二次創作小説(映像)※倉庫ログ
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- 緋弾のアリア SS〜Another world〜
- 日時: 2011/06/11 12:36
- 名前: イグアナ (ID: PMHGkQdB)
どうも。
緋アリおもしろいんで書いてみます。
登場人物にいくつかオリ入ってます。
随時追加します。
よろしくっす。
人物紹介(オリジナル)
天道 純
武偵高校2年C組所属。専門科目は狙撃科でランクA。
父は米軍海兵隊の中尉。母は元SAT隊員。
15までアメリカで過ごし、射撃やマーシャルアーツを嗜んできた。
海兵隊刈りの頭をしており、左目の横に切り傷が残っている。
頭と技術が驚くぐらいによく、銃のカスタムも自らが行う。自室には作業台が置かれ、お風呂は塗装部屋になっており。いつも銭湯に入りに行っている。基本は狙撃の任務がメインだが、近接戦闘も得意で、突入要員や索敵要因でもこなす。
携行武器はM24 SWS・M200のボルトアクションライフル。その他任務に合わせて装備を変える。
「スローアイ」という一定時間、時間の流れが遅く見え動きが格段に素早くなる特殊能力を持っている。
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- Re: 緋弾のアリア SS〜Another world〜 ( No.6 )
- 日時: 2011/06/19 19:01
- 名前: イグアナ (ID: PMHGkQdB)
銀行テロ事件から一夜明け、土曜の朝になる。無事事件を解決したキンジは疲れたのか、昼前になってもまだ寝ていた。昨日の任務完了後、武偵に戻りレポートを書き、今後の対策案を練りだすのに時間がかかったからだ。そんなまだ起きる気配のないキンジの枕元に、一人の女子がたっていた。ピンクの髪にツインテール。
「バカキンジ!起きなさい!」
布団をもぎ取られ、枕は投げられ、あげくの果てにかかと落しをくらわされる。
「ぐぁ!」
痛みに悶絶し、寝ぼけたキンジはベッドのシーツに足を滑らせ床にこける。ハッと目を開けるとそこにはアリアのスカート。そして・・・。
「あ・・・あ・・・」
「ま、待てアリア!!今の状況を見て、俺に何か不備があると・・・」
「風穴ぁ!!」
起きて早々蹴られ、銃を撃たれ。キンジの朝(?)は100%理不尽な状況で始まった。
>>>
昼が過ぎて、部屋ではキンジとアリアはサンドイッチを食べていた。テレビは点いているが、昼の番組はそんなに面白くないのか、二人とも見ようとはしない。
「で?準備はできてるの?」
「準備?何のだ?」
「何って、武偵国体会よ!」
「ああ、そういえば来週だったな」
武偵国体会とは、世界中の武偵生徒が対抗して戦う大会である。競技は科別分野とチーム対抗分野の二種類がある。キンジ達はチーム・「バスカービル」で登録し、チーム対抗戦で出場することになっている。
「ああ、そういえばって・・・。わかってるの!これは私たちの名誉もかかってるんだから!」
「分かってる分かってる、武器は装備科から渡してもらってあるし」
「作戦計画があるでしょ!」
作戦計画、俗に言うフォーメーションというものである。これは様々な戦闘状況に対応するための必須事項である。
「今からレキと純に会いに行くから、付いてきて」
レキは昨晩から純の部屋に泊まっていた。純の部屋は一つ上の階。キンジ達は階段を上がり、インターホンを押す。するとインターホンのスピーカーから『入ってきて』とレキの声がした。中に入るとリビングで窓を開け、洗濯物を干しているレキがいた。
「レキ、何やってるんだ?」
「洗濯」
「いや、見て分かるけど・・・」
「今、私の銃を純に看てもらってる。だから」
「ああそういうことか。純は?」
レキはキンジの問いかけに人差し指で隣の部屋を指差し、チョンチョンと動かす。隣の部屋の戸を開けると、純がドラグノフを分解し、鉄の塊を機械で削っていた。
「おお、キンジ」
「おう、作戦計画の話で来たんだけど・・・。これは・・・?」
「昨日の事件で特殊ゴム弾を使ったんだがこれが厄介でよ。弾そのものの性能は抜群なんだが、アフターケアが大変だ。数発撃てばゴムのカスが溜まって詰まり、銃身一本が駄目になっちまう。レキが手入れの時に気づいて持ってきたんだ。これはどうにもならんから一から造ってるんだ。」
「すぐにできる物なのか?」
「普段から結構造ってるからな。俺のM24だって、試作弾で何回も駄目になってるし。1〜2日で完成できる」
- Re: 緋弾のアリア SS〜Another world〜 ( No.7 )
- 日時: 2011/06/20 15:06
- 名前: イグアナ (ID: PMHGkQdB)
純は完成間近の銃身を持ち上げ銃口を覗き、電灯に向ける。まだ納得のいく出来栄えでは無いのか、首をかしげてため息を吐く。
「いつからやってるんだ?」
