二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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暗殺教室 お姉さんの時間【修学旅行展開中!】
日時: 2016/05/14 21:05
名前: あねさま (ID: pFXOI/OC)

「エンドのE組」に、アメリカから帰国してきたカルマの姉・赤羽神影がやって来た!
カルマの姉とは思えないほど破天荒+天真爛漫さは、あのカルマでさえ「苦手なひと」と称するほど。
暗殺でもその他でも、とにかく明るい神影にE組メンバーは振り回される。
しかしその一方で、神影を中心とした巨大な「謎」も現れて————!?

「だれかの命が戻るなら。自分にとって大切なひとを、自分と引き換えにでも助ける事ができるなら————私は一人だけ、助けたい人がいる」
「だれかを助けられるなら。自分にとって大切なひとを、この手で救う事ができるなら————俺は一人だけ、助けたい人がいる」

その者達が選ぶのは—————謎を解く鍵か、はたまた愛か?



ちょっとシリアス(って言ってもほぼギャグ)入りの暗殺教室です!
カルマのキャラが壊れないように頑張っていますが…あれ?気づいたらツッコミキャラに(汗)

それから、本作は「渚カエ」や「カル渚」、「カル愛」などには全くふれるつもりはありません。
本作でそんな感じの会話やシチュエーションが出て来ても、それは偶然かたまたまだと思ってください。

では、よろしくお願いします!

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閑話休題〜「To,From…」〜 ( No.22 )
日時: 2016/02/21 12:42
名前: あねさま (ID: LTX6Bi5r)


閑話〜「To,From…」〜



拝啓

晴れる日が次第に増えてまいりました。
お元気でしょうか、こちらは問題の無い日々を送っています。
周囲の方々もとても親切で、非常になじみやすい地です。
そう言えば、そろそろ椚ヶ丘中学校では中間テストがあるようですね。
体調管理にはくれぐれも気をつけて下さいね。
また何かありましたら、その折にお知らせいたします。

敬具



————ある日のある一時、渚達の知らない所ではとある一通の手紙が書かれていた。
果たしてその手紙はどこから、そして誰のもとへ届くのか—————————この時はまだ、誰も知らない。



(※次回からは第三章「お姉さんと暗殺の時間」の予定です。)

第三章 お姉さんと暗殺の時間 ( No.23 )
日時: 2016/02/21 13:22
名前: あねさま (ID: LTX6Bi5r)

第三章 お姉さんと暗殺の時間

カルマと言えば?———そうE組メンバーに聞くと、たいてい返ってくるのが「機転がきいて、戦闘技術が上手い」「…あと中二半」というアンサーだ(中二半というアンサーをさりげなく無視するあねさま)。
暗殺が上手い———E組ならではの答えだが、確かにこのクラスでの暗殺技術や戦闘は、赤羽カルマは群を抜く能力である。
それならば————————————
「渚。その姉の神影っちって…」
「…うん。ひょっとしたらだけど————」
カルマの姉・神影がE組にやってきてからおよそ一週間。
神影はすっかりクラスになじみ、周りからの呼び名も「神影さん」に限らず「神影ちゃん」や「神影っち」などさまざまになっていた。
そんな神影の暗殺技術は、現在ひそかな注目の的。
————弟のカルマがあのレベルなのだから、神影の能力はひょっとしたらかなり上を行くのではないか———という憶測が、生徒達の間で飛び交っているのである。
「おはようカルマ!今日もキラキラだねっ」
「…おはよーミカゲ姉。あとで良い眼科紹介しとくわ」
…この通り、当の神影とカルマは気づいていないが、このところの渚達は神影が暗殺する時を今か今かと待っているのであった。
だから、
「おーい磯貝君!今日の休み時間、皆で暗殺する予定とかないよね?」
と神影が言った時には、全員が期待したわけである。
「え、あ、はい…ないですけど」
興奮を押し隠して答えた磯貝に、やったぁ!とガッツポーズをした神影は———皆の注目の中で宣言した。
「今日の休み時間——————————私、殺せんせーを暗殺してみるね!」
そしてそれと同時に、
「うっしゃァァァァァァァァァァァ!!!!!!」
———————もちろん全員が絶叫したのは言うまでもない事である。

第三章 お姉さんと暗殺の時間 ( No.24 )
日時: 2016/02/24 22:07
名前: あねさま (ID: LTX6Bi5r)


