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しりとりシリーズの『その後』
作者: 彩都  (総ページ数: 108ページ)
関連タグ: しりとり 短編集 長編 ミステリ 推理 多ジャンル 
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 しりとりシリーズ 『輪を』の『その後』

 完全に嘘だろ……!? 自分はそう思いながら手に持った資料を落とした……それもその筈、孤児院で育った俺の知り合いが……『自分のボス』に殺されていたんだから──

 一ヶ月前、シスターマリアをの敵を討つべく、相方と共に色々と調べて、大量の資料を情報屋から仕入れた、金額の事はどうでもいい、何故なら、俺の知り合いだったからだ──そして三週間にも及ぶ膨大な資料を見て、発覚したのは、『どっかのボスが一枚噛んでいる』事だった、流石に自分のボスじゃないよな、と思いながら探していて、今さっき自分のボスが自分の知り合いを殺していた事が発覚し、自分はその場で膝から崩れ落ちる、どうして……どうして……! 自分はそう思いながらボスの所へと向かう──

 俺達はイタリア系のマフィアだ、そして飛行機で移動して、俺はイタリアのミラノに来ていた、そしてとある酒場の地下に向かい、ボスと出会う。
「おっ、ナンバーじゃないか、どうしたんだ?」
「ボス、アンタ、マッシュやミュラインを知っているか?」
「マッシュにミュライン……? はて、どんな人物だったかな?」
「しらばっくれるな、俺は知っている、マッシュにミュラインを殺害したボスの事を……!」
「ほう……気づいたか、それで? お前に何の関わりが?」
「マッシュにミュラインは俺の友達だった! なのにボス……! アンタって人は!」
「何だぁ? そいつらに未練があっ──」
 ボスがそう言った瞬間自分は懐から拳銃を取り出し、ボスを殺害する、人間最後はあっさり死ぬ、それを心に誓った──

「おっす、シスターマリア」
 自分はそう言って、頭を下げて、マッシュ、ミュラインを殺害した存在を抹殺完了した事を話す。
「これでアイツ等も元気に天に召されねぇかなぁ?」
「さぁ? それはどうでしょう? 貴方ももうこの仕事から足を洗ったら?」
「えぇ……? それはちと難しそうだ」
「あらそう? だったら私と同じ様な仕事をしてみない? 『輪になって皆で楽しむ』、それが最高ですよ?」
『輪になって』、か……俺にはそれは無理だと思う、だって色々な人物を拷問、殺害をしてきた、なのに今更──
「大丈夫ですよ、全ての困難を越えた貴方には出来ると思います……」
「困難、ねぇ……俺にはまだまだこの仕事を続けるよ、悪い人を全て叩いてからシスターマリアの仕事をするよ、まだまだ先は長そうだけど」
 自分はそう言って、シスターマリアから離れる、もうお別れだ……そう思った時、シスターマリアが自分に怒鳴った。
「絶対に悪を叩きなさい! もしも全部の悪を叩く事が出来なかったら……マッシュやミュラインが悲しみますよぉ!」
「へっ……分かってるよ……!」
 自分はそう言って、走って前に進む、次のボスは誰になるだろう? それは俺には分からない──そして俺は悪を叩く善良なるマフィアを目指すが、それの終わりが何時になるかは分からない──

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