)
名前だけとか物語に絡んでくる他の作者様のキャラがいらっしゃいますので、ここで礼を申し上げたいと思います。
神谷春子さん、シオン・スカーレット君を借りさせていただいたランスロット様。
青竜直人君を借りさせていただいたソラ様。
本当にありがとうございます。 これからまた借りるかもしれませんがよろしくお願いします。
(3/1 追記)
・・・・せせせせせせせ1000突破あぁぁぁぁぁ!!?
ここここここんな駄文読んでくださるとは・・・光栄です!!
これから入試だのあるので再新はのんびりになりますが・・・よろしくお願いします!!!
(3/15 追記)
・・・・1500・・・だと!!?
うあああああ嬉しいっす!! 読んでくださりありがとうございます!!
もうすぐで終わりますが・・・よかったら最後まで見てください!!
(3/19 追記)
これにより本編は完結いたしました。 残りは番外編、黒幕と生き残りの誕生秘話、裏設定のみとなりました。
これを見てくださった方、ありがとうございました。
近いうちに二章を出すと思いますので、よかったら暇な時に見てください。
(3/25 追記)
ついに終わりました。
次は絶対絶望少女をモチーフ・・・?にした二章をお届けしたいと思います。
過去なので後日談以降の話は書きませんが、二章に興味を持った方、ぜひぜひ来てください。
もしよかったら感想コメ等、募集しております。
お返しも出来る限りしますんで、よかったらよろしくお願いします。
目次
chapter0 プロローグ
>>1 >>4-9
chapter1 おいでなさいませ絶望林間学校
>>10 >>11-12 >>13-14 >>15-16
非日常編
>>17-18 >>19-20
>>25-26 >>27 >>28←オシオキ編
>>29
chapter2 絶望的な未来を想像しますか?しませんか?
>>32 >>33-34 >>35-36 >>37-38
非日常
>>39 >>40-41
>>42-43 >>44 >>45←オシオキ編
>>46
chapter3 絶望ってなんて読めますか?
>>49 >>50-52 >>53-54 >>55-56
>>57
非日常
>>58-59
>>60-61 >>62 >>63←オシオキ編
>>64
chapter4 希望の羅針盤よ!!我らを導け!!
>>68 >>69-70 >>71-72 >>73-74 >>75-76
非日常
>>77-78
>>79-80 >>81 >>82←オシオキ編
>>83
chapter5 繋いだ答えは希望でした。
>>86 >>87-88 >>89-90 >>91
非日常
>>92-93
>>94-95 >>96 >>97←オシオキ編
>>98
chapter6 望みって一体なんですか?
>>99
非日常
>>99-101 >>104
>>105-106 >>107-108 >>109
>>110 >>111←オシオキ編
>>112
chapter×× エピローグ
>>113
制作秘話
>>21 >>22 >>23 >>24
裏話等
chapter1
被害者>>30
クロ>>31
chapter2
被害者>>47
クロ>>48
chapter3
被害者>>65 >>66
クロ>>67
chapter4
被害者>>84
クロ>>85
chapter5
被害者>>102
クロ>>103
生き残り
その1>>114
その2>>115
その3>>116
その4>>117
その5>>118
黒幕
>>119
後日談
>>120
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- chapter5 繋いだ答えは希望でした。 ( No.86 )
- 日時: 2014/03/04 11:35
- 名前: アルズ (ID: NaOjLZBc)
〜モノクマ劇場〜
やっとこさ作者の受験が終わりました!! 後は結果を待つだけです!!
というわけで結果が来るまで吹っ切れたいと思います。
うぷぷ・・・面接はめんどうだよね・・・。
んじゃ本題行きましょう。
オマエラはもしも友達や親を侮辱されたらどうします?
んな事無い!! と言いますか? そうだねー・・・と口車に乗りますか?
それとも・・・「自分なら別にいいけど親とか傷つけるな!!」と言いますか?
ボクはねー・・・3択目を選びます。 まぁただ単に格好つけーなんだけどね。
まぁ・・・ボク視点から言ってしまえば遠慮無く陰口ではなくオープンの侮辱をされたときの絶望感が半端無いと言いますか・・・癖になるんです!!
