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ポケモンストーリー ダイヤモンド編
作者: たくと七星  (総ページ数: 123ページ)
関連タグ: ポケモン ダイヤモンド バトル 冒険 恋愛要素 
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「第14話ハクタイの森、ナタネ登場!」パート1
 アイコ達の前に突如として現れたギンガ団。ナナカマド博士のみならず、205番道路のたにまの発電所を占拠するなどしたがいずれもアイコ達の活躍によって阻止された。そしてアイコは仲間達と旅を続けるのだった・・・。
〜ハクタイの森〜
 「まいったな、どうしよう」
 ソウスケと別れた後、アイコはハクタイの森の中を歩いていた。ハクタイの森はハクタイシティの近くにある深緑の森でケムッソやスボミーといった、くさ、むしタイプのポケモンが多く住む地である。今アイコはその森の中を困った顔をして歩いていた。どうやらこの薄暗い森の中で迷ってしまったようである。
 「ねえ、どこに行けばいいのかな?」
 アイコは途方に暮れて、手持ちのモウカザルやムクバード達に話しかけた。当然、分かる訳もなく困った顔をする。
 「さすがに分かんないよね」
 アイコは森を抜けるにはどうしたらよいかと考えた。その時、
 ガサガサ、と近くの草むらが揺れ動いた。アイコ達は身構える。それはバサっと音を立てて現れた。
 「ホーウ!」
 出てきたのは、ひこうタイプのふくろうポケモン、ヨルノズクである。ヨルノズクは翼を羽ばたかせてアイコの出方を待っていた。
 「ムーちゃん、行くよ!」
 アイコはムクバードを出して戦わせた。ヨルノズクを牽制するべくでんこうせっかで攻撃させた。だがヨルノズクはリフレクターを張ってこれをガードした。そしてつつく攻撃でムクバードを攻撃した。
 「ムーちゃん、かげぶんんしん!」
 アイコはムクバードにかげぶんしんを支持させた。ムクバードはかげぶんしんを作って、ヨルノズクを困惑させた。ヨルノズクが狙いを定められずにいるところをつばさでうつで攻撃、さらにでんこうせっかで追撃に出てヨルノズクを疲れさせる。アイコはボールを手に取ってヨルノズクに目掛けて投げた。ボールはヨルノズクを捕らえ、ゲット成功となった。
 「やった!」
 アイコは思わずガッツポーズをした。ボールを手に取ってヨルノズクを出した。
 「ホーホー」
 「これからよろしくね、ヨルちゃん」
 アイコが声をかけるとヨルノズクは礼儀正しく首を下げた。
 「ヨルちゃん、早速お願いしてもいいかな。この森の出口を教えてほしいの」
 アイコがお願いするとヨルノズクは任せろと羽ばたいてアイコ達を森の出口へと案内した。ふくろうポケモンであるヨルノズクは夜目が利くだけあってハクタイの森のような薄暗い場所でも全く問題ない。ヨルノズクはアイコ達をしっかり案内した。しばらく歩いたところでヨルノズクは羽ばたきを止めた。ようやく出口を見つけたのだ。
 「やった、これでハクタイシティに行ける、ありがとう」
 アイコはモウカザル達と森を抜けようとした。すると、
 「きゃああああ、助けてーっ!」
 突如、近くにある洋館の辺りから悲鳴が聞こえてきた。振り返るとオレンジの髪に忍者っぽい姿の少女が脇目もふらず何かから逃げていた。後ろからはゴーストポケモンのゴースが追いかけているのが解った。
 「恐い恐いーっ!」
 少女はゴースから逃げようとアイコの廻りを回ったがゴースはしつこく追いかけてくる。アイコはため息をはくとモウカザルにひのこを使わせて、ゴースを攻撃した。ダメージを受けたゴースは悔しそうな顔をして退散していった。
 「まずは一安心ね」
 ひと騒動が治まってアイコは安堵の息をはいた。
 「はあ〜、恐かったわ。ありがとう、助かった」
 逃げ回っていた少女は手を合わせてアイコに礼を言った。
 「いえ、いいんです礼なんて。でも、何で追いかけられてたのですか?」
 「ナタネちゃ〜ん!」
 そこへ一人の人物が息を切らせてその少女の元へと走ってきた。その人物はアイコにとって見覚えのある人物だった。灰色の作業服に目には眼鏡をかけていて一際目を引くヘルメットをつけている。
 「はあ、はあ、どこまで逃げて・・・て、君は」
 「あの、ヒョウタさんですか?」
 「アイコちゃんだね。まさかこんなところで会うなんてね」
 突然の再会に思わずヒョウタとアイコは顔をほころばせた。一方、少女の方は驚いていた。
 「あらあら、あなたヒョウタくんのこと知ってるの?」
 二人がクロガネジムで戦っていたことを知らない少女は首をかしげた。アイコがいきさつを話すと少女は理解した。
 「なるほどねえ、となると今度は私か・・・。あ、そうそう自己紹介ね。私はナタネ。ハクタイのジムリーダーなの。それにしてもヒョウタくんを倒すなんてやるじゃない。でも心配しちゃった。ヒョウタくんが私以外の女の子に手を出しているんじゃないかと」
 ナタネの言葉にヒョウタはグサッと何かが刺されたような感じがした。彼女は、なんてね、とヒョウタの肩に抱きついた。
 「あの、お二人はどういう仲で・・?」
 「え、いやまあ普通の友達だよ・・」
 「もう!」
 ヒョウタの言葉にナタネは怒った顔をしてヒョウタの耳を強くつねった。
 「い、痛た・・」
 「友達じゃなくてガールフレンド、恋人でしょ!」
 「そ、そうなんだ・・」
 「そうなんですね・・」
 アイコは取り敢えず納得することにした。二人共自分と同じく恋人同士であるようだ。ただヒョウタとナタネの場合はナタネの方がぐいぐい引っ張ってヒョウタは尻に敷かれている感じである。
 「それで二人はどうしてここに?」
 「いやあ、それは」
 ヒョウタはここにいる訳を説明した。それによるとナタネの頼みでハクタイの森へと来て欲しいと言われたのだ。なんでも可愛い草ポケモンが欲しいので捕まえるのに協力して欲しいというのである。取り敢えず仕事を済ませて二人でもりを散策していたらゴースが出てきてナタネがパニックになってしまい、今に至るというのである。
 「そうだったんですか・・・」
 「まあ、そういうところだね。ナタネちゃんはゴーストポケモンが苦手で、すぐ逃げちゃうんだ」
 「そうそう、て何言わせるのよヒョウタくん!」
 ヒョウタに図星なところを言われてナタネは頬をふくらませた。ヒョウタがナタネを宥めようとしたがその時、ガサガサと草むらが揺れる音がした。三人が目を合わせて出てきたのは・・・。
〜パート2に続く〜

一部修正 ヨルノゾク→ヨルノズク

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