二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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【完結】フレッシュプリキュア!〜新たなる刺客〜
日時: 2016/08/11 18:59
名前: 春太郎 (ID: LN5K1jog)

初めましてか何度目まして!春太郎です!
小説サイトでは凜太郎という名前でやってましたが、映像二次の方は初なので、折角なので、雑談で使っている春太郎に改名させていただきました!
凜太郎で馴染んでる方も、雑談の方で春太郎で馴染んでる方も、どちらも知らねえよ!というお初さんも大歓迎です!

さて、「!」を多用したところで今回から書く物の紹介ですね
今回からは、最近久しぶりに見たフレッシュプリキュアの二次小説です
大好き×100なキュアパインちゃんとの恋愛小説、ですが、色々な事情により、「新たなる刺客」というサブタイトルになりました
どんな話になるのか!皆さん、是非見て下さい!
それでは、よろしくお願いします

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Re: フレッシュプリキュア!〜新たなる刺客〜 ( No.19 )
日時: 2016/05/30 18:03
名前: 春太郎 (ID: LN5K1jog)

 朝起きて、スイッチオーバーをすれば、鏡には普通の少年である四季龍也の姿が写っていた。
 髪型や服装に異変が無いかを軽くチェックし、息を吐く。

「じゃあ行ってくるよ」
「おうおう。行ってこい」

 スプリンガー達の適当な挨拶を聞きつつ、僕は部屋を出た。
 ここは町にある廃学校の中の時空を捻じ曲げて作った場所。
 傍から見れば何も無いように見えるように結界を張っているので、破壊されたりということもない。
 元々山の中にできた学校だったので、人も寄り付かないしね。
 そんな場所から出て歩いていると、ポケットに入れた携帯が鳴った。
 見るとそれは、3色団子(笑)の御子柴健人だった。

「おはよ。どしたの?」
『もしもし、龍也君?僕、今日ちょっと風邪引いちゃったみたいで・・・・・・大輔君達にも言っておいてくれないかな?』

 風邪か。
 ということは、今日は二人きりになって急接近大作戦は無しか。

「分かった。風邪、早く治ると良いね。お大事に」
「うん・・・・・・ありがとう」

 電話を切りつつ、僕は溜め息を吐いた。
 面倒な仕事が増えた。まぁ良い。伝えておけばいいんだろう?了解了解。
 僕は携帯をしまってから、先を急いだ。

−−−

「えー。健人君も休みなのー!?」

 キュアピーチはすごく驚いた様子でそう言う。
 いや、大袈裟すぎるだろ。男子一人休むってだけで。

「美希たんも今朝弟が倒れたから病院に行くって言ってたし、あーあ、全員で来たかったなぁ〜」
「仕方ないよ。二人とも、本当は来たかったハズだし。今日は二人の分まで楽しもう!」

 落ち込んだ様子のキュアピーチをキュアパインが慰めている。
 こんな馬鹿そうな奴等でも、プリキュアやってるんだから不思議だよな。

「おい、龍也」

 その時、大輔と祐喜が僕の袖を引っ張ってそこから離れさせられる。
 しばらく行った所でなぜか円陣を組まされる。

「美希さんいないなんて・・・・・・俺が来た意味って・・・・・・」
「仕方ないだろ。俺はラブと二人きりになって告白の返事聞きたいけど、お前らどうするんだ?」
「大輔のため!俺だって頑張るさ!つっても、健人の想い人に手をだすのは嫌だから、せつなさんで」
「じゃあ、龍也は余り物みたいなことになっちゃうけど、いいか?」
「全然大丈夫だよ。平気」

 なんか強制的に決められたけど、まぁ今はいいか。
 しかし・・・・・・キュアパインか・・・・・・。
 奴の信用を勝ち取ろうと企んだ時期にこれとは、天は僕の味方をしてくれているのかもしれないな。
 そんなこんなで、男たちは実行に乗り出した。

Re: フレッシュプリキュア!〜新たなる刺客〜 ( No.20 )
日時: 2016/05/30 20:51
名前: 春太郎 (ID: LN5K1jog)

