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*38*
幕間語られない物語
アオバはある研究をしていた。求めたもの、それは“感情”。心ではない、感情。
なぜ、それを持つ生物がいるのか?なぜ、それは有り得るのか?それを知りたかった。
彼はこの戦争においても、それを探していた。
そして、知る。故に、知る。この戦争は、オカシイと。なぜ、人は我らに銃と呼ばれるものを向けるのか。始めは、欲望が起因しているのだと思った。だが違った。
彼らは、我らを恐れている。不可解ではあった。恐れるものに何故挑む。それも、“統制の取れた隊列”で・・・。
そう、この戦争は仕組まれたものだと。
種を滅ぼす。それは恐ろしき事。神をも恐れぬ行為。
息を吐く。これはもう止まらない。死ぬのか、我らは。悲しさよりも、空しさがのこる。
「やはり、か。感情や理性のある生物だった。」
機械的に、冷静に、白衣の男はこちらを見ていた。
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