コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- これってラブコメ?
- 日時: 2014/11/25 17:46
- 名前: 夕陽 (ID: jP/CIWxs)
こんにちは!夕陽です。
前作が完結したので新しいのを書き始めることにしました。
アドバイスなどをいただけると嬉しいです。
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- Re: 森にある泉には天使と悪魔が住んでいるらしい ( No.18 )
- 日時: 2014/01/19 20:39
- 名前: 夕陽 (ID: f4Jqg2cP)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode=view&no=35402
ちょっとお知らせ
文化祭編ですが、初日は前作の「悪の組織の一員は正義の味方にスカウトされました」に前書いたのでこちらでは書きません。
こちらのわがままですがもし見たいという方がいましたら上記URLからみてください。
文化祭は二日目は書く予定です。
- Re: 森にある泉には天使と悪魔が住んでいるらしい ( No.19 )
- 日時: 2014/01/19 21:19
- 名前: 夕陽 (ID: f4Jqg2cP)
十二話 文化祭の二日目が開催されているらしい
文化祭二日目。
昨日は高等部に先輩に会ったり、なずなさんという空先輩のいとこに会ったりといろいろあった。
今日は主に真琴のクラスの映画を見に行く予定だ。
しかも真琴が当番の時に。
「文化祭、楽しみだな」
ついついひとり言がもれてしまう。
あと少ししたらいく時間だ。
「天ー、そろそろ行くよ?」
そう天の部屋に向かって呼びかけると
「はいはーい、今行くよ」
と返ってきた。真琴はもう学校に行っているので二人でいく。
「楽しみだね。文化祭」
天はよほど楽しみなのか何回も同じことを言っている。
まあ、確かに楽しみだが。
学校に着いた。あの後二十回くらい文化祭楽しみといっていた天は初日と同じ位嬉しそうな表情を浮かべている。
「翼も私と同じ位頬が緩んでるよ」
そう指摘されて私は慌てて表情を引き締めた。
「それより早く映画館に行こう」
ごまかして天の手を引っ張り真琴のクラスに急いだ。
「いらっしゃいませー、って天と翼か」
映画館(真琴の教室)に入ると真琴が接客していた。
「……いらっしゃい」
あと、空先輩も。
「で、子供二人ね。二千円です」
「はい、これでいい?」
私は千円札2枚を真琴に渡す。それを確認して
「はい、ちょうど頂きました。では中でお待ちください。あと十分程で上演します」
私達は軽く黒いカーテンで仕切られた部屋へと入る。
中はスクリーンと椅子が何脚か並べられていた。
意外と本格的だなあ。
「すごいね、翼」
天も感心しながら周りを見回している。
「では、そろそろ上演いたします。上演中はお静かにお願いします」
というアナウンスが流れ私達は素直に席に着き映画を観た。
ちなみにそのストーリーだが、題名は「魔物たちの対決」だった。
登場人物は天使、悪魔、ユニコーン、ペガサスが戦うコメディだった。
結局ペガサスが勝ちこの話は終わった。
黒い仕切りから出るとある人物が目に留まった。
——秋山なずなさんだった。
空先輩と楽しそうに話している。いいなあ。
いとこといってたがなずなさんのお父さんとなずなさんは血がつながってない。そして、なずなさんのお父さんと空先輩のお父さんが兄弟だからいとこ。でも、実際は赤の他人。
だから、付き合う事も許されるわけだ。
そこらへん、今度空先輩に聞いてみよう。
後ろ髪が引かれながらも私達はその場を後にした。
「あれ? もしかして凛」
急に天がそんな言葉をつぶやいたのは映画館から出てすぐの事だった。その凛と呼ばれた少女は
「あ、天。お久しぶり。元気にしてた?」
とよそよそしい笑顔を浮かべた。
「うん、凛も元気そうで何よりだよっ」
天はそんなのお構いなしに笑う。
「ごめん、天。実はアタシ、用があるんだ。だからこの人間の子と文化祭楽しんで」
人間の子? ここには人間しかいないはずじゃ。
そんな私の思いを読み取ってか天は
「実は凛は天使だよっ。しかも私みたいに人の恋を叶えるための天使」
へえ。天使ってそういうもんなのか。
「そういえば凛の主って誰? 私は隣にいる翼だけど」
天が質問すると
「それは秘密。アタシは昔から秘密主義だったの知ってるでしょ?」
「ごめん、そういえばそうだったね。じゃあまたね」
と返ってきたので天は案外あっさり引いて校舎内から出た。
- Re: 森にある泉には天使と悪魔が住んでいるらしい ( No.20 )
