イナイレ*最強姉弟参上?!*

作者/ 伊莉寿



第6話



冷たい風が、興奮して火照った魁渡の頬を冷やしていった。

魁「落ち着け、俺…。」

深呼吸。いくらか落ち着いた魁渡は、センターマークに置いてあるボールに足を乗せた。

久々のサッカー。魁渡が興奮している理由は、それだけでは無かった。

フォーメーションに着く前に、瞳子監督から聞いた、雷門の勝利条件。

魁(また無茶言いやがって…。)

瞳『雷門が2点取ったら、あなた方のキャラバン参加を認めません。』

つまり、許される失点は1点だ。

そして、姉、瑠璃花の作戦。

瑠『これはウォーミングアップ。つまり、相手を動かさないとダメ。』

瑠璃花は、魁渡の目を見て続けた。

瑠『相手を攻め込ませる。私がギリギリで防いでボールを渡す。だから点、取ってね♪』

もう一度、深呼吸。

雷門中も瑠璃花も、準備はできていた。

魁「試合の時は、俺のことメテオって呼んでくれよ!!!」

雷全「何で?」

魁「気分だ!」

(シーン・・・)

目「ええと、それでは、試合開始です!」

ホイッスルの音が辺りに響き、試合が始まった。

雷門フォーメーション

FW 豪炎寺 リカ  MF 鬼道 円堂 塔子 一之瀬 DF 木暮 壁山 土門

まずは、メテオから瑠璃花にパス。そのパスに鬼道が反応し、ボールを奪いに来る。

瑠「…ッ!」

鬼「もらうぞ」

だが瑠璃花は、あっさりとボールを渡す気は無いようだ。テクニックで相手を翻弄、ボールをキープ。

瑠「!メテオッ!!」

鬼「なっ、しまった!!」

そして、一瞬の隙を突き、メテオへのパス。

脇にいたメテオ。しかし…

豪「いかせるかッ!」

全「!!!」

魁「パスカット?!」

そして、豪炎寺は上がってゆく。瑠璃花は焦らず追う。

魁「……。そういうことか……。」

魁渡は上がる。姉に任せよう。

豪「爆熱・・・」

魁「!!!!?必殺技!?」

やばい、と呟く。近くに居た鬼道が何が、と聞き返す。

魁「瑠璃姉…ブロック技、できないかも…。」

豪「ストーム!!!」

シュートの前に、瑠璃花が立つ。そして、メテオに言う。構えててね、と。

瑠「先制点は、メテオにあげるから!!」

『次回!ブロック技の使えない瑠璃花、爆熱ストームをどう防ぐ?!』