 さて、一通り遊んだあとは偶然を装わせて3組別行動。
 わざわざこんなことせずに普通にデートしたい人を誘ってみればいいのに。
 相変わらず馬鹿な思考力だ。

「皆とはぐれちゃったね〜」

 キュアパインはオドオドとした様子で周りを見渡している。
 制服やジャージは黄色を主な色としているが、今日は白っぽいというか、全体的に白の印象を受ける清潔そうな服装だ。
 ここは服の一つでも褒めるべきか。いや、そこまでする必要はないだろうか。
 僕は顔はこの世界の奴等から見るとカッコいい部類に入るようだし、褒めたりしておけば勝手に惚れる可能性もある。
 そうすれば信用度は言うまでもなく上がるだろうが、そこまでしなくとも今でも十分信用している様子だ。
 ハァ。こんな風に真面目に考えるなんて僕らしくない。
 とりあえず時間を潰そう。服なんてどうせあのヒョロ眼鏡がいずれ褒めるだろう。

「とりあえず、こうしてウロウロするのももったいないし、何かに乗ってみる?」
「うーん、そうだね。じゃあ、どこ行こうか」

 コイツ割と単純だな。
 というか、どこに行くかは聞かないでくれ。僕は何があるかなんて知らないぞ。

「僕は何があるかとか、よく分からないし。強いて言えば、山吹さんが行きたい場所、かな」
「私の、行きたい場所?」

 キュアパインはしばらく考えた後で、「じゃあ、ちょっと付き合ってもらってもいいかな?」と笑った。

−−−

「どうやら、はぐれたみたいね」

 歩きながら、せつなさんはそう言う。
 美希さんほどではないが、彼女も結構クールというか知的というか、落ち着いた雰囲気がある。

「そ、そうみたいですね」
「まぁ、探してもここまで広いんじゃ中々見つからないだろうし、遊びながら探しましょう」

 そう言ってスタスタと歩いて行ってしまうせつなさん。
 俺はその背中を追いかけるだけ。
 こんなのじゃ、美希さんと釣り合わないよなぁ。
 落ち込んだ俺に気遣ったのか、せつなさんは少し心配した様子で近づいてくる。

「どうしたの?元気ないみたいだけど・・・・・・」
「いえ、平気です・・・・・・」
「ていうか、敬語やめてよ。あとさん付けも。同級生でしょ?」

 顔を上げると、せつなさんはニコッと笑った。

「せつなでいいわ。祐喜君」

 その笑顔に、俺の胸はドキッと音を立てた。
 美希さん・・・・・・ごめんなさい!今日一日だけ、他の女の子と仲良くしてきます!

「私、遊園地って初めてなの。だから、案内お願いできる?祐喜君」
「はいッ!喜んで!」

 俺は元気よく敬礼をして、せつなさん、いや、せつなの隣に並んだ。

−−−

「ブッキー!せつなぁ〜?どこぉ〜?」

 俺のことそっちのけで友達を探すラブを見ていると、なんだか嫉妬が溢れてくる。
 告白してもこの距離感は変わらない。相変わらず、俺より幼馴染の女共の方が大事なんだな。
 女に嫉妬するなんて女々しいとは思うが、やっぱり悔しい。

「おい、ラブ・・・・・・」
「大輔〜。皆どこ行っちゃったんだろう〜。見つからないよ〜」

 出くわさないようにバラバラで行動してんだよ!
 俺は深呼吸をすると、ラブの腕を掴み強引に引っ張る。
 観覧車まで行くとラブを乗り込ませて店員がドアを閉めようとするのを強引に閉めて、椅子に座る。

「ちょ、ちょっと大輔〜。何するのよ〜」
「なぁラブ。流石にそろそろ、告白の返事聞かせてくれないか?」

 俺が言うと、ラブは「えっと・・・・・・」と困った様子で目を逸らした。
 俺はその肩を掴みこちらに目を向けさせる。

「なんで言わないんだよ!いい加減に教えてくれよ!イエスなのかノーなのかハッキリ言ってくれよ!」
「だって・・・・・・言ったら大輔が友達じゃなくなっちゃうような気がして」

