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五章空虚な持論
「お前、自虐てきなんだな。随分と・・・。」
「いや、今の言葉は自分を過大評価してる。人の一般的な目線ではな。」
忌瀬は、笑わない。普段は明るく、堂々として、おおらかな忌瀬が・・・
笑わない。
「俺は生き物であるはずがない、そこまで言われてんだ。天災とか、邪神とかな。それから見りゃあ、生き物はかなりましだぜ。」
自虐を超え、自傷気味に笑う。諦めて、笑う。
「・・・それでも、俺はお前を人であると思うぜ・・・。いや、仲間・・・とは言えなくても、悪友位にな・・・。」
励ましなんかじゃない。
いたわりなんかじゃない。
「ありがてぇ。」
俺はなんて馬鹿だろうか?忌瀬を仲間とでも思っているのか?利用している・・・ちがうのか?わからねぇ。どうせ死んじまう人を見て・・・。馬鹿らしい。でも、馬鹿は俺で忌瀬ではない筈だ。
「っ!?・・・。」
この気配、全く。
うぜぇのが来やがった。
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