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しりとりシリーズ 『宿世』の『その後』
俺とお前は一緒に死ぬって運命だった、たったそれだけ。
死んだ俺達は笑いながら天国で宴をしていた。
まぁ、結構楽しいからいいんだけれど──
「それでさぁ、お前はどうするんだ?」
酒が入った状態で素面状態の知り合いに言われる言葉、それの意味を分からずに俺は返答する。
「とりあえず、宴が終わったら寝るかな……?」
「バカ、違うよ──転生の話だよ、お前は転生して人間界で生きるのかって話だ」
「あぁ、それね……お前はどう考えてるの?」
「俺は人間界で生きるけど?」
「だったら俺も人間界で生きるよ」
「いや、今回は別にしようかな?」
「えっ?」
突然の事に俺は驚く。
「いや、さ? 今度は別々に転生して、その次の世界で会えたら良いなぁって、思ったんだよ、一輪廻後って言うのかな?」
「何てカッコいいんだよ、お前の考えた話はよ──分かった、だったら俺は他の所で転生するわ」
「おっけ!」
そう言いながら俺と知り合いはお酒を一杯思いっきり飲んだ──
そして数週間後──
神様は言った。
「お前は何処に転生したい?」
「だったら、人間界かな、もう一回人間になりたい」
「そうか、では転生!」
神様はそう言いながら知り合いに何かの呪文をかける、そして知り合いは消える──次は俺の番だ──!
「次は、前の人間の知り合いだったな、ではお前は何処に転生したい?」
その問いに答えて、神様は驚愕する。
「それで良いのか?」
「あぁ、それでいい」
「分かった──では転生!」
そう言いながら俺は消える──何処に転生したかって? そんなのは簡単だ──『知り合いが転生した人間の心臓』だ──
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