 それを聞いて、俺は鈍器で殴られたような感覚に陥った。
 ショックを受けた俺に気付いたのか、ラブは「あ、いや答えがノーなわけじゃなくって!」とあたふたし始める。

「私、大輔のことは好きだよ?でも、大輔とはずっと、今の距離感のままでいたいの。恋人とか、断ったりとか、どっちにしても、今の距離が壊れちゃうような気がして」

 ラブはそう言ってはにかんだ。
 それを見て、俺の肩の荷がスッと落ちたのを感じた。

「ハァ〜。なんか一人で悩んでたのが馬鹿みてぇだ」
「えへへ・・・・・・だから、さ。これからは恋人であり友達でもある、じゃ・・・・・・ダメかな?」

 恋人という言葉に、俺は顔を上げた。
 ラブはニコッと笑い、「幸せ、ゲットだね!」と言った。
 その笑顔、とても可愛かったです。

Re: フレッシュプリキュア!〜新たなる刺客〜 ( No.21 )
日時: 2016/05/31 08:40
名前: 春太郎 (ID: LN5K1jog)

「ここは・・・・・・」

 キュアパインに連れられて来た場所は、子供などが動物と触れ合えるちょっとした広場だった。

「ここ、前に来たことあって、あの時の動物たちがどうなったのか気になってたの」

 近くの建物で細い棒状になったニンジンを何本か買い、ウサギがいる場所に行く。
 とはいえ、同じような奴等ばかりだし、どうせ同じウサギかどうかなんてわからないだろうに、こんなことする意味なんてあるのか?

「わぁ、大きくなったね〜!」

 そんなこと関係なく、キュアパインはウサギにニンジンを与え始める。
 コイツは、同じかどうかとかが分かっているのか?
 そんなわけないだろう。データを調べてみない限り、分かるわけがない。

「前に来た時と同じウサギなのかどうかなんて・・・・・・分かるの?」
「ん?うん。動物たちって、同じように見えて、どの子達にも個性はあるの。それが分かれば、見分けるのって実は簡単なんだよ」

 そう言ってはにかむ。
 個性?個性って・・・・・・なんだ?
 管理されれば、そんなものなくても見分けなんて簡単なのに。
 個性とは、一体、なんなんだ?

「あ、龍也君もニンジンあげてみる?」

 キュアパインはそう言って細いオレンジ色の棒を僕に渡してくる。
 僕はそれをキュアパインを真似してウサギに与えてみる。
 ウサギはその棒を少しずつかじっている。
 それを見てキュアパインは笑っている。
 なんでだろう。いつもはだらしないと思う顔なのに、今はなんだか・・・・・・普通に見える。
 その顔に引き込まれるような、そんな感覚がする。
 その時、ウサギに指を噛まれた。

「っつ・・・・・・」

 見ると、指からは血が流れている。
 ずっとニンジンを持っていたから、そのまま噛まれたのか・・・・・・。

「あ、大丈夫!?」

 キュアパインはすぐに鞄からテキパキと絆創膏やら消毒液やらを取り出し治療し始める。

「な、だ、大丈夫だって。水で洗えば治るから・・・・・・」
「ダメだよ。ウサギさんが何か菌を持ってる可能性もあるし、ちょっとした怪我でも、細菌が入ったら大怪我になりかねないんだから」

 気付けば、指には一枚の絆創膏が貼られていた。
 締め付けられるような感覚はなく、付けていることも忘れそうなほどにピッタリとしていた。

「あ、ありがとう・・・・・・でも、よく消毒や絆創膏なんか持っていたね」
「こんなこともあろうかと思って」

 そう言ってニコッと笑う。
 自分の鼓動の音が、やけに耳にへばりつく。
 見つめ合う僕達。地面に散乱したニンジン。
 この感情の名前を、僕は知っているような気がする。
 ダメだ・・・・・・ダメだ!

