完結小説図書館
>>「紹介文/目次」の表示ON/OFFはこちらをクリック
10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~ 100~ 110~ 120~ 130~ 140~ 150~
*20*
プロローグ3
【異世界に『スマートフォン』は必要なのか】
ミカヅチ
「世界神様、お呼びでしょうか。」
この人物、【異世界はスマートフォンとともに】のメイドウィン、天背院ミカヅチ。
あらゆる異世界を総べる神々の頂点『世界神』の忠実な部下の大天使だ。
神様
「おおミカ、来てくれたか」
ミカヅチ
「神様、僕にご用ですか」
神様
「ふむ、実はな、最近何かがおかしくなってきたんじゃ、神が何かしたわけでもないのに人が急激に増えたり減ったり...」
ミカヅチ
「世界神様もですか...僕も何やら、嫌な感じがしましてね...人間が我々の介入無く別世界へ行けるのだろうかと」
神様
「調べようにもわしはここを離れられないからな、そこでミカ、お前さんに調べてもらいたいんじゃ」
ミカヅチ
「了解しました...しかしこの天背院、戦闘はあまり得意ではなく....」
神様
「よし分かった、そういう系の専門を手配しよう」
ミカヅチ
「ありがとうございます」
....
ミラ
「世界神に呼ばれ共に調査することになった、竜神のミラだ、よろしく。」
レウォル
「同じく竜神のレウォルだ、よろしくな」
世界神が連れてきた竜神二人は、いわゆる子供のような姿をしており、人間からすれば違和感を持つかも知れないが、世界神の元に付きあらゆる神を見てきたミカヅチには気にならなかった
ミカヅチ
「なるほど、竜神ですか...確かに腕っぷしが強そうな神様、流石世界神様だ...あ、僕の名前は天背院ミカヅチです」
レウォル
「これからお前が管理しているっていう世界へ向かうんだな?」
ミラ
「治安の悪いところじゃなきゃいいけど」
ミカヅチ
「どうなんでしょう...実際に世界に行ったのは200年も前の事でしたから」
ミカヅチ
「ではなるべく早く準備を済ませてください、ミラ様、レウォル様」
....
♪♪♪
一方異世界、とある屋敷で着信音が鳴る
「もしもし、神様ですか?」
神様
「あ、どう調子は?」
「ええ、まぁぼちぼちと...それで、今回は何の用件ですか?」
神様
「ああ、それなんじゃが、ちょっとわしの部下が世界の調査に出向いててな、お前さんの所にも来るじゃろう」
「調査...ですか、僕は何をすれば?」
神様
「そいつは、左側だけ天使の羽が生えとるから、来たらまたわしに繋げておいてくれ、それじゃ!」
「あ、ちょっと!」
ここで電話が切れる
「神様、どうしたんだろう突然に....」
冬夜
「でもまぁ、僕の元に来るんだから大事ではあるんだろうけど...」
この男、望月冬夜。
世界神の不慮のミスで死んでしまい、膨大な魔力と桁外れの体力、そして特別なスマートフォンを貰い異世界へと転生した者。
エリート天使と転生者、そして神二人は
まさか大きな事件になるとは、思いもしなかった
.....
生き物の世界へと降り立ったミカヅチ達は、まず大きな屋敷へと訪れた
レウォル
「ここは?」
ミカヅチ
「世界神様から出向くように伝えられておりますので」
ミラ
「そうか」
ミカヅチが扉をノックすると、一人の男性が現れた
冬夜
「はい、どちら様ですか?」
ミカヅチ
「望月冬夜ですね?」
冬夜
「確かに冬夜だけど...あ、もしかして...」
冬夜は何かに気付いたようにスマートフォンで、神様に着信する
神様
【あ、もしもし!ミカ来た?】
ミカヅチ
「....世界神様!?」
冬夜
「やっぱり、神様が伝えてくれた天使ってこの人か...」
ミラ
「なんだいその人?なんだかファッションセンスは無さそうだけど」
レウォル
「あの白コートの事に触れるな、ああいうのは本人はカッコいいと思ってるんだから」
神様
【こいつはな、わしがちょっと不慮のミスで落雷を落として死なせてしまったんじゃ】
ミカヅチ
「そういえばそんな事言ってましたね...そういう死んだ人間を別の世界へと送る、いわば転生させるのが僕の仕事なんですが、一度だけ自分のミスだから自分でどうにかしたいと」
ミカヅチ
「...それにしても、貴方随分力を貰いましたね、本来なら削除するところですが、世界神様が与えたとなるとそういうわけにもならないし...はぁ。」
冬夜
「えっと、神様と通信してるこれは...」
ミカヅチ
「説明は結構です、僕の知り合いに四六時中それを触ってるバカみたいな狐がいますので知ってます」
ミラ
「是非とも会ってみたいね、そんな奴」
レウォル
「絶対ろくでもない神様だろうけどな...」
冬夜
「そうですか、ここで立ち話も難なのでどうぞこちらへ」
....
冬夜
「それで僕を頼ってきたわけですか」
ミカヅチ
「世界神様によりますと、貴方最近はあらゆる国を飛び回ってるそうじゃないですか」
冬夜
「まぁ、そうですけど...」
ミラ
「なるほど、調査にはうってつけ」
レウォル
「言っておくが拒否権はない、バチ当たりたくなかったら神の言うことは聞いておくべきだぞ?」
ミカヅチ
「ええ、元々貴方はここまで力を得る事が許されるような人間では...いえ、こちらの話です、とにかく調査に向かいますので準備はお早めに」
冬夜
(面倒だな...)