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作者: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (総ページ数: 237ページ)
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*18*
クラマ
(なぁ、あの人本当に虫を追い払えるのか?)
たくっちスノー
(大丈夫、彼女はプロだ!)
トウロウ
「はぁ...ハチに、アリに、それにムカデですか、まず一人ずつ...じゃあそこの女の子から」
「私はミトラと言います...一週間前、気持ち悪いムカデのような怪物が、私の家の回り一面に...」
龍我
「うっ、俺も想像しただけで背筋が...」
トウロウ
「なるほど...それで、具体的な形は?」
ミトラ
「か、形!?え、ええと...ムカデにしては黒くて...何だかでこぼこしてたような...」
トウロウ
「それは『オオグモムカデ』と呼ばれる品種ですわ」
たくっちスノー
「オオグモムカデ?」
トウロウ
「オオグモムカデはその名の通り蜘蛛のように糸を出す部分があり、巣を貼り餌を捉えて食べる虫ですわ」
クラマ
「こ、こっええなぁ」
トウロウ
「でも変ですわね...オオグモムカデは人に噛み付かないのに、どうして人の周りに放し飼いにしたのでしょう?」
ミトラ
「あっ...言われてみれば、ムカデに噛まれた人は一人もいませんでした!」
トウロウ
「...ではお次、アリの方」
「お、俺はクロヤマだ...あ、アリ人間どもが俺の家に、し、シロアリを!!」
クラマ
「そいつはやべぇ!俺の神社にもたまに来るんすよ、シロアリ!」
クロヤマ
「お、おお...追い払おうとしても、なんか針があって!!触ったらすごい痛くて!!」
トウロウ
「『ケンザンシロアリ』ですわ、外敵から身を守るために身体中に細い針が大量についていますの、けど触ってもちょっと腫れるだけですわ」
クロヤマ
「な、ならいいけど...」
たくっちスノー
「最後は農家のおっさんだ」
「オラは充作っちゅうものだがや...三日前のこと、ハチみたいなばけものが村の米を根こそぎ奪っていってだ...その後に蜂の巣さ作って村中危険なハチだらけに...」
龍我
「こっちも中々ひでぇな...」
トウロウ
「誰か刺されたりはしましたか?」
充作
「そ、それなんだが...昨日オラのかみさんが刺されて...変なことに体が...冷えていくんだべ~っ!!」
クラマ
「体が冷えていく!?」
トウロウ
「『カマクラバチ』ですわ、雪で出来たかまくらのように冷たい巣を作り、そこに住むハチに刺されたらしもやけになると言いますわ」
龍我
「明らかにしもやけで済んでねぇだろ」
たくっちスノー
「ど、どれも危険だ...トウロウさん、まずどちらから潰します?」
トウロウ
「そうですわね...アリとハチはそれらを纏め挙げる『女王』が居ますのでそれらを潰せば何とかなると思いますが、ムカデは...」
ミトラ
「お、お願いします!どうにも気持ち悪くって...」
トウロウ
「わたくしもあまりムカデは好きでは無いのだけれど...仕方ありませんわね」
福ちゃん
「す、好きではないって...」
クロヤマ
「な、なら俺の家はどうするんです!?」
たくっちスノー
「そちらはトウロウさんが終わらせるまで自分と万丈が見てます...充作さん所は福の神様とクラマに頼んで良いかな?」
福ちゃん
「はい、お構い無く」
トウロウ
「では、出発しましょう」
ミトラ
「はい!」