イナイレ＊最強姉弟参上?!＊

作者／　伊莉寿



第8話



雷門側からのスローイン。

リ「鬼道ッ！」

リカが鬼道へボールを投げる。ボールを受け取った鬼道が攻め上がる。

立ちはだかるのはメテオ。ブロックに向かう。

メ「なかなかやるな。だが…」

鬼「?!」

素早い動きとテクニックに鬼道は敗れた。

鬼（しまった!!）

瑠璃花が上がっている。相手のチャンス。

メ「瑠璃姉ッ！」

鬼「戻れぇ!!!」

指示し、DFが移動したのと、メテオが瑠璃花にパスしたのは、同時だった。

瑠「行きます…！」

塔「させないよ！」

空中で、瑠璃花が右足を引き、シュートの体勢にはいる。塔子もザ・タワーの体勢だ。

秋「もしかして、普通のシュート？！」

瑠璃花のつま先かボールに触れ、DFがブロックしようとシュートコースを潰す。

円堂も完全に、準備はできていた。

「ドカアッ」

DFの脇を風が通り過ぎた。

円「え・・・。」

ズパッと、円堂の背後で音がした。聞き慣れた音が、自分の足元でする。

―――サッカーボール。

何が起きたのか、円堂は理解した。

シュートが決まったのだ。

目金がホイッスルを鳴らした。

流星姉弟の勝利。

円「すげえ…全く見えなかった…。」

円堂がボールを拾う。そして、瑠璃花に声をかけた。

円「瑠璃花！」

～瑠璃花目線～

リカさんがスローインをする。

足元を見る。さっき、ボールを蹴った、右足。

少し、嫌だった。怖い。思わず右肩を抑えていた事に気付いた。

メ「瑠璃姉ッ！」

（ハッ）

メテオからのパス。大きく放物線を描き、私の所へ向かっていた。

ジャンプし、シュートの体勢に入る。

瑠「行きます…！」

蹴った。ズパッと気持ちのいい音でゴールネットに突き刺さる。

良かった。１カ月ぶりだったから、うまく蹴れるか不安だったんだよね…。

円「瑠璃花！」

円堂さんが、ニッコリわらっている。―――どこかで・・・

円「今のシュート、すげーな!!!」

瑠「…!!!!」

ああ、あの時。

～？1「いまのシュート、すげーな！」
　魁「るりねえ、すごいっ！」
　？2「うん、やったね」～

皆で、島で、一緒に…。

円堂さんと、重なった姿。ボールを抱えて、ニッコリ笑って。

彼がいたから、私はここにいる。

彼がいなくなったから、私はここにいる。

このさき、私は、また、あんな風にサッカーをしていたいから。

円「瑠璃花、メテオ、よろしくなっ！」

メ「…ああ」

瑠「はいっ！」

戦いは、これからだ。