コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- これってラブコメ?
- 日時: 2014/11/25 17:46
- 名前: 夕陽 (ID: jP/CIWxs)
こんにちは!夕陽です。
前作が完結したので新しいのを書き始めることにしました。
アドバイスなどをいただけると嬉しいです。
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- Re: 森にある泉には天使と悪魔が住んでいるらしい ( No.13 )
- 日時: 2014/01/19 11:09
- 名前: 夕陽 (ID: f4Jqg2cP)
九話 望月空には秘密があるらしい
カーテンを開けて窓の外を見てみると、雲がほとんどない快晴だった。私の気持ちとは正反対だ。
今日私は空先輩に訊きにいく。
——なずなさんとは何があったのだと。
朝ごはんをいつもより早く食べ、
「いってきまーす」
と天と真琴より先に家を出た。
「あれ? 今日は早いね〜」
と天はのんきに言っている。
「おい、早く天も支度しろ。後10分で僕たちも行かないと遅刻しちゃうぞ」
と真琴がせかすが天は全く動じない。
っと、見ている場合じゃなかった。早く行かないと空先輩にあの事を聞けないじゃないか。
いつもより早く学校に着いた私はさっさと必要なものを机に移し高等部へと向かった。
高等部に行くと真琴もいた。そういえば真琴も空先輩と同じクラスだったな。
2人は隣同士からか談笑とまではいかないが、そこそこ楽しそうに話していた。……羨ましいなんて思ってないしっ。
とりあえず、空先輩を呼び出さなくては。私は近くにいた先輩に
「あの、空先輩呼んでくれませんか?」
と頼んだ。その人は少しびっくりしたようだったが空先輩を呼んできてくれた。
「ちょっとここじゃ話しづらいので」
そう断って人通りの少ない所に連れ出す。
もうここら辺なら他の人に聞かれないかなと思ったところで話を再開する。
「空先輩、あの間違っていたらごめんなさい。なずなさんのことなんですけど……」
少しためらってしまうもののしっかり言わなくては伝わらない。
「なずなさんと昔何かあったんですか?」
私の言葉に空先輩は大きく目を見開いた気がした。
「……なんで、……なずなの事……知っている?」
なんでって前あったからに決まっている。
あれ? 前会ったっていつの事?
というかなずなって誰?
そんな気持ち悪い感情が渦を巻き目の前が黒く塗りつぶされていく気がした。
「翼、大丈夫かっ!?」
この真琴の声が私の意識があるときに聞いた最後の言葉だった。
目を開けると薄汚れた昔は白かったであろう天井が目に入った。周りを見回して見ると、どうやらここは保健室で私はベッドに寝かされているらしい。
「目、覚めた?」
そう言ってこちらをカーテンの間から覗くのは天だった。どうやら真琴と空先輩はいないっぽい。
「なんで、天がここに?」
私の疑問は
「真琴から連絡あってね。翼ちゃんがもしかしたら告白するかもしれないって言われたもんで急いできちゃった」
と天が答えてくれたので解消した。
「とりあえず、この薬を飲みなっ。気分悪いのまだ治ってなさそうだし」
天の手には薬らしきものがあった。
「うん、そうする」
私は素直に受け取り、薬を飲んだ。
少ししたら薬の副作用なのか眠くなってきた。
数秒後、私は深い眠りにとらわれた。
〜空視点〜
後輩の翼さんに呼ばれて人通りの少ない所にいった僕は翼さんの言葉で衝撃を受けた。
「空先輩、あの間違っていたらごめんなさい。なずなさんのことなんですけど……」
翼さんはためらったように口を閉ざしたがすぐに
「なずなさんと昔何かあったんですか?」
ときいてきた。確かに昔なずなは彼女だったけれども……。
何でなずなの事を知っているんだ? なずなに会ったことはないはずだ。
「……なんで、……なずなの事……知っている?」
そうたずねると翼さんは少し考え事をしていたが突然体の力が抜けて倒れそうになった。
「危ない!」
そう言ってつかもうとした手は何もつかむものもなくからぶった。
その時どこからか彼女の体のクッションとなった人がいた。
「いたた」
どうやら同じクラスの山下さんのようだ。いきなりの彼女の登場に困惑していると更に
「大丈夫?」
と山下さんに手を差し出している女の子がいた。しかも中等部のこのようだ。
「とりあえず、保健室いこ? 真琴、案内して」
そういって小さな体で翼さんをお姫様抱っこすると真琴さんの案内通りに連れていった。
僕は直前の彼女のせりふを思い出す。
「なずなさんと昔何かあったんですか?」
そのときの目は何もかも受け入れてくれるような気がしてつい話しそうになった。
僕が小学生の時、はじめてなずなに会った事。
なずなは今の両親とは血がつながってない事。
僕のお父さんとなずなの今のお父さんは兄弟だった事。
——そして僕がなずなに告白された事。
このことを聞いたら彼女はどんな顔をするのだろうか?
