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「第44話伝説のポケモンからの試練、仲間の思いを背負って」パート3
アイコ現在の手持ち
ゴウカザル、ルカリオ、ムクホーク、ストライク、ゴローン、エムリット(戦闘中)
ドゴーン!!
ユクシーが変身したグラードンがはじけるほのおを放った。
「きゃああ!」
「きょううううん!」
アイコとエムリットは爆風に巻き込まれて吹っ飛ばされた。
(大丈夫かい?)
(どうしたのです、立ちなさい!そんなことではエムリットを使いこなせませんよ!)
アグノムは心配そうな顔をしたが、ユクシーは厳しい声色でアイコに立てと言い放った。アイコは泣きそうになりながらも立ち上がった。
「お願い、力を貸して・・!」
アイコはボールを二つ投げて、ストライクとゴローンを出した。
(いいでしょう、三匹でも構いませんよ)
ユクシーが言うと、グラードンが前進してきた。
「ストライク!」
ストライクはきりさくに出たがグラードンに軽くあしらわれた。ゴローンがかわらわりに出たが、これも払ってはじめるほのおで吹き飛ばした。
「エムリットちゃん、れいとうビームよ!」
「きょうううん!」
アイコの指示でエムリットはれいとうビームを飛ばしたが、グラードンは腕をクロスしてガードした。
「ぴしゃううう!」
アグノムが前に出て、シャドーボールを連射してきた。
「よけて!」
「きょうう!」
アイコの指示でエムリット、ストライク、ゴローンは右へと走って、よけ切ろうとした。それでもアグノムはシャドーボールを放ち続けた。
ドーン!
「は、そんな!」
「スト?!」
「ゴロ?!」
エムリット達の前にグラードンが穴を掘って現れた。そして体内からの熱の衝撃波を飛ばしてエムリット達を吹っ飛ばした。
「きょう?!」
「ストラーイク!!」
「ゴローン?!」
三匹は地面にぶつかって怯んでしまった。
(詰めが甘いですね。相手がかわせばかわすほど、敵は追いかけ続けるのです。そして複数の戦いではこのような事態になるのも当然です)
グラードンに扮したユクシーがアイコに作戦の甘さを指摘した。威圧的なポケモンの姿を借りているだけあってその説明には迫力が感じた。
「ストちゃん、エアスラッシュ!」
アイコはストライクにエアスラッシュを指示した、ストライクはエアスラッシュを飛ばしたが、アグノムにしっぽで叩き落とされ、グラードンのかえんほうしゃを浴びせられた。
「ゴロちゃん、ロックブラスト!」
「ゴロ!」
ゴローンはロックブラストを飛ばした。しかしアグノムのねんりきで全て反射されてしまい、岩がアイコとゴローン達に帰ってきた。
「エムリットちゃん、バリアーよ!」
「きょうううん!」
エムリットがバリアーを張ってアイコ達を守った。
(甘いですね)
ユクシーが見通したような顔をした。グラードンはふんえんをしてエムリット達を攻撃した。凄まじい爆風が響いてアイコ達は吹っ飛ばされた。
「きゃああああ!」
アイコとエムリット、ストライク、ゴローンは地面に落下して、転がり込んだ。
「うう、こんなに苦しい何て、もう、私・・・。やっぱり」
アイコの瞳から涙がこぼれだした。これほど過酷で苦しい戦いは経験したことがなく、心がまた折れようとしていた。
(立ちなさい、アイコ!泣いたって同情なんかしませんよ?貴方がこのようでは、貴方についていくポケモン達に申し訳ないですよ)
くじけそうになるアイコにユクシーはあえて厳しい言葉を投げかけた。
「一緒にいる、皆・・・?」
アイコはユクシーの言葉に気付かされた。自分にはこれまで共に旅をして苦楽を味わった仲間達がいた事を今いる仲間と、今はいなくても、自分を支えてくれるポケモン達の存在を。今の自分がここに居るのは彼らの助けがあってこそのこと。ここで挫けては、彼らの思いを無駄にすることになる。諦めてはいけない。
「そうだった。私には一緒に戦ってくれる皆がいる・・・!」
アイコはストライク、ゴローン、エムリットに目を合わせた。三匹は強く頷いてグラードンとアグノムに向かって行った。反撃開始である・・・。
パート4に続く・・・。