二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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私の居場所 〜GENEからの愛〜
日時: 2017/07/23 13:31
名前: GENE (ID: 2WPGd65I)

架空の話です。フィクションです。
初の投稿なので、お手柔らかにお願いします!!






誰からも愛されないで育った。
愛だと思っていたものは違った。
もう恋なんてしない。
そう誓ったのに・・・・。

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私の居場所 〜GENEからの愛〜 ( No.53 )
日時: 2017/07/29 11:48
名前: GENE (ID: 2WPGd65I)

ガチャっと臣が扉を開けると

母「あぁ———ん。おかえりなさぁーい!広臣くぅーん!」
この粘っこい喋り方・・・・・・聞くだけで吐き気がする。

広臣「ただいま。ほら、入れよ。」

母「あら、あんたもいたの。何しに来たのよ。」
私を見つけ明らかに嫌な顔をし、声のトーンがかなり下がる。

結衣「・・・・。帰ります。」

広臣「帰るって、ここもお前の家だろ。
   お母さん、ご飯できるまで2階にいるから。」

母「はぁーい!」
・・・・・吐き気。

母「あんたも食べてくの?まあ、いいわ。
  あんたには毒でももってやるわ。」

結衣「・・・・・・・・。おじゃましま、す。」

母「ほんと邪魔。」
睨みながら・・・・・本音なんだろうな。

2階に上がる。

私が使っていた部屋はもうない。
物置になっている。
帰ってくるなと表しているかのように。

Re: 私の居場所 〜GENEからの愛〜 ( No.54 )
日時: 2017/07/29 12:04
名前: GENE (ID: 2WPGd65I)

兄の部屋

広臣「座れ。」

結衣「はい。」

広臣「元気だったか?」
結衣「・・・。」

広臣「ここを出て行って、もう1年は経つよな。」
結衣「・・・。」

広臣「後輩が、苗字が同じやつが転校してきたって聞いて驚いたよ。
   なんで転校してきたんだ?」

結衣「すみません。」

広臣「は?謝る理由が分からない。」

結衣「同じ高校なんて嫌ですよね。知りませんでした。
   わたし、辞めます。」

広臣「誰も嫌だって言ってない。辞める必要もない。」
結衣「・・・。」

広臣「ずっと心配してた。今、どこで何してるんだろうって。
   でも、お母さんに聞いても教えてくれるわけもないし。
   一緒の高校になれてうれしいよ。
   お前の顔が見れるなんて、嬉しいことないよ。」

ウソ。いつも母と一緒に私を無視してた。
母が私をけなしたら、笑ってた。
信じられない。

私の居場所 〜GENEからの愛〜 ( No.55 )
日時: 2017/07/29 17:59
名前: GENE (ID: 2WPGd65I)

結衣「・・・・・。」
広臣「来年になったら、俺もこの家を出る。
   そしたら、お前の味方になれる。」
結衣「・・・・・。」
広臣「今まで、悪いと思っていた。
   でも、そうするしかなかったんだ。」
結衣「・・・・・。」
何も言えない。
・・・・・あれ?前がかすむ。

私、泣いてるの?!

広臣「クソ。ムカつく。」

えっ!泣いてしまった私を見て・・・・・・・・
泣かれて、ムカつくんだ。
私、ここにいてはいけない。

結衣「わ、私・・・・・帰ります。」

立ち上がり、急いで兄の部屋を出た。

広臣「おい!待って!」

玄関で母にあった。冷ややかな目。

母「何?広臣君になんかしてないでしょうね?
  帰るの?さっさと出ていきなさいよ。
  もう帰ってこなくてもいいからね。それじゃ。」

結衣「おじゃましました。」

私の居場所 〜GENEからの愛〜 ( No.56 )
日時: 2017/07/29 18:25
名前: GENE (ID: 2WPGd65I)

広臣side

結衣が出て行ってしまった。

結衣が泣いていた。

俺はどうしたらいいんだ。

結衣を泣かせてしまった自分に苛立つ。

クソ。なんてことをしてしまったんだ。
ムカつく。なんでもっと優しくできないんだ。

結衣・・・・・・。ごめん。

母に逆らえない自分が情けない。

広臣「はぁー。」ため息をついて、机の引き出しを開けた。

そこには、幼いころの結衣と笑顔で写っている写真が入っている。

広臣「このころのように笑いあえたら・・・。」

なあ。どうしたら許してくれるんだ。



広臣もまた、妹の愛し方が分からないのであった。

私の居場所 〜GENEからの愛〜 ( No.57 )
日時: 2017/07/29 19:57
名前: GENE (ID: 2WPGd65I)

なぜ、兄はあんなことを言ってきたのだろう?
信じられない。兄と関われば私は・・・・・・。

涙が止まらない。

分かっていたはずなのに。私の居場所はそこにないってこと。

家の近くまで来て、少し気持ちが落ち着いてきた。

でも、兄の”ムカつく”が頭から離れない。

また涙が出そうになってきた、その時。

龍友「結衣やん!どーしたん?」

結衣「えっ!?」

涼太「どしたの?・・・・・・えっ!泣いてるの?えっ!なんで?
   どうしたの?」

龍友「涼太、一旦落ち着こか。」

涼太「ごめん。」

龍友「今から涼太の家行くんやけど、一緒に行かへん?」

結衣「いや、でも・・・・。」

涼太「行こ!そんな泣いている結衣をほっとけないよ!
   すぐそこだし!ねっ?」

返答に困っていると

涼太くんが手を握ってきた。
涼太「ねっ?行こう!」

甘えちゃいけない。
でも、涼太くんのその優しい瞳に吸い込まれるように返事をしてしまった。

結衣「うん。」

涼太くんの顔が笑顔になった。

龍友「ほな、行こかぁー。」

背中をポンっと優しくたたいて、龍友くんは歩き出した。


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