「昨日帰っていてすぐかな?ドアの前にレキが待ってたから。部屋に入ってすぐに始めた」
「って事は寝てないんじゃ・・・」
「まぁ訓練で不眠はよくあったし、こういうのはすぐに始めるのが一番さ。夜はレキが夜食とか作ってくれたし、全然眠くないよ」
レキが純の身の回りの事をやっているのはお礼なのだろう。自分の銃を診てもらい、それも不眠で妥協なしでやってくれる。そのことに対しての敬意の表れである。
「で、作戦計画だっけ?」
「ああ、来週だからな」
「了解、一息ついでにやろうか」
純は銃身を机に置き、布を被せる。背伸びをし、腰をトントン叩きながら出て行こうとする純に、キンジは労いの気持ちをこ込めて肩を叩く。
リビングに戻るとテーブルの上に緑茶が置いてあり、レキとアリアが座っていた。
「お待たせ」
キンジが席に座り、純も座ろうとした。しかし、純が座る前にレキが立ち、純のTシャツをグッっと引っ張った。
「汚れてる」
「え?」
「汚れてる、さっき洗濯したから洗える」
「まだ作業が残ってるからいいよ。」
レキは純の背中に周り、何かを摘み取る。
「これ、そのまま腰掛けたら怪我する」
摘んでいるのは鉄のカスだった。一見消しゴムのカスのように思えるが、鉄のカスは見た目とは裏腹に鋭利で切れやすくなっている。
「平気だって、そんな大してついてないし」
「む」
レキは苛立ったのか、眉間に軽くしわを寄せて背伸びをしながら純のTシャツを無理やり脱がす。
「少しの怪我でも駄目。純は大事なチームメイト。代わりの服はいつものところ。」
レキはTシャツをたたみ、後で鉄カスを取るのか新聞紙を敷いてその上に置いた。純はやれやれといった感じでいつもの場所、テレビの台の引き出しから服を取り出して着る。
「よし、じゃあ始めるわよ」
アリアはバッグから作戦図を取り出し、テーブルに出す。
- Re: 緋弾のアリア SS〜Another world〜 ( No.8 )
- 日時: 2011/06/25 16:04
- 名前: イグアナ (ID: PMHGkQdB)
作戦図には大会当日に使用されるフィールドの図面が書かれていた。図面にはいくつもの色点がつけられている。
「何箇所かポイントを作ったわ。赤が前線。青が狙撃。緑が衛生。黄はトラップポイントよ。大会に使われるフィールドの図面全部に貼ってある。でもこれは基本ポイントだから、当日はこれを踏まえて各々動いてもらうわ。」
キンジは図面を見回し、ポイントを確認する。恐らく、キンジはアリアとのバディ行動になるだろう。となると前線に身を置くことになる。
「白雪と理子は?どうしたんだ?」
「この作戦図は理子に協力してもらったの。その時白雪も立ち会ったから。内容は把握しているわ。」
さらにアリアは鞄からA4の紙を取り出し。キンジ達に一枚ずつ配る。
「これは2人以上で行動するときの役割分担よ。仲間の短所は仲間の長所で補う。良い?」
「了解」
「問題ありません」
一通りを見たレキと純が紙を畳んでしまう。キンジも胸ポケットに紙に入れる。
「ところでアリア、初戦はどこと戦うんだ?」
「アメリカのニューヨーク武偵高校の「チーム・デポ」よ。8人チームの厄介な連中ね。」
「厄介?」
「ええ、人数が多いし、全員強襲科の攻撃型。8人中3人がランクS生徒よ。それと、この情報は確かじゃないけど、多分「ステルス」がいるわ」
「Gは分かるのか?」
「それも今調べてる途中よ。去年そのチームと当たって敗戦した知り合いから話を聞いたけど、何も分からなかったらしいわ。どういうタイプかも分からないし、最悪、当日に自分の目で確かめるしか無いわ」
「でもそれで負けるってことは無いだろう」
純は緑茶をコップに注ぎながら作戦図を机に置く。
「こっちには3人いるじゃないか。俺にキンジ、白雪。キンジのヒステリアは条件付だけど、白雪と俺は条件無しだ。いざとなったら、俺の「スローアイ」で相手の能力を見極めてやる。こっちだって十分厄介さ。むしろ、大会に出てる奴らは皆厄介だって」
緑茶を飲み干すとすかさずレキが緑茶を入れようとする。しかし純はすでに嫌ってほど飲んだのだろう。レキの手を片手で抑えながらコップを隠す。
「そうだけど、相手はこっちの能力の情報を握ってる可能性がある。十分に気をつけないと。」
- Re: 緋弾のアリア SS〜Another world〜 ( No.9 )
- 日時: 2011/06/25 17:51
- 名前: イグアナ (ID: PMHGkQdB)
アリアはレキの持っている急須を渡してもらうと自分のコップに注ごうとしたが、ほんのちょっとしか入っておらず、少し頬を膨らませた。
「あ、そうそう。キンジ、アリア、明日何か予定があるか?」
「いや、何も無いけど」
「私も無いわ」
「昨日の夜レキと話してたんだけど、みんなでどっか遊びに行かないかってレキが言っててさ」
「レキが?」
