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ポケモンストーリー ダイヤモンド編
作者: たくと七星  (総ページ数: 123ページ)
関連タグ: ポケモン ダイヤモンド バトル 冒険 恋愛要素 
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「第32話こうてつじま、ゲンとトウガン」パート1

アイコ現在の手持ち
ゴウカザル、ムクホーク、フワライド、トゲキッス、スカタンク
(手持ち一匹外し)


 ソウスケに勝利したあと、アイコはミオの図書館にいた。図書館には様々な本が置かれていて、中にはポケモンに関する伝承や昔話に関する内容の書物もあった。
「ふーん・・・」
 アイコはそれらの本を一つずつ読み取っていた。
「へー、水ポケモンの骨を水に返すと元に戻る、そんなのありえるのかな?」
 アイコは首をかしげた。そして次に取った本を見て少し驚きを隠せなかった。
「え、ポケモンと人が結婚していた・・・」
 その本にはこう書かれていた。「その昔、人とポケモンが結婚することがあった。それは当たり前のことだった」と。
「ポケモンと人が結婚・・・」
 アイコの脳裏にある光景が浮かんだ。晴れの日の結婚式で仲間のポケモンやママ、博士等に祝福されて二人の新郎新婦が歩いていた。ドレスを来た花嫁はアイコ。で、新郎は、ゴウカザルである。ゴウカザルがアイコを横抱きにして愛の炎を燃やしたところで彼女の想像は終わった。
「ま、まさか、それはないよ!この御時世じゃ、私にはソウスケくんがいるんだし・・・。あー早く出よっと!」
 アイコは気分を晴らそうと外へ出た。そしてミオのジムの門を叩いたが、
「悪いね、今トウガンさんは留守なんだ。なんでもこうてつじまで良くないことが起きているって言う話を聞いてね」
 ジムリーダーのトウガンは留守だと言われた。アイコは船乗り場に行ってその船に乗せてもらい、こうてつじまに到着した。
「ここね・・・」
 アイコが見上げる洞窟。ここがこうてつじまである。そこは岩タイプや鋼タイプのポケモンが生息する島でトレーナーたちが修行の場としても訪れる場所でもあった。アイコは洞窟の中へと入っていった。しばらく歩いて奥まで来ると、
「リオ、リオ!」
 一匹の小さなポケモンが一直線でアイコに駆け寄ってきた。青と黒のボディに二足歩行の獣顔で耳は垂れ下がっている。そのポケモンはアイコの周りを廻っていた。
「あら、可愛い。どこの子?」
 アイコはそのポケモンを抱っこした。その時、地面がグラグラ揺れ始めた。地面から音を立ててハガネールが現れた。
「きゃ、ポケモン?!」
 アイコは突然の出現に手も足も出なかった。その時、一匹のポケモンが特殊攻撃を放った。その技はハガネールには効果抜群でハガネールはズシーンと音を立てて力尽きた。
「君、大丈夫かい?」
「おお、よかったわ。間一髪であったな」
 ハガネールが倒れた後、二人の男ともう一匹のポケモンが駆けつけた。一人は青いスーツに青い帽子を着て、片目を髪で隠していた。もう一人はタンクトップに作業用のズボンにマントを着けて手にはスコップを握っていた。もう一匹のポケモンはアイコが抱えているポケモンを進化させたようなポケモンだった。青と黒のボディは変わらないが目は凛々しく、腕に刺が付いていて耳は短くもピンと立っていた。
「あの、助けていただいてありがとうございます」
「怪我はないみたいだね。良かった。ダメじゃないかリオル、勝手に放れたりしたら」
「リオル、この子のことですか?」
「そう、でも、どうしてリオルが君に、もしかして君のことが気に入ったのかな?」
「気に入ったって、どうして解るんですか?」
「リオルは人には波導を感じる力があってね。君の波導に惹かれたのかもしれない。おっと、自己紹介がまだだったね。私はゲン。旅する物好きなトレーバーだよ。そして彼は」
「ミオのジムリーダーのトウガンだ。君は?」
「アイコです」
「ほう、アイコさんか。見れば私の息子のバッジを手にしているようだな」
「え、ヒョウタさんのお父さん、なのですか」
「ああ、ヒョウタは私の息子なのだ。まあ、あいつはまだひよっこだからな、私が本当のバトルを教えてやろう、と言いたいところだが今は少し時間が欲しい」
「あの、何かあったのですか?」
「そうだね、君も見た限りかなりのトレーナーのようだね。話をするよ」
 ゲンがこの島で起こっている出来事を話した。それによるとこのこうてつじまでポケモン達が以前と比べてかなり凶暴になってきているというのだ。その原因を探るためにゲンは知り合いであるトウガンと共にこの島の異変の原因を調べに来たのである。
「と言うことなんだ。勝手なお願いだけど君も力を貸してくれないか。この島のポケモン達を助けるためにも」
「解りました。私でよかったら、力になります!」
 アイコはゲンの頼みを引き受けた。そしてゲンたちと行動して事件の原因を調べた。そして、
「あれは・・・」
 エレベーターの近くでアイコはある物を目にした。それは何かの装置のようなものだった。上のアンテナが怪しげな電波を放っていた。
「何かの装置のようだな・・・」
「トウガンさん、おそらくあれが原因だと思う。あの機械から流れる電波が、ポケモンたちを凶暴化させたとしたら」
「ふ、ふ、ふ。その通りよ」
 アイコ達がギンガ団の下っ端二人組とあのプルートが現れた。
「君たちがここのポケモンたちを騒がせている元凶か?」
 ゲンとトウガンがモンスターボールを構えた。
「そうじゃとも。あの装置を作ったのはこのプルート様さ。このこうてつじまのポケモンたちは中々強い奴らが多い。それを凶暴化させて我等の戦力にしようというのさ」
「そんなくだらん理由で、騒ぎを大きくしていたというのか?」
 トウガンが言うとプルートたちは開き直った態度をとった。
「そうさ、ギンガ団は全てを独り占めにするのだからな、なあ相棒!」
「おう、ブラザー!と言う訳でこの島のポケモンは俺たちが奪いまーす!」
「すべてのトレーナーとポケモンには喜びと悲しみを分かち合う価値がある。それを踏みにじる行為は許さない」
「そうとも、ゲン。こいつらを倒してポケモンたちを救うぞ!」
 ゲンとトウガンはボールを構えた。
「やれやれ、お前達、蹴散らしてやれ」
 プルートが言うと、下っ端二人はゴルバットとドクロッグを繰り出して来た。
「トウガンさん、行くよ!」
「おう!」
 ゲンとトウガンはルカリオとトリデプスを繰り出した。そして、ゴルバットとドクロッグと激突した。
「アイコちゃん、君はあのおかしな機械を頼む!」
「こいつらは我々が食い止めるその間に装置を破壊するんだ!」
「解りました!」
 アイコは走って装置に向かった。しかし後一歩のところで地面からいわへびポケモンのイワークが現れた。
「大丈夫よ、任せて。ゴウカちゃん!」
 アイコはついてきたリオルを安心させてゴウカザルを出した。ゴウカザルもアイコの意を察してイワークに向かっていった・・・。

パート2に続く・・・。

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