完結小説図書館
>>「紹介文/目次」の表示ON/OFFはこちらをクリック
10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~ 100~ 110~ 120~
*29*
「第20話ヨスガシティ、神隠し事件」パート1
アイコ現在の手持ち
モウカザル、イシツブテ、ムクバード、ヨルノズク、スカタンク、ゴルバット、ポケモンのタマゴ
テンガン山を抜けて、アイコはようやくヨスガシティに到着した。
「ふう、ここがヨスガシティだね」
アイコは一息吹いてヨスガシティの空を見上げた。天気は晴れ晴れした青空が広がっていて太陽が街を照らしていた。
「おーい、アイコ!」
するとソウスケが声をかけてきた。
「あ、ソウスケくん」
「相変わらず遅いぞ、俺なんて三日前にこの街についたぜ」
「早、早いよソウスケくん・・・」
「まあ、そいつは置いといてだ。丁度お前に見せたいものがあってさ。ちょっと来いよ」
「ソウスケくん?!」
ソウスケはアイコの手を掴むとある場所へと引っ張っていった。そして着いた場所は、ある会場だった。よほどの賑わいで多くの観光客やトレーナーが足を運んでいた。
「ここは?」
「ここはコンテスト会場。トレーナーが技を見せてポケモンの演技で特点を競うってやつさ。中で超ビッグな人がいるからさ、一緒に見ようぜ」
ソウスケに言われ、アイコはソウスケと一緒に会場の中へと入っていった。
コンテストの劇場、その観客席にアイコはソウスケと一緒に座っていた。ステージで、ソウスケが言っていた、そのトレーナーがポケモンに演技をさせていた。ポケモンはゴーストポケモンのゲンガー。悍ましい声を上げると地面から八つのシャドーボールを出現させ、それを空高く飛ばさせた。シャドーボールは花火となって爆発して、煙になって一つにまとまった。やがてその中からサマヨールが登場。観客席から拍手が巻き起こった。アイコもその演技に魅了されていた。
コンテストのトレーナーはアイコに視線を送るような仕草をしたがアイコはまだ気づいていなかった。
コンテストの後、アイコはソウスケと別れて会場を出ようとした。
「カモーン、トレーナーさん」
そこへアイコを呼ぶトレーナーの声が、振り返るとあのコンテストにいたトレーナーが手を振ってアイコを読んでいた。トレーナーはアイコに寄ると華麗に一回転して名を名乗った。
「オーホッホ、ワタシ、メリッサといいまーす。ヨスガのジムリーダーでここコンテストにも強いデース」
「ああ、はい・・・」
メリッサのテンションにアイコは苦笑いをした。
「あなた、会場にいましたねー、只者じゃない感じがした、そこであなたにお願いがありまーす」
「お願い?それは、何ですか?」
「まー、付いて来てくださーい」
メリッサに言われてアイコはその後をついて行った。その先は、ポケモンとトレーナーが触れ合うふれあい広場だった。
だが、広場にはポケモンやトレーナーは一人もいない。いるとすれば警察が調査をしている姿が見られるだけだった。
「メリッサさん、ここで何が起きてるんですか?」
「実はー、この広場で、ポケモン隠しが起きてるんでーす。ポケモンが神隠しにあってしまうー」
「神隠し?」
メリッサが言うには、このふれあい広場でトレーナーのポケモンたちが次々と姿をくらましてしまうという事件が起きているのである。原因は不明で今日も三匹のポケモンが姿を消してしまったと。
「これには何か、不思議な原因がある、そこであなたの力を借りようと思ったのでーす」
(ポケモンが次々と消えるなんて、ギンガ団の仕業かしら・・・?)
ギンガ団が絡んでいるのだろうか、アイコがそう思ったとき、広場で不穏な空気が流れ始めていた
「お、ついに来たねー」
メリッサがボールを構えた。空は暗雲で覆われ、空が割れて一匹のポケモンが現れた。それはゴーストポケモン、フワライドだった・・・。