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ポケモンストーリー ダイヤモンド編
作者: たくと七星  (総ページ数: 123ページ)
関連タグ: ポケモン ダイヤモンド バトル 冒険 恋愛要素 
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「第44話伝説のポケモンからの試練、仲間の思いを背負って」パート2

アイコ現在の手持ち
ゴウカザル、ルカリオ、ムクホーク、ストライク、ゴローン

 ソウスケの後押しを受けてアイコはシンジ湖に到着した。
「ここで、何があるんだろう・・・」
 アイコは覚悟を決め手洞穴に入った。中は空洞のように広く中央には不思議な形をした水たまりが張っていた。アイコは辺りを見渡してエムリットを探した。
(アイコ・・・)
「!」
 アイコの脳内で何かが聞こえてきた。エムリットではない、けれどもおしとやかで温かな声だった。
(ようやく来たね)
 今度は少年のような声が聞こえてきた。やがてそれはアイコの目の前に現れた。
「ぴしゃうううう」
「きゅうううん」
 現れたのは、ユクシーとアグノム。ギンガ団の戦いでアイコに力を貸した伝説のポケモンの二匹である。
「ユクシー、アグノム?」
(お久しぶりですね、アイコ・・・)
(君が来るのを待っていたんだ)
「私を、エムリットちゃんは?」
 アイコはエムリットの姿を探した。シンジ湖はエムリットのいる地である。ユクシー達はいてもエムリットの姿は見当たらない。
(ご心配なく。エムリットはちゃんといますよ)
(エムリット、出ておいで)
「きょうううううん」
 ユクシーとアグノムがテレパシーを送ると、エムリットが光とともに現れた。
「エムリットちゃん!」
 アイコはエムリットを見て喜び、安心した。
「もしかして、私に愛想がついて・・・」
(あいそう?何のこと、エムリット、よく分かんない)
「え?」
 アイコの言葉にエムリットは知らなそうに首をかしげた。
(エムリットは貴方に失望したのではないのですよ)
(僕達に相談に行ったんだよ。どうすれば、君を勝たせてあげられるのかをね)
 エムリットは決してアイコに失望したわけではなかった。デンジに敗れたアイコをどうやって元気づけようかとユクシー達に相談しにいったのだ。
「はあ、良かった・・・」
 そのことを聞かされてアイコはホッと一息を吐いた。
(そう喜んでもいられませんよ)
「え?」
 アイコが驚くと、ユクシーが厳しい口調でアイコに指摘した。
(貴方のことはエムリットから聞きました。トレーナーとしても良い方ですが、やはりまだまだですね)
「うう・・」
(君はまだ、エムリットの力を使いこなせていないと思うんだ)
(たとえどんなに強いポケモンでもその強さはトレーナー自身の心の強さにも比例します。それは伝説のポケモンも同じです。貴方がもう少ししっかりしなければ、勝てる戦いも、負けてしまいますよ)
「それじゃあ、どうすれば・・・」
(心配ないよ、僕達が君を鍛えてあげるよ)
「え、それは、どうやって?」
(私とアグノムが貴方とエムリットを強くしてあげましょう)
 驚くアイコに、ユクシーとアグノムが自分達が彼女達の特訓をしてやると言うのだ。ユクシーは、ねんりきで自分の周囲にエネルギーを集め始めた。やがてそれはユクシーを包んで、姿を大きく変えた。
ドーンッ!!!
「グオオオオオ!」
 大きな地響きと共にユクシーは、たいりくポケモンのグラードンに姿を変えた。アグノムがその近くに寄り添った。
(準備は出来てる?)
 アグノムがアイコに覚悟を投げかけた。アイコは力強く頷いた。
(覚悟はしていてくださいね。伝説のポケモンだからと、生半可な手加減はしませんので)
 ユクシーが言うと、ユクシーが姿を変えたグラードンが咆哮を上げた。
「行くよ、エムリットちゃん!」
「きょううううん!」
 アイコが振り向くと、エムリットが強く頷いた。エムリットはアグノムとグラードンの攻撃をかわしながら、近づいていった・・・。

パート3に続く・・・。

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