完結小説図書館
<< 小説一覧に戻る
>>「紹介文/目次」の表示ON/OFFはこちらをクリック
>>「紹介文/目次」の表示ON/OFFはこちらをクリック
10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~ 100~
*13*
しりとりシリーズ 『笑顔』の『その後』
さぁ、その後どうなったか説明をしようか。
私は呑気に余生を過ごしていた、だが私にも病気を貰ってしまうのは知らなかった、私は妻と同じ病気──大まかに書けば癌だ──になってしまった。
まぁ、どうせ死ぬなら妻と同じ病気で瑠璃の家で死ぬ方が良い、という考えを持って、自宅療法を選択した。
だがそんな事をしても、寿命が延びる訳でもなく、私は相当弱っていった──そして私は最後の力を振り絞って、瑠璃に『介護をしてくれて有難う』、といって、頭を撫でた、そして瑠璃の夫にも言った、『瑠璃と結婚してくれて有難う』、と──二人は泣いていた、何でだ? 邪魔な存在が消えて、二人は幸せに暮らせるだろう? あれっ? 何で私は目から涙が……?
そんなのは分からない、だが段々と、自分の肉体が離れている感覚を覚える、そして私はゆっくり目を閉じた、そして無情にも『ピー! ピー!』と音が鳴る、私の心臓の鼓動はゆっくりと止まる──妻の所に行けるのは嬉しい限りだった、私は死んでもお前達を見守るからな──そう思いながら私は天へと昇った──
NEXT しりとりシリーズ 『謳歌』の『その後』
PR