本当の自分からしてみれば・・・ショックですけどね。
まぁそんな事したらレッツ・痛めつけタイムなんですけどね。自業自得ですよね。
というわけでレッツ・質問タイムを終わります。
これと次で最後ですねー・・・早いですね−・・・。 ではでは。
- chapter5 繋いだ答えは希望でした。 ( No.87 )
- 日時: 2014/03/04 20:47
- 名前: アルズ (ID: NaOjLZBc)
『希望ヶ峰学園林間学校実行委員がお知らせします。 オマエラ、朝ですよ!! 山ならではの自然の空気を吸って今日一日張り切って行きましょう!!』
うっすらと目を開けた。
とうとう七人になってしまった。
あまりにも理不尽な理由で殺されてしまった二人。
特に星鎖希君は・・・覚悟していたのだろうか。自分が処刑されることに。
自分だったらどうだろうか。
「・・・考えても仕方ないよな・・・。」
俺はいつもより早く食堂へと向かう。
風空君はまだ来ていなかった。
でも・・・湖川さんは既に来ていた。
「・・・あっ水上君。 おはよう。」
「おはよう・・・。 早いんだな・・・。」
「だって・・・私が言い出しっぺなんだもん。 来なきゃだめだよ。」
あはは、と彼女は軽く笑った。
俺からしてみれば・・・相当無理しているように見えた。
「・・・このまま全員・・・消えないよね?」
「何馬鹿な事言ってるんだ・・・俺もいる。みんないる。前言ったじゃないか・・・死ぬなって。」
「・・・適わないなぁ。」
「・・・お前は無理しすぎだよ。」
「そう? 私、立ち直るの早いから。」
「でも・・・。」
「でもじゃない。 私、あの子みたいに・・・みんなの死を乗り越えない。 引き摺って・・・生きていくから。
それが今私に出来ること。」
そう曇りのない顔で、凛とした目で見つめられた。
彼女は・・・本当に不良なのだろうか。
「翼、湖川ー!! おはよー!!」
「おはよう、風空。」
「風空君おはよう。」
彼もまた元気に来た。
一人欠けてしまった早起き組だけど、引き摺ったまま元気に過ごす。
そう、心に決めた。
「皆の者よく聞きな!!」
みんなが集まったところで湖川さんはそう高らかに言った。
「・・・どうしたの湖川さん。」
疑問に思った春風君がきょとんとした顔で見る。
「コホン・・・。 みんなもう知ってると思うけどフロア全部解禁したでしょ?」
「まぁ・・・そうですね・・・。」
「だから、今回は黒幕、もしくはここの山についての資料や手かがりを集めようと思うの。」
「それには賛成だけど・・・あのモノクマだ。 手かがりは少ないと思う・・・。」
「だからよ。 少ない情報でも集めれば大きな情報となる。 塵も積もれば山となる・・・でしょ?」
そう言って彼女はウィンクした。
こうして俺達は情報を集める事になった。
まず俺の部屋から手かがり・・・パスワードをメモった手帳とクラッカーの情報が載っている本を持って外へ出る。
そしてまたあの小屋へと入る。
日記をペラペラとめくって新しいページを見つけた。
『超高校級の絶望の元が死んだ。 超高校級の希望が勝ったんだ!!
そう思うと嬉しかった。みんなみんな嬉しかった。
しかし姉はそうはいかない、絶望が希望に負けるはずが無い。と言うのはわかっていた。
未来機関という組織におれ達は保護された。
その生き残りも保護された。 とあるプログラムを使って先輩達を救おうとした。
姉は・・・それを使っ』
日記はここで終わっていた。
「・・・プロ・・・グラム?」
俺はよくわからなかった・・・。とりあえずこの事も手帳に記しておき、集合場所である食堂へ向かった。
「水上君、お疲れ様。 どうだった?」
「多少収穫はあったよ。」
「僕も僕もー!!」
「こっちはちょっとしか・・・。」
と、それぞれ集めた情報は少ないようだ。
「まずは僕からー!! んとね・・・こんなの見つけたんだよ。」
取り出したのはとある一枚の紙だった。
『絶望抹消リスト
・絶望シスター(超高校級の希望により死亡が確認)
・彩橋 黒菜
・藍染 四季
・灰五目 美悟
・濡烏 時雨(要注意)
以下の者は希望更正完了したため抹消から外す。
・桜雪 紫蘭
・深海 光矢』
と、その紙には書かれていた。
「・・・なんだこれ・・・。」
「絶望・・・? 希望更正・・・?」
噛めば噛むほど謎を呼ぶ物だった。
「・・・そういえば俺これ見つけてきたんだ。」
そういって手帳、クラッカーの事が載っている本を見せる。
「・・・『7141415』?」
「なんとか・・・宵斗・・・。」
「何かが引っかかる・・・。」
と、みんな口を揃えて言うばかり。
日記のことも教えたがこれもわからずじまい。
とりあえず集めた情報を手帳に書いてこの話はやめた。
後はちょこちょこと集めるだけだ。
そう思いバンガローへと戻った。
- chapter5 繋いだ答えは希望でした。 ( No.88 )
- 日時: 2014/03/05 20:57
- 名前: アルズ (ID: NaOjLZBc)
バンガローに戻ったあとぼんやりと過ごしていた。
本でも読もうかと思い物置へと行こうとすると・・・
ピンポーン...