悲しむだろうか、怒るだろうか?
それとも悲しみや怒りを隠して笑うのだろうか?
そんなことを思うと打ち明けられない。
幸い、彼女はなずなという名前自体を忘れている。寝言でもそのような事を言っていたからだ。
とりあえずの間は隠しておこう。
また、彼女が思い出した時に言おう、そのときこそは。
そう決意し一時間目の授業の場所へ移動した。
* * *
何とか翼の記憶も消す事ができた。
なずなの事を口にしたときには肝が冷えたが何とか大丈夫だった様だ。
しかし、あんなところにあいつらが隠れているとは思わなかった。
見つからなかった事を幸運に思おう。
それにしても空の心がどうやら動き始めたようだ。
しかも、翼のほうに。
何とかして主のほうに動かさなくては。
あせる気持ちを抑え私は次の作戦を練った。
- Re:森にある泉には天使と悪魔が住んでいるらしい(ラブコメ) ( No.14 )
- 日時: 2014/01/19 20:34
- 名前: 夕陽 (ID: f4Jqg2cP)
十話 紅葉学園では八月に文化祭があるらしい
——文化祭
私たちの学園では八月にある行事だ。
紅葉学園は私立なので夏休みに登校して、三日間やるお祭りだ。
しかし中等部は出し物をしなくていいので自由登校であるが……。(その代わり来る時は制服でこなくてはいけない)
私は今まで一回も参加したことはない。もちろん今回も参加しないつもりだ。
「そういえばさ、この学校って文化祭八月にあるんだよね?」
声がしたほうを向くとやっぱり天だった。もう馴染んでいるにやけ顔。そしてこのにやけ顔は私によくない事が起こる前兆だ。
「じゃあ、文化祭いこうか?」
やっぱり……。もう反論しても無駄だ。どうせ結局は行くことになるんだから。
「分かったよ……」
「今日はやけに素直だね〜。大丈夫、きっと翼にとっていいことなはずだから」
いいことって何だろう? それよりも
「文化祭、いつ行く?」
文化祭は三日間あるのだ。八月一日〜八月三日の間毎日やっている。
「えっと、ちょっとまって」
そういって天はぎゅっと目をつぶる。最近気付いたがこれは天の考えるときの癖だ。
「初日かな」
つまり一日か。どうせ予定はないからいいけど。
「友達いないもんね……」
天が哀れみの視線を向けてきた。
う、うるさい! 別に友達いるし。
って、このやり取り前もしたような……。
「気のせい、気のせい。じゃあ、予定空けておいてね〜。まあ、入る事はないんだろうけど」
「それは私に友達いないと言いたいの?」
「うん——じゃなくてソンナコトナイヨー」
普通にうんって言っているし、フォローも棒読みだよ?
「気のせい、気のせい」
絶対気のせいじゃない。でも今はそれを言っている暇はない。天と言い合ったらきりがないし。
「じゃあ、早速予定を立てるか。早く帰るよ〜。ついでに真琴も誘っとく」
「うん、じゃあ先行っているね」
「いや、翼が誘って来るんだよ? 私はここで待ってるから」
あれ? おかしいなあ。さっきの口ぶりだと天がいくって言う意味だよね。何で私が行く事になっているの? しかも一人で?
「無理、一人は無理っ。私は人見知りなんだからっ」
「しょうがない、じゃあ私も行ってあげるよ」
なんか私が悪いっていう口ぶりだけどおかしいよね?
そんなこんなでなんとか真琴を誘い家に帰った。
「文化祭に行きたいのか? まあ僕はどうせ行かなくてはいけないが」
「大丈夫! 初日だけだから」
「だが、初日が分担になったら行けないぞ?」
「じゃあ、初日にならないように魔法かけとく」
当たり前のように魔法を使う天。
魔法といっても呪文をつぶやいているようにしか見えない。
そんな彼女を横目に見た後、真琴に向き直り
「真琴はなんかできないの? 魔法とか」
「僕? 一応出来るが……。天使や悪魔は基本なんかの魔法が使えるからな」
「どんなの?」
「例えば心が読めるとか、物を動かせるとか……。まあ物は無機物に限るが」
意外だ。堕悪魔だと思ったのに……。
「堕悪魔っていうなっ。僕は普通の悪魔だっ!」
そっか、心が読めたから分かったのか。まあわざとだけど。
「分かっていたならいうなよっ。これでも僕傷ついているんだから」
それは、ごめん……。
「まあ、あやまってくれればいいけど」
じゃあ、文化祭について話し合うか。
「急に話題変えようとしたなあ、今! 僕が許したからってなかったことにしようとしたよなっ」
「という訳で天、どうするの? どこまわる」
「僕を無視するなっ! はあ、どうせ僕なんか……」
本格的に真琴が落ち込んでしまったので一応フォローしておこう。
「ごめん、ごめん。真琴の反応が面白くてついつい意地悪なこと言っちゃった。大丈夫だよ、堕悪魔以外は全部嘘だから」
「堕悪魔は本当ってことなのか……」
余計落ち込んでしまった。天に助けを求めよう。
そう思い天を見ると、天は分かったというように頷いた。
「そう、堕悪魔が本当って言うのは賛成だよっ。後は反対だけど……」
「そうか、そうなのか……。僕はだめな奴なのか」
天はやっちゃった、みたいな顔をしているが絶対わざとだ。
はじめて見た人は天が悪魔で真琴が天使に見えるだろう。
「なんかいっ——」
「本当かっ!? 僕、天使に見えるのか!?」
天の言葉をさえぎって真琴は食いついた。
「うん、これは本当だけど……」
「そうなのか……。よかったよかった」
急に笑顔になった。これなら文化祭の話進められる。
「ちなみにプランはもう考えたから今日は終わりっ」
どうやらもう終わったようだ。
私の部屋に来た意味ある?
