二次創作小説(新・総合)
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- 未だにカオスなのかもしれない非日常
- 日時: 2024/09/24 21:29
- 名前: HAL (ID: J0KoWDkF)
皆さん、初めまして。HALと申します。
過去3度も挫折をしたにも関わらず、やっぱりどうしても小説という形にしたかった物語を書きたくなった為に、この度4度目の執筆再開をさせてもらいました。今まではカオスな日常をテーマにしてきたのですが、今回とうとう”非日常”なんてワードを堂々と書き出すようになってしまいましたが……まぁ、おおらかな目で見て頂けますと幸いです。
〔 目 次 〕
プロローグ >>1-6
オリエンテーション to ラジオ >>9-17
集う3高校。彩り、音撃、甲子園 >>18-21
誕生日記念 ~HALの回顧録~ >>34-37
舞ヶ原と奏坂と「自分達」の将来想起 >>47-49
裸族講座 (前編) >>53-57 (後編) >>60-68
【阪奈編】
首領首領大乱闘 >>22-33
【九瓏編】
愛をと○もどせ!告白選手権 ~VS天空中央高校~ >>38-43
九瓏とその好敵手達の秋 >>71
【自己紹介】
阪奈、九瓏、迅、雷那 >>50
イロドリミドリ >>69
HaNaMiNa、舞ヶ原シンセ研究所 >>70
─ 注意事項 ─
・この小説ではクロスオーバーが発生します。
・この小説では、独自解釈によるキャラ設定(キャラ崩壊率???%)が幾つか施されていますので、どうかご了承ください。また”設定変更の可能性”もございます。なんなら既に実行してます(大問題発言)
・圧倒的文章量(の少なさ)、徹底的誤字数(の多さ)
・キャラ貸し出しも可能としておりました。その際はコメント欄にて許諾をお願い致します。
・荒らし相手にはそれ相応の処置をしますのでそのつもりで。
・3度も挫折してるという事実からも察せられるように、更新頻度は壊滅的に遅いです。またしても挫折する可能性もありますし、更新できたとしても数ヶ月かかる事も予測されますので、よほど暇がある方のみが読まれることを推奨致します。
・これは人によって制限されていない様なのですが、こちらの小説ではマナーを守った投稿をお願い致します。
─ 登場ジャンル ─
モンハン、パワプロ、イロドリミドリ、オンゲキ、オリキャラ
── ようこそ、C-Refへ ──
- 首領首領大乱闘(前編) ( No.22 )
- 日時: 2023/08/30 22:10
- 名前: HAL (ID: J0KoWDkF)
さて。C-Refでのクロスオーバー生活がようやく馴染み始めてきた頃。
今日もまた迅、雷那、九瓏の3人がC-Refに集まったのだが、その日の某所にはそれまで無かった「新エリア」が実装されていた。
「お疲れーーっす。…………ん?」
「どーもーっと。…………えっ?」
「おねぁいしゃーす。……おっ、何だ? この……修練場みたいなのは?」
特徴をざっくり話していこう。
右端の方には複数種類の武器が立てかけられている武器庫。その他のエリアにはサバゲーを彷彿とさせる障害物、移動式の射撃台、サンドバッグというか試し斬り用の杭が十数本など、分かりやすい上に少し本格的とさえ思えるレベルの修練場がそこにはあった。
「どうもどうも皆さん。どうです? この新エリア」
どこか胡散臭げな聞き覚えのある声の方を向くと、半袖の燕尾服という妙ちきりんな衣装のあの男が後ろに立っていた。
「……で? この如何にもアタシ達を戦わせたがってるような施設について、何か言及があるのかしら?」
「勘弁してくださいよ…… 雷那はオンゲキで感覚が多少あるかもでしょうが、俺なんてただのDJですよ? そんな簡単にものにできる訳ないでしょうよ?」
修練場をわざわざ用意した理由。
考えれば考えるほど面倒極まりなく、危険が伴いそうな気がするものだが、まぁ話を聞くだけは聞こうじゃないかという心持ちでいた。
「ふむ。であれば…………まずは今後のC-Refの行先についての話からしないといけませんね」
「皆さんは、『WST』や『SNS団』といった組織についてはご存知でしょうか?」
「「「WST…………???」」」
突然、筆者の口から出てきた『WST』という謎のワード。古来からのカキコ読者であればもしかしたら分かるかもしれないが、改めて説明をさせてもらおう。
「【World Saver Team】略してWST。その名の通り、この物語が巻き起こるセカイの安寧を護る組織の事を指します。私の知る限りでも、幾つかのセカイでWSTという名の組織がある事を確認しております」
