コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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俺と魔王の女の子!?
日時: 2010/12/27 08:10
名前: 零十 (ID: Fjgqd/RD)

初めましての方は初めまして、初めましてじゃない方も初めまして、零十です。
この度この『俺と魔王の女の子!?』の小説を書き進めることにしました。

実はこの小説、俺のksブログ「虎の寝言」に掲載しているものなのですが、この小説を、もっと多くに人に読んでもらいたいと思い、スレを立てました。
作者の俺が言うのもなんですが、中々の自信作です。

蛇足ですが、この小説、俺が作成した小説『ガールフレンドは都市伝説』と繋がっている部分があります。

※千流目線で進めたり、ナレーション目線で進めたりと、不安定です。
※更新は不定期です。

〜目次的な何か〜

>>1『プロローグ』
>>2-12『魔王の女の子との出会い』
>>13-23『お騒がせ魔王』
>>24-58『魔術』
>>59-『種別を超えた絆』

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Re: 俺と魔王の女の子!? ( No.58 )
日時: 2010/12/24 06:43
名前: SUIL (ID: TjeLpCGb)

最近忙しいですか?

ガンバってください!!

Re: 俺と魔王の女の子!? ( No.59 )
日時: 2010/12/26 00:42
名前: 虎 ◆31XQ1HOJn6 (ID: Fjgqd/RD)

第四章『種別を超えた絆』

「今日だけで、色々とありすぎた……ハァ……」

自室のベッドに寝転がって、千流は溜息と共に呟く。
アリサは一階で、彼の母親、日和と一緒に風呂に入っている。

服をボロボロにし、ススと埃だらけで返ってきた息子を見て、日和は大変驚いた。
すぐに風呂に入るように言って、風呂場まで千流を押しこみ、同じく埃だらけのアリサの顔を拭いた。
十五分ほどで風呂から上った千流に着替えを渡し、部屋で休むように指示した。
日和の言う事に従い、千流は今、自室で横になっているところだった。

「あんだけ纏わりついてた炎が、嘘みたいに」

千流の右腕の炎は、闇界が消え去ったと同時に消えた。
それは闇界と魔術の間の関係があると言う事なのだが、今の彼にはそれを考える余裕は無い。
既に千流の頭は、眠気と言う悪魔に侵略し始められていた。



千流が完全に寝行った時、彼の部屋に、小さな影が入ってきた。
寝巻の格好になったアリサだ。

「セシル?」

返事は無い、その代わりに、規則正しい寝息が聞こえてきた。
それに、アリサは安心したような、しかし寂しそうな表情を浮かべて、ベッドに近寄る。

寝ている千流の横に寝転がり、目を閉じる。

「すまない、お前を巻き込んでしまった。こうなる事を分かっていたのに、我は……」

千流の胴に抱きついて、アリサは言う。

「許してくれ……」


———どうでもいいスペース
はい駄文乙。
そして俺は元零十だ!

Re: 俺と魔王の女の子!? ( No.60 )
日時: 2010/12/26 12:09
名前: 虎 ◆31XQ1HOJn6 (ID: Fjgqd/RD)

部屋の中を熱気が包んでいる。と言う事は、つまり今は朝である事を伝えている。
あまりの暑さに、千流は気持ちの悪い汗を流しながら目を覚ました。
最悪の朝とはすなわちこの事を言う。

千流のすぐ横で、幼女魔王のアリサは静かな寝息を立てていた。
この暑さで目を覚まさないのは、魔王だからなのだろう。それを少し羨ましく思う千流であった。

アリサを起こさないように静かにベッドから降りて、千流は大きく伸びをした。
そしてやる事は同じ、カーテンを開けて、窓を開ける。
少しの間空気を入れ替えるだけで、部屋の中の熱気は消えるのだから、開けない理由は無かった。

「今何時だ?」

千流は部屋の時計に目を向ける。
時刻は午前八時ニ十分、これまた微妙な時間に起きたもんだな、と千流は笑い、下の階へ行った。

「母さんは……もう仕事かな」

姿が見えない母親に疑問は抱かない、千流の母親、日和は老人介護を仕事としている。
その為、朝早くから居ない事がほとんどなのだ。

「朝飯は作ってくれてたのか……俺でも作れるんだけどなぁ……」

日和は心配症である。

朝食を摂り、リビングのテレビを点けて、朝のニュースを見る、内容はあまり変わらない。
アリサ起きるの遅いな。と千流が考え始めた時、彼の携帯が振動を始めた。メールだ。

「少佐?」

メールの内容を見て、千流は読み上げた。無論、頭の中で。
内容はたった一文だけ。
『午後、商店街の喫茶、メイぷるに来いやー』

内心、一文だけかっつの。と突っ込んで、千流は携帯をしまう。

喫茶メイぷる、千流は一度も行った事は無いが、千春曰く、スイーツ店だとは聞いていた。
千流は甘いものは嫌いではない、そして今日は暇であり、する事は何一つ無かった。
行ってみるのもいいか。と結論付け、ソファにもたれる。

「セシル……おはよう」
「おう、アリサ、遅いお目覚めだな」

アホ毛を揺らしながら、体もフラフラしている魔王。
本人は相当まだ眠いらしく、ゆらゆらふらふらと危なっかしい動きをしていた。

Re: 俺と魔王の女の子!? ( No.61 )
日時: 2010/12/26 13:23
名前: 虎 ◆31XQ1HOJn6 (ID: Fjgqd/RD)