呼び鈴が鳴り、玄関へと向かう。
ドアを開けると風空君がいた。
「・・・風空君? どうしたの?」
「きてきて!!」
「えっ・・・!!? あっちょっと!?」
風空君に手を引っ張られて広場へと強制連行された。
「風空、水上君で最後?」
「うん、アルフは「どうでもいい」の一言で片付けられちゃった。」
「相変わらずですね・・・。」
「で、どうして風の空君は私らを呼び出したわけ?」
「白柳さんだったんだね・・・。」
よく見ると雪柳さんは白柳さんになっていた。
「あのねあのね、肝試しやろーよ!!」
「肝試し?」
「だってそこに神社あるじゃん!! 絶好の機会だよ!!」
「・・・道具とかどうすんのよ。」
「そこは任せてよ。 モノクマー!!」
「はいはいなんでしょう?」
モノクマがひょこっと机から現れた。
「あのね、肝試しって駄目かな?」
「駄目じゃないけど・・・やりたいならいいよー?」
「やったー!! じゃあモノクマ、脅かし役よろしくー!!」
「はあ!!? ボクがやるわけ!!?」
「その尋常じゃないあれ使って頑張ってよ!!」
「ったくもーしょうがないなぁ・・・。 オマエラ!!とっとと来ないとバンガローにお化け設置するからね!!?」
そういってモノクマはどこかへ消えた。
「・・・マジですか?」
「翼、確かお化けき・・・・」
「うわあああああああ言うなぁぁぁぁぁ!!」
とりあえず口封じしておいて、一旦解散となった。
辺りが暗くなってきた頃、俺は神社への道に通ずる柵の前まで行った。
みんな揃っていてやる気が満々と感じられた。
「揃ったね? じゃあルールを説明します。」
モノクマが何かの台の上で座っている。
持っている紙を広げてそれに書いてあるだろう文字を音読した。
「えー・・・。 まず、神社のお賽銭箱の上に置いてあるボクの可愛らしい顔が描かれているお守りがあります。 そのお守りを持ってここまで来てね。 以上。」
「すくなっ!!??」
どう考えても紙に書く必要は無いと思う。
「では・・・ペアはもうこちらで決めてあるから行ってきてね!!
じゃあ・・・水上クンと湖川さんっいってらっしゃーい!!」
「最初か・・・。 水上君、い・・・くよ?」
俺は木の後ろに隠れた。
「じゃあ行ってくるねー。」
「湖川さぁぁぁぁぁぁん!! 離してぇぇぇぇぇ!!」
手を掴まれたまま連行された。
湖川さんは手を引っ張りながら懐中電灯で一カ所のみ照らす。
「・・・湖川さん怖くないの・・・?」
「・・・怖くは・・・ないかな。」
そう言って俺の手を引っ張る。
すると目の前に火の玉が出てきた。 いわゆる・・・鬼火ってやつだ。
「のあぁぁぁぁぁぁぁ!!!?」
「水上君どんだけお化け嫌いなの!?」
と、湖川さんにツッコミをいれられた。
「・・・だって・・・子供の頃廃病院に連れてこられてみんなに置いていかれて一人ぼっちで・・・。」
「・・・私が悪かった。」
あれはトラウマ確定だった。
「湖川さんは・・・こういうの平気なの?」
「平気よ? 家でよくホラーゲーム見るしね。」
「うえぇ・・・よく見れるね。」
「それに・・・、あんた見てると守りたくなるから。」
「・・・へ?」
「忘れてちょうだい。」
そう言って彼女は俺の手をしっかりと握って歩みを進める。
俺はその後ろ姿が勇敢で、かっこよくて・・・俺がその姿を守りたい。そのかっこよさと勇敢さを守りたいと思った。
このままじゃ自分の立場がないから。
「水上君? 何険しい顔してんの。」
「・・・わわっ何でもないよ!!」
「そう・・・?」
そう言って彼女は前を向く。
するとビシッと固まった。 その方を見ると・・・虫の大群がいた。
「ぎゃああああぁぁぁぁぁぁ!!? どうやってぬけんだよこれええぇぇぇぇぇぇ!!!?」
湖川さんはかなりパニックになって俺の背中に隠れる。
しかし懐中電灯を付けているなら・・・
「うわあぁぁ!!? こっち来るなあぁぁ!!」
「湖川さん逃げながら電気消して!! 一方通行だから大丈夫だよ!!」
そう言いながら俺達は思いきり逃げた。
みんなからはお守りをゲットしてないので呆れられた。
それでもよかった。
彼女を守れるチャンスという物ができたから。
「湖川さんすんごい顔してましたねー・・・。」
「む・・・虫だけは本気で勘弁!! マジで!!」
「・・・俺もお化けは無理・・・。」
「はは・・・。まぁ苦手な物は苦手だよね。」
そんな会話をしていたら・・・。
「オマエラ肝試しどうしたの!!?」
「「「「「「あ・・・。」」」」」」
思い切り夜が更けてしまったため肝試しは終了した。
キーンコーンカーンコーン....