「SNS団もそれらの一種でして、【世界の問題を解決する為に集った、抜間さんと愉快な仲間達が、好き放題暴れまくる団】というコンセプトがあります」
「…………つまりです。私としては、この『C-Ref』という場、組織をWST規模のものにしていきたい訳です」
……これは、今まで8年以上は執筆経験のあったHALの中でも初の試みだった。正直そう上手く実現できるものかと言われると何とも言えなかったのだが、やってみたかった事の1つではあった。
「……てことは。WSTのような業務をこなすにあたって武力とかが必要になってくるから、それらをこなす為に修練場を設立したと?」
「えぇ、全くもってその通りです。まぁいきなりそんな事を実施しろと言われても無理なことは百も承知ですので、長期的な展望だと思ってください」
説明も十分に果たしたところで、いよいよ武器のレクチャーに取り掛かる。
どうやら、著者自らが武器の取り扱い説明を担うようだ。
「現在私の方で取り揃える事が出来た武器というのが、こちらの14種類のものになります。左から順に『大剣』『太刀』『片手剣』『双剣』『ハンマー』『狩猟笛』『ランス』『ガンランス』『スラッシュアックス』『チャージアックス』『操虫棍』『ライトボウガン』『ヘビィボウガン』『弓』です。何か興味を引くものなどはありますかね?」
「いや、アタシはまぁライトボウガン一択なんだけど……」
「俺もまぁ使うならこれってのはあるが……」
「……あの、1ついいです?」
「「「これ『モンハン』の使用武器じゃないです?」」」
「That's right.」
……明らかに参考元がバレバレな武器種であった。
しかし、九瓏や迅のような男の子であればまだしも、雷那もその知識を兼ね備えているとは思っていなかった。
「いや、知ってなきゃオンゲキの武器種をわざわざライトボウガンにはしないでしょ」
……仰るとおりである。
かくして、雷那はライトボウガン、九瓏は双剣、そして迅は意外にもガンランスの取り扱い説明を受ける事となった。
せっかくなので、ここで彼らが取り扱うことにした武器の説明をしよう。
まずはライトボウガンから。
弾丸をリロードし、スコープを通じた肉眼で照準を定めた後に、引き金を引いて弾丸を撃ち込むのが基本動作となる。弾丸には射程距離というものがあり、一定の間合いから弾を撃ち込む事でより安定して高い火力を放つことができる。
取り扱う弾丸には様々な種類がある。例えば貫通弾であれば、文字通り肉質を貫通して一発分の火力を上げることが出来る。散弾であれば、射程距離が短くなる代わりに広範囲に弾を撒き散らすことが出来る。その他、毒弾や麻痺弾といった状態異常を付与するものや、火炎弾や氷結弾といった属性が付与された弾も撃つことが出来る為、その戦術は非常に多岐に渡る。
また、ライトボウガンには『速射』という機能がある。一部の適応した弾に対しては、弾一発あたりで放たれる弾丸の量が増加するという特徴を持つ。
正に後方火力武器である。
次は双剣。
その名の通り、二本の短剣(肘ほどの長さ)を乱舞で振り回して相手を斬り刻む武器である。短剣なので一撃あたりの威力には期待できないが、手数の多さは全武器種の中でもトップクラス。
双剣を語るにあたり最も特筆すべきなのは、やはり『鬼人化状態』だろう。神経を集中させる事で、殺傷力の上昇とより洗練された動きを体現させる。この状態で練度を上げると、平時でも鬼人化に近いパフォーマンスが出来る『鬼人強化状態』となる。
手数の多い武器なので、その分斬れ味や刃こぼれには気を遣わないといけない武器である。
そしてガンランス。またの名を銃槍。
戦隊モノが好きな読者だとソードガンのようなものを思い浮かべるだろうが、ガンランスはまたひと味違う。ガンとは言うが、本質は弾丸というよりも砲撃の方が正しい。同時に、砲撃用の機関を槍内に構築しているからか、槍がかなり太めに設計されている。おまけに盾も用意されている。故に重装備である。
戦術は槍の突きと砲撃の織り交ぜが主体。というか砲撃が主体である。なにせ、今回挙げた14武器の中で唯一砲撃というコマンドがあり、これが絡む攻撃手段の多様性が特徴となっている。
例えば、槍を叩きつけた後に砲撃を放つと、リロードされた全弾を一斉掃射する『フルバースト』が放てる。また、通常の弾とは別に『竜杭砲』という杭も用意されており、杭を差し込むと小規模の振動爆発を何度か発生させた後に爆発するという特徴がある。極めつけは『竜撃砲』。前述の弾達とはまた別機関で、長いチャージ時間と強めの反動を犠牲に強力な範囲砲撃をぶち込む、正しくガンランスの必殺技。1度放つと機関を冷却する必要があるので、暫くは竜撃砲が撃てないという制約も。
