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落し物 
日時: 2010/08/13 22:02
名前: 神無月 (ID: XOYU4uQv)

え〜 はじめまして・・・の方ばかりだと思います。神無月です。最近、シリアスのほうでも書き始めました。

のにもかかわらず、何故かこっちでも書いちゃってます。どうした自分。更新は遅いです。亀が早く感じるほど遅いです。

それでもいいという、心優しい方はどうぞ読んで下さい。できればコメントのほう、よろしくお願いします。


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Re: 落し物 ( No.75 )
日時: 2010/07/22 22:47
名前: 神無月 (ID: XOYU4uQv)




「・・・・・いでよ」



「・・・・・・・あ?」



今までうるさく喚き立てていた由佳里が急に黙り、ぼそっとなにかを呟いた。

それに、今まで無視し続けていた慎がやっと返事(というよりガンつけ)をした。


「んだよ、空気」


だがやはり発せられる言葉は辛辣なものだった。もはやその言葉には思いやりの欠片もなければ、進化以前のあの優しさもない。


「・・・・しないでよ」

「・・・・・だから・・・」


もっとはっきり話せ、と言おうと慎が口を開きかけたとき彼女は言った。というかやった。

それはまるで、いつぞやの誰かのような・・・・。






「無視しないでよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!」





_女性特有の、甲高い叫び声が響き渡った。



Re: 落し物 ( No.76 )
日時: 2010/07/22 22:54
名前: 遮犬 (ID: SmzuliUF)

無視の連続wwなんたることかwでも由佳里さんかわいいですねぇwそこらへんがw(どこらへんだw)
「いでよ・・・」って言った時何か召喚するのかとww魔術師的なくだりがありましたからw
てか慎がw進化前とえらい違いだなっ!

今回も面白く読ませていただきましたぁ!続き楽しみにしてますっ!w

Re: 落し物 ( No.77 )
日時: 2010/07/23 13:40
名前: 神無月 (ID: XOYU4uQv)

@遮犬@さん 由佳里可愛いですか?良かったです
         私もあそこらへん頑張ったんですよ!!←
         魔術師・・・!!その発想はなかった!!
         慎はもう・・・ハイ。・・・うん。
         優しかった君はいずこへ。
         頑張りますね^^

Re: 落し物 ( No.78 )
日時: 2010/07/24 10:37
名前: 神無月 (ID: XOYU4uQv)



キーン、と耳にくるのはやはり甲高い声であったからだろうか。それとも人間になったことにより鈍くなった野生の本能が、叫ぶことを予知できず、耳をふさげなかったからだろうか。はたまた、彼女を空気だと思っていたためそこまで考えられなかったからだろうか。

どれかは分からないが、一つだけ分かることがある。


・・・俺はやっぱり、こいつが嫌いだ。





叫んだ由佳里に慎は顔をしかめ、竜太郎は固まった。まさか彼女までもが叫ぶとは思わなかったのだろう。

「・・・・おい、竜太郎」

慎が額に手を当てながら低い声で竜太郎を呼んだ。

「え、あ、はい」

いつぞやで誰かが叫んだときよりはダメージが少なかったらしい。まだ耳は使える。

重苦しくため息をついた慎が、胡乱気な瞳で竜太郎を見た。

「・・・・・なあ」

「・・・・・はい」


「・・・・人間の中には叫びまくる種族でもいるのか」

「・・・・・」

そんな種族はいない、と断言できなかった。今日だけで何回も叫ぶのを見てしまったのと、彼女といつぞやの誰かがどことなく似ていたからだろう。

慎はじっと竜太郎を見ている。穴でも空きそうなほど見つめられている彼は、冷や汗だらだらである。

「え、え〜と・・・その・・・・」

別にそこまで悩むような質問ではないはずだが、いろいろありすぎたため冷静な判断ができなくなってきていた。


「・・・・・そのぅ・・・・・」


 じ〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「・・・・・あの、僕はですね・・・」


 じ〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「・・・・・その・・・・」


 じ〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「・・・・・・・・・・・・(泣)」


すでに半泣きの竜太郎を助けたのは、以外にもあの人だった。


「ちょっと!!そんなに見つめちゃだめよ!!」


復活した空気こと、姫野由佳里であった。

Re: 落し物 ( No.79 )
日時: 2010/07/25 23:12
名前: 神無月 (ID: XOYU4uQv)



いい加減うざい、と慎は心の底から思った。

口を開くなこっちを見るなというかもうここから即刻早急立ち去ってくれ

・・・などと思ってはいるものの言いはしないが。

彼は結構紳士である。


そんな慎の気持ちを知ってかしらずか、由佳里の言葉は止ま・・・・る訳がなかった。


「そんなに見つめたら・・・・

 恋に落ちちゃうじゃない!!!!!」


「・・・・・・・・・・・は?」


頭を、というよりも体全体を左右に揺らして全力で言い放った由佳里に、慎はぽかん、としたような表情をした。


・・・恋に落ちる?誰が、誰に。


疑問を感じはしたものの、理性がこれ以上考えることを止めさせた。

頭の中で理性が必死に知りたいという本能を押さえていたのだが、その頑張りは由佳里の一言によりあっけなく崩れてしまった。


「そこのひょろ眼鏡が慎さんに恋しちゃう!!」


ひょろ眼鏡、とは竜太郎のことだろうか。ふと竜太郎を見ればひどく傷ついたような顔をしていた。

先ほどの慎の無言の圧力で半泣きになっていたのが、由佳里の一言で心に穴が空き、だばーっと滝のような涙を流していた。

そんな彼を、慎はどことなく憐れむような目で見ていた。

そうすることで先ほどの由佳里の仰天発言をなかったことにしようとしていたのだが、それもやはりぎらぎらと目を光らせた彼女によって邪魔されてしまう。


「だめよだめよ!!そんなこと許さないわ!!
 別に慎さんなら男同士でも許せ・・・ごほん。
 
 ・・・とにかく!!慎さんは私のものなんだから!!いい!?そこのダサ眼鏡!!」


途中、何やらおかしな発言があったような気がするが、気のせいだろう。というかそう思いたい。そうでなければ自分の中の何かが壊れるような気がする。

と、慎は思いつつ、由佳里のことをちらりと見やった。

ひょろ眼鏡発言であんなにも傷ついた竜太郎にとどめを刺すとは・・・・ヒドイ女だな。

自分のことは完全に棚に上げている彼だった。




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