『希望ヶ峰学園林間学校実行委員がお知らせします。オマエラ、夜10時なので、夜時間となります。 施設の食堂のドアがロックされますので、ご注意ください。 ではではいい夢を。おやすみなさい。』
バンガローに戻り、ベットにダイブする。
「はあ・・・。」
眠れるけど・・・寝たくない気がする。
そんな思考を閉ざして眠りにつく。
結果、案の定怖い夢を見てしまった。
- chapter5 繋いだ答えは希望でした。 ( No.89 )
- 日時: 2014/03/07 19:03
- 名前: アルズ (ID: NaOjLZBc)
『希望ヶ峰学園林間学校実行委員がお知らせします。 オマエラ、朝ですよ!! 山ならではの自然の空気を吸って今日一日張り切って行きましょう!!』
・・・何故俺は首なしの奴等に追われた夢を見たのだろう。
寝っ転がったままそう思う。
しかし、問題なのはこんなのではない。
・・・何故俺はベットから落ちて寝ていたんだ。
足はベットにあるけどそれ以外の体は全て床に投げ出されていた。
いくらなんでもこれはない。
とりあえず身を起こして背伸びをする。
落ちた影響で体は痛くなくて安心した。
「さて・・・行くまで暇だな・・・。」
とりあえず暇つぶしにモノモノマシーンでもやる。
出てきたのは『ドライビングビドロ』と『桜の花束』だった。
このドライなんちゃら・・・どうやって使うんだろう。
とりあえず出てきた二つを棚に置いて食堂へと向かった。
「おはようさん。」
「おっはよー!!」
今日も元気な早起き組の二人は手を振って挨拶をする。
「二人共、おはよう。」
俺も手を振って返事を返しながら椅子に座る。
「聞いて聞いて−・・・今日すっごい変な夢見てさ−・・・。」
「変な夢?」
「なんか半壊した町でドンパチやってる夢。 風空はちょっと成長してて・・・星鎖希も背伸びてたなぁ。」
「えっ!!? 僕背伸びてたの!?」
「そうね・・・大体170ぐらいはあったかな。」
「希望が見えたっ!!」
「風空君大げさだな・・・。」
立ち上がってガッチポーズをしている風空君を苦笑いで見つめながら話を聞く。
「それで・・・ここで死んだみんながいたんだけどね・・・。」
「・・・生き残ってるみんなも?」
「うん、全員いたの。 でも・・・知らない人が一人・・・」
「おーい、何話してるのかーい!!?」
雪柳さんが手を振りながらこちらへ来た。
「三人とも早いね・・・。」
「早起き組ですからね。」
春風君と紅杏さんも姿を現した。
「っと・・・もう時間か。 んじゃみんな食べちゃって−。」
そう指揮をとったためご飯を食べる。
食べながら湖川さんに夢の続きを問うと忘れたの一言で切り出されてしまった。
・・・夢って本当に忘れやすいなぁ。
その後、俺はバンガローへ戻った。
「・・・時間あるな。」
暇だな、と思い外へ出た。
そこら辺を歩いていると春風君がひなたぼっこしていた。
「・・・あっ水上君。 ここ暖かいよ。」
「ひなたぼっこ・・・。 俺もいいか?」
「全然。構わないよ。」
春風君の隣に座りぼんやりと日に当たる。
軽く眠たさで意識が飛びかけてしまった。
「・・・これやるよ。」
このままだと完璧に寝てしまうため『ドライビングビドロ』を渡して会話を広げよう・・・。
「あっいいのかい? ありがとう。」
「・・・本当にゲーム好きだな。」
「作る側としてもやる側としてもゲームは好きだよ。ミニアプリのゲームとかよく作るし。」
「と言うことは・・・プログラミングできるって事か?」
「本場の人には負けるけどね・・・基本的な組み立てはできるよ。」
「すげぇ・・・。」
さすがはクリエイター。様々なゲームに手を伸ばしているせいかプログラミングができるとは・・・。
俺は尊敬しながら春風君と話を続けた。
でもプログラムの話がほとんどだったのでちんぷんかんぷんのままバンガローへ戻った。