なお、ガンランスは大きく分けて3種類に分類される。弾の装填数が多い通常型、竜撃砲や竜杭砲の火力に注力した放射型、弾一発辺りに火力を込めた拡散型である。どれが好みなのかは使用者によって異なるそう。
※ガンランスだけ説明が異様に長くなりましたが、これは筆者がガンランスの使い手なのが大きいかもしれません。
- 首領首領大乱闘(前編) ( No.23 )
- 日時: 2023/08/30 22:14
- 名前: HAL (ID: J0KoWDkF)
修練場が開放され、3人が武器の研鑽を始めてから数日が経過した。
勿論、その間に他のメンバーもC-Refに出入りはしていたので、彼らが何やら危険、かつ面白そうなことをしているなというのはバッチリ把握されていた。特に九瓏は、野球部のキャプテンでありながら戦闘面に現を抜かしていいものなのかという指摘を受けることとなったのだが……
「……あの、九瓏。ずっと思ってた事があるんですけど……」
「…………? どうかしたか?」
「「貴方[アンタ]の戦闘能力どうなってんですか[の]??」」
……そう。二足の草鞋ぐあいが1番キツいはずの九瓏が、何故か3人の中でも熟練度が1番上がっていたのである。いくら運動部であるとはいえ、十分な時間をより多く取れていたはずの迅と雷那よりも容易く、より洗練された動きを九瓏は魅せていたのである。2人が九瓏には何か秘密があるのでは?と勘ぐってしまっても仕方ない事だった。
「……ただ腕に覚えがあった。それだけの事だ」
「腕に覚えがある、ってのがそもそも普通じゃない筈なんですけどねぇ……?」
「それなら雷那にだって同じ事が言えるだろう」
「いやまぁ、それは確かにその通りなんだけどさ;」
妙な腕前の差がつきつつも、九瓏達3人は着々と戦闘態勢を整えていった。
──そしていよいよ、『その時』が訪れた。
「3人とも揃っているようですね。それでは、本格的に『C-Ref』の任務を皆さんに引き受けてもらいます」
「とうとう始まるわけですか…… 念の為に聞いておきますが、流石に初回から命に関わるような内容じゃ……ないですよね?」
「冗談じゃない。アタシとてこんな変なもんの為に命なんか張りたくないわよ」
「今日は長時間の練習をする筈だったんだが……わざわざ周囲を押し切ってここに来たからには、それ相応の内容なんだろうな?」
平静を装いたかったのだろうが、流石に緊張しているのか表情が微妙に固まっている筆者。彼の緊急招集に応えさせられたかのように、3人はC-Refの大広間に呼び出されていた。
C-Ref、ないしHALの日常に最初に舞い込んできた『依頼』というのが…………
「勿論、初回から皆さんに命を張ってもらうような難題をお願いする筈もないでしょう? それに、今回の依頼者は他でもない『私自身』です」
「という事でご依頼します。今から皆さんには『狩野阪奈の住むセカイに移動して、彼女の状況を確認してもらいます』」
「「「……………………はぁ???」」」
カオスな日常風景でお馴染みの筆者の事なので、何か妙ちきりんな難題でも吹っ掛けられやしないかと身構えていた一同。しかし実際の依頼内容は、言ってしまえば阪奈の『安否確認』である。文字通りの初心者向けの依頼……と見てとれることだろう。
「おっと。拍子抜けするような簡単な依頼じゃないかと思われてるかもしれませんが、クリア条件は決して単純じゃあありませんよ?」
「なにせ阪奈はここ1週間以上はC-Refに来れないでいましたからね。彼女ほどのコミュ強であれば、友人を引き連れてくるというのは然程難題ではないと考えていたのですが……誤算だったようです」
「阪奈の安否が確認でき次第、皆さんには同時に『彼女が友人を招待出来ていない原因の調査、及び解決』までを引き受けていただきたいのです」
……つまりはこうだ。
これから九瓏達は3人で阪奈が住むセカイに移動した後、彼女の安否確認と共に友人をC-Refに招待する手伝いをしてやってほしいとの事だった。
ただでさえ現実的ではないC-Refへの招待を2度もしなければならないというのは、確かにある意味酷な事ではあった。
「……フン。始めは俺を呼び出さずとも出来そうな簡単そうな依頼に聞こえたが、詳細を聞く限りでは確かに俺達でないと出来そうもない依頼だな」
「そもそも異郷からやってきた人間の言う事を誰が聞いてくれるんですか、って気がしますけどね」
「アタシはやるわよ。アンタ達2人の相手を一手に担うのはそろそろ無理あるし」