- 日時: 2014/01/22 17:41
- 名前: 夕陽 (ID: NCbhQBaO)
十二話② 文化祭の二日目が開催されているらしい
凛さんと別れてから私達はおなかがすいたので何か食べる事にした。
「ねえ、たこ焼き食べたい!」
急に天がそう言い、近くにあった屋台へダッシュしたその時
——ドスッ
と誰かにぶつかった。
「痛いなあ」
とぶつぶつつぶやきながらも立ち上がった天。と言うか天が先にぶつかったでしょ。
「まったく、自己チューなのはいつまでたっても変わらないんだな」
この口ぶりは天のことをよく知っているとでも言いたげだ。
「あれ? 蘭じゃん」
どうやら知人らしい。
「ねえ、この人誰?」
不審に思った私が訊くと天は
「蘭だよっ。この子も天使。私と同じ類のね」
つまり主がいるってことか。
「そうそう」
私の心を勝手に読み、頷いている天。イラッとしたがぐっとこらえる。
「ところであんたらも今からご飯か? 私と一緒に食べないか?」
「おお、うんそうしよう。じゃあ、たこ焼き買ってくるっ」
どうやら勝手にことを進め、たこ焼きをすごいスピードで買いにいったようだ。周りの人はすごいびっくりしている。
天がたこ焼きを買ってきて私達はベンチに座りたこ焼きや焼きそばを食べた。
「そういえばさあ、さっき凛にもあったんだよね。この学園には恋をしている人が多いのかなあ」
たこ焼きをたこと衣に分けて食べる天。どんだけ器用なんだ……。
「さあな。まあこの文化祭に主が来ているからいるって可能性も捨てられないが」
蘭さんは焼きそばを一本ずつ器用に左手でつかんでいる。……天使には器用な人が多いのかな?
「確かにそれもありそうですね」
私は普通にたこ焼きをガブッと噛み付いてから答えた。
「ところで翼ちゃん、変わった食べ方をするんだな。たこ焼きを丸ごと食べるなんて……」
いや、おかしいのは二人の食べ方だっ!
そうだよね?
昼食の後
「私は用事があるから」
と蘭さんと別れ、また二人になった。
「翼、今日はそろそろ帰ろうか」
まだ時間は残っている。けれどもう疲れた。
「そうだね、帰ろうか」
こうして私たちの文化祭は終わった。
- Re: 森にある泉には天使と悪魔が住んでいるらしい ( No.21 )
- 日時: 2014/01/23 18:07
- 名前: 夕陽 (ID: NCbhQBaO)
十三話 望月空と秋山なずなが文化祭にいるらしい
〜なずな視点〜
文化祭二日目。
空がクラスの出し物の店番をしていると聞いてやって来ました。
今日こそは告白の返事をもらわなくては……。
ある日出会った天使さんもそろそろ返事をもらったほうがよいと言ってましたし。
ところで空のクラスはどこでしょうか?
迷いながらも何とかついた教室の扉をそーっとあけてみると空は昨日会った方(確か真琴)と楽しそうに話していました。
早く、真琴がいなくなってくれないと私は空と話すことが出来ません。そう思った時、人の気配がしました。
今度は翼と天でした。
翼は空の事が好きなのであの話を聞かれたら困ります。
二人が映画館にはいった時真琴が席を立ちました。
今のうちにと思い、空に
「こんにちは、空。告白の返事、聞かせてくれない?」
と話しかけると空はびっくりして
「いきなり……話かけないで」
と顔をしかめました。
「別にいいじゃないですか。私の身にもなってください。告白してからもう二年近くたちますよ?」
そう、私が告白したのは中学生の頃だ。はじめは少し考えさせて、とはぐらかされたがもう二年たったから答えてくれるだろう。
「率直に……いうと……友達としては、好き。けれど付き合いたいかっていうと……違う」
どうやら異性として意識されていないらしい。
「わかりました。ちなみに聞きますが、もしかして翼の事が好きなんですか?」
あと、この質問をしたら帰ろう。そう思い質問を口にすると
「…………」
無言の返事が返ってきた。肯定なのか否定なのか分からない。
「僕は……翼さんのことが……好きなのか分からない」
本人も分かっていないんですか……。困りましたね。はっきりイエスと言ってくれれば完璧にあきらめられるのに。
「でも、嫌いでは……ない」
やっぱり、翼が好きなのかもしれませんね。これでもうあきらめられます。大体、返事を先延ばしにされた時点でノーなのは分かってましたから。
「じゃあ、私はもう帰りますね。昨日もきたのである程度何があるのかわかってますので」
私がそう言った時、翼たちが映画があった部屋から出てきてしまいました。
しかし翼はこちらにちらっと視線を向けただけでした。
そのまま天と一緒に出ていきましたが追う気にはなれず、しばらく空と話していました。
* * *
そんなバカな。主が空に振られた……?
