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しりとりシリーズ 『皆、無』の『その後』
自分に課せられた運命は、『神様の評判回復』だった──
残り九十五日、たった三ヶ月と少しで、自分はゼウスという神様の評判を回復しなくちゃなら無い。
中々に大変、いや、確実に大変だろう。
自分はそう思いながら、隣に居る、白ビキニ姿のゼウス様を見る。
「ねぇねぇ、ゼウス様? どうやって評判を回復させるんです? 簡単に口で言っても難しいですよ?」
「うん、知ってる、だからこそ、自分でやりなさい、と言う事で頑張れ?」
「…………」
面倒だ、完全に面倒だ、そう思いながら自分は溜息を吐いて、布団から出る──
自分は頑張って、ゼウス様の評判を回復していった、簡単に言えば、学校の論文とかにゼウス様の話をしたり……色々な事をして、評判を回復していった。
そして運命の時間が来た。
九十九日目 家の中
「遂に明日で百日目か……結構評判は回復したと思うけど──日本だけだけどね」
「そうだな……あぁ、そうだ、明日の話なんだが」
「ん? 明日の話? はて、それは何だろう?」
自分がそう言うと、ゼウス様は言う。
「お前、ある程度回復したから、生き返らせてやる、いいな?」
それを聞いた瞬間、自分は驚いた、マジか。
「本当ですかっ!?」
「本当だ」
ゼウス様がそう言うと、自分は喜んだ、全く、ドキドキしたぜ……
百日目 天界
あれっ? ここは?
「此処は天界、神様の居る場所だな」
そう言って、ゼウス様はお美しい服装で自分を見る。
「今からお前を生き返らせる儀式に向かう、とりあえず、近付いてくれ」
「はい、分かりました」
遂に生き返るのか……何だろう、百日間が案外短い気がするなぁ……と思いながら自分は生き返りの儀式を行った──
「ん? 此処は?」
ベッドの上、何とも綺麗な天井を見ながら自分は起床して起き上がる、あぁ、そうか、自分はそもそもベッドの上で死んだんだっけか?
「おおっ、生き返ったか!」
そう言って自分の知り合いが近くに寄る、本当に生き返ったのか、本当に……! 自分はそう思いながらもう一度ベッドに凭れかかる様にして倒れこむ、よかった、生き返って──ゼウス様と一緒にいる時は色々な神様、悪魔が自分の事を襲ったが、何とか今の今迄生きている、全部全部終わったんだ──そう思いながら病室の皆に言う様に言った。
「ただいま、皆!」
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