各々の意気込みも聞けたところで、阪奈の住むセカイの扉が開かれた。
思えば、他人のセカイに足を踏み入れるというのは、今回が初の事例だ。
──意を決した3人は、もう1人の仲間のために新たな一歩を踏み出した。
次に3人が目を覚ましたのは、とある一室だった。
少し材質が硬そうなベット、なんでもしまいこむことが出来そうな大きな収納箱、何より部屋全体にすっかり染みついてしまったペイントの臭い。ここが【狩野阪奈の私室】であると見抜くのは存外簡単な事だった。
「……なるほど。確かにこのような臭いの環境下で生活を強いられてしまっては、この臭いが苦手になりますわな;」
「てことは、ここは阪奈の部屋でほぼ間違いないわね。……これ、不法侵入扱いにならないかしら?」
「残念ながらほぼなるだろうな。となると、今一番の懸念点は……」
九瓏が話を続けようとした矢先、突然バタンと部屋の扉が開いた。
その先にいたのは、執事服を身にまとったいわゆるコンシェルジュみたいな容貌の……立っている猫?であった。
──しかし、相手が何であれ、九瓏が気にしていた最大の懸念点である『阪奈以外の家族に見られてしまう』という事項は、いとも簡単に打ち破られてしまった。
「ニャーーーーッ!! 侵入者ッ! 家に侵入者がーーーッ!!」
「ちょっ、どうすんのよコレ!? あんまり下手に大きな騒ぎにはしたくないんだけど!?」
「ちっ、面倒な事になっちまった…… あんまり使いたくはなかったが、ここh「ちょっとルミニャー! 急に大声上げてどうしたのー!」……この声は」
突然の見知らぬ来訪者にパニックになったルームサービスを相手にどう立ち回るべきかを迫られた3人だったが、見知った声が直ぐさま聞こえてきたおかげで、なんとか物騒な思考は取り除かれたようだった。……いや、物騒な思考ってなんなんですか。
「侵入者が入ったってんなら、私がけちょんけちょんにしてやる…………って、あれっ? なんで九瓏と迅と雷那がここに居るの!? だってここ、C-Refじゃないよね!?」
「あぁ……その…………」
「まぁ話すと長くなるんですけどね?」
「一旦落ち着いてもらっていいかしら……?;」
大きないざこざになる前に阪奈が来てくれたおかげで事態は事なきをえた。
……しかし、部屋にやって来た時点での阪奈は、白と青を基調とした雅な和風の装束に身を包んでおり、手には紅く淀んだ羽根が装飾されたハンマーを携えていた。どう見ても臨戦態勢だったのは間違いないだろう; こらそこ、いくらコラボ経験があるからって何処ぞの厨二病全開V系ロックバンドのVocalが持ってるギターとか言わないの。
- 首領首領大乱闘(前編) ( No.24 )
- 日時: 2023/08/30 22:19
- 名前: HAL (ID: J0KoWDkF)
「ほぅほぅ。じゃあ私の為に皆が協力しにきてくれた、って事だよね! いやぁ、本当にゴメンね?」
「……まぁざっくり言うならその通りなんだけどさ」
ようやく聞く耳を持ってくれた阪奈達に、1から事情を説明した九瓏達。とうの本人は詳細まで理解できているようには見えなかったが、まぁこの際なのでそこはヨシとする事で一旦は話が進んだ。
「で、ここからが本題なんだが…… お前、ここ数日何やってたんだよ?」
「え? あぁ、それなんだけど……;」
瞬間、阪奈の視線が3人から逸れたのを全員が見逃さなかった。やはり彼女の『職業』というのは、少々難儀なものなのかもしれない。
しかし何を思ったのか、急に意を決したかのように、阪奈は皆と向き合って話を続けた。
「……はぁ。まぁここまで来てくれたんだから、もう言い逃れは出来なそうだよね。話すよ、私の『仕事』について」
「私、今はアイドル活動を前面に押し出して仕事してるんだけど、本来の職業は『ハンター』なんだよね」
「えっと、確認なんですけど。ハンターってアレですよね? アイテムの採集をしたり時にはモンスターを討伐、ないし捕獲してくるっていう……」
「そうそう、それそれ! よく知ってるね皆!」
(((当たってほしくない予想が当たっちまったよコンチクショウorz)))
…………はい。皆さんも恐らくお気づきだった事でしょう。
アイドルを自称していた狩野阪奈の正体は、れっきとした【モンスターハンター】である。
つまり、九瓏達が修練場で武具の研鑽を積み重ねることになったのも、全ては彼女が大元の原因である(爆弾投下)
「……じゃあ何だ? 自宅にいるのにそんな装備着込んでるってことは……何か『ハンター業務』でここ数日拘束されてた感じか」
「えへへ…… 本当にその通りです……」
