二次創作小説(映像)※倉庫ログ

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

こうして私は今日も嘘をつく
日時: 2015/12/29 11:37
名前: 朝霞 (ID: 0iVKUEqP)

どーも、朝霞です。
またまた新しい小説を作ってしまいました…。
今回もヘタリアです!
なんと…いじめ小説!!
ヘタリアにいじめ要素をぶっ込んでもいい!というお優しい方は読んでいってください!











主な登場人物

王燐ワン・レイ
耀の妹でW学園の一年生
クラスでいじめにあっている
おとなしく人前では泣かない
身長:143cm
体重:驚きの軽さ!
頭めっちゃいい!

一年一組 担任:オーストリア
ロマーノ
ロシア
ベラルーシ
アメリカ
王燐

三年一組 担任:日本
中国
プロイセン
フランス
イギリス
スペイン
ハンガリー

てなところかな。
それじゃーいきまーっす!



Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14



Re: こうして私は今日も嘘をつく ( No.39 )
日時: 2016/01/01 18:19
名前: 朝霞 (ID: 0iVKUEqP)

燐side
「じゃあ、いくぞーこのヤロー!」
「せーのっ!」
ナターリヤちゃんに掛け声と共に、投げられる数々の鞄。
それら全てが私の体に当たり、痣と切り傷を作る。
いつもにように教室に入り、
いつものように水をかけられ、
いつもにように殴られて、今に至る。
突然アルフレッド君が言ったんだ。
いつもと同じじゃつまらない、って。
もっと刺激的な遊びがしたい、って。
結果、〈みんなの鞄を投げつける〉ということに決まり、
私はダーツの的にされたのだ。
「何これ、すげー楽しい!」
何度も何度も執拗に鞄をぶつけられる。
もう心は完全に崩壊しているというのに。
もっと傷つけ。
もっと悲しめ。
そう言ってみんな私をいじめる。
もう充分悲しんだよ。
もう充分傷付いたよ。
なのに。
まだ足りないの?
私はいつまで君たちの奴隷でいればいいの?
私はどこまで殴られていればいいの?
「死ね」と、まるで呼吸をするように何度も何度も酷い言葉を吐いて。
何が楽しいの?
私は楽しくなんてない………!!

Re: こうして私は今日も嘘をつく ( No.40 )
日時: 2016/01/01 18:30
名前: 朝霞 (ID: 0iVKUEqP)

それでも耐えていると、アルフレッド君の冷たい一言が耳に突き刺さった。















「お前の兄貴が心配してたぞ〜?……………どうせ、お前のことなんて守れるわけないのに。」


















プチッ














理性がきれる音を、私は確かに感じ取った。






















「ざっけんじゃねーよ!!」
気付いたら私はアルフレッド君に飛びかかっていた。
「…にーにのことを馬鹿にするな!私のことは何とでも言えよっ!
だけど、にーにのことは馬鹿にすんじゃねぇよ!ふざけんな!!」
今の私に悲しみなんてない。
痛みなんてこれっぽちも残ってない。
さっきダーツの的にされたのが嘘みたいだ。









残っているのは家族を馬鹿にされた怒りだけ。









「にーにのこと馬鹿にする資格はお前には無い!人いじめて楽しむような最低な野郎がほざいてんじゃねぇよ!」
そこまで言ったところで、アルフレッド君に殴られた。
「………うっ!」
「……みんな………みんな、そう言うんだ…………」
アルフレッド君は、辛そうにうなだれた。
そして、前髪の影から、まるで狂犬のような目で私をにらみつけると怒鳴り散らした。
「………みんなそうだ!俺のことを助けてくれなかったくせに!!みんあそうやって俺を悪者にしたてあげて!家族?兄貴?くだらねー!俺は捨てられたんだよ!兄貴にも!継母にも!!」
何を言っているんだ、こいつは……。
頭のネジが外れたか………。
それに、『捨てられた』ってどういうことだ………?