「うん、まあね」
天は照れくさそうに微笑んだ。珍しいな、天がこんな表情見せるなんて。
「じゃあ、文化祭まであと一週間あるからそれまではゆっくりしといてね」
そういって自分の部屋に戻っていった。真琴と一緒に。
ちなみに天と真琴はもうほとんど使っていない部屋に二人で使っているらしい。机とか、ベッドとかは魔法で出していると天がいっていた。
とりあえず、一週間後のためにゆっくり休んどこう。
- Re: 森にある泉には天使と悪魔が住んでいるらしい ( No.15 )
- 日時: 2014/01/19 10:02
- 名前: 狐 (ID: jAQSBAPK)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel6/index.cgi?mode=view&no=16085
夕陽さん
設定に惹かれて、来てみました^^
狐です。
恋のキューピッドなのかな、なんて考えてきたんですが、天ちゃん結構強引ですね(笑)
多数決かと思いきや独断で決めたところには笑いました(笑)
(でもちゃんと考えはあったんですね!)
物語がさくさく進んで、とても読みやすかったです(*^_^*)
ちょっとだけ気になったところを言わせて頂きますと
№4〜5 いつもどうり×→いつもどおり○
№5 うなづく×→うなずく○
№13 なずな字体×→なずな自体○
かなと思いました(^^)
これからも更新頑張って下さい!
またちょくちょくのぞかせて頂きます。
- Re: 森にある泉には天使と悪魔が住んでいるらしい ( No.16 )
- 日時: 2014/01/19 11:01
- 名前: 夕陽 (ID: f4Jqg2cP)
狐さん
コメントありがとうございます!
天は自己中心的なので……。
誤字の指摘ありがとうございます。
自分では分からない間違いが多いのでこれからもびしばし言ってくれるとありがたいです(出来る限り誤字脱字を作らないようにがんばりますが……)
更新がんばります!
- Re: 森にある泉には天使と悪魔が住んでいるらしい ( No.17 )
- 日時: 2014/01/19 15:55
- 名前: 夕陽 (ID: f4Jqg2cP)
十一話 文化祭まであと五日らしい
ついに夏休みに入った最近。
文化祭まであと五日だ。
一体何が起こるんだろう? 天は心配しなくていいって言っているけど余計心配だ。
そんな思いで私は過ごした。
昼食の時、天が
「そういえば、真琴のクラスって何やるの?」
と真琴に尋ねていた。
「普通に映画だ。クラス全員強制出演の」
すごいな……。
「ちなみにどういう話?」
「そうだな……。簡単に言うと天使や悪魔などの存在しないと思われている存在のバトルだな。ちょっとコメディ」
すごそうな話だな。
「何の役で出るの?」
天が質問を重ねる。
「私は悪魔の役だ。しかもいじられキャラ」
……ぴったりな配役だな。
「うわぁ、すごい納得」
天も同じ意見のようだ。
「じゃあさ、文化祭の時店番だけだね」
私がいうと真琴が頷いて
「ああ。ちなみに私は二日目になった」
と答えた。大変だなあ。
「じゃあさ、初日に行こうよ。真琴のクラス」
私が提案すると天は
「いや、違うところに行く」
と首を横に振った。
「どこ行くの?」
と訊いても天は答えず昼食のスパゲッティを食べているだけだった。
* * *
文化祭か……。
これは主と空の仲が復活するチャンスかもしれない。
今すぐ準備をしなければ……。
アタシは一つの計画が完成したのでそれを実行する。
——これで主は空と結ばれるだろう。
そうして主の笑顔を見るためだけにアタシは動き続ける。
翼という空の事を何も知らない奴はアタシの行動をとめる事ができるわけはないだろう……。
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