「まぁ無理もないわね。本来の仕事であるハンター業は、最近全く依頼が来なかったんでしょ? 久々の任務となったら、アンタの性格じゃ張りきっちゃうだろうから」
職業のカミングアウトを皮切りに、だんだんと阪奈の現状が明るみになっていった。しかし、詳細が明かされる程、不思議に思う点というのが浮き彫りになっていった。
「……? だとしたら変ですね? ハンター業務で数日拘束されてるなら、普通考えられるのは『特定の地域に出向いての狩猟』じゃないんですか? どうして今は自宅に居るのに、複数日に渡ってハンター業に拘束される事になってるんです?」
「う"っ。そ、それは…………;」
突然の迅からの鋭い指摘に、思わず詰まった声を出してしまう阪奈。
だが、相手がそこまでハンター業に対する造詣が深いようだということも理解してくれたようなので、ここからまた話が一層深くなっていった。
「……はぁ、まぁいいや。そこまでこっちの事情に詳しいみたいなら、【コレ】が何なのかも分かるんじゃないかな?」
そう言うと阪奈は、アイテムポーチから1枚の紙を取り出した。そこにはこのような記述がされてあった……
─────────────────────
【緊急クエスト】 市街包囲網
難易度 ★★★★★
[メイン依頼] 大型モンスターの討伐
[目的地] アキ市街地
[報酬金] 48000z~
[契約金] 1200z
[狩猟環境] 不安定
[依頼者] 〈シズン帝国国王〉
民どもよ、聞け。現在、モンスター殲滅計画は最終段階に入った。火山地帯や凍土などの危険地区だけでなく、地底遺跡や渓流といった民らも活用の機会が多いであろう領域においても、棲息していたモンスターの根絶がほぼ完遂された。いよいよ、我ら人の安寧を得られる時が近づいたのだ。だが、忌々しいモンスターの残党がアキ市街地に紛れ込んだのではないかという話が舞い込んだ。これは由々しき事態である。現地で待機しているハンター諸兄には、我が軍の兵が到着するまでにターゲットの補足を願いたい。無論、見つけ次第討伐してもらっても構わない。その際の報酬は、確かに約束しよう。
─────────────────────
「ちょっ、これって…………」
「……クエストの依頼文書ですね」
「いや、それは見れば分かる。だが、なんというか……突っ込み所しかなくないか?」
阪奈が3人に見せてくれたのは、恐らく彼女が受注したのであろう今回の依頼にまつわる文書だった。
書式自体はゲームのモンハンと全く一緒なので、3人とも内容を頭に叩き込むのは早かった。……だが、その内容そのものが、よく吟味してみると明らかに違和感だらけだったのだ。
「……えっ。目的地が、市街地……???」
「そこが確かに1番おかしいんでしょうけど、討伐対象もなかなか変よ? 明確なターゲットが絞られてないだなんて……」
「それに、だ。通常のクエストなら大型モンスターへの対応は【狩猟(討伐も捕獲も可)】であるのが普通だ。なぜ【討伐】のみに絞られているのか。最も、依頼文が全てを物語っているようだが」
慣れないはずの異世界だというのに、目的地、討伐対象、狩猟方法と、依頼文書の違和感を次々と見つけていく九瓏達3人。しかし、皆が同じくらいに目を引かれたのが、この依頼文だった。
【モンスター殲滅計画】
なるほど。現地に住まう力無き民達にとっては、たしかにこのプロジェクトは希望といっても差し支えないだろう。
……だが、その他にとっては?
「……つまり。今、阪奈の世界で起こってる『大きな変化』ってのが、このモンスター殲滅計画って事か」
「成る程。であれば、ハンターである阪奈は一気に仕事が激減」
「新しい道を探す為にアイドル活動を始めた、ってとこかしら」
「うん。もう本当にその通りなんだよ……」
いよいよ判明した阪奈の住まうセカイの事情。
アイルーを始めとした各種モンスター達。しかし、国の意向により、彼らは駆逐されつつあった。
「……であれば、俺達は阪奈に聞かなきゃいけないことがあるよな」
ここまでの話を受けて、九瓏は改めて阪奈に向き合った。
「この依頼が随分と奇怪なものだってことは俺達もよく理解した。その上で改めて聞きたい」
「阪奈。お前はモンスターを『駆逐したいか』?」
「…………………………それは、」
ここまで数々の違和感がないまぜになって話を進めてきたのだが、九瓏が最終的に一番心に引っかかったのは『なぜ阪奈はこの依頼を相手に1週間も時間を要してしまったのか』という点だった。
故に彼は、ある1つの仮説を立て、それを立証すべく彼女に[揺さぶり]をかけた……
「……………………嫌、だよ」