「ぼ、僕・・・・・・ちょっとトイレ行ってくる!」
「あ、うん。じゃあ、とりあえずここ出ようか」

 ふれあい広場とやらを出た僕は、すぐに走った。
 少しでも早く彼女から離れないと、染まってしまうような気がして。
 逃げるように走って、やがてトイレとやらの前に出る。
 その裏に行き、僕は自分の胸の前で拳を擦り合わせた。

「スイッチ・・・・・・オーバー!」

 手を広げれば、そこにはもう四季龍也の姿は無い。

「我が名はシーザー。ラビリンス総統、メビウス様が下僕!」

 僕は叫び、黒いダイヤを出す。
 狙うは、ふれあい広場。

「ウチホロボーセ、我に仕えよ!」

 僕を噛んだウサギの額に、ダイヤを貼りつけさせた。

−−−

 龍也君、急に走って行っちゃったけど、大丈夫かな。
 そんなことを考えながらベンチに座っていた時、リンクルンが鳴った。
 見ると、美希ちゃんから電話だった。

「もしもし?美希ちゃん?」
『あ、ブッキー。遊園地楽しい?』
「今みんなとはぐれちゃって・・・・・・龍也君と二人だけど、彼は今トイレ中」
『へぇ〜?龍也君と二人きりなんだ』
「なっ・・・・・・だからそういうのじゃないってば!ところで、美希ちゃんの方はどう?」
『あぁ、うん。ただ貧血で倒れただけらしくて、さっきまで検査とかしてたけど、もう大丈夫だって』

 それを聞いて私はホッとする。
 倒れたって聞いた時は心配したけど、何事もないようで良かった。
 そんな時、ふれあい広場の中から「ウチホロボーセ」という声が聴こえる。
 見るとそこには、額に黒いダイヤを貼りつけた大きなウサギがいた。

『ブッキー!?今、ウチホロボーセの声が聴こえたけど』
「美希ちゃん、すぐ来て。ウサギさんがウチホロボーセになっちゃったの・・・・・・」
『分かったわ。ブッキーも無茶しないで、すぐにラブやせつなと一緒に合流してね』
「分かった」

 電話を切ると、私はすぐに龍也君を探した。
 まずは彼を避難させないと。そう思って辺りを見渡した時、ラビリンスの服を着た少年を見つけた。
 あそこはトイレに近い。龍也君が危ない!

「龍也君!どこ!?」

 逃げ惑う人々の中に、彼の姿は無い。
 もう逃げたのか。それとも、まだトイレの中か。
 そんなことを考えていた時、目の前にウチホロボーセが現れた。

「あ・・・・・・」
「ウチホロボーセ」

 声と共に、視界いっぱいにウチホロボーセの腕が広がる。
 殴られる寸前に私はリンクルンを取り出し、キュアパインに変身した。

Re: フレッシュプリキュア!〜新たなる刺客〜 ( No.22 )
日時: 2016/08/03 21:29
名前: 春太郎 (ID: LN5K1jog)

「イエローハートは祈りの印。とれたてフレッシュ!キュアパイン!」

 キュアパインに変身した彼女は、ウチホロボーセと相対する。
 コイツ・・・・・・まさか、一人でウチホロボーセを相手する気か?
 無謀だ。勝てるわけがない。なのになんで・・・・・・目からは希望が消えない?

「クソが・・・・・・ウチホロボーセッ!やれッ!」

 僕はとにかく叫んだ。
 それと同時にウチホロボーセはキュアパインに突っ込む。
 ウサギのジャンプ力で高く跳び、上から押しつぶす・・・・・・寸前でかわされる。
 長い耳でそこに連続攻撃を食らわせていくが、かわして、かわして、かわされる。
 コイツ・・・・・・ッ!運動神経は悪いクセに、なんでここまで早くかわせるんだ!
 しかし、やがてウチホロボーセの長い耳が奴の体を締め付ける。
 よし、このまま絞め殺せば、あと残るプリキュアは3人、コイツを殺せば、キュアパインが、死ねば・・・・・・。キュアパインが、死ぬ・・・・・・?

『私も、龍也君のこと信じてる』

「ウチホロボーセッ!早くソイツを絞め殺せッ!今すぐだッ!」

 僕が叫ぶのと同時に、さらに締め付けられるウチホロボーセの耳。

「あぁあッ!」

 声を漏らすキュアパイン。
 なぜだ?なぜ、奴の苦しんでる顔を見ていると、胸が苦しくなるんだ?
 僕は・・・・・・僕は・・・・・・ッ!

