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引きニート感情論 完
作者: 火羅 ◆t2Fwfd0vJs  (総ページ数: 115ページ)
関連タグ: ドラクエ 二次創作 重なる世界続編 
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五章空虚な持論

「此処はわしの研究所じゃぞ・・・。」
呆れ気味に言う。白髪混じりの爺、戒学李。
「ったく、退散すりゃあいいんだろ。」
吐き捨てるようにして、衣類に手を伸ばす。着替えも拝借するつもりだ。
「まぁ待て。お二人に耳寄りな情報を伝えよう。」
ケフフと笑い、こちらをのぞき込む。
「つまらなかったら、すぐ帰るぜ。」
「そう急くな。まずは、ふむ。あれを伝えるべきですな。白羽ライラを確保に動いた兵、約四十人が氷漬けにされた。」
反応を示すものはいない。
「なんでも、白羽ライラは旅人を一人匿っていたらしい。で、その旅人を小屋に縛り付けて魔法弾を撃ち込み、殺そうとした。白羽ライラを拘束していたらしく、問題なく終わる手筈だった。」
狼のまゆが少し動く。
「そこまでは、報告がある。だが、その後は通信兵も全滅。死んではいないが、解凍するのも面倒な所・・・。」
「通信兵まで、氷漬け・・・。どんな早撃ち魔法使いだっての。・・・狼?」
そうか。あいつが帰ってきたか。なるほど、いや、あいつ以外にそんな芸当はできない。あの野郎が・・・。
「古火羅が・・・、戻って来やがった・・・。」

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