「だってそうじゃん!! 私のセカイは人間だけじゃない、たくさんのモンスター達も支えあって成り立っているの! ……ハンターには、それらの生態系を維持するという役割も含まれてるから。なのに、人間の身勝手でこんなこと……」
「……気持ちは分かるよ。普通の人なら、モンスターは脅威でしかないから。そんな民衆の為に政策を打ち立てる事だって別に可笑しくはないよ。なんならそれが当たり前だった。……でも、だからといって【殲滅】はやり過ぎでしょ!?!?」
「……ずっと、本当の思いをさらけ出せないでいたんだ。こんな事考えてるの、このセカイじゃ私くらいだからさ。……でも、良かった。口にしないと、自分の気持ちにも整理がつかないものなんだね。今ならはっきり言えるよ」
「『私はモンスターが大好き』。だって、私はハンターだもん」
……これで、ようやくはっきりした。
たしかに今回の依頼は奇怪故に難解なクエストとはなっていたが、それ以上に自分がどうしたいのかという行動指針に疑念を抱いていた。
阪奈の本心をようやく聞けた今、3人がこの依頼に対してどう行動すべきなのか。その答えが見え始めていた。
- 首領首領大乱闘(前編) ( No.25 )
- 日時: 2023/09/17 22:30
- 名前: HAL (ID: J0KoWDkF)
「……であれば、私から1つ提案があります」
ここまでを振り返ったところで、ふと迅がポツリと提言した。
「先程も話したように、私達は今回、阪奈の安否確認と同時に、阪奈の住むセカイからどなたかをC-Refに招待する事を目的にやって来ました」
「……? それがどう繋がるってのよ?」
「それはこういう事ですよ。もし、我々がモンスターを見つけることが出来た時は、『モンスターを保護するという名目でC-Refに招待すればいい』じゃないですか」
「………………………………!?!?!?」
「ちょっ、アンタ正気!?!?」
「えっ、そんな事できるの!?」
あまりにも突拍子もない、非現実的な発想に思わず全員が目を疑った。
だが、もしそれが実現可能なのだとしたら、双方の目的が一致する、まさしく一石二鳥な妙案ではあった。
「もしそれが出来るっていうなら、私はその案に乗るよ!」
「おいおい、マジかよ…… まぁいい、阪奈が乗るって話なら、俺も尽力しよう」
「アンタ達ねぇ…… はぁ、しょうがない。こうなったらアタシもやんなきゃダメか」
「……なら、決まりですね」
──今この場において、異郷の者達と共に行われる、イレギュラーな作戦が決行された。
「さて、これから私達は作戦を行動に移すんだけど。ここで私から注意点があります!」
行動指針が定まったところで身支度を済ませた一行は、出発前に阪奈から注意点を聞くこととなった。
「まず1つ目。このアキ市街地はけっこう大きな市街だからさ、土地勘がない人が来たらほぼ間違いなく迷子になっちゃうんだ。だから、3人には一緒に行動してもらうよ」
「え、阪奈は一緒に来ないの?」
「私もようやく本気でこのクエストに臨むことにしたからね。今回は地下水路なんかも探索の対象に含めようと思ってるの。だから皆と一緒には行動できないかな」
「良いのかよ。一人でモンスター相手取るのは、幾らなんでも危険すぎるだろ」
「大丈夫! 私、ちゃんと強いんだから!」
「……もし仮に、私達の方でモンスターを目撃した場合は?」
「そこの対策もちゃんと立ててるから安心して。おいで、ニャビィ!」
阪奈からの呼び掛けに応じたのか、天井の隠し扉(!?)から一匹の忍び装束の猫……もといアイルーが駆け下りてきた。
「この子は相棒の一匹、ニャビィ! 家事とかはルミニャに任せてるけど、戦闘面ではニャビィを頼りにしてるんだ! この子をあなた達と一緒に行動させるから、何かあったらニャビィ経由で伝えてね!」
「ニャ。宜しく頼むニャ、主の知人のハンター殿」
通信役、兼ナビゲートの役割を担うニャビィの参戦により注意点1はちゃんと理解されたようだ。ところでこのアイルーの名前、間違えても某立つな!でお馴染みのあのポ○モンのパクりではない事を追記しておく。
「で、注意点2つ目。相手にするモンスターがどのくらいの強さなのかがちょっとよく分かってないからさ。もしモンスターを見つけたとしても『絶対に戦わないで』」
「……それって、相手が上位クラスである可能性もあるという事ですか?」
「可能性は十二分にあり得そうね。なにせ、帝国の殲滅からここまで逃れることが出来た個体なわけだし」
「まぁ、アイアンシリーズの武器に緊急で渡されたハンター装備をつけてる俺達は、文字通りの『初心者ハンター』だからな……」
その他にも何点かの注意を聞いた一同は、いよいよ出発の準備が整いつつあった。