「プリキュア、トリプルキーックッ!」

 その時、ウチホロボーセの体にプリキュア3人の蹴りが入る。
 キュアパインを締め付ける耳は離れ、ウチホロボーセは吹き飛ぶ。
 そして、4人が揃い、「フレッシュ、プリキュア!」とポーズを決める。

「ごめん、パイン。遅れちゃって・・・・・・」
「ううん。大丈夫。ありがとう、来てくれて!」
「それよりパイン・・・・・・あれは」

 その時、キュアパッションが僕の方を見て眉を潜める。
 気付かれたか。

「お前は・・・・・・シーザーッ!」
「シーザーって、前に言ってた、最高幹部の!?」
「あぁ、そうだよキュアパッション。いや、イース、と言った方が正しいかな?」

 とにかく、心情の変化は気付かれないようにした方が良いだろう。
 僕はあくまで余裕ぶってそれに応答する。
 僕の返答に、キュアパッション以外は驚いた表情を浮かべた。

「貴方がシーザーなのね!皆の幸せを奪って不幸にするなんて、絶対許さないッ!」

 キュアピーチはそう言ってキュアエンジェルになろうとする。
 すぐにウチホロボーセの耳でそれをピーチごと吹き飛ばす。
 奴は2、3度バウンドした後で、なんとか体勢を立て直しすぐに立ち上がる。
 しかし手に白い鍵のものはない。どこかに吹き飛んだのだろう。

「畳み掛けろッ!ウチホロボーセッ!」
「ウチホロボーセ」

 ウチホロボーセは僕の命令に応え、一気に耳をキュアピーチに振り下ろす。
 勝った。そう思った。
 しかし、その耳を受け止めたのはキュアパインだった。

「優しいウサギさんをウチホロボーセにして・・・・・・皆の楽しい時間を潰して・・・・・・動物さんたちも傷つけて・・・・・・」

 奴はそこまで言ってウチホロボーセの耳を投げ捨てた。
 そして僕の方を睨んで、叫んだ。

「私、絶対あなたを許さないって、信じてる!」
「キュアキュアプリプーッ!」

 どこからか声が聴こえたのと同時に、彼女の周りを黄色い光が包む。
 まさか・・・・・・キュアエンジェルになるというのか!?
 そこには案の定、背中から羽を生やしたキュアパインの姿があった。
 キュアピーチがエンジェルピーチなら、エンジェルパインといったところか。
 奴は胸の前で手でハートの形を作り、「祈りよ届け!プリキュア・ヒーリング・トゥルー・ハート」と言った。
 すると大きなハートが出来て、ウチホロボーセを包み込む。
 浄化されていくウチホロボーセを横目に流しつつ、僕は奴らに背を向けた。
 僕の目的はプリキュアを倒すことじゃない。メビウス様の復活だ。
 今回は大人しく去ろう。そう思って行こうとした時だった。

「待ちなさい!」

 声がして振り返ると、キュアベリーがベリーソードを出し、エスポワールシャワーを放とうとしていた。
 さらに、それを後押しするようにキュアパッションもパッションハープでハピネスハリケーンを放つところだったのだ。
 赤と青の光が僕に迫ってくる。
 僕は咄嗟にそこに闇の波動を放ち、なんとか打ち消した。
 しかし、そこにキュアピーチがエンジェルピーチになり、ラビング・トゥルー・ハートを放とうとしていた。
 いや、放った。ピンク色のハートが一気に膨張し、僕を包み込もうとしてくる。

「こんなところで負けるわけには、いかないんだぁッ!」

 僕は叫び、さっきより強い波動で打ち消す。しかし、あまりにも力が強すぎたため体が吹き飛び、背後にあった電柱に体をぶつけた。
 なんて力だ・・・・・・キュアパインがエンジェルパインになったということは、残り二人もいずれはなるだろう。
 悪しき芽は早めに摘んでおかねばならない。次こそは倒してやる・・・・・・プリキュア・・・・・・。
 僕はすぐに立ち上がり、素早く物陰に隠れてスイッチオーバーをした。

Re: フレッシュプリキュア!〜新たなる刺客〜 ( No.23 )
日時: 2016/05/31 21:38
名前: モンブラン博士 (ID: EBP//tx7)

龍也くんはラビリンスの再建を諦めて改心した方がいいと思います。
キュアパインを怒らせていますし、せつな達が以前よりも良いラビリンスにすると決意しているのですから。
それにメビウスはもう倒されてしまいましたし……彼の今後が楽しみです!


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