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「第24話育て屋さんとストライク」パート2
突如、ズイタウンで暴れ始めたサイドン。アイコはコウキと共に立ち向かうがその圧倒的なパワーの前に苦戦を強いられてしまう。その時民家の上に何かが。
アイコが見上げると、そこにはあるポケモンがカッコイイポーズをして立っていた。尖った羽に緑のボディと両手にある鋭い鎌。むしポケモンのストライクだった。
「ストライク?まさかあいつも?」
コウキが新手の敵かと思った。一方、ストライクは決めポーズを取るとバッと飛び降りた。それを見てアイコは敵ではないとすぐに気づいた。なぜなら、
ドシーン!
登場は良かったものの着地に失敗してストライクはドテッと地面に落下したからだ。
「あらら」
アイコは思わず苦笑いをしてしまった。ストライクは「ピーピー!」と大泣きをした。しかしそうしている間にサイドンが襲いかかってきた。その時、
「リキーっ!」
かくとうポケモンのカイリキーが現れてサイドンにメガトンパンチを浴びせた。サイドンはパンチの衝撃を受けてズシンと転んだ。
「あれは、かくとうポケモンのカイリキー」
「誰かのポケモンかしら?」
アイコたちが見守る中、カイリキーはサイドンと戦っていた。カイリキーの勇姿をストライクは何故か目をハートにしていた。
「サーイ!」
サイドンはロックブラストを飛ばしてきた。カイリキーは四つの腕を振るってすべての岩を砕き割った。
「リキーっ!」
カイリキーはサイドンに接近してかいりきでサイドンを掴むと、これを投げ飛ばした。そしてジャンプしてとどめのアームハンマーでこれを叩き落とした。今のが決め手となりサイドンは倒れ込んだ。
「やった・・!」
サイドンが倒されたことにアイコたちは、ホッと胸をなで下ろした。
「お前さんたち、大丈夫かね?」
そこへ二人の老夫婦が現れた。二人のポケモンであるハピナスもついてきた。
「おじいさんたちは?」
「わしらは育て屋の夫婦じゃ。あのカイリキーはわしらのポケモンなんじゃ」
「無事で何よりじゃのう。ハピナスや、この子たちのポケモンを元気にしておやり」
「ハピ」
育て屋のおばあさんに言われてハピナスは自分のタマゴをアイコとコウキのポケモンたちに食べさせた。ハピナスのタマゴは栄養満点である。モウカザルたちはすぐに元気になった。
一方、カイリキーはサイドンに付いているプロテクターを器用に外すとサイドンを起こしてやった。サイドンはすっかり弱っている。ハピナスが、いやしのはどうを放ってサイドンを元気にさせた。元気になったサイドンは嬉しそうに一回転した。
カイリキーは元気になったのを見てサイドンにオボンのみがたくさん入ったカゴをプレゼントした。サイドンは嬉しそうに受け取った。カイリキーが元のところへ帰るよう道路へ手を伸ばすとサイドンは感謝して自分の住処へ帰っていった。
「逃げしたんですか?」
「あのポケモンは無理やり凶暴化させられていただけじゃ。むやみに追い立てる必要はない。原因を解明して穏便に済ませる、というわけじゃ」
アイコは育て屋のおばあさんの考えに感心した。一方、カイリキーの前にあのストライクがいつの間にかそばに来ていた。何やらカイリキーにうっとりしているようだ。アイコは何があるんだろうと思った。
「もし、お前さんたち、トレーナーかい。少しわしらの育て屋に寄っていかないかい?」
育て屋のおじいさんに言われてアイコとコウキは育て屋に足を運ぶことにしたのだった。