「え!?やだ、どうしたの怖い!」
「あ、気にしないで下さい」
全員の見事な絶叫におびえる神影をなだめつつ、渚はふと神影に質問をぶつける。
「…そういえば、どんな暗殺をしかけるつもりなんですか?」
なにせあのカルマの姉である。
しかもなんだかんだで高校生だったりするのだ、しかける暗殺もかなり高度だろうと考えたのだった。
しかし、彼女の答えは渚達の予想を完膚なきまでに破壊する。
「んー、そりゃあ…正面からドドーンとねっ」
「まさかの直球かよ!!」
高度もクソもない返答に、全員が心中で思いっきりつっこんだ。
殺せんせーは、基本何でもできる上なんでも知っている。
そんな超生物に、正面から暗殺をしかけると、まず通じない。
だから、カルマが復学初日に行ったような「不意をつく」暗殺の方が確率は高い訳である。

Re: 暗殺教室 お姉さんの時間 ( No.25 )
日時: 2016/03/01 21:58
名前: あねさま (ID: LTX6Bi5r)


それなのに神影は、あっさり正面から暗殺しようとしているのだ。
「み…神影さん、正面から行くんですか?成功する確率はかなり低くなりますよ」
ひかえめに反対した奥田愛美に、神影は振り返って天真爛漫な笑顔を見せた。
「だぁいじょぶ!何とかなるっしょ」
そんな計画性ゼロの発言をして—————不意に神影が、栗色の髪をなびかせて不敵に微笑む。


「それに———————————優っ秀な弟くんも、どうやら一緒に殺ってくれるっぽいしね」


そう言った神影にウインクされた赤髪の少年————カルマは、無言で呆れたようにため息をつく。
「さあねー。頼まれた覚えは特にないけど。ま、頑張りなよ」
…誰が聞いても、「殺ってくれるっぽい」感が全くない発言である。
「えーと…神影っち、ちゃんとカルマに頼んであるの?」
「んー、多分?昨日言ったような言ってないような…覚えてない」
茅野の問いに、あっけらかんと首をかしげる神影。本当に高校生なのだろうか、現役中学生よりも物覚えが悪い。
(大丈夫なのか神影さん……)
当初の期待とは打って変わって全員に心配される中、当の神影は両手を天に突き上げて楽しそうに宣言した。
「まぁとにかく、そーゆーのはやってみないと分からないじゃん!当たって砕けろってよく言うしねっ」
「砕けるのが目に見えてるわ!!!!!!」
—————教室中に、全員の総ツッコミが響いたのだった。

Re: 暗殺教室 お姉さんの時間 ( No.26 )
日時: 2016/03/02 17:24
名前: あねさま (ID: LTX6Bi5r)

そして—————————時は過ぎ、休み時間になってすぐ、神影の暗殺は始動した。
「こっろせーんせーっ!」
神影の明るい声が教室中に響いた瞬間、全員の視線が彼女に注目する。
「おや?どうしました神影さん」
「ねえ殺せんせー、これからちょっと暗殺してもいい?」
思いっきりド直球の神影の言葉に、やっぱりか……と渚達はため息をついた。
当の殺せんせーも神影の暗殺に期待していたようで、
「ああ…はい。いい心がけです」
あいまいにうなずいている。
「じゃあ早速!対せんせーナイフで殺っちゃうよっ!——————とぉっ!!」
気合い十分の声で、神影がナイフを殺せんせーに突き出すもあっさりよけられる。
「———って、ええ!?殺せんせー、そんなに速いわけ!?」
「ヌルフフフフ。並大抵の暗殺では殺せませんよ」
そんなぁ、反則レベルの速さでしょーと声を上げる神影に、カルマが呆れたようにため息をついた。
「並大抵で殺れるなら、国のお偉いさん方も俺らもこんなに苦労はしてないでしょ。てか、昨日渚君から聞いてたよね?最高速度マッハ20の怪物だって」
「うぅ…そりゃ聞いたけどさ、あくまで最高速度でしょ。最高じゃなくてもこんなに速いってズルいよぉおぉぉ」
つま先で床を蹴りながら、神影がうつむいてイジイジとグチっている。
「なんだ…神影さん、案外普通じゃん」
「ちょっとガッカリー」
そんな姿に渚達が半ば拍子抜けした直後———————————

————————その刃は突然に妖しく、そして冷たく煌めいた。




「—————————————かかったね、殺せんせー」






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