「あっ、そうだ。阪奈、もう1つ確認したいことが」
「? どうかしたの?」
「モンスター殲滅計画がほぼ完遂されつつあるとは話してますけど、まだハンター自体はいるんですよね? であれば、私達の行動が問題視されないかと思いまして……」
「あぁ、その心配は要らないよ。もうこの街にいるハンターは『私だけ』だから」
「「「……………………はぁ???」」」
3人とも思わず手を止めて阪奈の方を見やる。依頼文書がまだ存在するのに、ハンターは既に阪奈のみとはどういう事なのか。
「みんなモンスター殲滅計画が本格実施された時点でハンターなんて用済みだ、とか言って辞めちゃったんだよね。同時に装備とかも売り捌いちゃったみたいだし。多分、現時点で戦力になれる人ってのはもう一人も残ってない筈だよ」
……今度こそ最終確認を済ませた一同は、いよいよ外に出る。
石畳の舗装された道路。各地に植えられてる並木。賑やかな売店。中世ファンタジーを彷彿とさせるような街並みに、思わず3人は目を奪われることとなった。
「じゃ、私はもう行くから! そっちも頑張ってね! あと自由に観光してもいいからー!」
そう言うと、阪奈は勢いよく街中へと駆け出して消え去ってしまった。
「……じゃあ、我々も行きますか」
「何が控えてるか、分かったもんじゃないがな」
「警戒心は常に持っておきましょ」
──阪奈のセカイにおいて、前代未聞の作戦が、幕を開けようとしていた。
──時同じくして、アキ市街地における何処かにて。
??1「おい店主!なんだか知らねぇが、この店で一番旨いもんを9人前作れ!」
店主「は、はいぃ! ただ今作りますぅぅぅ!!」
??2「ククッ。紆余曲折を経たものの、なんとか居住区は得られたようだな」
??3「お前らな…… もう少し穏便な手もあったんじゃないのか?」
??4「うーん! やっぱバカンスって最高っしょ! 『人間の姿になった時』はどうしようかと思ったけど、割となんとかなってるし万事OKってことで!」
??5「そ、そうかな…… 道中でたくさんの人に迷惑かけちゃったけど……」
??4「そこはいいっしょ。人間がどんだけウチらを嫌ってるかってのはよく分かんないけど、アイツらはウチらに襲いかかってきたんだし? セートーボーエーってヤツ?」
??5「それを言うなら『正当防衛』だよ……」
??6「たまご美味しー」
??7「ヴァーッファッファッ! 人にはこのような遊戯があるとはな!『腕相撲』、確かに気に入ったぞ!」
??8「アッッパッパッパ! ニンゲン、オモシロイ! マカタチモ、ニンゲン、ナル!!」
??9「恐らくこの周囲には、拙者ら以外にも『変わりもの』がおる筈。同志を探しながら旅を続けようぞ」
??10「……あの街から、強者の気配がする」
??11「そういって幾つの集落旅したってのよ。今度は無駄足じゃないと良いんだけど」
??12「っしゃあ! オレっちの次なるライブ、聴かせてやるぜぇ!」
この影達は、一体……?
────────────────────
ここまでが前編になります。
後編からは本格的にクエストを受ける流れになります。
モンスターと戦うことになってしまうのか。そもそもモンスターは市内にいるのか。そもそもモンスターはモンスターなのか(?)。今回浮かんだ数々の謎は、後編で書ければと思います。
それでは今回はこの辺で。感想をどうぞ!!
- 首領首領大乱闘(後編) ( No.26 )
- 日時: 2023/09/17 22:01
- 名前: HAL (ID: J0KoWDkF)
ここはアキ市街地。
阪奈がハンター活動、及びアイドル活動をしている本拠点である。イメージとしては、完全にゲームが異なるのだがポ○モンのミア○シティが恐らく一番近い。市街中央に塔が建っておらずそのまま中央広場になってるので、そこで阪奈がアイドル活動をしていると思ってもらって構わない。……そう考えると、彼女の強心臓っぷりって尋常じゃないよな……
さて、そんなアキ市街地は同時に複雑に道が入り組んでいる事から、土地勘の無い人にとってはかなり道に迷いやすいという性質も併せ持つ。故に九瓏達3名は、チームで行動するように釘を刺されていた。そんな彼らの現在はというと……
「ん~~ふふ。ひやぁ、ふまいへふね。ほほ『ほふはーひー』」
「アンタ、口に入れすぎよ; まぁ、モスジャーキーが美味しいのは違いないわね」\パクッ/
「お前ら、幾らなんでも気抜きすぎだろ……」
……かなりアキ市街地観光を満喫してるようでした() いや、確かに阪奈は観光も楽しんでね!とは言ってたけど、警戒心何処に置いてったんだよ!?