なぜだ、思いっきりサポートして主の方に空の気持ちを傾けようとしたのに。
なぜ、そんなに翼のほうに傾くんだ。
主のほうが翼よりも空の事知っているはずなのに……。
でも、大丈夫だ。翼はなんだかんだ言いながらも天と離れるのを嫌がっているふしがある。
だから翼は告白を成功させる事はできない。もし成功しても自分から取り消すんじゃないだろうか。
天はまだ翼に言ってないであろう天使のルール、
——恋を叶える天使は、主の恋が叶ったら元の場所に戻る
ということを知らないだろうから。
- Re: 森にある泉には天使と悪魔が住んでいるらしい ( No.22 )
- 日時: 2014/01/23 18:48
- 名前: 夕陽 (ID: NCbhQBaO)
十四話 小池翼はそろそろ告白するらしい
起きてカーテンを開くと、雲ひとつない快晴だった。
「今日もいい天気だなあ」
のんきに独り言をつぶやいているとバタンと大きな音がなった。多分天があけたのだろう。いつもの事だ。
「おはよう、天」
声をかけると
「おはよっ。それより早く学校行こう! 早く早く!」
なんか知らないが急かされた。
「どうしたの? 急に」
手を動かしながら天のほうを見る。
「とにかく急いでっ。話は通学路で!」
天はもう制服姿だ。私も制服に着替え終わり、ご飯を食べようとすると
「ご飯は学校で買えばいいから」
と天に制服を引っ張られた。
「ごめん、もう大丈夫かな?」
角を曲がったところで天は手を放す。
「ところで何があったの? 説明して」
天はしばらく話す内容をまとめようとしていたが、
「ちょっと整理できてないけど話すね。まずはじめに私は恋を叶える天使ってことは知ってる?」
「うん、それくらいは」
あと、凛さんと蘭さんもそうだったはず。真琴は不明だが……。
「で、凛と蘭もそうなんだよ。知ってると思うけど。それで二人の主を調べて見たの」
何で急に?
「最近、翼の周りで魔法が使われた形跡があったから。魔法が使えるのは天使か悪魔だけ。そして今この町にいるのは私と凛と蘭と真琴だけ」
そうだね。私もそれくらいしか知らない。
「それでね、二人の主は望月空か秋山なずなのどちらかと言う事が分かったんだ」
ふーん、でもそれに何の問題が?
「今まで隠してきたんだけど……」
少し言いにくそうに天がいう。
「秋山なずな、望月空の事……好きなんだ」
なずなさんが空先輩に好意を抱いてる? でも二人はいとこのはずじゃ……。
「それが、秋山なずなの今の両親は血がつながってないんだ。そして望月空の今のお父さんと秋山なずなの今のお父さんが兄弟。でも血はつながってないから、赤の他人だから、付き合っても何の問題もない」
え? いきなりすぎてよくわからない。
「簡単に言うと二人は血がつながってないから付き合っても問題はないんだ」
そんな……。なずなさん、私のこと応援しているって言ってくれたのに。
「実は文化祭の日、秋山なずなは告白の返事を聞いたらしい」
それで、二人は今付き合ってるの?
「ううん、望月空は友達としては好きだが異性としては好きではないといって断ったらしい。それで秋山なずなの方はあきらめたんだけど」
なずなさんの方は? どういうこと?
「秋山なずなについていた天使はかんかんだと思うんだ。恋を叶える天使は失恋が確定した時も消えちゃうからね。失恋の場合は一度消えてもまたその人が恋をしなくちゃ現れる事ができないんだ。私たちの中でそれだと一生外に出れないのと同じようなものなんだ。だからもうそろそろ消えかかる。その内に翼を行方不明にさせれば失恋は取り消されるかもしれない。そう思って翼をさらいに来ると思ったから早めに家を出たんだよ」
すごい長い説明だったがある程度は理解した。
「でも、そうなるとこっちは困るわけ。だからさ、早めに告白してよ」
なんで? そのことと告白、関係ないよね?
「あるよっ。だって失恋確定したらその天使は消えちゃうんだから。告白早めに成功させなよ」
確かにさらわれるのはいやだ。それに殺されるのもすごく嫌だ。
「分かった。告白、今日の放課後する」
そういったとき、私達はもう学園の中にいた。
十五分近くしゃべっていたんだな……。
「とりあえず、放課後呼び出すのはいいとしてどうやるの? 直接かそれとも手紙か」
「直接いうよ。そっちの方がいい」
天は目を丸くして
「意外だねっ。手紙にするっていうと思っていたよ」
と言った。まあ、確かにそうかもしれないけど。
「じゃあ、放課後がんばってね」
寂しげな笑顔を浮かべて天は自分の席に着いた。
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