- chapter5 繋いだ答えは希望でした。 ( No.90 )
- 日時: 2014/03/08 20:18
- 名前: アルズ (ID: NaOjLZBc)
バンガローへ戻る途中、木の陰から誰かと誰かが見えた。
アルフレッドと湖川さんが話をしていた。
湖川さんは一方的に話をしているように見えて、喧嘩腰に話している。
アルフレッドは軽く流しながらあざ笑うようにぽつりぽつりと言葉を言っている。そのたびに湖川さんは今にも殴りかかろうとするぐらいに声を荒げて突っかかっている。
そして視線に気づいた湖川さんはチラッとこちらを向いた。
俺は思わず肩をビクッと跳ねてしまいながら逃げてしまった。
その鋭い目は普段の彼女とは思えないほどもの凄く怖かった。
正に・・・不良だった。
バンガローに戻ってぼんやりと時間を過ごした後時計を見る。
「・・・まだ時間があるな・・・。」
外へ出て散歩をする。
今は夕方という時間なので周りがオレンジ色に染まっている。
たまには黄昏れ時の散歩もいいなと思いながら歩く。
「水上君、やっほー。」
後ろから声がしたので振り向くと湖川さんがいた。
・・・一瞬あの目つきを思い出すが、今はいつもの穏やかな笑みが見えたため怒られることはないなと思い手を振る。
「水上君・・・散歩? 俺もいいかな?」
「いいよ。 一緒に歩こう。」
湖川さんと一緒に歩きながら夕日を見たり話したりした。
「水上君はこの生活どう?」
「・・・どうって?」
「殺人どうのこうの無ければ最高だと思わない? みんなと交流深められて、楽しくて・・・宿泊みたいで・・・。」
「・・・確かにな。」
「・・・もしもこれが全て嘘だったら・・・よかったのになぁ。」
「現実は甘くないんだよな・・・。」
これは現実だ。
夢じゃない、全て現実・・・。
まぁ死人が実は死んでいなかったなんてのが一番いいけどな。
「・・・湖川さん、これいる?」
そう渡したのは『桜の花束』。
「・・・あ、ありがと・・・。」
湖川さんは照れながら受け取ってくれた。
「・・・水上君って、どうして料理できるの?」
「あぁ・・・俺の両親が仕事の都合でよく家抜けてさ・・・。」
「確かお兄さんいるのよね? 何で水上君が?」
「・・・俺の兄ちゃん超が付くほど不器用で・・・。」
「た・・・例えば?」
「折り紙でさ、チューリップ折るだろ? そうしたら何故かすごいぐちゃぐちゃになって来るんだよ。」
「ふ・・・不思議な兄さんだな・・・。」
しかしこんな物ではない。
洗濯物を畳めばもうそのままにした方がマシというものになり、料理を作れば鍋は爆発。
とにかく家庭的なことはやらせないほうがいいのだ。
「と言うことは・・・それで水上君は料理が作れるようになったと。」
「ま・・・まぁな・・・。」
「知ってる? 自炊とかできる家庭的な人ってモテるだって。」
「そ・・・そうなのか?」
「まぁ・・・、私がモテさせないけど。」
「えぇ!!?」
「フフッ、覚悟しなさい。」
覚悟も何も言われても・・・モテさせないとかなんかあれだなぁ。
そろそろ暗くなってきたため、湖川さんと別れてバンガローへ戻った。
キーンコーンカーンコーン....
『希望ヶ峰学園林間学校実行委員がお知らせします。オマエラ、夜10時なので、夜時間となります。 施設の食堂のドアがロックされますので、ご注意ください。 ではではいい夢を。おやすみなさい。』
もうそんな時間か・・・。
学ランをハンガーに掛けてベットへ入る。
今でも思い出す湖川さんのあの目つき。
今まで忘れていたけど・・・湖川さんは『超高校級の不良』。
ただの優しい女の子だけど・・・怖い肩書きを持っているんだ。
・・・明日、何もないといいな。
そんな思いで俺は瞼を閉じる。
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