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五章空虚な持論
「うぐぅ・・・。」
「諦めろ、経験も力も速度も・・・お前は俺に勝てない。」
もう、動けなかった。頭に足を乗せられているのもそうだが、それ以上に裏拳のダメージが響いている。それでも、抵抗するが意味を為さない。
「死にたがり。自殺志願。やめろ、見苦しい。」
ミシミシと頭に音が響く。最近初体験したあの感覚。
“死”
「・・・僕は・・・。」
「・・・?」
「・・・僕は、死にたくない・・・」
「なら、諦めろ。」
「・・・でも、諦めたくない!」
ふん、鼻をならし狼さんは僕を蹴り飛ばす。瀕死に近い僕など、軽く2mは飛んだ。無様だ。
飛んだその先、手を延ばし、あらがう。はいずり回っても、諦めないつもりだった。
手に当たる感触。金属製のボタン?
霞む目に写ったそのボタンは、
「良い子専用、露骨にヤバイアレ!!」
とラベルが貼られていた。
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