普段大人しく自ら何かを実行する事は滅多に無いレキがみんなで遊びに行くという提案を出していたことに驚くキンジとアリア。学校でもあまり生徒と関わりの無く、アリアについて行ってる事が多い彼女とは思えないのだろう。
「レキもみんなと遊びに行くのが好きだったんだな」
「当たり前です。私は学生ですから、当然みんなとどこかで遊びたいと思います。ただ・・・」
「ただ?」
「誘い方が分からなかっただけです」
レキはあまり感情を表に出さない。それゆえにロボットレキなどと呼ばれ、クラスでも友達が少なかった。本人はもっと触れ合いたかったのだが、中々その機会を掴めなかったらしい。
「という訳でだ。ここに良いものがある」
純が何かのチケットを机に2枚置き、キンジ達に見せる。
「これは・・・」
「遊園地?」
「そう、不器用だけど実は子供なレキが行きたがって行きたがって堪らない先月オープンしたばかりの遊園地・・・」
純が冗談でそう言っている最中に、レキは無言無表情のまま自分の緑茶をぶちまけた。
「熱いっ!」
「そういう冗談はやめて下さい」
「悪かったって。おお、熱い」
急に浴びせられた緑茶は銃の加工中に飛び散る火花よりも熱かったのだろう、そばにかけてあったタオルを取り、台所の蛇口で濡らして顔を拭いた。
「でもホントにびっくりね、私といる時も何にも言わないのに」
「お前が怖いんだろ?」
「バカキンジ、風穴開けるわよ」
>>>
キンジ達が帰った後、純はすぐに加工に取り掛かった。その間、レキは純に頼まれた材料を買いにホームセンターに行っていた。
「ふぅー、完璧・・・」
加工を再開して4時間、ようやく銃身が完成した。すぐさまそれを分解したドラグノフに組み込み、レキに持っていく。
「レキ、終わったぞ」
レキはホームセンターに行ったついでにスーパーにも寄り、野菜などを買って手軽なピザトーストを作っていた。作業が長引くと予想していたレキは昨晩と同様、夜食を作っていたのだ。
「出来たの?」
「ああ、設計図通り。レキが使っていたときと全く同じだ」
レキは手を拭き、ドラグノフを受け取ると早々とガンケースにしまう。
「調整はいいのか?」
「また明日やります。」
「珍しいな、いつもならすぐに調整に入るのに。」
「いつも調整していますが、純の点検後は一度も再調整したことありません。このままが私にとって一番です。」
「はは、俺の腕はぴかいちってか?でも試射はしとけよ?何にも筆の誤りってな。」
純はキッチンカウンターにあったピザトーストをテーブルに運ぶと、レキを手招きをして食べようと合図を送る。椅子に座ると、純はテレビを付けチャンネルを回す。レキは純の前に座り、ポッケからカロリーメイトを出す。
「それだけ食べるのか?」
「いいえ、当然ピザトーストも食べます。」
「それ、旨いもんな。」
「はい」
一間空けると、純はバラエティ番組を見つけ。トーストを口に運ぶ。
「純。」
「ん?」
「ありがとう」
- Re: 緋弾のアリア SS〜Another world〜 ( No.10 )
- 日時: 2011/07/03 12:54
- 名前: イグアナ (ID: PMHGkQdB)
>>>
アリアとキンジは部屋を後にしたあと、買い物に出かけた。アリアが明日の服を買いたいと言ったからだ。最近、テロ事件でドタバタしていたので出かける余裕はあまり無かった。キンジ達が来たのは大きなショッピングモールの2階。10店舗以上の洋服店が並び、老若男女多くの人々であふれかえっていた。
「キンジ!これ見て!」
アリアは水色のワンピースを持ってキンジに見せる。
「これ、家にあるインナーと合うかな?」
「着てみたらどうだ?」
「うん!」
アリアは服を持って試着室に入り着替え始める。キンジはその間暇なので携帯を開いた。するとメールが一件届いていた。送信者には「レキ」と書いてある。
『ファイトd(^^)』
「純の奴、レキに絵文字教えやがったな」
恐らくレキはスコープで店に入るのを見ていたのだろう。レキもそれなりにキンジ達の関係が気になっていた。ただ単に純に変な入れ知恵をされただけだが。
シャっ!
試着室のカーテンが開き、アリアが軽くポーズをとっていた。
「どう、キンジ?」
「おお・・・」
ヒラっとワンピースがなびき、太もも辺りがチラッと見えた。キンジはサッと目を逸らし、少し赤くなる。
「いいと・・・思うぞ」
「うーん・・・、何か反応が今一ね。ほんとにそう思ってるの?」
「ああ、似合ってるぞ」
アリアはにっこり笑い、服を持って会計に行った。以前はアリアの水着を買いに行った事があるが、それからどのくらい時間が空いていただろうか、こうして2人で買い物に来るのは久々だった。
「ふふーん♪」
アリア上機嫌でモール内を歩く。よっぽど嬉しいのか、少し浮き足になっている。
「そんなに嬉しいのか?」
「そりゃあそうよ、久々の買い物だし、服も買ったし♪それに・・・」
「それに?」
「・・・キンジと2人で買い物は久々だから」
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