Re: こうして私は今日も嘘をつく ( No.41 )
日時: 2016/01/01 18:45
名前: 朝霞 (ID: 0iVKUEqP)

様子のおかしいアルフレッド君にイヴァン君が心配そうに話しかける。
「…大丈夫?アルフレッドく…「触るんじゃねぇ!」
イヴァン君の手をものすごい勢いで振り払い、アルフレッド君は私に近づいて来た。
「……よくも俺を怒らせたな……殴り殺してやる……」
彼の目は血走っていた。
「……ううっ……!ガハッ……ぁっ……グアッ…………」
ガンガンという鈍い音と共に、口からは嗚咽が零れていく。
「………つううううっ!!」
アルフレッド君に傷口を踏まれて、私はたまらず泣き叫んだ。
今までの痛みとは違う。
猛烈な激痛が脳裏を支配していく。
だんだんと意識が薄れて行くのがわかる。
ああ…もう死ぬんだ…。
なんてぼんやり思った。









ああ、やっと……










にーにに迷惑かけなくて済む………













私は意識を手放した。





















「もうやめて!アルフレッド!!」
「コイツ、息してねぇぞ、このヤロー!」
「どうしよう?」
騒がしい教室の中で黙っていたのは、アルフレッドただ一人だった。

Re: こうして私は今日も嘘をつく ( No.42 )
日時: 2016/01/03 08:27
名前: 朝霞 (ID: 0iVKUEqP)

耀side
ガヤガヤと賑やかな教室のドアを開けて席に着く。
いつものようにギルベルトはエリザベータと取っ組み合いの喧嘩をしていた。
「お前、ウザいんだよ!」
「はぁ!?それはこっちの台詞だ!!」
もう言葉だけじゃどっちが男か検討もつかないほど。
我はそれを苦笑いをしながら見る。
「…ところであへんはどこ行ったあるか?」
割れの目の前に陣取ったフランシスに尋ねると、
彼は爪の手入れをしながら答えた。
「ああ、日直だから職員室行ったよ。」
「…そうあるか。」
いつもと同じ教室。
いつもと同じメンバー。
いつもと同じ光景。
なのに。
なにか今から違うことが起きそうな気がする。
嫌な予感が疼く。
我はそっと胸を抑えた。
その時だ。
「大変だっ!耀!!フランシス!!」
息を切らしてアーサーが教室のドアを開けた。
その顔からはかなり動揺しているのが伺える。
「…どうした、アーサー。」
「耀っ!今すぐ一年一組に行ってくれ!」
その次にあへんが発した言葉を聞いた途端、
我はアーサーを押しのけて一組へと走っていた。

















「…………燐!!!!!!!!!」

Re: こうして私は今日も嘘をつく ( No.43 )
日時: 2016/01/01 19:17
名前: 朝霞 (ID: 0iVKUEqP)

「嘘………嘘に決まってるある!!」
通りすがる先生に注意されるけど、気にせず走る。
階段を転げ落ちるように降りて、一階へと滑り込んだ。
一組、とプラカードが下がった教室に倒れこむように入る。
「……燐!」
目の前の出来事に怯え、泡を吹いているヴァルガス。
どうしようどうしようとただ途方に暮れるブラギンスキ兄妹。
血だらけの拳を握りしめたまま立ち尽くすジョーンズ。
それらを押しのけて前に進み出ると。
「……燐!!」
燐が倒れていたのだ。
小さな体にはおびただしいほどの赤黒い液体が流れ出て、
制服から出ている細い腕や顔にはクッキリとまだ新しい痣が影を落としている。



『大変だ!燐がアルフレッドに暴行されて意識がない!早く教室に行ってくれ!
救急車は呼んだから!!』





燐…………。
やっぱりいじめられたんだな。
「………っ!」
涙が溢れてきて止まらない。
我は膝から崩れ落ちた。
「……なんでっ……なんで言ってくれなかったあるか………っ!」
言葉を投げかけても、名前を呼んでも、燐は答えてくれない。
悔しくて悔しくて悔しくて悔しくて悔しくて悔しくて。
守れなかったのだ。
大事な家族だったのに。妹だったのに………!!
「……馬鹿!燐のばかぁ………………」
我の言葉は燐には届かない。


Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14



この掲示板は過去ログ化されています。