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しりとりシリーズ 『太刀』の『その後』 風凪光輝の殺人記録 7 四季識彩の殺人記録
やぁ、俺の名前は四季識彩(しき しきさい)って名前だ、まるで昔の人間みたいだろう? 『ほにゃらら斎』的な? 今回は俺が話を紡いで行こうと思う、さぁ、物語の始まりだぜ!
ってその前に俺の自己紹介がまだだったな、名前は言ったから、他は年齢とかか、俺の年齢は13歳だ、身長156cm、体重42kg、好きな物は林檎、バナナ、フランクフルト、嫌いな物は生意気なガキ、嫌いな物というより嫌いな『者』だな、よし、ではちゃんとした嫌いな物でも言おうか、俺の嫌いな物は山芋、牛丼、魚、だ。
菜食主義(ベジタリアン)では無いな、基本米と野菜と魚は食べないだけだ、たまに肉は食うが、フランクフルトやウインナーみたいな肉が混ざっているのが好きだな、ステーキやしゃぶしゃぶは嫌いだな、まぁ、『食え』と言われたら厭々食うけれど──
そして俺は殺人鬼だ、それも『四季家』の末端の人間だ、俺は人を殺すのが好きだ、大好きだ、大大大好きだ、まぁ、そんな事はどうでもいい、俺は人を殺すのが趣味、とか言いたい、いや言うさ、そしてたまに依頼を受けて人を殺したりしている。
依頼の仕事よりも無意識の人間を殺す方が俺は好きだが──俺の基本使用武器はナイフや小さな刃物だな、小さい方が持ち運びが楽だからな、まぁ、そんなこんなで俺の自己紹介はこれで良いだろう、うん、それが良い。
生憎自己紹介って言うのは面倒だからな、多くは語らない男ってみたいな感じか? まぁ、俺はそんな男になりたいが。
そして今日俺は依頼者の美術館に向かった、そして小学三年生程度のガキ──俺より年上とか言う謎のガキの事だ──と依頼者の話し合いが終わる迄待った──
何とか話が終わり、ガキが美術館の中に入った、そして俺が木陰から現れる。
「もう終わったか?」
俺は格好付けて、胸ポケットから小型のナイフを取り出して、峰を舐める、結構有名だよな、峰を舐めるのって──殺し屋とか殺人鬼とかでもやっているイメージがある、だから俺は相手を畏怖する為に何時もしている。
「あぁ、来ましたか、『四季』家の人──お待ちしておりました、私は久喜沫姫(くき まつき)と言います、この美術館の館長をしています、今日は『怪盗ミラクル』討伐、宜しく御願いしますね?」
そう言いながら依頼者『久喜沫姫』は俺に向かって、頭を下げた、何とも礼儀正しい女性なんだ、俺は少しだけ関心する、そして俺も礼儀正しく仕事時の常套句を述べる。
「あぁ、今日もナイフが美味いぜ──んで、今日の依頼は何でしょう? 殺人鬼一家、『四季』家に何でもお任せあれ」
俺は体を屈ませ、手を折り曲げて礼をしてやる、俺はホストの接客の様に体を曲げる、案外受けが良いんだこのポーズ──さぁ、今日はどんな奴を殺せるのだろうか? それだけを思いながら俺は体を元に戻す、そして俺もガキと同じ様に美術館の中へと入っていく──『怪盗ミラクル』、最近巷に聞く名前、どんな奴か少しワクワクした──
「ほう、私を殺しに? まぁ良いけれど──では、『殺し合い』ましょう?」
「ん? 誰だろう? 女の声がする……?」
適当に歩いていた俺は何処かから聞こえた女の声に反応した、声のする方向へ俺は適当にナイフを投げた、すると『えっ?』と声が聞こえた、これは男の声だ、そしてその瞬間『プシュウゥ』と煙が出そうな音が出た、何とかヒットした様だ、そしてその後『あ……やっべ』、と女の困った声が聞こえる。
「えっ? お前は誰だ?」
そう言われると俺は誰だろう? と周りを確認した、すると最初に入ったガキだった、仕方無いので少し自己紹介する事にした。
「俺? 俺は殺人気一族、『四季』家の人間だ、俺も依頼されて、『怪盗ミラクル』を殺しに来た、つまり俺とお前の目的は一緒だ」
そう言うとガキが俺と言い合いを始める、全く我侭なガキだぜ──そう言い合いをしていると、女がその言い合いに割って入る、だがガキが言う。
「煩いなぁ、君を倒すのは誰か決めているんだから」
「俺は一緒に倒そうぜって言っているんだがな、まぁいい、お前、さっさと倒せよ?」
俺は話し合いが面倒になってきたので、ガキにナイフを渡す、これで倒せるだろう? そう思いながら倒す事を望んだ──そして巧い事、ガキが女に向かってナイフを投げる、投げるとそのナイフは女の目に刺さって、女は逃げた──まぁ、美術館の目玉である美術品が守れたから良いか、そう思いながら久喜沫姫の所へ向かった──
その後ガキと少しだけ話をして、ナイフを返してもらった、何時の間にナイフを抜いていたんだ? そう考えながら軽く血を拭う、まぁ、ガキが俺より年上でガキみたいなガキだった事には変わりは無いがな──そしてテレビで確認したが、あの女が『怪盗ミラクル』だったんだな、そもそもテレビとか見ないから名前しか知らなかったぜ──そう思っていると兄の四季識側(しき しきそく)が俺に声を掛ける。
「どうしたんだい、識彩? ん? それは『怪盗ミラクル』の……この前の依頼者の物か、それがどうしたんだい?」
「んあ? てめぇか、いや実はな、この新聞を見る迄俺は『怪盗ミラクル』を知らなかったんだ、依頼者も『怪盗ミラクル』の姿形は言っていなかったからな──」
「そうなのか、そういえば今日は家族揃って焼肉パーティーをする様だよ? 識彩はフランクフルトが好きだろう? それも用意しているからね? 今日は早く家に帰ってきてくれ」
「へいへーい、分かりやしたよー」
そう言いながら俺は玄関で立ち上がる──今日は部活を早く切り上げよう、そう思いながら俺は外に出た──今日はどんな殺人が起きるかなっ?
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