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ポケモンストーリー ダイヤモンド編
作者: たくと七星  (総ページ数: 123ページ)
関連タグ: ポケモン ダイヤモンド バトル 冒険 恋愛要素 
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*14*

「第12話謎の組織、ギンガ団現る」
 クロガネシティでの初のジム戦に、アイコは特訓の成果を存分に発揮し、見事ヒョウタに勝利した・・・。
 コールバッジを手に入れたアイコは、クロガネシティを後にしようとしていた。クロガネゲートに入ろうとした時、どん、と誰かがぶつかった。
 「きゃ!」
 「よ、アイコ」
 「ソ、ソウスケくん?!」
 「へへ、見てたぜお前のジム戦、見事バッジを手に入れたな」
 ソウスケはそう言って、アイコが胸につけているバッジに指をさした。コールバッジはキラリと光っていた。
 「さて、アイコ。次のジムがあるのはどこの街かわかるか?」
 「知ってる、ハクタイシティでしょ」
 「そ、けどここからは坂があって通れないんだよな。と言うわけで、俺はソノオタウンへ行くぜ。じゃあ、ダッシュまで、10、9・・・」
 ソウスケは駆け出す準備をし始めた。数える前に走ってしまうだろうとアイコは思ったが、ソウスケはアイコの腕をがしっと掴んだ。戸惑うアイコにソウスケは彼女を引き寄せてアイコに・・・。
 「ソ、ソウスケくん、今・・?!」
 「どうだった、俺の不意打ちのキス。じゃあ、行くぜ!」
 ソウスケは照れ笑いをして、クロガネゲートに入っていった。アイコは顔を真っ赤にしたが、顔は嬉しさがあってか赤くなっていた。彼女はそそくさと、先へ進んで言った・・・。
〜コトブキシティ〜
 クロガネゲートを抜けたアイコは、再びコトブキシティに到着した。ハクタイシティに行くには、北側の209番道路を通ってソノオタウンに行き、ハクタイの森をこえる必要がある。
 「お〜い、アイコ〜っ!」
 アイコが209番道路を通ろうと思った時、ナナカマド博士の助手のコウキが大慌てで駆け寄ってきた。アイコの前に着くとはあはあと息を切らしている。
 「どうしたの、コウキくん?」
 「大変だ、ナナカマド博士が変な奴らに・・・」
 「変な奴等?」
 それを聞いたアイコは思い起こした。先ほどのクロガネシティでの謎の集団、もしや・・・。
 「コウキくん、博士のところへ行こう!」
 「うん、こっちだ!」
 アイコとコウキはナナカマド博士のもとへ走った。そこにはアイコが思った通り、クロガネシティの謎の集団がナナカマド博士を問い詰めていた。
 「博士!」
 「おお、アイコか?」
 アイコに気付いた博士は、何も動じることなくアイコの方を振り向いた。そして彼女に付いているコールバッジに目を付けた。
 「ほう、それはクロガネのジムバッジか。ついさっきヒコザルを渡してジム戦に勝利か、アイコ、お前にはトレーナーとしての才能があるのかもしれないな」
 「博士、そう言われると、照れます・・」
 博士に言われて、アイコは照れくさそうに頭を掻いた。一方、蚊帳の外にされてしまっている二人組の謎の集団がイライラした顔をして博士に詰め寄った。
 「これは困ったポケモン博士ですね。我々は貴方と話をしているのですよ」
 「つまり、黙って我々の話を聞けと言っているのです!」
 恫喝をしてまで博士から話を聞こうとする集団。これにナナカマド博士は怯むどころか二人を一喝した。
 「お前達、しつこいぞ!そもそもお前たちの悪いところは五つある!お前達の悪いところ、その1人の話の邪魔をするな!その2、用もないのにいつまでもいるな!その3、思い通りにならないからといって大声を立てるんじゃない!その4、集団でいるからと言って強くなったと思うな!その5、そもそもその可笑しな格好は何なんだ!」
 彼等の悪いところを五つ述べたあと、博士はアイコとコウキにこう言った。
 「やれやれ、悪い大人の典型というものだな。お前たちもこうはなるな」
 「はーい」
 「はい、博士」
 アイコとコウキは当然のように返事をした。しかしこれに謎の集団の二人組がキレた。
 「ムッキーっ、頭にきました!そこの助手をボコボコにしてやります!」
 二人組は、ズバットとケムッソを繰り出してきた。
 「アイコ、一緒に戦ってくれるかい?」
 「もちろん、行くよモウカちゃん!」
 アイコとコウキは受けて立つと、モウカザルとナエトルを繰り出した。だが、勝負はすぐに付いた。モウカザルはひのこでズバットを倒し、ナエトルはコウキの指示ではっぱカッターを使ってケムッソを見事に倒してしまった。
 「こ、これはいけません、作戦大失敗です・・・」
 「仕方ありません、ここは引き上げましょう。ギンガ団は、皆には優しいのです・・」
 返り討ちにされたギンガ団を名乗る集団はほうほうのていで逃げ去って行った。
 「よくやったな、お前達」
 「博士、何があったのですか?」
 アイコが、ギンガ団に絡まれた訳を聞くとナナカマド博士は静かに口を開いた。
 「アイコ、ポケモンが進化することは知っているかね?」
 「はい」
 「ポケモンは進化する時、何かしらのエネルギーを出しているのだ。だが、それは人にはどうすることもできない神秘の力だ。ギンガ団はそれを使って何かをしようと企んでいたようだ・・・」
 ポケモンの進化、それを狙っていたギンガ団。ギンガ団は何をしようとしているのか。博士はそれは置いてアイコに言った。
 「それにしてもアイコ。見事な戦いぶりだったな。お前にヒコザルを託したのは正解であった。そうだアイコ、この際すべてのジムバッジを集めてみてはどうかな?そうすれば図鑑の完成もはかどろう」
 「アイコ、博士はポケモンの進化についてを研究してるんだ。なんでもポケモンの90%は進化と関係してるみたいだよ。博士のために、図鑑の完成、頑張ろうね」
 博士の研究目的を言って、コウキとナナカマド博士は研究所へと帰っていった。アイコはそれを見送って、209番道路へと進むのであった・・・。

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