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「第38話キッサキ神殿、レジギガスの暴走」パート5
アイコ現在の手持ち
ゴウカザル(戦闘中)、ムクホーク、トゲキッス、フワライド、スカタンク、リオル
作戦が始まった。
「ゴウカちゃん、ひのこよ!」
アイコの指示でゴウカザルがひのこを飛ばした。だがレジギガスに効くはずがなく払い落とされた。だが、これも計算してのことである。フローゼル、ゲンガー、ロズレイド、ルカリオ、ユキノオー、カイリキー、チャーレム等が遠距離攻撃を仕掛けてきた。これが一つの作戦である。ゴウカザル達が軽快に動いてレジギガスの気をそらすように仕掛ける。
「よし、今だ!」
「行くよラムパルド!」
トウガンが合図を出すとゴウカザル達が一斉に放れた。そしてトリデプス、ラムパルドがじしん攻撃をした。するとレジギガスの周りの地面の壁にヒビが入り、それが割れてレジギガスが穴にはまった。これを狙っての作戦だったのである。
「ユキノオー、ふぶきだよ!」
「ユキノオー!」
スズナの指示でユキノオーはふぶきをレジギガスに飛ばした。レジギガスは瞬く間に凍りついて動きを止めた。
「やったか!」
マキシや他のジムリーダー達もこれで終わったと思った。しかし、
バリーン!
レジギガスは内から氷を割って穴を出て唸り声を上げた。
「ワーオ、オーマイガーっ!」
「ぐぬぬ、まだ倒れぬとは!」
「何てしぶとい奴だ!」
レジギガスのタフさにトウガン、メリッサ、マキシは驚愕した。
「こんな敵、どうやって倒せば・・・」
「ハーイ、あれがダメならこれなら!」
ナタネが言うと、メリッサがある物を取り出した。
「これは?」
「この笛はポケモンの笛と言ってー、昔カントー地方に・・・」
「そんな説明はいいから早くレジギガスを!」
メリッサがのんきに解説しようとしてナタネが止めた。
「しかしポケモンの笛はポケモンをより活性化させてしまうのでは」
「私に考えがあります」
ポケモンの笛で大丈夫かと言うトウガンにスモモがルカリオに持たせようとした。
「ルカリオには波導の力があります。波導にも癒しの力があるはずです」
「それじゃあ、私にも任せて、トゲちゃんとリオちゃんの波導も合わせれば、きっとレジギガスを落ち着かせられるはずだと思う」
スモモ、アイコ達はかすかな希望を抱いてスモモのルカリオにポケモンの笛を持たせた。笛を手にしたルカリオはレジギガスに近付くと笛を吹き始めた。穏やかで、身が清らかになるような音色が神殿内に奏でられた。また、ルカリオのいやしのはどうが込められているためか、より心が落ち着くような音色をレジギガスに聴かせた。
リオルとトゲキッスもいやしのはどうをレジギガスに飛ばして沈静化させる。そしてレジギガスの荒ぶる心が浄化されて、レジギガスは落ち着いた。
「やった!」
「やれやれ、波導の力も侮れんな」
沈静化の成功にナタネは喜び、トウガンはルカリオの波導の力を頼もしいと同時に恐ろしく感じた。
「レジギガス、もう大丈夫よ。それからごめんね、さあ、自分の所へ帰るんだよ」
スズナに説得されて、レジギガスは静かに頷いて、神殿のさらに奥へと帰っていった。
「さて、これで一件落着だね、じゃあアイコちゃん、ジムに挑戦する?」
「はい、それじゃあ・・・」
「待った!」
アイコがジム戦に移ろうとした時、トウガンが止めた。
「トウガンさん?」
「ジムに行くのもいいが、まずは一休みしてはどうかな?」
「でも、私もゴウカちゃんも皆もまだ・・・」
「アイコさーん、ワタシ言いましたよー。焦らないでくださいって」
「あんまり頑張りすぎると次も頑張れなくなるからね」
「私たちも疲れましたし、今日はまず休んで次の日に備えるのもいいですよ」
「ヒョウタさん、メリッサさんに、スモモちゃん。分かりました。思えば今日は連戦続きだったからね。ひとまずポケモンセンターに行って休みます」
アイコはスズナともジム戦に向けて休むことにした・・・。