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ざくアクZ2!偉大なる神とマガイモノ屋(完結)
作者: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E  (総ページ数: 237ページ)
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あれはまだ自分が代理局長になる前の事です

自分はこの世界の草原で...一匹のスライムと出会いました

そのスライムは不思議な奴で...帝都から行進してくる鉄の鎧に身を包んだナイトに憧れていたんだ

でもその願いはスライム自身の手では叶えられなかった...何故なら、彼は酸性のスライムで触れた鉄類を溶かしてしまうから


...で、自分は当時マガイモノを着る研究をしていて、田所から協力者としてこのモンスターを勧めてくれた

鎧を着て騎士になりたいスライム、強力な鎧を作りたい自分。

思いは繋がった


そして...何日ぐらいかして、遂に完成したんだ...酸性スライムでも溶けない強靭な鎧が!

スライムはそれを着けると大層喜んだ、マガイモノ王国の奴等も気が利いてな...騎士学校に勧めてやったそうだ


それが今目の前にいるこいつ...アイアンヴェノムさ!

...

ジュリア
「そんなことが...喋れないのもスライム故に仕方ないことか」

たくっちスノー
「そうだね...お前も元気だったか?」

アイアンヴェノム
「.....」コクコク

たくっちスノー
「ははは、そうかそうか!まったくうちのマガイモノ達は立派で何よりだよ!」

たくっちスノー
「僕と違ってね」ボソッ


アイアンヴェノム
「...?」

たくっちスノー
「なんでもなんでも、独り言よ...で、なんで自分を呼んだの?依頼?」

ジュリア
「おいおい、依頼だったら他の皆も呼んでいるだろう...ちょっとした頼み事だ」

たくっちスノー
「頼み?」

ジュリア
「ああ...こいつにある仕事に付き合わせたくてな」

たくっちスノー
「仕事?」

ジュリア
「ああ、近々、傭兵達を集めて紅水晶の山とやらを調べに向かう計画があるそうなんだ」

たくっちスノー
「へぇ...それにアイアンヴェノムを行かせたいと?」

ジュリア
「話が早くて助かるよ」

たくっちスノー
「本人的にはどうなんですか?」

アイアンヴェノム
「....!」グッ

ジュリア
「やる気は感じられる」

たくっちスノー
「そうか...彼がやりたがっているなら別に良いんじゃないの?わざわざ自分に聞く必要は...」

ジュリア
「しかし、君は彼の父親みたいなものだろう?」

たくっちスノー
「自分が作ったのは鎧だけ、中身は野良スライムだよ...」


たくっちスノー
「僕は父親と呼べるほど子供に優しくなれない」ボソッ

ジュリア
「.....」


たくっちスノー
「ごめんごめん独り言が多くて...自分は尊敬する!よくここまでになった!自分も誇らしいよ!」

アイアンヴェノム
「!」




たくっちスノー
「ははは...」

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