二次創作小説(映像)※倉庫ログ
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- こうして私は今日も嘘をつく
- 日時: 2015/12/29 11:37
- 名前: 朝霞 (ID: 0iVKUEqP)
どーも、朝霞です。
またまた新しい小説を作ってしまいました…。
今回もヘタリアです!
なんと…いじめ小説!!
ヘタリアにいじめ要素をぶっ込んでもいい!というお優しい方は読んでいってください!
主な登場人物
王燐
耀の妹でW学園の一年生
クラスでいじめにあっている
おとなしく人前では泣かない
身長:143cm
体重:驚きの軽さ!
頭めっちゃいい!
一年一組 担任:オーストリア
ロマーノ
ロシア
ベラルーシ
アメリカ
王燐
三年一組 担任:日本
中国
プロイセン
フランス
イギリス
スペイン
ハンガリー
てなところかな。
それじゃーいきまーっす!
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- Re: こうして私は今日も嘘をつく ( No.9 )
- 日時: 2015/12/29 12:14
- 名前: 朝霞 (ID: 0iVKUEqP)
この学校に入学してから一週間と3日が経っていた。
周りの生徒達は、もうグループを作って、完全にクラスに馴染んでいた。
その中に溶け込めないのは私一人だけ。
友達の作り方を知らずに生きてきた私にとって、学校は地獄。
そんなある日、隣のナターリヤちゃんに呼び出されたんだ。
私は放課後、人気の無い体育館裏に向かった。
そして、突然殴られたんだ。
あの時の痛みは忘れたことがない。
小さな身体は面白いほど吹き飛ばされて、置いてあったコーンにぶち当たった。
「君ウザいんだよ。」
アルフレッド君の声に驚いて顔を上げると、クラスメイト全員が私を取り囲んでいた。
みんな、生ゴミを見るような目で私を見ていた。
怖くなり後ずさりするが、逃げられる訳がない。
それから、私は散々殴られた。
「もしチクったらこれよりもっと酷いことするから」
殴られながら、そう言われてしまった。
これより酷いことをする………?
じゃあ、私はどうなってしまうのだろう。
何をされるのだろう。
殺されてしまうかもしれない。
私が死んだら、にーにはどう思うんだろう。
泣いてくれるのかな。
でも………
いっぱい心配かけちゃったしね。
私みたいな足でまといがいなくなって、ホッとするのかも………
なんて、自分で勝手に考えて、傷ついてる。
馬鹿らしいよね、ホント。
- Re: こうして私は今日も嘘をつく ( No.10 )
- 日時: 2015/12/29 18:32
- 名前: 朝霞 (ID: 0iVKUEqP)
耀side
先ほど見た光景が脳裏を蒸し返す。
正直、震えが止まらない。
(………燐)
燐はどうして、あんなに殴られていたのだろうか。
何か悪いことをしたのだろうか。
(……いや、そんなわけねーある)
燐は我の自慢の妹。
じゃあ、どうして殴られていたのか。
もしかして………
最悪な答えが頭をよぎった。
もしかして、いじめられてる?
一人で苦しんでるんじゃない?