「ングング……ゴクン。失敬な。相手が何処に潜んでるかも分からないんですよ? それにこっちが警戒心強めてたら、相手に勘づかれて避けられてしまうかもでしょう?」
「正直な話、こんな大通りにモンスターが潜んでるとは考えづらいのよね。もし居たとするなら、もっと早くに皆気づくでしょうよ」
「それはその通りだが、警戒心を強めると気配を探られやすくなるようでは三流だ。一流たる者になれば、警戒心を強めようがそもそも気配を悟らせない」
「……やっぱり九瓏、只者じゃないですよね??」
そんな世間から見れば見慣れない衣服を着た観光客、当人目線ではパトロールの心意気な3人だったのだが、そんな雑談パートに筆を残す理由も無いので、ここで物語がまた動くこととなる。
\ガヤガヤ……ザワザワ……/
「? なんか野次馬が群がってるわね」
「地図に拠ればこの辺は住宅地、及び宿泊施設が多い筈だ。トラブルが発生しても然程不思議ではないだろう」
「にしたって気になりませんか? ただの家庭トラブル(?)でこれだけのヤジが集うとはどうも思えないんですよね……」
市街地の一角で人だかりを発見。今回課せられたミッションと関わりがあるかといえば薄いような気がしないでもなかったのだが、やはり気になってしまうものというのは人間の性だろうか。自然と3人の足も、そちらへと吸い寄せられるのであった……
さて。3人も無事人だかりの中に紛れ込むのに成功した訳だが、中心ではこのような光景が巻き起こっていた。
??1→飯男「おいゲネオ! いい加減203号室をオレ達に寄越しやがれ!」
??2→ゲネオ「ククッ。何を戯言を言う、飯男。宿泊施設における部屋の予約は早い者勝ちに決まっているだろう? ……それよりも乱歩だ。貴様、じゃんけんなどという不平等な策を講じて我が領土を脅かすなど、どういう了見だぁ?」
??3→乱歩「そうでもしないとお前達がいつまで経っても争うばかりだと踏んでの事だ。……最も、俺は部屋割りについては拘りがないのでな。交渉さえしてくれれば幾らでも応じるぞ」
((マジでしょうもねぇぇぇぇぇぇぇ!?))
……えーっと。人だかりのど真ん中では3人の男達が睨みを利かせあっていた。
1人は朱色に黒染みた紫色の斑が目立つスカジャンを身にまとい、赤と紫のグラデーションが目立つモヒカンの男。1人は軍服のような迷彩柄の服の上にぴっちりとした白スーツを着込んだ、触覚のように前方に飛び出た2本のアホ毛が特徴の赤ぶち眼鏡の男。そしてもう1人は水色生地に黒の虎模様が入った武道着を着用した、何処ぞの海王のような三つ編みをした男である。
どうやら彼らのトラブルの原因は『宿泊施設の部屋割り』だった模様。本当に家庭的なトラブル内容だなオイ。
しかし、本当にこれだけの内容で野次馬が集まったりするものだろうか?
野次馬A「…い、聞いたか? あの噂?」
野次馬B「あぁ、聞…た聞いた。なんで…あそこの馬…な喧嘩してる奴ら、元…ンをボコボコに…たって?」
野次馬A「あぁ。…っと相当強い奴…だぜ」
迅「元……何て??」
雷那「元ヤンとかじゃないの、どうせ。それより九瓏は? アイツ一人で勝手にいなくなったんじゃ……」
どうやらあの喧嘩中の3人は既に誰かをボコボコにしたらしく、その噂を聞きつけてギャラリーが集まった模様。
それはともかくとして、九瓏がいつの間にか2人から離れてしまったようだ。何処に行ったのか2人で探そうか迷っていたところ、意外にも九瓏は直ぐに戻ってきた。
「ちょっと、勝手に持ち場から離れないでよね」
「悪い。近くで事情聴取をしてきた」
「事情聴取? それで、何か分かった事でもあるんです?」
「あぁ。奴らが占拠した宿屋に侵入して、オーナーから話を聞いてきた。今は部屋の間取りで揉めてるようだが、数刻前に建物を襲撃された時は圧倒的な力と連携であっという間に占拠されたようだ。当時、他の宿泊客の中には『元ハンター』の経歴を持つ者もいたらしいが……まるで歯が立たなかったらしい」
「………………はァ?」
「元ハンターが……コテンパンに?」
九瓏の事情聴取によれば、あのバカ3人は元ハンターをボコボコにする程の腕を誇るのだそう。確かにその話が本当であれば、これ程の野次馬が集まるのも頷ける話だった。
なにせハンターというのは、正直普通の人間と比較しようとすると色々と規格外のステータスが散見されるような人でないと到底務まらない職種だからである。一線を退いた元ハンといえど、その戦力は並の一般人を優に超えている。
そんな相手をボコボコに出来るとあっては、彼らの実力は如何なものかと興味を持つ者達がいても、なんら不思議なことではなかった。……最もこんな事言うと、未だにアキ市街地で唯一現役ハンターを続けている阪奈が余計におかしく思えるのだが。
「ただの人間が元ハンター顔負けの戦力を有するとは考えづらい。…………いやいや、そのまさかか?」
「さっきの話聞いて真っ先にある考えが浮かんだんだけど……どうみても常識的じゃない。けど、他でもないアタシらがイレギュラーだし……もしかして……」
「…………? お前ら、さっきから何ブツブツ考え事してんだ?」
以上の話を踏まえて、彼らの【正体】についての考察を始めた迅と雷那。一方で、情報を仕入れてきた本人である九瓏はあまりピンときてないようだった。
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