コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 落し物
- 日時: 2010/08/13 22:02
- 名前: 神無月 (ID: XOYU4uQv)
え〜 はじめまして・・・の方ばかりだと思います。神無月です。最近、シリアスのほうでも書き始めました。
のにもかかわらず、何故かこっちでも書いちゃってます。どうした自分。更新は遅いです。亀が早く感じるほど遅いです。
それでもいいという、心優しい方はどうぞ読んで下さい。できればコメントのほう、よろしくお願いします。
お客様
美羽様 むーみん様 遮犬様
六道ナッポー様 無名の様 春透./*°様
かちこ様 明様 神村様
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- Re: 落し物 ( No.70 )
- 日時: 2010/07/19 09:50
- 名前: 神無月 (ID: XOYU4uQv)
左右に分かれて探す二人。一応棚の中も調べてみる竜太郎と、必要最低限のところしか調べない慎。探し方一つとってみても、こんなにも違いが出るものなんだな、と
“由佳里”は思った。
いつの間にか叫ぶのをやめ、いつからか二人の様子をじっと見ていた彼女は、何かを探している二人(というか慎)を凝視していた。
(彼が浮気者だと分かっているけど、でも、でもやっぱり・・・諦めきれないわ!!)
瞳に闘志を宿らせる由佳里。
その瞳に見つめられている慎は、何やら悪寒を感じ背筋を震わせていた。
しばらくして。
「あ・・・ありました!!」
見つけたのは、竜太郎だった。
その声に積み上げられた箱をどかしていた手を止め、竜太郎のほうをふり返る慎。
「あったのか」
「はい!見て下さい、これ・・・」
慎のほうへ歩いていき、彼が指さすところを見れば。
「・・・扉・・・・・?」
そこにあったのは、なんとも言えない雰囲気を醸し出している古い扉だった。周りを見れば床に棚があったような跡と傍に棚がどかされている様子からして、この扉は棚に隠されていたのだということを伺い知ることが出来た。
「よく見つけられたな」
素直に感心し、言った言葉に竜太郎は照れたように頬をかいた。
「いえ・・・探すのは、得意なので」
少し緩んだ頬をすぐに引き締めて、竜太郎は扉を見る。
「ここにいるんでしょうか・・・」
「・・・・どうだろうな」
どことなく不安そうな声に慎は相変わらずけだるそうな声音で返した。
投げやりな言葉とはうらはらに、その瞳は鋭い。
「・・・だが、『探さなければならない』
そうだろ?竜太郎」
名前を呼ばれたことに驚き、軽く目を見開いた竜太郎は、すぐに微笑を浮かべて頷いた。
「はい。『見つけなければならない』んです。
何故ならそれが、僕の義務ですから。
・・・このような扉があることも知りませんでしたし、先輩方から聞いたこともありません。だから、この中に何があるのか・・・何も、分かりません。
それでも、ついてきてくれますか、慎」
真っすぐに目を見て問う竜太郎。それを同じように真っすぐ見返した慎は、口角をあげて笑った。
「当たり前だ。・・・それに、少しぐらいスリルがあったほうが面白いだろう?」
笑いあって、二人は扉へと目を向けた。
- Re: 落し物 ( No.71 )
- 日時: 2010/07/19 10:18
- 名前: 無名の小説家 (ID: lJTa6URm)
- 参照: http://.jp
あれ?
なんていうか・・・。
複雑な展開・・・。
師匠!!素晴らしいです><;
※《空色》も更新しています☆
- Re: 落し物 ( No.72 )
- 日時: 2010/07/19 18:07
- 名前: むーみん (ID: 2.GeU6Nm)
お久しぶりです!
更新進んでますねーっ。
楽しみです。読んできますね(^ω^)
- Re: 落し物 ( No.73 )
- 日時: 2010/07/19 18:33
- 名前: 神無月 (ID: XOYU4uQv)
無名の小説家さん
ふ・・複雑でしょうか::もうなんか、いろいろやっちゃえ☆的なノリでやっているので・・・(汗
頑張りますよ!!そちらも頑張って下さい^^
むーみんさん
お久しぶりですww更新は相変わらず遅いですが死ぬ気で頑張ってますよbb←ぇ
楽しみにしててください☆
- Re: 落し物 ( No.74 )
- 日時: 2010/07/20 13:04
- 名前: 神無月 (ID: XOYU4uQv)
「ちょっと待ったああああ!!!」
いざゆかん、と二人が一歩を踏み出そうとしたとき、その足を止めさせる声が響いた。
二人が振り向けば、そこには腕を組んで仁王立ちした由佳里がいた。それを見て竜太郎はぎょっと目を見開き、慎は「また面倒くさいのがきた」とでも言わんばかりに盛大なため息をついた。
そんな二人の様子を眺め、由佳里はふんっと言うと腕をゆっくりとあげ、ずびしっと二人のちょうど真ん中を指差した。そして声高々に言う。
「この私を置いていこうだなんていい度胸じゃない。ふんっ、でも分かってるのよ。あなたたち、こうやって私から手を差し伸べるように仕向けたんでしょう?
まあ、悪くはない演出だけど?でも、私的にはあなたたちが私に助けてほしいと泣いて縋りつきそれを私が仕方なく助けてあげる、というほうが良かったわね。
分かる?し・か・た・な・く、なのよ!!」
お前はどこぞの魔術師か何かか、と慎は突っ込みそうになった。案外オタクである。
竜太郎は由佳里の豹変ぶりに首を傾げていた。
一体どれが本当の彼女なのだろう?
と、どうでもいいことを真剣に考える。そんな竜太郎の考えを見透かしたのか、慎はまたため息をつきながら言った。
「深く考えるな。あれはただの情緒不安定だ。相手にするだけ無駄」
かなり辛辣な言葉に、竜太郎は困ったような顔をしながらも納得して頷いた。
「そうですね・・・。僕もちょっとおかしいんじゃないかと思ってましたし・・・・。無視すればいいですね!!」
慎も酷いが竜太郎もたいがいである。
二人が由佳里は無視、あれは空気、と思うようにすることに決定し、再び扉へと足を向ける。
と、後ろからどことなく焦ったような声が聞こえてきた。
「ちょ、ちょっと待ちなさいよ!!この私の話を無視するだなんて、あなたたち何様のつもり!?」
しかし二人はなんの反応も示さない。何故ならあれは空気なのだから。
「ちょっと、聞いてるの!?この私が一緒に行ってやるって言って・・・」
無視。
「さあ、行きましょうか慎」
「ああ。行くか」
「ちょっと待ちな・・・」
無視。
「じゃあ僕が開けますね?」
「ああ、頼む」
「ちょっ・・・・」
無視。
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