「さて、商店街に来たのはいいが……」

メイぷるって何処だっけ? というのは敢えて口には出さず、千流は辺りを見回した。
見回したところで見つけられるはずが無いのだが、思わずやってしまう。その事を痛感して、まあ、適当に回っていりゃ見つけられるだろ。と自答し、歩き出した。

アリサは千流に肩車されて、良く分からない優越感に浸っていた。
一度肩車の経験をしてから、止められなくなったようだ。

「セシルよ、昨日もここへ来たが、何か用があるのか?」
「ああ、困ったダチに誘われてな、断る理由も無かったし、何より暇だったし」
「暇は最大の贅沢と言うが」
「知ってる」

日々を無駄にして生きていれば、そんなどうでもいい言葉を覚えるようにもなる。
しかし、二人にとってはこのどうでもいい言葉も、大事な知識の一人である。
閑話休題。

商店街の中を少し歩いて、千流は再び辺りを見回してみた。
しかし、彼の目に入るのは人人人、メイぷるは見当たらない。
もう一度回ってみるか。と千流が考えた時、背後から自分の名前を呼ぶ者が居た。

「おーい、千流、こっちやこっち!」
「少佐!」

内心助かった……。と少佐に感謝して、千流は友人の居る方へ走って行った。

「どこまで行くつもりやったん? おお、妹ちゃんも一緒か」
「ああ、一人増えても問題は無いだろ?」
「むしろ大歓迎やがな、じゃ、さっさと入ろ」

名前がメイぷる。と言うだけあって、スイーツ店のようだ。
店内に入った瞬間、三人の鼻を、甘いを超えて甘ったるい匂いが通り過ぎていく。
同時に、メイド服の店員が並んで。

「お帰りなさいませ! ご主人様!」

千流は思う、これはメイド喫茶まがいのスイーツ店だと。
アリサは思う、魔界でもこんな風景があったなぁ。と。
少佐は思う、期 待 通 り。

三者三様の考えが一瞬場を走る中、沈黙を解いたのは、やはり少佐だった。

「さ、はよ席に座ろうや」
「……あ、ああ……」

千流はまだ気づいては居なかった。
これから起こる混沌の時間を。

——
時間の流れが早い。それはわかているのに止められない。

Re: 俺と魔王の女の子!? ( No.62 )
日時: 2010/12/26 20:56
名前: 虎 ◆31XQ1HOJn6 (ID: Fjgqd/RD)

スイーツ喫茶、否、メイド喫茶メイぷるの、店内の端の席で、千流は心で溜息を吐いた。ふと横に目を向けると、メイドの衣装で身を包んだ女性が忙しそうに走りまわっている。その様子を、少佐は満足そうな顔を浮かべて見ていた。

「悪代官め」
「何か言ったか?」
「何でも……」

 今度は本当に溜息を吐いて、千流は横に座ってメニューを見ているアリサを見た。顔は笑んで、目はキラキラと輝いており、アホ毛が元気良く揺れていた。コイツは純粋で良いな。と千流はしみじみ思う。

「オレはレアチーズケーキでえぇか、そっちは決まったか?」
「俺はストロベリーサンデー、アリサは?」
「苺パフェとやらが食べたい」

 大きめのカップに生クリームと苺のジャム、苺、細長いチョコクッキーが盛られた絵を指差してアリサは言った。魔王が甘い物好きというのは少し違和感があると千流は思うが、魔王とは言えまだ子供、甘い物が好きなのは当然ではないか。と考える千流も居た。
 少佐は二つ返事で返し、メイドに呼び掛ける、すぐに近くに居たメイドが、千流達の席にほうへ走ってくる。が、段々その足取りは重くなり、遂に止まった。しかしその距離は、互いの顔が丁度見える距離で、千流の目には、友人である彼女の顔が映っていた。

「早川か!?」
「千流に少佐! 亜里沙ちゃんも! お前らなんでここに!」

 千鶴の目に映る少佐の顔は、悪戯が成功した子供のような笑みを浮かべていた。一方、千流の目には、ゴスロリのメイド服を来た友人が、しっかりと捉えられていた。

「いやなぁ、早川がここでバイトしてるって聞いてな、ちょっくら覗きに来たんやわ」
「しっかり店の中に入ってるじゃないか!」
「細かいこと気にしたらあかんて。ところで、ちゃんと接客してくれんやろ? 早速注文三つ入っとるで、俺はレアチーズケーキ、あ、苺ジャム付けといてな、千流がストロベリーサンデーで、千流妹が苺パフェ、OK?」
「りょーかい、すぐ持ってくるから待ってなさい」

 厨房に走っていく千鶴に手を振って見送る少佐を見て、千流は言った。

「少佐、早川がここでバイトしてる事を知ってて何故言わなかった」
「お前のリアクションが見たかっただけや」
「リアクションどころじゃねぇってばよ」

 呆れ顔で言い返し、千流はふと気付いた、アリサはやはり自分の妹としての設定で出来ているんだ。と。いつの間にアリサが記憶操作の魔術を使っていたのかは分からなかったが。


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