コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 落し物
- 日時: 2010/08/13 22:02
- 名前: 神無月 (ID: XOYU4uQv)
え〜 はじめまして・・・の方ばかりだと思います。神無月です。最近、シリアスのほうでも書き始めました。
のにもかかわらず、何故かこっちでも書いちゃってます。どうした自分。更新は遅いです。亀が早く感じるほど遅いです。
それでもいいという、心優しい方はどうぞ読んで下さい。できればコメントのほう、よろしくお願いします。
お客様
美羽様 むーみん様 遮犬様
六道ナッポー様 無名の様 春透./*°様
かちこ様 明様 神村様
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- Re: 落し物 ( No.65 )
- 日時: 2010/07/11 15:07
- 名前: 神無月 (ID: XOYU4uQv)
@遮犬@さん どもどもw只今キャンプから帰って
来ましたよbb
完結は願望ですね。ハイ。←
なんか・・・ぐだぐだで終わりそう
な・・・・(汗
遮犬さんのは続けて下さい!!
終わらないでーーー!!!
- Re: 落し物 ( No.66 )
- 日時: 2010/07/12 23:19
- 名前: 神無月 (ID: XOYU4uQv)
「・・・・・・・・・・・・え?」
笑おうとして、笑えなかったような。そんな表情をした由佳里がポツリ、と漏らした。
響はしまった、という表情をして竜太郎はおろおろと視線を漂わせている。
慎は、無表情で由佳里を見ていた。
「・・・・嘘、ですよね・・・?」
懇願するように囁かれた言葉を、しかし慎はばっさりと切り捨てた。
「こんなことで嘘をついてどうする?」
例えるなら。ガーン、とでもいおうか。ものすごくショックを受けたらしい由佳里の表情は凄まじかった。顔を俯けて肩を揺らし始めた由佳里を、慎以外の二人は心配そうに見た。
(な・・・泣いてるのか?)
(ななな、泣いてたらどうしましょう!?)
おろおろとする二人を一瞥して、慎はふぅ、と息を吐き出した。
・・・めんどくさい
慎がそう思ったとき、今まで顔を俯かせていた由佳里が突然がばっと勢いよく顔をあげた。
そして、叫んだ。
「ヒドイ!!ヒドイわ!!!私というものがありながら・・・他の人の為にこんなところまで来るなんて・・・!!!」
「・・・・・・・・・・・・・・・は?」
呆然としたような様子の慎。そんな慎に構わず由佳里はなおも言葉を続ける。
- Re: 落し物 ( No.67 )
- 日時: 2010/07/15 18:28
- 名前: 神無月 (ID: XOYU4uQv)
「だいたいっ、前からおかしいと思ってたのよ!!何にもないところを見てぼーっとしたり、ため息をついたり!!
その女のことを考えていたんでしょう!?」
「・・・・・・・」
慎はその勢いに未だ呆然としたまま。
正気であったならつっこんでいたであろう台詞にも、つっこまずただ聞いているだけだった。
何もないところを見てぼーっとする=
いろいろありすぎて現実逃避中
ため息をつく=
その名の通り疲れや呆れのため
よく考えれば分かること・・・なのだが、今の由佳里には何を言っても無駄だろう。
その行動の真意に気づいたのは竜太郎だけで、その竜太郎はといえば申し訳なさそうな、困ったような顔をして二人を見ていた。
(すみません・・・慎さん。今フォローにはいったら何だか自分の身が危ういような気がするんです・・・)
心の中で謝罪をすることしかできなかった。
- Re: 落し物 ( No.68 )
- 日時: 2010/07/16 17:15
- 名前: 神無月 (ID: XOYU4uQv)
騒ぎ続ける由佳里。もはや途中から関係のないことまで言い出し、完全に混乱_というよりご乱心のようだった。
しばらく固まっていた慎は、控えめに肩を叩かれたことによりやっと覚醒した。