ぞわっ、と背筋に風が吹き付けるような衝撃。
いじめ………いじめ、イジメ…………
頭に浮かぶのは、隠れて泣いている妹の姿。
(………嘘…………)
自分の妹がいじめられているというのは、あまりにもショックで。
受け止められなかった。
- Re: こうして私は今日も嘘をつく ( No.11 )
- 日時: 2015/12/30 13:03
- 名前: 朝霞 (ID: 0iVKUEqP)
燐side
地獄の放課後がやってきた。
SHRを終えた皆は真っ先に私を睨んできた。
まるで、汚物を見るような目で。
何回やられても、この視線に耐えられたことはないな。
心臓が早鐘のように鳴っているのが分かる。
「行くぞ」
ロヴィーノ君の声掛けで全員が席を立った。
「……逃げんなよ」
「分かってる」
さあ、逝こう。
体育館裏へ。
これから「いじめショー」の始まりだ。
私は鞄の紐をぎゅっと握って歩き出した。
玄関は帰る生徒でごった返している。
私達は体育館の裏口を使った。
さすがにここまで来ると、人の声は何一つ聞こえない。
静けさに恐怖を感じながらも、私は列の一番後ろについて行った。
瞬間、腕を引っ張られて倒された。
「……君、何をしたか分かっているのかい?」
静寂を破ったのはアルフレッド君だった。
皆が私にジリジリと近づいてくる。
(………ああ、懐かしいな)
湧き上がる恐怖にそんなことを思いながらも、私はひとまず謝った。
「……ごめんなさい……」
謝った瞬間、イヴァン君にものすごい勢いで殴られる。
血がポタポタとアスファルトを伝った。
「謝れば済むと思ってるの?」
イヴァン君の妖気な笑みは見る度に背筋が凍る。
沢山の無表情の視線で殺されそうだ。
口元に流れた血を丁寧に拭き取る。
「消えなさいよ!」
ナターリヤちゃんの罵声から始まる「いじめショー」。
殴られ、蹴られ、突き飛ばされ……。
血が何滴も何滴も、アスファルトを汚していく。
(………我慢しろ)
こうなったのは、私がいけないから。
私がにーにに心配かけたから。
私がこんな性格だから。
私がこのクラスに存在してるから。
私がこの世界にいるから。
私が生まれてきちゃったから。
………自業自得だ。
後は、ただされるがままになっていればいい。
数分も経てば、相手は疲れてくる。
それまでおとなしくやられていればいい。
この嵐のような暴行が過ぎてくれるまで。
「………もういいよ。終わろう?」
最後はイヴァン君の声掛けで終わった。
殴られた後のアスファルトは赤黒い液体が広がっていて、正に殺風景。
「……家には自分でやったって言えよな!このヤロー!」
散々殴られた後の私は痣だらけだった。
にーににどうやって嘘をつこうかな………
皆は私を置いて帰ってしまった。
- Re: こうして私は今日も嘘をつく ( No.12 )
- 日時: 2015/12/30 13:11
- 名前: 朝霞 (ID: 0iVKUEqP)
体中がズキズキと悲鳴をあげている。
「………っ、はあっ………」
殴られた後だから、呼吸が乱れている。
すごく、いたい。
いいや、それ以上に………
「な……んで………私…………?」
心が物凄く痛い。
なんで私なの?
どうして殴られなきゃいけないの?
なんで?
「………こ、んな……嫌だ………死に、たい………」
どくどくと流れ続ける血を右手で止めようとする。
しかし、血は一向に止まってくれない。
そればかりか、涙も流れ出した。
何が悲しくて、何を望んでいるのか、自分でもわからない。
「………っ、うっ…………」
帰らなきゃいけない。
にーにが心配してしまう。
私は無理して立ち上がった。
言い訳すればいい。
笑顔を貼り付けて。
本当に漫才だから、大丈夫だよって。
いじめなんかじゃないよって。
心配かけちゃいけない。
絶対、私なんかのことで。
心配かけちゃいけない。
帰らないと。
帰らないとー……………
私は歩き出した。
まだフラフラするけれど、壁を伝いながら歩く。
「………うっ!」
殴られ続けた頭が悲鳴をあげた。
でも………
「…帰らなきゃ……」
- Re: こうして私は今日も嘘をつく ( No.13 )
- 日時: 2015/12/30 14:00
- 名前: 朝霞 (ID: 0iVKUEqP)
耀side
燐の帰りが遅い。
もうとっくに暗くなっているというのに。
何かあったんじゃないか。
そわそわしていると………
ドアが開く音と共に、元気のない「ただいまー」という声が聞こえた。
慌てて出迎えに上がる。
「おかえり、燐ーー………って、痣だらけじゃねーあるか!!」
帰ってきた妹の姿を見て思わずそう口走ってしまった。
まさか………本当にいじめられているのか?
「…男子とサッカーしてきた。」
そう素っ気なく答えた燐の顔は明らかに青かった。
「嘘つくんじゃねーある!!」
思わず怒鳴りつけてしまった。
燐の小さな体がビクリと揺れる。
「にーには燐のことが心配あるよ!本当の事を言うよろし!」
肩をガッシリ掴んで叫んだ。
涙が頬を伝っていく。
しかし、燐は何も言ってくれない。
「いじめられてるんじゃねーあるか……?」
そう言った瞬間。
「……やめて!!」
ものすごい勢いで突き飛ばされた。
そばにあった棚に後頭部を打ち付ける。
「………!?」
驚いていると。
「いじめられてなんかない………!」
低く震えた声が響いた。
そのまま燐は我の止める声も聞かずに、部屋に行ってしまった……。
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