ふり返ると、申し訳なさそうな顔をした竜太郎がいた。
「すみません・・・フォローできなくて」
心底悪そうに言う竜太郎に、なんだかこっちも悪いような気になって慎も軽く首を振った。
「いや、別にいい。今のは俺もフォローには入れなかっただろうから」
その言葉に、竜太郎はほっとしたような顔をして笑った。
「すみません。ありがとうございます」
慎もゆるりと微笑む。
そこで、ふと気付く。
「あいつは?」
「え?」
「あいつ・・・あの、響とかいう奴」
「え、響さんなら・・・・あれ?」
ふり返ってみて、竜太郎は首を傾げた。さっきまで確かにそこにいたはずの響が、忽然と姿を消していたからだ。
「あれ・・・確かにそこに・・・」
ん〜?と首を傾げる竜太郎を横目で見ながら、慎も思い返してみる。
確か、最後に見たのは・・・
「あの女が俯いたとき、か?」
「え?ああ・・・。そうですね。確かにそのときはいました。でも、その後一度も見ていないような・・・」
眉根を寄せる慎とう〜ん、と唸りながら考え込む竜太郎。由佳里は未だ(誰もいないところに向かって)何かを訴えている。その姿は軽くホラーだ。
しばらく考えて、慎がポツリ、と呟いた。
「事件か・・・?」
竜太郎が目を見開き、だが一瞬で表情を引き締めた。
「詳しくは分かりませんが、彼が姿を消したことは事実です。僕は探偵ではありませんので謎解き、というわけにはいきませんが・・・・。
彼を探すのは私の義務ですので。
ご協力、願えますか?」
慎は改まったものいいに少し驚いたものの、頷く。
忘れてはならない。上長竜太郎は、警察官なのだ。
そして何故か、忽然と姿を消した響の行方捜しが始まった。
さあ、犯人は誰?
- Re: 落し物 ( No.69 )
- 日時: 2010/07/17 11:19
- 名前: 神無月 (ID: XOYU4uQv)
二人はまず、響がいついなくなったかについて考える。
「やっぱりあの時ですかね。由佳里さんが叫びだして、僕たちの注意が彼女に向けられていたじゃないですか。その時までは確かにいたんですし・・・」
竜太郎が思案げに言う。
慎も、少し考えるようなそぶりを見せてから頷いた。
「あぁ。多分そうだろうな」
「ならいなくなったのはその時と仮定して、次は・・・どこから消えたか、ですね」
「そうだな。それが一番の謎だろうな」
それはというと、由佳里が立っていたのは扉の前であり、全員が由佳里に注目していたのだから当然扉はいつも視界に入っていたことになる。
つまり、扉から外に出たとすれば確実に気づくはずなのだ。
「僕はずっと扉も見ていましたけど・・・誰も出て行きませんでした」
「あぁ。俺も見ていたがあいつが扉に近づいたのすら見ていない」
「となると考えられるのは・・・窓、ですかね」
竜太郎の言葉に慎はぐるりと部屋の中を見渡した。
「あれか」
部屋の隅。あまり人が立ち入らないのか、すでに物置のようになっているその場所に小さな窓があった。
近づいて、下ろされていたブラインドを開ける。
埃をかぶっている様子から、しばらく誰もこの窓に触れていないことがうかがえた。
スライド式の窓を開けると、涼やかな風が吹き込んできた。外はすでに真っ暗だった。
窓から身を乗り出して辺りを見渡すが、当然のように響はいなかった。それどころか、人っ子一人見当たらない。
乗り出していた体をひっこめて、慎は竜太郎に向って首を横に振った。
「いないな。それにこの埃のかぶり方からして誰かが触れた形跡も見られないし」
その言葉に竜太郎は困ったように目じりを下げた。
「他に出られそうなところはありますかね?」
「どうだろうな・・・。一応探してみるか」
「そうですね。では、僕はこちらのほうを探してみます」
「あぁ。じゃあ俺はこっちを探す」
そして、二人は手分けして何か抜け道はないか探し始めた。
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